JP3058907B2 - 馬鈴薯の保存方法 - Google Patents

馬鈴薯の保存方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、食品工業において、広く用いられる馬鈴薯
の保存方法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、馬鈴薯は、皮および泥つきの状態で保存され、
使用直前に皮を剥き、調理・加工に供されてきた。とこ
ろが、比較的大規模な食品工業で利用される場合、皮を
剥き、トリミングした状態で数日間保存が必要な場合が
ある。この際、大きな問題となるのが、馬鈴薯の酵素に
よる変色および微生物の繁殖の問題である。現在、この
ような問題を解決するために、剥皮・トリミング、水洗
後の馬鈴薯を真空包装し、95℃の熱水で30分間程度ボイ
ル処理し、殺菌および酵素の熱失活を行っている場合が
ある。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが上記の真空包装した後、ボイル殺菌処理を行
う場合、馬鈴薯同士が重なりあっている部分を殺菌する
必要があるため、殺菌時間が必然的に長くなり、馬鈴薯
が茹でられた状態になってその硬度が低下するため、用
途が限定されてしまうという欠点があった。
また、ボイル殺菌に長時間を必要とするため、多量の
熱量を消費し、エネルギーコストがかかるという欠点も
あった。
本発明は、これらの問題点を解消し、直ちに調理可能
な状態で馬鈴薯を保存する方法を提供することを目的と
している。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を重
ねた結果、殺菌・保存を特定条件とすることにより、風
味・品質が損なわれないことを知見し、本発明を完成す
るに至った。すなわち、本発明は、剥皮、トリミング後
の馬鈴薯を水洗した後、加熱した有機酸および/または
有機酸塩水溶液中で短時間殺菌処理を行い、該殺菌処理
後の馬鈴薯を真空包装し、冷蔵で保存することを特徴と
する馬鈴薯の保存方法を要旨とするものである。
〔作用〕
本発明の構成と作用について、詳細に説明する。
本発明において、剥皮・トリミング後の馬鈴薯は、次
行程での殺菌処理をより効果的に行うため、良く水洗
し、表面の微生物を洗浄する。
水洗後の馬鈴薯は、加熱した有機酸および/または有
機酸塩水溶液に短時間浸漬し、表面部分に存在する微生
物の殺菌および変色原因となる酵素(ポリェノールオキ
シダーゼ)を失活させる。
有機酸および/または有機酸水溶液を用いるのは、殺
菌を効果的に行い、かつ馬鈴薯中に残存した酵素活性を
阻害あるいは低下させるためである。
有機酸および/または有機酸塩水溶液としては、アス
コルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、クエン酸、ク
エン酸ナトリウムの1種または2種以上の1〜5重量%
水溶液が望ましい。添加量が1重量%以下であると、殺
菌および酵素活性阻害効果が発現しにくく、また、5重
量%以上添加しても効果は増大せず、コスト的に問題が
出てくる。
有機酸および/または有機酸塩水溶液の加熱温度は80
℃〜98℃の範囲内が好ましく、そして、有機酸および/
または有機酸塩水溶液への漬浸時間は、3〜10秒の範囲
内が好ましい。漬浸時間が3秒以下であると、殺菌不良
や表面部分に酵素が残存する場合があり、また10秒以上
漬浸した場合には、馬齢著表面のデンプンが膨潤し、品
質が低下する。漬浸時間は、3〜10秒の範囲であれば、
デンプンの膨潤はほとんど発生しないが、もしそれが問
題となる場合には、有機酸および/または有機酸水溶液
中に塩化カルシウムを0.01〜1重量%添加することによ
り、馬鈴薯の表面組織は固く維持される。塩化カルシウ
ムの添加量が、0.01重量%以下であると効果が発現しに
くく、また1重量%以上添加しても効果は増大しない。
