JP2589481B2 - 記録ヘツドの駆動方法 - Google Patents

記録ヘツドの駆動方法

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JP2589481B2
JP2589481B2 JP62017364A JP1736487A JP2589481B2 JP 2589481 B2 JP2589481 B2 JP 2589481B2 JP 62017364 A JP62017364 A JP 62017364A JP 1736487 A JP1736487 A JP 1736487A JP 2589481 B2 JP2589481 B2 JP 2589481B2
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    • B41J2/35Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material using thermal heads providing current or voltage to the thermal head
    • B41J2/355Control circuits for heating-element selection

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は画信号に応じて発熱素子を選択的に発熱させ
て記録する熱記録方法等に使用される記録ヘッドの駆動
方法に関する。
<従来の技術> 今日、情報処理システムの発展に伴い、種々の記録装
置が開発されており、その中でも感熱記録装置が小型軽
量であるために、近年広く使用されている。この感熱記
録は画信号に応じて発熱素子を発熱させ、感熱シート等
を画像パターン状に発色させて所定記録を行うものであ
る。
上記感熱記録にあって、高速且つ高画質化を図る場
合、発熱に伴うヘッド基板等の蓄熱が画質を高める上で
の障害となっている。そのため従来から前記蓄熱改善の
方法が多く提案されている。その中で代表的に用いられ
ている方法は、ヘッド基板等の所定部分の温度を検出
し、その検出温度に応じて発熱素子への印加エネルギー
(印加電圧又は印加パルス幅)を制御する方法である。
<発明が解決しようとする問題点> しかしながら、上記方法にあっては構成上温度検出手
段を発熱素子と同一位置に配置出来ないために、温度検
出手段によって検出した温度と発熱素子近傍の温度との
間には差が生じている。そのため印加エネルギーの制御
が的確とならず、画質の劣化を防止しきれない問題があ
る。この問題は高速記録をする場合により顕著に現れて
いた。
本発明の目的は上記従来の問題点を解決し、高速且つ
高画質の熱記録を可能とする記録ヘッドの駆動方法を提
供することにある。
<問題点を解決するための手段> 上記従来の問題点を解決する本発明の手段は、画信号
に応じて発熱素子を発熱して記録を行うための記録ヘッ
ドの駆動方法において、直前に印加したエネルギー量よ
りも、累積マーク信号数の増加に伴い所定の減少率で減
少させ、スペース信号の連続数の増加に伴い所定の増加
率で増加させることで、前記発熱素子を発熱させるため
の前記発熱素子に印加するエネルギーを決定し、決定さ
れたエネルギー量で前記発熱素子にエネルギーを印加す
ることを特徴とする記録ヘッドの駆動方法であって、前
記所定の減少率は、累積マーク信号数の増加に伴い減少
する傾向をもった率であり、前記所定の増加率は、スペ
ース信号の連続数の増加に伴い減少する傾向をもった率
であることを特徴とする。
<作用> 上記構成にあっては、記録ヘッドへの印加エネルギー
を累積マーク数の増加に伴って減少させ、スペース信号
の増加に伴って増加させることにより、記録ヘッドの蓄
熱の影響をなくしている。そして、その印加エネルギー
減少率及び増加率自体を前記累積マーク数及びスペース
信号数の連続数の増加に伴って低下させることにより、
記録ヘッドの蓄熱と放熱の状態に的確に近似させること
が可能となり、安定した記録画像を得ることが出来るも
のである。
<実施例> 次に図面を参照しつつ本発明の一実施例を説明する。
第1図は熱転写記録装置に上記手段よりなる記録ヘッド
の駆動方法を適用した例である。
1は表面に所定記録がなされる記録媒体たる記録紙で
あり、裏面をバックプラテン2によって支持されてい
る。3は熱溶融性インクが塗布されたインクフィルムで
あって、送り出しローラ4aから巻取ローラ4bに巻き付け
られ、記録動作に伴って順次矢印A方向に繰り出される
