JP2581391B2 - 止水材 - Google Patents
止水材Info
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- JP2581391B2 JP2581391B2 JP5050589A JP5058993A JP2581391B2 JP 2581391 B2 JP2581391 B2 JP 2581391B2 JP 5050589 A JP5050589 A JP 5050589A JP 5058993 A JP5058993 A JP 5058993A JP 2581391 B2 JP2581391 B2 JP 2581391B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、超吸水性繊維シートと
ベントナイトとの複合材料からなる止水材に関する。
ベントナイトとの複合材料からなる止水材に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、貯水池の漏水防止や地下水の浸透
防止などのために、種々の止水材が使用されている。代
表的なものとしては、（１）合成ゴムシート、（２）高
密度ポリエチレンシート、（３）２枚の不織布ベントナ
イトを挟み込んだシート、（４）アスファルトマットな
どが挙げられる。
防止などのために、種々の止水材が使用されている。代
表的なものとしては、（１）合成ゴムシート、（２）高
密度ポリエチレンシート、（３）２枚の不織布ベントナ
イトを挟み込んだシート、（４）アスファルトマットな
どが挙げられる。
【０００３】しかしながら、（１）、（２）は単体では
止水性の良い材料であるが継ぎ目部の施工が完全でない
と、そこから漏水することが多い。また、引っ張られて
シートが裂けたり継ぎ目部が破損することもしばしばで
ある。（４）は施工コストが高く、背面に空隙を生じた
時に破損することがしばしばある。（３）は不織布が透
水層であるので継ぎ目部を完全に施工しないと、そこか
ら漏水することが多い。
止水性の良い材料であるが継ぎ目部の施工が完全でない
と、そこから漏水することが多い。また、引っ張られて
シートが裂けたり継ぎ目部が破損することもしばしばで
ある。（４）は施工コストが高く、背面に空隙を生じた
時に破損することがしばしばある。（３）は不織布が透
水層であるので継ぎ目部を完全に施工しないと、そこか
ら漏水することが多い。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、継ぎ目部からの漏水の心配がなく、外力に対しても
安全な止水材を提供することを目的とする。
は、継ぎ目部からの漏水の心配がなく、外力に対しても
安全な止水材を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、２枚の超吸水
性繊維シートの間にベントナイトを挟み込んだ止水材で
ある。
性繊維シートの間にベントナイトを挟み込んだ止水材で
ある。
【０００６】本発明で使用される超吸水性繊維は、例え
ばアクリロニトリル系重合体をアルカリ金属水酸化物水
溶液と反応させて得られるアクリル酸塩単位とアクリル
アミド単位とを有する繊維、ポリ酢酸ビニルとアクリル
酸エステルとの共重合体を加水分解して得られるビニル
アルコールとアクリル酸塩との共重合体繊維、セルロー
ス繊維にアクリル酸をグラフト重合した繊維などの、中
性の水を吸収して、例えば数十倍〜数千倍に膨潤する性
質を有する繊維である。これらの超吸水性繊維は、例え
ばエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレン
グリコールジメタクリレート、Ｎ，Ｎ’−メチレンビス
アクリルアミド、ジビニルエーテル等の架橋性単量体を
共重合することにより、あるいは繊維を適当な架橋剤、
放射線等により架橋することにより、架橋構造が導入さ
れたものであってもよい。また超吸水性繊維は、繊維全
体が超吸水性を有する単層繊維でも、繊維の外層のみが
超吸水性を有する複層繊維でもよい。超吸水性繊維の市
販品には、例えばランシール−Ｆ（東洋紡社製 登録商
標）がある。
ばアクリロニトリル系重合体をアルカリ金属水酸化物水
溶液と反応させて得られるアクリル酸塩単位とアクリル
アミド単位とを有する繊維、ポリ酢酸ビニルとアクリル
酸エステルとの共重合体を加水分解して得られるビニル
アルコールとアクリル酸塩との共重合体繊維、セルロー
ス繊維にアクリル酸をグラフト重合した繊維などの、中
性の水を吸収して、例えば数十倍〜数千倍に膨潤する性
質を有する繊維である。これらの超吸水性繊維は、例え
ばエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレン
グリコールジメタクリレート、Ｎ，Ｎ’−メチレンビス
アクリルアミド、ジビニルエーテル等の架橋性単量体を