殺菌処理を行った後、馬鈴薯は真空包装に供せられ
る。この際、100mmHg以下の減圧環境下で包装するのが
好ましい。100mmHg以上の圧力環境下で包装した場合、
馬鈴薯と包装袋の密着性が悪くなり馬鈴薯が移動し易く
なるため、馬鈴薯に傷が付いたり、破損する場合があ
る。
包装袋を構成するフィルムの23℃での酵素透過度は、
100cc/m2・24hrs・atm以下が好ましい。酸素透過度が、
100cc/m2・24hrs・atm以上であると、保存中に包装袋内
に進入してくる酸素により、馬鈴薯の褐変が増長される
場合がある。
包装後の馬鈴薯は、微生物の増殖および酵素反応を低
下させるために、0℃〜10℃の範囲で冷蔵保存するのが
望ましい。保存温度が0℃以下であると、凍結する恐れ
があり、また10℃以上での保存は、微生物の増殖や酵素
による褐変の恐れがあり、好ましくない。
〔実施例〕
以下、実施例および比較例により本発明を詳細に説明
する。
実施例1 剥皮した後、トリミング処理を施し、芽を除去した馬
鈴薯を良く水洗した後、この馬鈴薯を98℃のクエン酸2
重量%水溶液に3秒間浸漬し、殺菌処理を行った。
該殺菌処理後の馬鈴薯3ケ(約500g)をON15/CPP
60(外寸:200mm×300mm,23℃での酵素透過度:52cc/m2
24hrs・atm)のパウチに入れ、50mmHgの減圧環境下で真
空包装を行い、10℃で2週間保存した。
実施例2 剥皮した後、トリミング処理を施し、芽を除去した馬
鈴薯を良く水洗した後、この馬鈴薯を90℃のアスコルビ
ン酸2重量%水溶液に5秒間浸漬し、殺菌処理を行っ
た。
該殺菌処理後の馬鈴薯3ケ(約500g)をON15/CPP
60(外寸:200mm×300mm,23℃での酸素透過度:52cc/m2
24hrs・atm)のパウチに入れ、50mmHgの減圧環境下で真
空包装を行い、10℃で2週間保存した。
実施例3 剥皮した後、トリミング処理を施し、芽を除去した馬
鈴薯を良く水洗した後、この馬鈴薯を80℃のアスコルビ
ン酸ナトリウム1重量%,クエン酸1重量%水溶液に10
秒間浸漬し、殺菌処理を行った。
該殺菌処理後の馬鈴薯3ケ(約500g)をON15/CPP
60(外寸:200mm×300mm,23℃での酸素透過度:52cc/m2
24hrs・atm)のパウチに入れ、50mmHgの減圧環境下で真
空包装を行い、10℃で2週間保存した。
実施例4 剥皮した後、トリミング処理を施し、芽を除去した馬
鈴薯を良く水洗した後、この馬鈴薯を98℃のアスコルビ
ン酸ナトリウム1重量%,クエン酸1重量%,塩化カル
シウム0.5重量%水溶液に10秒間浸漬し、殺菌処理を行
った。
該殺菌処理後の馬鈴薯3ケ(約500g)をON15/CPP
60(外寸:200mm×300mm,23℃での酸素透過度:52cc/m2
24hrs・atm)のパウチに入れ、50mmHgの減圧環境下で真
空包装を行い、10℃で2週間保存した。
実施例5 剥皮した後、トリミング処理を施し、芽を除去した馬
鈴薯を良く水洗した後、この馬鈴薯を98℃のアスコルビ
ン酸ナトリウム1重量%,クエン酸1重量%水溶液に10
秒間浸漬し、殺菌処理を行った。
該殺菌処理後の馬鈴薯30ケ(約5g)をON15/CPP60(外
寸:500mm×700mm,23℃での酸素透過度:52cc/m2・24hrs
・atm)のパウチに入れ、50mmHgの減圧環境下で真空包
装を行い、10℃で2週間保存した。
比較例1 剥皮した後、トリミング処理を施し、芽を除去した馬
鈴薯を良く水洗した馬鈴薯3ケ(約500g)をON15/CPP60
(外寸:200mm×300mm,23℃での酸素透過度:52cc/m2・24
hrs・atm)のパウチに入れ、50mmHgの減圧環境下で真空
包装を行った。
該包装後の馬鈴薯を95℃で30分間ボイル殺菌処理を行
い、10℃で2週間保存した。
比較例2 剥皮した後、トリミング処理を施し、芽を除去した馬
鈴薯を良く水洗した後、25℃のアスコルビン酸ナトリウ
