JP2586904Y2 - 冷凍食品用包装体 - Google Patents

冷凍食品用包装体

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JP2586904Y2
JP2586904Y2 JP1992071176U JP7117692U JP2586904Y2 JP 2586904 Y2 JP2586904 Y2 JP 2586904Y2 JP 1992071176 U JP1992071176 U JP 1992071176U JP 7117692 U JP7117692 U JP 7117692U JP 2586904 Y2 JP2586904 Y2 JP 2586904Y2
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俊明 宮島
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Fuji Seal Inc
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、液体窒素等を用いて急
速凍結される冷凍食品を包装する包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、冷凍食品の急速凍結には、液体窒
素等を用い、これをガス化噴霧し、気化冷却を行うのが
一般的である。この場合、通常は環境温度差により液体
窒素等が全て気体となり、冷却後空気中に散逸するので
あるが、米飯類やミンチ肉等の冷凍は粒が独立せず、ブ
ロック状に固まったものがあると、その中に窒素等の蒸
気粒子が封入されたままの状態となり、これが包装され
密封されると、流通過程で包装体が膨張し、破裂してし
まうという問題が生じる。
【0003】従って、前記包装体には、針穴を開けて、
ガスを排出する気孔を設けていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところが、前記ガス排
出気孔を有する包装体は、通気口径から、空気中の不純
物が直線透過侵入し易く、衛生上好ましくない。
【0005】また、ガス排出調整が困難で、食感を損な
う等品質の低下を招来する欠点があった。
【0006】本考案は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、冷凍食品用包装体において密封状態を保持
したまま、ガス排出が可能で、衛生上非常に好ましく、
品質の低下を防止することができる冷凍食品用包装体を
提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案が、上記課題を解
決するために講じた技術的手段は、液体窒素等を用いて
急速凍結される冷凍食品1 を包装するための包装体本体
2 が、非通気性を有するシート基材3 と、該シート基材
3 の内面に設けられ、且つ熱融着性と通気性とを有する
ガス抜きシート材6 とを重合してなる積層シート7 から
構成され、該積層シート7 のガス抜きシート材6 の両縁
部8,9 同士にて、熱融着されてなり、しかも、前記ガス
抜きシート材6 が熱融着性不織布層5 よりなる内側層
と、パルプ繊維層4 よりなる外側層の重合体であること
にある。
【0008】
【作用】本考案の冷凍食品用包装体においては、その基
材を非通気性を有するシート材3 とし、その内面に熱融
着性と通気性とを有するガス抜きシート材6 が設けられ
て、該ガス抜きシート材6 の両縁部8,9 を熱融着にて貼
り合わせて袋状にしているので、包装体本体2 内の残留
ガスは通気性を有するガス抜きシート材6 より排出が可
能であると共に、空気中の不純物等の粒子体は繊維の濾
過を受け、包装体本体2 内へ侵入し難くなる為、衛生上
も何ら問題なく冷凍食品を好適に包装できる。
【0009】
【実施例】以下、本考案の一実施例について図面に従っ
て説明する。
【0010】図1で示すように、本考案の包装体は、米
飯類やミンチ肉等を加工した冷凍食品1 を包装するため
の包装体本体2 で構成され、この包装体本体2 は、シー
ト基材3 と、該シート基材3 の内面側に設けられ、且つ
その外側層としてパルプ繊維層4 、内側層として熱融着
性不織布層5 からなるガス抜きシート材6 とを重合して
なる積層シート7 の両側縁部8,9 の前記ガス抜きシート
材6 同士を熱融着させることにより筒状に密閉形成して
製袋させたものである。
【0011】また、前記パルプ繊維層4 と熱融着性不織
布層5 とは、それぞれ別々の層を繊維の絡み合いと僅か
な熱により重合したものである。
【0012】前記シート基材3 は、紙材料またはプラス
チックフィルムからなり、該シート基材3 と前記ガス抜
きシート材6 のパルプ繊維層4 とが、ポリエチレン等の
防湿性を有する熱可塑性合成樹脂の押出ラミネート層や