共重合することにより、あるいは繊維を適当な架橋剤、
放射線等により架橋することにより、架橋構造が導入さ
れたものであってもよい。また超吸水性繊維は、繊維全
体が超吸水性を有する単層繊維でも、繊維の外層のみが
超吸水性を有する複層繊維でもよい。超吸水性繊維の市
販品には、例えばランシール−Ｆ（東洋紡社製 登録商
標）がある。
【０００７】これらの超吸水性繊維は、そのイオン構造
に起因して、中性の水を吸収して高度に膨潤し、繊維間
の空隙を埋めてしまうという性質を有するものであり、
本発明は、このような超吸水性繊維の膨潤特性を活用す
るものである。
に起因して、中性の水を吸収して高度に膨潤し、繊維間
の空隙を埋めてしまうという性質を有するものであり、
本発明は、このような超吸水性繊維の膨潤特性を活用す
るものである。
【０００８】超吸水性繊維は、織布、不織布、編物等の
シートとして使用される。
シートとして使用される。
【０００９】シートは、超吸水性繊維のみから作製する
ことができるが、他の繊維（例えば各種植物繊維、合成
繊維等）と混紡して作製することもでき、また、超吸水
性繊維からなるシートと他の繊維からなるシートやその
他の透水性材料とを積層して作製することもできる。
ことができるが、他の繊維（例えば各種植物繊維、合成
繊維等）と混紡して作製することもでき、また、超吸水
性繊維からなるシートと他の繊維からなるシートやその
他の透水性材料とを積層して作製することもできる。
【００１０】本発明の止水材の継ぎ目部は、超吸水性繊
維シートの端部を重ね合わせることで止水性は確保され
るが、この重ね合わせ部を超吸水性繊維製縫合糸で縫合
するとか、超吸水性繊維を含む止め具で合体させておく
とかするのが好ましい。
維シートの端部を重ね合わせることで止水性は確保され
るが、この重ね合わせ部を超吸水性繊維製縫合糸で縫合
するとか、超吸水性繊維を含む止め具で合体させておく
とかするのが好ましい。
【００１１】本発明の止水材は、貯水池の造成、地下構
造物への漏水防止、地下水を揚水するさいの周囲よりの
地下水の流入の防止などに広く使用される。
造物への漏水防止、地下水を揚水するさいの周囲よりの
地下水の流入の防止などに広く使用される。
【００１２】本発明の止水材は、柔軟であり、引張りや
圧縮に対しても十分な抵抗力を持っているので、地山の
変形にも容易に追随できる。
圧縮に対しても十分な抵抗力を持っているので、地山の
変形にも容易に追随できる。
【００１３】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明を具体的に説
明する。
明する。
【００１４】図１は貯水池の水底に本発明の止水材を敷
設し覆土した状態を示す縦断面図である。貯水池造成
後、湛水すると水が上層超吸水性繊維シート１に達す
る。上層超吸水性繊維シート１は吸水して繊維間の空隙
を埋め水を通さなくなる。もし、水が上層超吸水性繊維
シート１を通過するとベントナイト層２の一部が吸水膨
潤して固結した粘性土となり、ベントナイト層２には圧
力がかかっているので固結した粘性土は高密度となって
より透水性を下げ、大部分のベントナイト層２は吸水し
ていない元のままの状態で残存している。外力により、
もしベントナイト層２に亀裂が生じても漏れた水は未吸
水のベントナイトと接することとなり、そのベントナイ
トが吸水膨潤して固結した粘性土となり亀裂を塞ぎ、止
水を確保する。仮に、ベントナイト層２までで止水を確
保することができない事態が生ずると、漏水した水のｐ
Ｈが高い間は一時的に水は下層超吸水性繊維シート３を
通過して地山５に達することがあるかもは知れないが、
やがて漏水した水のｐＨが中性近くになるにつれ下層超
吸水性繊維シート３が吸水して繊維間の空隙を埋め水を
通さなくなる。
設し覆土した状態を示す縦断面図である。貯水池造成
後、湛水すると水が上層超吸水性繊維シート１に達す
る。上層超吸水性繊維シート１は吸水して繊維間の空隙
を埋め水を通さなくなる。もし、水が上層超吸水性繊維
シート１を通過するとベントナイト層２の一部が吸水膨
潤して固結した粘性土となり、ベントナイト層２には圧
力がかかっているので固結した粘性土は高密度となって
より透水性を下げ、大部分のベントナイト層２は吸水し
ていない元のままの状態で残存している。外力により、
もしベントナイト層２に亀裂が生じても漏れた水は未吸
水のベントナイトと接することとなり、そのベントナイ
トが吸水膨潤して固結した粘性土となり亀裂を塞ぎ、止
水を確保する。仮に、ベントナイト層２までで止水を確
保することができない事態が生ずると、漏水した水のｐ
Ｈが高い間は一時的に水は下層超吸水性繊維シート３を
通過して地山５に達することがあるかもは知れないが、
やがて漏水した水のｐＨが中性近くになるにつれ下層超
吸水性繊維シート３が吸水して繊維間の空隙を埋め水を
通さなくなる。