ム1重量%,クエン酸1重量%水溶液に30秒間浸漬し、
殺菌処理を行った。
該処理後の馬鈴薯3ケ(約500g)をON15/CPP60(外
寸:200mm×300mm,23℃での酸素透過度:52cc/m2・24hrs
・atm)のパウチに入れ、50mmHgの減圧環境下で真空包
装を行い、10℃で2週間保存した。
比較例3 剥皮した後、トリミング処理を施し、芽を除去した馬
鈴薯を良く水洗した後、80℃のアスコルビン酸ナトリウ
ム1重量%,クエン酸1重量%水溶液に10秒間浸漬し、
殺菌処理を行った。
該殺菌処理後の馬鈴薯3ケ(約500g)をON15/CPP
60(酸素透過度:52cc/m2・24hrs・atm)のパウチに入
れ、開口部をシールし(含気包装)、10℃で2週間保存
した。
比較例4 剥皮した後、トリミング処理を施し、芽を除去した馬
鈴薯を良く水洗した後、98℃のアスコルビン酸ナトリウ
ム1重量%,クエン酸1重量%水溶液に20秒間浸漬し、
殺菌処理を行った。
該処理後の馬鈴薯3ケ(約500g)をON15/CPP60(外
寸:200mm×300mm,23℃での酸素透過度:52cc/m2・24hrs
・atm)のパウチに入れ、50mmHgの減圧環境下で真空包
装を行い、10℃で2週間保存した。
比較例5 剥皮した後、トリミング処理を施し、芽を除去した馬
鈴薯を良く水洗した後、98℃熱水に3秒間浸漬し、殺菌
処理を行った。
該処理後の馬鈴薯3ケ(約500g)をON15/CPP60(外
寸:200mm×300mm,23℃での酸素透過度:52cc/m2・24hrs
・atm)のパウチに入れ、50mmHgの減圧環境下で真空包
装を行い、10℃で2週間保存した。
以上、実施例1〜5,比較例1〜5の包装馬鈴薯を作成
した。これらの条件を第1表にまとめて示す。
1週間、2週間保存後に開封し、外観検査、一般検査
を行った結果を第2表に示す。
第2表の結果より、本発明は、馬鈴薯の保存に有効な
方法であることが分かる。
〔発明の効果〕
本発明は、以上説明したように構成されているから、
剥皮・トリミング後の馬鈴薯を「生」の状態で長期間保
存できて、しかもその後の種々の用途に直ちに利用する
ことができるという効果を有し、また、殺菌時間が非常
に短時間であるため、光熱費を大幅に削減することがで
き、産業上極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23B 7/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】剥皮、トリミング後の馬鈴薯を水洗した
    後、80℃〜98℃で加熱したアスコルビン酸、アスコルビ
    ン酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウムの1種
    または2種以上の1〜5重量%水溶液中で3〜10秒殺菌
    処理を行い、該殺菌処理後の馬鈴薯を真空包装し、冷蔵
    で保存することを特徴とする馬鈴薯の保存方法。
  2. 【請求項2】アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウ
    ム、クエン酸、クエン酸ナトリウムの1種または2種以
    上の水溶液中に、塩化カルシウムを0.01〜1重量%添加
    した請求項1記載の馬鈴薯の保存方法。
  3. 【請求項3】真空包装する際の圧力が、100mmHg以下で
    ある請求項1または2記載の馬鈴薯の保存方法。
  4. 【請求項4】真空包装する際に使用するフィルムの23℃
    での酸素透過度が、100cc/m2・24hrs・atm以下である請
    求項1乃至3のいずれかに記載の馬鈴薯の保存方法。
  5. 【請求項5】保存温度が0℃〜10℃である請求項1乃至
    4のいずれかに記載の馬鈴薯の保存方法。
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