ものである。次に5は前記インクフィルムを画信号に応
じて加熱するためのシリアル型の熱記録ヘッドであり、
ヘッド基板5aの一側辺近傍に通電により個々発熱する複
数個の発熱素子5が一列に設けられている。この記録ヘ
ッド5bはキャリッジ6に搭載され、記録紙1及びインク
フィルム3を所定圧力で押すと共に、前記キャリッジ6
がレール6aに沿って矢印B方向に走行するに従って前記
発熱素子5bが画信号に応じて発熱し、画像パターン状に
溶融したインクが記録紙1に転写する。
上記記録ヘッド5の発熱はヘッド駆動制御回路7によ
って制御され、電源8から発熱素子5bへの通電エネルギ
ーを記録信号に応じて変化させながら行う。尚、通電エ
ネルギーの変化は発熱素子5bへの印加電圧値又は該電圧
の印加パルス幅の何れを変化させるようにしても可能で
ある。
上記制御回路7の一部には第2図に示すように、マー
ク信号の計数器7aがあり、該計数器7aで計数したマーク
の累積値を演算してその結果をパルス幅演算器7bに伝達
し、該演算器7bで決定したパルス幅に応じてストローブ
信号を記録ヘッド5に与える。ここで前記マーク信号と
は個々の発熱素子5bを加熱して像を記録するための加熱
信号である。
上記演算器7bでの演算は所定の演算テーブルに従って
行われ、例えば第3図のグラフに示すようにマーク信号
の累積値Nmが大きくなると通電エネルギーの印加パルス
幅tが減少するように制御する。尚、第3図のグラフは
発熱素子5bを40個配列した記録ヘッドにより、1.2msの
発熱周期で、且つその初期パルス幅を1.0msにした場合
の例であり、この減少率は発熱周期やヘッド基板の蓄熱
特性等に合わせて設定すれば良い。またこのとき個々の
発熱素子毎の履歴補正と組み合わせて減少率を設定する
ようにしても良い。
いずれの場合でも、第3図に示されるように、パルス
幅の減少率はマーク信号の累積値Nmが大きくなると減少
する。
更に上記の如く、マーク信号の累積値に応じてパルス
幅を減少させながら所定記録を行っているときに、連続
印字動作が停止したり、スペース信号等により記録ヘッ
ドの発熱素子5bを発熱させない状態が継続した場合に
は、ヘッド基板5a等の蓄熱量が放熱により小さくなる。
そこで発熱素子5bが前記の如く発熱しない状態を継続し
た場合には、その継続状態に応じて、例えば第4図のグ
ラフに示すように減少したパルス幅を再び大きい値に回
復させて印字を行うようにする。第4図のグラフは累積
マーク信号が0のとき、即ち初期設定パルス幅t0と、そ
の後パルス幅tと減少させながら印字を行っていきスペ
ース印字に突入したときのパルス幅tiとの差t0−tiをΔ
τとし、また前記t0と、スペース印字が終了したとき
のパルス幅ti+1との差t0−ti+1をτi+1としたときの両
者の比Δτi+1/Δτを連続スペース数Nsに応じて規定
している。このように、Δτi+1/Δτは、連続スペー
スの前後におけるパルス幅の減少量(t0−ti、t0
ti+1)の比を示しており、第4図に示されるように、連
続スペース数Nsが大きくなるとその減少率が減少する。
即ち、パルス幅は、連続スペース数Nsが大きくなるとそ
の増加量が減少する。
ここで上記の如く記録に際し、累積マーク数に応じて
印加パルス幅を減少させると共に、スペース印字が継続
したときに印加パルス幅が回復するように、通電エネル
ギーを変化させて記録する例として文字『A』を連続印
字する場合で説明する。
縦40ドット、横36ドットのマトリクス中に200ドット
のマーク信号数で構成される『A』の文字を第5図
(A)に示す如く連続して6文字印字し、36ラスターの
スペース、即ち1文字分のスペースを空けて再度3文字
の『A』を印字し、その後3文字分のスペースを空けて
再度3文字の『A』を連続印字した。このときのラスタ
ー数に対する累積マーク信号数Nmの変化を第5図(B)
に示す。そして前記累積マーク信号数Nmに応じ、第3図
のグラフに従ってストローブパルス幅tを小さくし、ま
たスペース印字が継続したときに第4図のグラフに従っ
てストローブパルス幅tを大きくする。即ち、第5図
(A)の印字を行う際に、ラスター数に対するストロー
ブパルス幅tを第5図(C)のグラフに示すように変化
させて駆動する。このように駆動すると、ヘッド基板等
の蓄熱の影響を補償して安定した記録画像を得ることが
出来る。
尚、前述の実施例では発熱素子5bに印加する通電エネ
ルギーの基準値E0、即ち累積マーク信号数が0のときの
ストローブパルス幅を一定(1.0ms)にしたままであっ
