JP2590739Y2 - 軌道用ブーム作業車の安全装置 - Google Patents
軌道用ブーム作業車の安全装置Info
- Publication number
- JP2590739Y2 JP2590739Y2 JP1993060629U JP6062993U JP2590739Y2 JP 2590739 Y2 JP2590739 Y2 JP 2590739Y2 JP 1993060629 U JP1993060629 U JP 1993060629U JP 6062993 U JP6062993 U JP 6062993U JP 2590739 Y2 JP2590739 Y2 JP 2590739Y2
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- JP
- Japan
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- trolley wire
- track
- vehicle body
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- Forklifts And Lifting Vehicles (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、トロリ線が張られた軌
道内にて作業を行う軌道用ブーム作業車の安全装置に関
する。
道内にて作業を行う軌道用ブーム作業車の安全装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】上記のような軌道用ブーム作業車の一つ
として、軌道を走行自在な車体上に、起伏・伸縮が自在
なブームと、このブームの先端に取り付けられた作業台
とからなる高所作業用ブーム装置が取り付けられた軌道
用高所作業車がある。この軌道用高所作業車では、ブー
ムの作動によって作業台を任意の高所に移動させること
ができ、この作業台に搭乗した作業者は容易にトロリ線
に接近してトロリ線の保守・点検作業を行うことができ
る。
として、軌道を走行自在な車体上に、起伏・伸縮が自在
なブームと、このブームの先端に取り付けられた作業台
とからなる高所作業用ブーム装置が取り付けられた軌道
用高所作業車がある。この軌道用高所作業車では、ブー
ムの作動によって作業台を任意の高所に移動させること
ができ、この作業台に搭乗した作業者は容易にトロリ線
に接近してトロリ線の保守・点検作業を行うことができ
る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、トロリ
線の保守・点検作業は電車の運行を妨げないように夜間
に行われることが多い。そして、暗い夜間ではトロリ線
が見えにくくなるため、誤ってブームや作業台をトロリ
線に干渉させてしまい、作業台に搭乗した作業者が感電
したり、トロリ線を傷つけたりするおそれがある。な
お、感電事故を防止するために、ブームや作業台に電気
絶縁材料によって作られた絶縁カバーを取り付ける場合
があるが、この場合は、カバーの取付が面倒であると
か、ブームや作業台の重量が増加するとかいった問題が
ある。
線の保守・点検作業は電車の運行を妨げないように夜間
に行われることが多い。そして、暗い夜間ではトロリ線
が見えにくくなるため、誤ってブームや作業台をトロリ
線に干渉させてしまい、作業台に搭乗した作業者が感電
したり、トロリ線を傷つけたりするおそれがある。な
お、感電事故を防止するために、ブームや作業台に電気
絶縁材料によって作られた絶縁カバーを取り付ける場合
があるが、この場合は、カバーの取付が面倒であると
か、ブームや作業台の重量が増加するとかいった問題が
ある。
【0004】本考案はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、作業者の目視判断に頼ることなくブーム装
置のトロリ線に対する干渉を防止できるようにした軌道
用ブーム作業車の安全装置を提供することを目的として
いる。
ものであり、作業者の目視判断に頼ることなくブーム装
置のトロリ線に対する干渉を防止できるようにした軌道
用ブーム作業車の安全装置を提供することを目的として
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本考案の安全装置は、ブーム装置が軌道の上方に
おけるトロリ線の架設範囲に入ったか否かを判定する判
定手段と、この判定手段によりブーム装置が上記範囲に