【００１５】このようにして、本発明の止水材は安全に
止水を確保することができる。
止水を確保することができる。
【００１６】なお、本発明の止水材においては、超吸水
性繊維シート自体が止水材であるので継ぎ目部の施工に
特別の配慮を必要としない。
性繊維シート自体が止水材であるので継ぎ目部の施工に
特別の配慮を必要としない。
【００１７】図２に継ぎ目部の例を縦断面図で示す。
（ａ）は上層超吸水性繊維シート１の端部を重ね合わせ
たものであり、通常はこれで十分である。より安全を期
せば、（ｂ）のように上層超吸水性繊維シート１の端部
および下層超吸水性繊維シート３の端部を重ね合わせる
方法や（ｃ）のように上下の超吸水性繊維シートの端部
を絞っておいて重ね合わせる方法がある。前述のよう
に、この重ね合わせ部を超吸水性繊維製縫合糸で縫合す
るとか、超吸水性繊維を含む止め具で合体させるとかす
ると本発明の止水材の継ぎ目部の接合はより一層完全に
なる。
（ａ）は上層超吸水性繊維シート１の端部を重ね合わせ
たものであり、通常はこれで十分である。より安全を期
せば、（ｂ）のように上層超吸水性繊維シート１の端部
および下層超吸水性繊維シート３の端部を重ね合わせる
方法や（ｃ）のように上下の超吸水性繊維シートの端部
を絞っておいて重ね合わせる方法がある。前述のよう
に、この重ね合わせ部を超吸水性繊維製縫合糸で縫合す
るとか、超吸水性繊維を含む止め具で合体させるとかす
ると本発明の止水材の継ぎ目部の接合はより一層完全に
なる。
【００１８】
【発明の効果】本発明の止水材は、継ぎ目部からの漏水
の心配がなく、外力に対しても安全であり、施工後地山
が変形しても、それに追随して止水を確保することがで
きる。
の心配がなく、外力に対しても安全であり、施工後地山
が変形しても、それに追随して止水を確保することがで
きる。
【図１】本発明の止水材を貯水池に敷設した状態を示す
縦断面図である。
縦断面図である。
【図２】本発明の止水材の継ぎ目部の縦断面図であり、
（ａ）は上層超吸水性繊維シートの端部を重ね合わせた
もの、（ｂ）は上層超吸水性繊維シートの端部および下
層超吸水性繊維シートの端部を重ね合わせたもの（ｃ）
は上下の超吸水性繊維シートの端部を絞っておいて重ね
合わせたものを示す。
（ａ）は上層超吸水性繊維シートの端部を重ね合わせた
もの、（ｂ）は上層超吸水性繊維シートの端部および下
層超吸水性繊維シートの端部を重ね合わせたもの（ｃ）
は上下の超吸水性繊維シートの端部を絞っておいて重ね
合わせたものを示す。
１・・上層超吸水性繊維シート、２・・ベントナイト
層、３・・下層超吸水性繊維シート、４・・覆土、５・
・地山
層、３・・下層超吸水性繊維シート、４・・覆土、５・
・地山
Claims (1)
- 【請求項１】 ２枚の超吸水性繊維シートの間にベント
ナイトを挟み込んだ止水材
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5050589A JP2581391B2 (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | 止水材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5050589A JP2581391B2 (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | 止水材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06264450A JPH06264450A (ja) | 1994-09-20 |
| JP2581391B2 true JP2581391B2 (ja) | 1997-02-12 |
Family
ID=12863167
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5050589A Expired - Fee Related JP2581391B2 (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | 止水材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2581391B2 (ja) |
-
1993
- 1993-03-11 JP JP5050589A patent/JP2581391B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06264450A (ja) | 1994-09-20 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19961001 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |