JP2581864B2 - 炊き込みごはんの滅菌方法 - Google Patents

炊き込みごはんの滅菌方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、かにめし弁当、まつた
け弁当等の炊き込みごはんを長時間の保存に耐えるよう
に滅菌処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び問題点】従来、炊き込みごはんの滅菌
方法として、加圧下加熱水蒸気で処理する方法が知られ
ており、120℃の加熱水蒸気で10分間滅菌すると、
処理後72時間も常温で保存可能であることが認められ
ている。しかしながら、この方法では、炊き込みごはん
の変色や風味の低下が生じたり、また米飯が糊化してべ
とつく等の問題点があった。
【0003】本発明は、かかる問題点を解消し、炊き込
みごはんの風味や外観を害なうことなく、また米飯が糊
化することもなく、しかも長時間、たとえば約2週間、
の保存に耐えるような十分な滅菌効果を有する、炊き込
みごはんの滅菌方法を提供することを目的とする。
【0004】
【問題点を解決するための手段】上記目的は、蓋をした
プラスチック製容器に収用した炊き込みごはんを、密閉
空間中水蒸気雰囲気下で80〜105℃の温度で所定時
間加熱した後減圧して容器内の水蒸気を除去し、室温で
一昼夜放置し、上記加熱、減圧及び室温一昼夜放置を少
なくとも2回繰り返すことを特徴とする、炊き込みごは
んの滅菌方法によって達成される。以下本発明について
更に詳しく説明する。
【0005】本発明では、炊きごはん用の容器として、
蓋のあるプラスチック製容器を使用する。容器をプラス
チック製とするのは、プラスチックが強度が強く、また
成形が容易であるという以外に、水蒸気及び水不透過性
という利点を有するからである。プラスチックとして
は、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレ
フタレート、硬質塩化ビニル、ナイロン等が挙げられる
が、中でもポリプロピレンが好ましい。
【0006】また、蓋のある容器を使用するのは、容器
本体と蓋との間の僅かの間隙を通して水蒸気の出入を可
能にすると共に、滅菌処理後菌の進入を防止するためで
ある。蓋のない容器を使用すると、滅菌処理後急速に菌
による二次汚染が生ずるので好ましくない。容器本体の
開口部に嵌合するような形状の側壁を有する蓋を使用
し、容器本体と蓋との間のすり合せが良い状態にするの
が好ましい。このような蓋を使用すると、容器本体と蓋
の間のすり合せ状態の僅かの間隙を通して水蒸気の出入
が可能となるが、菌の進入が防止される。耐熱性のゴム
輪又は弾性のあるひもをかけて容器本体と蓋とを固定
し、この状態で滅菌処理を行なうと共に、滅菌処理後も
そのままの状態にしておくのが好ましい。
【0007】上述のように炊き込みごはんを収容した容
器を、たとえばオートクレーブ、むしがま等のような密
閉空間内に置き、水蒸気雰囲気下で所定温度で所定時間
加熱した後減圧して容器内の水蒸気を除去する。このよ
うな加熱及び減圧を所定の時間間隔で少なくとも2回繰
り返すという、間歇的滅菌処理を行なう。かかる間歇的
滅菌処理は、たとえば、先づ80〜105℃の温度で3
0±5分間加熱し次いで減圧した後室温で一昼夜放置
し、次に80〜105℃の温度で20±5分間加熱し次
いで減圧した後室温で一昼夜放置し、最後に80〜10
5℃の温度で10±5分間加熱し次いで減圧するという
方法によって行なうことができる。かかる間歇的滅菌処
理では、第1回の加熱により菌はほとんど死滅するが、
芽胞はなお生き残ることがある。従って加熱後室温に放
置して芽胞を発芽させ、これを再び加熱して滅菌する。
更にこの操作を繰り返すことによって、実質的に完全に
無菌状態にすることができる。
【0008】加熱処理後密閉空間を減圧して密閉空間及
び容器内の水蒸気を除去する。これによって米飯中に進
入した過剰の水分が除去され、炊き込みごはんの風味が
向上する。このような滅菌処理を行なわないと米飯がべ
とべとの状態になり、風味が劣化する。
【0009】
【実施例】以下に実施例によって本発明を一層詳しく説
明する。
【0010】実施例 ポリプロピレン製の容器本体中に、かにスープで炊いた
ごはんを入れ、その上に調理ずみのかに肉を並べて置い