入ったと判定されたときに警報作動を行う警報手段とか
ら構成される。
めに、本考案の安全装置は、ブーム装置が軌道の上方に
おけるトロリ線の架設範囲に入ったか否かを判定する判
定手段と、この判定手段によりブーム装置が上記範囲に
入ったと判定されたときに警報作動を行う警報手段とか
ら構成される。
【0006】
【作用】このような安全装置では、判定手段によりブー
ム装置の起伏角度や伸長量等の作動状態が検出され、こ
の検出結果に基づいて、ブーム装置がトロリ線の架設範
囲、即ちトロリ線に干渉するおそれのある範囲に入った
か否かが判定される。そして、ブーム装置が上記範囲に
入ったことが判定されたときは、ブーム装置の作動を規
制したりブザーを鳴らしたりして警報作動を行う。この
ため、作業者が目視によってトロリ線を確認できなくて
も、ブームをトロリ線に干渉させるような事態を確実に
防止できる。さらに、ブーム装置とトロリ線との干渉を
防止できるので、従来必要とされた絶縁カバーを不要と
することができる。
ム装置の起伏角度や伸長量等の作動状態が検出され、こ
の検出結果に基づいて、ブーム装置がトロリ線の架設範
囲、即ちトロリ線に干渉するおそれのある範囲に入った
か否かが判定される。そして、ブーム装置が上記範囲に
入ったことが判定されたときは、ブーム装置の作動を規
制したりブザーを鳴らしたりして警報作動を行う。この
ため、作業者が目視によってトロリ線を確認できなくて
も、ブームをトロリ線に干渉させるような事態を確実に
防止できる。さらに、ブーム装置とトロリ線との干渉を
防止できるので、従来必要とされた絶縁カバーを不要と
することができる。
【0007】
【実施例】以下、本考案の好ましい実施例について図面
を参照しながら説明する。まず、図1および図2には、
本考案に係る安全装置を備えた軌陸両用高所作業車を示
している。この高所作業車1は、トラック2をベースと
して構成されており、車体2aの下側前後左右に取り付
けられた道路走行用車輪(前部に取り付けられた操向輪
3aおよび後部に取り付けられた駆動輪3b)により、
道路を走行することができる。また、車体2aの下側前
後左右には、これら車輪3a,3bに隣接して鉄輪(軌
道走行用車輪)4が取り付けられている。
を参照しながら説明する。まず、図1および図2には、
本考案に係る安全装置を備えた軌陸両用高所作業車を示
している。この高所作業車1は、トラック2をベースと
して構成されており、車体2aの下側前後左右に取り付
けられた道路走行用車輪(前部に取り付けられた操向輪
3aおよび後部に取り付けられた駆動輪3b)により、
道路を走行することができる。また、車体2aの下側前
後左右には、これら車輪3a,3bに隣接して鉄輪(軌
道走行用車輪)4が取り付けられている。
【0008】この鉄輪4は、車体2aの側面に取り付け
られた支持部材5の下部に上下方向に揺動自在に枢着さ
れた揺動板6に回転自在に支持されている。支持部材5
の上部と揺動板6の上部間には、油圧張出シリンダ7が
シリンダ取付用ピン7aによって取り付けられている。
このように取り付けられた車輪4は、張出シリンダ7の
伸縮作動によって、揺動板6とともに車体2aの下方に
張り出したり車体2aの側面近傍に格納されたりする。
られた支持部材5の下部に上下方向に揺動自在に枢着さ
れた揺動板6に回転自在に支持されている。支持部材5
の上部と揺動板6の上部間には、油圧張出シリンダ7が
シリンダ取付用ピン7aによって取り付けられている。
このように取り付けられた車輪4は、張出シリンダ7の
伸縮作動によって、揺動板6とともに車体2aの下方に
張り出したり車体2aの側面近傍に格納されたりする。
【0009】また、車体2aの下部中央には、センター
ジャッキ8が取り付けられている。このセンタージャッ
キ8は、車体2aの下方に伸長作動して下端部を接地さ
せ、さらに伸長作動することによって車体2aを地面か
ら持ち上げることができる。なお、センタージャッキ8
と車体2aとは相互に水平旋回が自在となっており、車
体2aはセンタージャッキ8による持ち上げ状態におい
て地面に対して向きを変えることができる。
ジャッキ8が取り付けられている。このセンタージャッ
キ8は、車体2aの下方に伸長作動して下端部を接地さ
せ、さらに伸長作動することによって車体2aを地面か
ら持ち上げることができる。なお、センタージャッキ8
と車体2aとは相互に水平旋回が自在となっており、車
体2aはセンタージャッキ8による持ち上げ状態におい
て地面に対して向きを変えることができる。