ドライラミネート等による接着剤10により当接重合され
ている。
【0013】前記パルプ繊維層4 は、セルロース系の繊
維やプラスチック系の繊維等通気性を有するものであれ
ばどのようなものでも構わず、また、熱融着性不織布層
5 は前記両縁部8,9 を熱融着することで積層シート7 間
が密封される不織布であればどのようなものでも良い
が、特にポリエチレン、ポリプロピレン等の不織布が好
ましい。
【0014】上記構成により、本考案の包装体で冷凍食
品1 を包装し、液体窒素をガス化噴霧し、気化冷却を行
って、急速凍結する場合、環境温度差により液体窒素の
蒸気粒子が包装体本体2 内に封入されたままの状態とな
っても、該包装体本体2 内の残留ガスはガス抜きシート
材6 のパルプ繊維層4 のシート末端側面部11より排出さ
れると共に、空気中の不純物等の粒子体は該繊維層4 の
濾過を受けて、包装体本体2 内へ侵入し難くなる為、衛
生上も何ら問題なく冷凍食品を好適に包装できる。
【0015】また、包装体本体2 内の冷凍食品1 を冷凍
させた状態で流通する場合は、包装体本体2 が密封状で
あると共に、前記シート基材3 の内側の接着剤10が防湿
性を有し、シート基材3 自体が非通気性であるので、
食品1 の水分が離散するのを効果的に防止できる。こ
のため、冷凍流通のような低湿度輸送であっても、冷凍
食品1 が短時間で乾燥してしまうおそれはない。
【0016】尚、前記実施例では、一枚の積層シート7
を筒状に形成して製袋されたものであったが、例えば、
図3に示すように、一対の積層シート7,7 の各両縁部8
a,8b,9a,9b を熱融着することで製袋したものであって
もよい。
【0017】更に、本考案は上記実施例に限定されるも
のではなく、包装体本体2 の形状は冷凍食品1 の種類に
応じて任意に設計変更自在である。
【0018】
【考案の効果】本考案の冷凍食品用包装体は、液体窒素
等を用いて急速凍結される冷凍食品を包装するための包
装体本体が、非通気性を有するシート基材と、該シート
基材の内面に設けられ、且つ熱融着性と通気性とを有す
るガス抜きシート材とを重合してなる積層シートから構
成され、該積層シートのガス抜きシート材の両縁部同士
にて、残留ガスを排出できるように、熱融着して構成さ
れているので、液体窒素等をガス化噴霧し、気化冷却を
行って、急速凍結する場合、環境温度差により液体窒素
等の蒸気粒子が包装体本体内に封入されたままの状態に
なったとしても、該包装体本体内の残留ガスは熱融着さ
れた前記ガス抜きシート材より排出される。
【0019】また、前記ガス抜きシート材を、熱融着性
不織布層よりなる内側層と、パルプ繊維層よりなる外側
層の重合体であるので、該パルプ繊維層の末端側面部よ
りガスの排出が行われて前記残留ガスの排出効果が向上
する。
【0020】また、前記重合体とすることにより、前記
不織布層よりなる内側層同士が確実に熱融着されると共
に、前記パルプ繊維層にて、空気中の不純物等の粒子体
は該シート材の濾過を受けて、包装体本体内へ侵入し難
くなる為、衛生上も何ら問題なく冷凍食品を好適に包装
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す断面説明図。
【図2】同要部断面図。
【図3】同他の実施例を示す断面説明図。
【符号の説明】
1 冷凍食品 2 包装体本体 3 シート基材 4 パルプ繊維層 5 熱融着性不織布層 6 ガス抜きシート材 7 積層シート 10 接着剤 11 パルプ繊維層の末端側面部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体窒素等を用いて急速凍結される冷凍
    食品(1) を包装するための包装体本体(2) が、非通気性
    を有するシート基材(3) と、該シート基材(3)の内面に
    設けられ、且つ熱融着性と通気性とを有するガス抜きシ
    ート材(6) とを重合してなる積層シート(7) から構成さ
    れ、該積層シート(7) のガス抜きシート材(6) の両縁部
    (8),(9) 同士にて、熱融着されてなり、しかも、前記ガ
    ス抜きシート材(6) が熱融着性不織布層(5) よりなる内
    側層と、パルプ繊維層(4) よりなる外側層の重合体であ
    ることを特徴とする冷凍食品用包装体。
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JPH0635170U JPH0635170U (ja) 1994-05-10
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JPS60240664A (ja) * 1984-05-15 1985-11-29 三菱瓦斯化学株式会社 包装材料

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