たが、装置の環境温度が変化したり、ヘッド基板5a等の
検出温度が変化した場合には、その変化に応じて前記基
準値E0を変化させると印字記録が更に安定する。そのた
めの構成例を示すと、ヘッド駆動制御回路7を第6図に
示すように構成する。これは記録ヘッド5の所定部分に
取り付けた温度検出手段9から出力される温度情報を、
A/D変換器7cによってデジタル変換し、その温度情報を
パルス幅演算器7bに入力する。また該パルス幅演算器7b
には時間計数のためのクロック信号と機械の状態が初期
状態に戻ったときに出力されるイニシャライズド信号と
が入力され、スペース印字が継続した場合、例えば第4
図に示すグラフに於いて通電エネルギーの減少量が0と
なるときに、ヘッド基板の検出温度に応じて基準値E0
モードを設定するように構成する。
例えば、前述した如くマーク信号計数器7aより入力さ
れる計数値が所定時間カウントアップしないと、前述し
た演算特性(第4図のグラフ)に応じて通電エネルギー
の減少量を小さくする。第4図の例では252ラスター連
続してスペースであるとき、即ち時間計数値に於いてク
ロック信号の分周値を1クロック/ラスターとしたとき
252クロック計数したときに通電エネルギーの減少量が
0になる、そこで減少量が0になると同時に基準値E0
検出温度に応じて設定するモードにする。
従って、イニシャライズド信号入力時と、所定時間ス
ペースが連続した時に前記基準値E0が基板温度に適した
値に設定し直される。この基準値E0とヘッド基板5aとの
関係は、例えば第7図に示すように規定する。第7図で
は基準値をストローブパルス幅tで規定し、ヘッド基板
温度上昇に伴って前記パルス幅tを減少させるように制
御している。
尚、イニシャライズド信号を入力してから記録動作ま
での間に温度が変化することがあるために、記録動作開
始時点のパルス幅を基準値として扱う。これはスペース
が連続した場合も同様である。
また前述した実施例では累積マーク信号数Nmが印字し
ようとするパターンに対応するものとし、前記累積マー
ク信号数に対応して通電エネルギーを変化させるように
したが、蓄熱補正等の処理を行う場合には印字パルス信
号と印字パターンとが完全に一致しないことがある。そ
こで、前記マーク信号数に替えて印字パルス信号に対応
して通電エネルギーを変化させるようにしても良い。
更に前述した累積マーク信号に対する通電エネルギー
の減少率、及びスペース印字が継続した場合の通電エネ
ルギーの回復率は記録スピードやヘッド基板の材質等に
よって蓄熱速度が異なることから、前記補正係数を適宜
変えて最も記録画像が安定する状態で駆動するようにす
ることは当然である。
次に上記方法を用いて記録を行った実験結果を示す。
<実験結果> 実験1 第1図に示した構成の熱転写記録装置を用い、厚さ6
μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に軟化点
75℃のインクを厚さ4μmに塗布したインクフィルムを
使用して以下の条件で所定記録をおこなった。
上記記録に際し、記録ヘッド5の駆動回路7は第8図
に示す構成にした。即ち、制御回路7はCPUを有し、印
字データ制御及び印加電圧演算処理を行う演算器7bと、
記録ヘッド5の基板温度をA/D変換して演算器7bに送出
するA/D変換器7cとで構成している。この演算器7bで演
算された電圧値が電源8に伝達され、該電源8内の基準
電圧を変化して記録ヘッド5に印加する電圧値を変化さ
せるものである。
上記演算器7bでの電圧値の演算フローチャートを第9
図に示す。ここで第9図に於ける1ラインの印字データ
とは、発熱素子40ドットの列に対応する印字データであ
る。
第9図のフローに応じて通電電圧の変化を説明する
と、ステップS1,S2により印字データが送出されると第1
0図(A)に示すパラメータに従って基準電圧VHと、基
板温度から初期電圧VH0を決定する。次にステップS3及
びS4により累積マーク信号数及びスペースのライン数を
0にしてから1ライン分の印字データを記録ヘッド5に
転送してセットすると共に、マーク信号数を計数し、ス
テップS5〜S11により前記マーク信号数が0でなければ
第10図(B)に示すパラメータに従って累積マーク信号
数と、初期電圧VH0とから印加電圧値VHnを決定して該電
圧を送出する。これを各ライン毎に繰り返して印字記録
を行った。
またステップS5,S12により1ライン中の印字データが
全て0、即ち発熱しないラインが1文字スペース幅(例
えば36ライン)以上連続した場合には、この連続スペー