【0010】さらに、車体2aの前後左右の4箇所に
は、サイドジャッキ9が取り付けられている。このサイ
ドジャッキ9は、車体2aの側方に張出作動するととも
に、下方に伸長作動(ジャッキ作動)して下端部を接地
させることによって、車体2aを地面に対して支持す
る。
は、サイドジャッキ9が取り付けられている。このサイ
ドジャッキ9は、車体2aの側方に張出作動するととも
に、下方に伸長作動(ジャッキ作動)して下端部を接地
させることによって、車体2aを地面に対して支持す
る。
【0011】一方、車体2aの上部には、高所作業用ブ
ーム装置10が取り付けられている。この高所作業用ブ
ーム装置10は、車体2aの前部に、車体2aに対して
水平旋回が自在に取り付けられた旋回台11と、この旋
回台11の上部に取り付けられたブーム12と、このブ
ーム12の先端に取り付けられた作業台13とから構成
されている。ブーム12は、旋回台11に起伏自在に取
り付けられた基端ブーム12aと、この基端ブーム12
a内に長手方向に伸縮自在に挿入された中間ブーム12
bと、この中間ブーム12b内に長手方向に伸縮自在に
挿入された先端ブーム12cとから構成されている。な
お、旋回台11の旋回作動は、車体2aに内蔵された油
圧旋回モータ(図示せず)により駆動される。また、ブ
ーム12の起伏・伸縮作動はそれぞれ、基端ブーム12
aと旋回台11間に取り付けられた油圧起伏シリンダ1
6およびブーム12に内蔵された油圧伸縮シリンダ(図
示せず)により駆動される。
ーム装置10が取り付けられている。この高所作業用ブ
ーム装置10は、車体2aの前部に、車体2aに対して
水平旋回が自在に取り付けられた旋回台11と、この旋
回台11の上部に取り付けられたブーム12と、このブ
ーム12の先端に取り付けられた作業台13とから構成
されている。ブーム12は、旋回台11に起伏自在に取
り付けられた基端ブーム12aと、この基端ブーム12
a内に長手方向に伸縮自在に挿入された中間ブーム12
bと、この中間ブーム12b内に長手方向に伸縮自在に
挿入された先端ブーム12cとから構成されている。な
お、旋回台11の旋回作動は、車体2aに内蔵された油
圧旋回モータ(図示せず)により駆動される。また、ブ
ーム12の起伏・伸縮作動はそれぞれ、基端ブーム12
aと旋回台11間に取り付けられた油圧起伏シリンダ1
6およびブーム12に内蔵された油圧伸縮シリンダ(図
示せず)により駆動される。
【0012】作業台13は、先端ブーム12cの先端に
垂直ポスト12dを介して取り付けられている。垂直ポ
スト12dは、図示しないレベリング装置によってブー
ム12の起伏状態にかかわらず垂直に保持される。作業
台13は、基端部に内蔵された油圧首振モータ(図示せ
ず)の作動により、垂直ポスト12dに対して水平方向
に首振が自在となっている。
垂直ポスト12dを介して取り付けられている。垂直ポ
スト12dは、図示しないレベリング装置によってブー
ム12の起伏状態にかかわらず垂直に保持される。作業
台13は、基端部に内蔵された油圧首振モータ(図示せ
ず)の作動により、垂直ポスト12dに対して水平方向
に首振が自在となっている。
【0013】このように構成された高所作業車1を用い
て、レールRの上方に架設されたトロリ線T(メッセン
ジャワイヤMにより吊下げ支持されている。)の保守・
点検作業を行なう。なお、トロリ線Tの地上からの高さ
には路線によって差があり、また、図2から分かるよう
に、トロリ線Tは、電車のパンタグラフの一箇所のみの
摩耗を防止するためにレールRに対して平行ではなく幅
方向にジグザグ状に張られている。このジグザグ状のト
ロリ線Tの各頂点部分は、図示しない電柱によって吊下
げ支持されている。高所作業車1は、作業現場近くまで
は普通の道路を走行する。この際、各鉄輪4は車体2a
に対して格納しておく。高所作業車1は、現場近くの踏
切上にてレールRを横切るように停止する。そして、セ
ンタージャッキ8を伸長作動させて車体2aを持ち上げ
るとともに、車体2aをレールRに平行になるように水
平旋回させる。この際、各鉄輪4を下方に張り出す。
て、レールRの上方に架設されたトロリ線T(メッセン
ジャワイヤMにより吊下げ支持されている。)の保守・
点検作業を行なう。なお、トロリ線Tの地上からの高さ
には路線によって差があり、また、図2から分かるよう
に、トロリ線Tは、電車のパンタグラフの一箇所のみの
摩耗を防止するためにレールRに対して平行ではなく幅
方向にジグザグ状に張られている。このジグザグ状のト