た後、ポリプロピレン製の蓋をかぶせた。この蓋は側壁
を有し、この側壁の内面が容器本体の開口部の外側壁面
にすり合せの良い状態で嵌合するようなものである。蓋
をかぶせた容器に2本のゴム輪を十字状にかけて蓋を固
定した。
【0011】このように、かにめしを収容した容器をオ
ートクレーブ中に入れ、水蒸気を送り入れ、オートクレ
ーブ内を1気圧(760mmHg)で相対湿度100%
に維持しつつ、容器を100℃で30分加熱した。水蒸
気の供給を止め、オートクレーブ内を60mmHgに減
圧した後、容器を室温に冷却して一昼夜放置した。その
後再びオートクレーブ内に水蒸気を供給し、1気圧で相
対湿度100%に維持しつつ、100℃で20分加熱
し、次いで水蒸気の供給を止め60mmHgに減圧した
後室温に冷却して一昼夜放置した。その後再びオートク
レーブ内を1気圧で相対湿度100%に維持しつつ10
0℃で10分間加熱した。しかる後水蒸気の供給を止め
60mmHgに減圧して水蒸気を除去した。しかる後オ
ートクレーブを常圧に戻し、容器を取り出した。なお、
上記オートクレーブ内の圧力の調整、水蒸気の取り出し
は、菌不透過性の膜を通して行なった。
【0012】このようにして滅菌処理したかにめし弁当
は、かに肉の変色も、風味の劣化も認められず、米飯が
糊化してべとつくことも無かった。また滅菌処理前と処
理後に測定した米飯の重量は実質的に同じであった。更
に、37℃で48時間保持した後の生菌数は0であっ
た。
【0013】また、このかにめし弁当は、通常の環境で
5日間保存した後も、味は美味であり、かつ無菌であっ
た。更に2週間保存した後も無菌であり、また2週間保
存後電子レンジで2分間加熱した後の味は美味であっ
た。
【0014】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の方法は、か
にめし弁当、まつたけ弁当等の炊き込みごはんを、風味
や外観を害なうことなく、また米飯が糊化することもな
く、長時間の保存に耐え得るように、実質的に完全に滅
菌することができる。たとえば、本発明の方法で滅菌処
理した炊き込みごはんは、通常の環境で5日間保存した
後も無菌であり、かつ風味の劣化や、変色もなく、更に
2週間保持した後も無菌であり、そして短時間電子レン
ジ内で加熱することによって美味な状態になる。本発明
の方法は工程が簡単であり、費用も比較的廉価であり、
大量の炊き込みごはんを滅菌処理するのに便利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−148555(JP,A) 特開 昭54−151145(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓋をしたプラスチック製容器に収用した
    炊き込みごはんを、密閉空間中水蒸気雰囲気下で80〜
    105℃の温度で所定時間加熱した後減圧して容器内の
    水蒸気を除去し、室温で一昼夜放置し、上記加熱、減圧
    及び室温一昼夜放置を少なくとも2回繰り返すことを特
    徴とする、炊き込みごはんの滅菌方法。
  2. 【請求項2】 先づ80〜105℃の温度で30±5分
    間加熱し次いで減圧した後室温で一昼夜放置し、次に8
    0〜105℃の温度で20±5分間加熱し次いで減圧し
    た後室温で一昼夜放置し、最後に80〜105℃の温度
    で10±5分間加熱し次いで減圧することからなる、請
    求項1に記載の方法。
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JPS53148555A (en) * 1977-06-01 1978-12-25 Shinagawa Kogyosho Kk Heat sterilizing method and apparatus for food
FR2425812A1 (fr) * 1978-05-17 1979-12-14 Kibleur Pierre Procede pour le traitement thermique en continu de produits alimentaires

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