スライン数と直前の印加電圧値VHnとから第10図(C)
に示すパラメータに応じて累積マークに信号数の値を補
正し、前記と同様に第10図(B)のパラメータに従って
新たな印加電圧VHnを決定した。
上記の如くして所定印字を行った処、濃度が均一な高
画質の印字像を得た。
実験2 記録ヘッド5の基板温度のデータに従って累積マーク
信号数に対する印加電圧の減少率(VHn−VH0)/VH0との
関係を第11図に示すように変化させ、他は実験1と同様
にして所定記録を行った処、基板温度の変化が激しいと
きも濃度が均一な高画質の印字像を得た。
<発明の効果> 本発明は前述の如く、所定記録に際し、記録ヘッドへ
の印加エネルギーを累積マーク数の増加に伴って減少さ
せ、スペース信号の増加に伴って増加させる。そして、
前記累積マーク数の増加に伴って減少させるエネルギー
印加減少率及びスペース信号の増加に伴って増加させる
エネルギー印加増加率を、累積マーク数の増加及びスペ
ース信号の連続数の増加に伴って減少させるようにした
ために、記録ヘッドの蓄熱と放熱の状態に的確に合致し
たエネルギー印加が行われることになり、ヘッド基板等
の蓄熱の影響のない安定した記録画像を得ることが可能
となる。
また、前記エネルギー印加を環境温度が変化した場合
に、これに対応して変化させることにより、更に安定し
た記録画像を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法を実施するための装置の一例を示
す平面図、第2図は制御回路のブロック図、第3図はマ
ーク信号の累積値に対するパルス幅の減少率を示すグラ
フ、第4図はスペース信号が継続した場合にパルス幅を
復元する状態を示すグラフ、第5図(A)は印字記録の
例を示す説明図、第5図(B)は第5図(A)の印字を
行うときのラスター数に対する累積マーク信号数の関係
を示すグラフ、第5図(C)は第5図(A)の印字を行
うときの印加パルス幅の関係を示すグラフ、第6図はヘ
ッド駆動制御回路の他の実施例を示すブロック図、第7
図はヘッド基板温度と基準値との関係を示すグラフ、第
8図はヘッド駆動回路のブロック図、第9図は実験結果
に係る印字記録のフローチャート、第10図(A)は基準
電圧を示すパラメータ、第10図(B)は累積マーク信号
数に対する印加電圧の減少率を示すパラメータ、第10図
(C)はスペースが連続した後の印加電圧を示すパラメ
ータ、第11図は累積マーク信号数に対する印加電圧の減
少率の他の実験例を示すパラメータである。 1は記録紙、2はバックプラテン、3はインクフィル
ム、4aは送り出しローラ、4bは巻取ローラ、5は記録ヘ
ッド、5aはヘッド基板、5bは発熱素子、6はキャリッ
ジ、6aはレール、7はヘッド駆動制御回路、7aはマーク
信号計数器、7bはパルス幅演算器、7cはA/D変換器、8
は電源、9は温度検出手段である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−102375(JP,A) 特開 昭62−280054(JP,A) 特開 昭59−22773(JP,A) 特開 昭60−242076(JP,A) 特開 昭62−264975(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画信号に応じて発熱素子を発熱して記録を
    行うための記録ヘッドの駆動方法において、 直前に印加したエネルギー量よりも、累積マーク信号数
    の増加に伴い所定の減少率で減少させ、スペース信号の
    連続数の増加に伴い所定の増加率で増加させることで、
    前記発熱素子を発熱させるための前記発熱素子に印加す
    るエネルギーを決定し、決定されたエネルギー量で前記
    発熱素子にエネルギーを印加することを特徴とする記録
    ヘッドの駆動方法であって、 前記所定の減少率は、累積マーク信号数の増加に伴い減
    少する傾向をもった率であり、前記所定の増加率は、ス
    ペース信号の連続数の増加に伴い減少する傾向をもった
    率であることを特徴とする記録ヘッドの駆動方法。
  2. 【請求項2】環境温度又は前記記録ヘッドの温度に応じ
    て、前記発熱素子を発熱させるため前記発熱素子に印加
    するエネルギー量の基準値を決定することを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の記録ヘッドの駆動方法。
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