ロリ線Tの各頂点部分は、図示しない電柱によって吊下
げ支持されている。高所作業車1は、作業現場近くまで
は普通の道路を走行する。この際、各鉄輪4は車体2a
に対して格納しておく。高所作業車1は、現場近くの踏
切上にてレールRを横切るように停止する。そして、セ
ンタージャッキ8を伸長作動させて車体2aを持ち上げ
るとともに、車体2aをレールRに平行になるように水
平旋回させる。この際、各鉄輪4を下方に張り出す。
【0014】次に、センタージャッキ8を縮小作動させ
て車体2aを下降させ、各鉄輪4をレールR上に乗せ
る。各鉄輪4がレールR上に乗ると、駆動輪3bもレー
ルRに当接する。このため、駆動輪3bを回転させれ
ば、高所作業車1はレールR上を走行して作業現場まで
移動することができる。現場に到着した高所作業車1
は、各サイドジャッキ9を張り出して車体2aを支持さ
せる。こうして車体2aを安定させた状態で軌道作業装
置10を作動させる。作業台14には作業者が搭乗する
ことができ、この作業者は旋回台11の旋回作動,ブー
ム12の起伏・伸縮作動および作業台14の首振作動に
よりトロリ線Tの近くに移動し、トロリ線Tに対する作
業(軌道内高所作業)を行うことができる。
て車体2aを下降させ、各鉄輪4をレールR上に乗せ
る。各鉄輪4がレールR上に乗ると、駆動輪3bもレー
ルRに当接する。このため、駆動輪3bを回転させれ
ば、高所作業車1はレールR上を走行して作業現場まで
移動することができる。現場に到着した高所作業車1
は、各サイドジャッキ9を張り出して車体2aを支持さ
せる。こうして車体2aを安定させた状態で軌道作業装
置10を作動させる。作業台14には作業者が搭乗する
ことができ、この作業者は旋回台11の旋回作動,ブー
ム12の起伏・伸縮作動および作業台14の首振作動に
よりトロリ線Tの近くに移動し、トロリ線Tに対する作
業(軌道内高所作業)を行うことができる。
【0015】次に、本考案に係る安全装置について図3
を用いて説明する。この安全装置20は、判定部21
と、警報部25とから構成される。判定部21は、鉄輪
張出検出器22と、起伏角検出器23aと、伸長量検出
器23bと、旋回角検出器23cと、首振角検出器23
dと、判断器24とから構成される。鉄輪張出検出器2
2は、鉄輪4が車体2aの下方に張り出した状態、即
ち、軌道作業を行う状態にあるときに検出信号を出力す
る。起伏角検出器23aは、ブーム12の水平レベルに
対する起伏角度に対応する検出信号(電気信号)を出力
する。伸長量検出器23bは、ブーム12の全縮状態か
らの伸長量に対応する検出信号を出力する。また、旋回
角検出器23cは、旋回台11(即ち、ブーム12)の
車体2aの真前方を基準とした旋回角度に対応する検出
信号を出力する。さらに、首振角検出器23dは、作業
台14のブーム12の長手方向先方を基準とした首振角
度に対応する検出信号を出力する。
を用いて説明する。この安全装置20は、判定部21
と、警報部25とから構成される。判定部21は、鉄輪
張出検出器22と、起伏角検出器23aと、伸長量検出
器23bと、旋回角検出器23cと、首振角検出器23
dと、判断器24とから構成される。鉄輪張出検出器2
2は、鉄輪4が車体2aの下方に張り出した状態、即
ち、軌道作業を行う状態にあるときに検出信号を出力す
る。起伏角検出器23aは、ブーム12の水平レベルに
対する起伏角度に対応する検出信号(電気信号)を出力
する。伸長量検出器23bは、ブーム12の全縮状態か
らの伸長量に対応する検出信号を出力する。また、旋回
角検出器23cは、旋回台11(即ち、ブーム12)の
車体2aの真前方を基準とした旋回角度に対応する検出
信号を出力する。さらに、首振角検出器23dは、作業
台14のブーム12の長手方向先方を基準とした首振角
度に対応する検出信号を出力する。
【0016】判断器24は、鉄輪張出検出器22から検
出信号を受けたときに、起伏角検出器等23a〜23d
からの検出信号に基づいてブーム12および作業台14
の車体2aに対する実位置を算出する。また、この判断
器24には予め車体2aに対するトロリ線Tの架設範囲
Sが記憶されている。
出信号を受けたときに、起伏角検出器等23a〜23d
からの検出信号に基づいてブーム12および作業台14
の車体2aに対する実位置を算出する。また、この判断
器24には予め車体2aに対するトロリ線Tの架設範囲
Sが記憶されている。
【0017】判断器24に記憶されるトロリ線Tの架設
範囲Sは、図1および図2に示すように、高さ方向およ
び幅方向についてそれぞれ所定の長さを有し、トロリ線
Tの架設方向に延びる範囲として設定される。高さ方向
長さHは、前述のようにトロリ線Tの地上からの高さが
路線によって異なることから、各路線に対応できるよう
に一定の幅を設けたものである。即ち、高さ方向長さH
は、低めに架設されたトロリ線T(図1中に鎖線Tで示
す)の高さ位置から高めに架設されたトロリ線T(図1
中に実線Tで示す)およびこれを支持するメッセンジャ
ーワイヤMの高さ位置までを含むように設定される。ま
た、図2に示す幅方向長さWは、前述したトロリ線Tの
ジグザグ幅を含んでこれよりも若干広めに設定されてい
る。判断器24は、ブーム12または作業台14の実位
置が架設範囲S内に入ったか否かを判断し、架設範囲S
内に入ったと判断したときは警報信号を出力する。
範囲Sは、図1および図2に示すように、高さ方向およ
び幅方向についてそれぞれ所定の長さを有し、トロリ線
Tの架設方向に延びる範囲として設定される。高さ方向
長さHは、前述のようにトロリ線Tの地上からの高さが
路線によって異なることから、各路線に対応できるよう
に一定の幅を設けたものである。即ち、高さ方向長さH
は、低めに架設されたトロリ線T(図1中に鎖線Tで示
す)の高さ位置から高めに架設されたトロリ線T(図1
中に実線Tで示す)およびこれを支持するメッセンジャ
ーワイヤMの高さ位置までを含むように設定される。ま
た、図2に示す幅方向長さWは、前述したトロリ線Tの
ジグザグ幅を含んでこれよりも若干広めに設定されてい
る。判断器24は、ブーム12または作業台14の実位
置が架設範囲S内に入ったか否かを判断し、架設範囲S
内に入ったと判断したときは警報信号を出力する。
【0018】警報部25は、警報コントローラ26と、
ブザー27と、規制器28とから構成されている。警報
コントローラ26は、判断器24からの警報信号を受け
ると、ブザー27および規制器28に作動信号を出力す
る。ブザー27は、上記作動信号を受けることによって
警報音を発生する。また、規制器28は、上記作動信号
を受けると、それ以上架設範囲S内に入る方向へのブー
ム12および作業台14の作動を規制する。具体的に
は、作業台14に搭乗した作業者によってブーム12や
旋回台14を作動させる操作がなされたとしても、旋回
モータ,起伏シリンダ16,伸縮シリンダおよび首振モ
ータへの作動油の供給を行わせないようにする。
ブザー27と、規制器28とから構成されている。警報
コントローラ26は、判断器24からの警報信号を受け
ると、ブザー27および規制器28に作動信号を出力す
る。ブザー27は、上記作動信号を受けることによって
警報音を発生する。また、規制器28は、上記作動信号
を受けると、それ以上架設範囲S内に入る方向へのブー
ム12および作業台14の作動を規制する。具体的に
は、作業台14に搭乗した作業者によってブーム12や
旋回台14を作動させる操作がなされたとしても、旋回
モータ,起伏シリンダ16,伸縮シリンダおよび首振モ
ータへの作動油の供給を行わせないようにする。
【0019】このように構成された安全装置20によれ
ば、ブーム12および作業台14はトロリ線Tの架設範
囲S外では自由に(ただし、車体2aの安定が確保され
る範囲内に限られる。)移動することができる。このた
め、作業台14に搭乗した作業者は、下方(図1参照)
や側方(図2参照)からトロリ線Tにアプローチして効
率よく軌道作業を行うことができる。しかし、ブーム1
2の先端または作業台14が架設範囲S内に入ったとき
は、規制器28の作動によってブーム12等の作動が規
制され、ブザー27の警報音によって作業者はその旨を
認識する。このため、ブーム12または作業台14とト
ロリ線Tの干渉は未然に阻止され、作業者が感電したり
トロリ線Tが傷ついたりする心配はない。こうして、夜
間等トロリ線Tが見えにくい状況下においても、作業者
の目視判断に頼らずにブーム12または作業台14とト
ロリ線Tとの干渉を確実に防止することができる。
ば、ブーム12および作業台14はトロリ線Tの架設範
囲S外では自由に(ただし、車体2aの安定が確保され
る範囲内に限られる。)移動することができる。このた
め、作業台14に搭乗した作業者は、下方(図1参照)
や側方(図2参照)からトロリ線Tにアプローチして効
率よく軌道作業を行うことができる。しかし、ブーム1
2の先端または作業台14が架設範囲S内に入ったとき
は、規制器28の作動によってブーム12等の作動が規
制され、ブザー27の警報音によって作業者はその旨を
認識する。このため、ブーム12または作業台14とト
ロリ線Tの干渉は未然に阻止され、作業者が感電したり
トロリ線Tが傷ついたりする心配はない。こうして、夜
間等トロリ線Tが見えにくい状況下においても、作業者
の目視判断に頼らずにブーム12または作業台14とト
ロリ線Tとの干渉を確実に防止することができる。
【0020】
【考案の効果】以上説明したように本考案の安全装置で
は、ブーム装置が車体の上方に架設されたトロリ線の架
設範囲、即ち、トロリ線との干渉のおそれがある範囲内
に侵入すると警報作動が行われる。このため、本安全装
置を用いれば、夜間等トロリ線を目視では確認しにくい
作業条件下においても、ブーム装置とトロリ線との干渉
を確実に防止することができる。したがって、作業者の
負担を軽減することができ、軌道内作業の効率化を図る
ことができる。さらに、ブーム装置とトロリ線との干渉
が防止されるので、従来ブーム装置に取り付けられてい
た絶縁カバーを不要とすることができ、ブーム装置の重
量軽減等に役立つ。
は、ブーム装置が車体の上方に架設されたトロリ線の架
設範囲、即ち、トロリ線との干渉のおそれがある範囲内
に侵入すると警報作動が行われる。このため、本安全装
置を用いれば、夜間等トロリ線を目視では確認しにくい
作業条件下においても、ブーム装置とトロリ線との干渉
を確実に防止することができる。したがって、作業者の
負担を軽減することができ、軌道内作業の効率化を図る
ことができる。さらに、ブーム装置とトロリ線との干渉
が防止されるので、従来ブーム装置に取り付けられてい
た絶縁カバーを不要とすることができ、ブーム装置の重
量軽減等に役立つ。
【図1】本考案に係る安全装置を備えた軌陸両用高所作
業車の側面図である。
業車の側面図である。
【図2】上記高所作業車の平面図である。
【図3】上記安全装置のブロック図である。
1 軌陸両用高所作業車 4 鉄輪 10 高所作業用ブーム装置 M メッセンジャーワイヤ T トロリ線 R レール S (トロリ線の)架設範囲
Claims (1)
- 【請求項1】 上方にトロリ線が架設された軌道を走行
する車体に、起伏自在なブーム装置を取り付けてなる軌
道用ブーム作業車の安全装置であって、 前記ブーム装置が前記軌道の上方における前記トロリ線
の架設範囲に入ったか否かを判定する判定手段と、 この判定手段により前記ブーム装置が前記架設範囲に入
ったと判定されたときに警報作動を行う警報手段とから
構成されることを特徴とする軌道用ブーム作業車の安全
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993060629U JP2590739Y2 (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | 軌道用ブーム作業車の安全装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993060629U JP2590739Y2 (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | 軌道用ブーム作業車の安全装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0724897U JPH0724897U (ja) | 1995-05-12 |
JP2590739Y2 true JP2590739Y2 (ja) | 1999-02-17 |
Family
ID=13147793
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993060629U Expired - Lifetime JP2590739Y2 (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | 軌道用ブーム作業車の安全装置 |
Country Status (1)
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Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1993
- 1993-10-15 JP JP1993060629U patent/JP2590739Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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