JP2606065B2 - 超吸水性繊維シートによる地下水の塩水化防止工法 - Google Patents

超吸水性繊維シートによる地下水の塩水化防止工法

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JP2606065B2
JP2606065B2 JP33713092A JP33713092A JP2606065B2 JP 2606065 B2 JP2606065 B2 JP 2606065B2 JP 33713092 A JP33713092 A JP 33713092A JP 33713092 A JP33713092 A JP 33713092A JP 2606065 B2 JP2606065 B2 JP 2606065B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、超吸水性繊維シート
による地下水の塩水化防止工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、地下水の塩水化を防止するために
は、次の二つの方法が採られている。鋼矢板を打ち込
み防水壁を構築する。コンクリート製地下連続壁を構
築し、防水を図る。
【0003】しかしながら、の場合、不透水層が地中
深くに存在すると鋼矢板を打ち込むことができず、防水
壁の構築が不可能となる。また、鋼矢板接合部からの漏
水を起こし易く完全な防水を期待できない。の場合、
完全な防水が期待できるものの、施工が大掛かりとな
る。さらに、、のいずれとも、防水壁の構築中、お
よび構築後に地下水側に残った塩水をポンプで汲み出す
必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、この発明
は、簡便で、かつ完全に地下水の塩水化を防止する工法
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、地下水と塩
水との境界部(塩水くさび部)に構築したトレンチ内
に、アクリル酸塩単位を含む重合体であり多数のカルボ
ン酸形解離基(−COO- Me+ )を持つ高分子電解質
から製造された超吸水性繊維シートを埋設することによ
って地下水の塩水化を防止する工法、を要旨とし、超吸
水性繊維の特性を利用して、時間の経過とともに、より
完全に地下水の塩水化を防止するものである。
【0006】この発明で使用される超吸水性繊維は、ア
クリル酸塩単位を含む重合体、即ち、多数のカルボン酸
形解離基(−COO- Me+ (Me:金属))を持つ高
分子電解質を繊維の形状としたものであり、例えばアク
リロニトリル系重合体をアルカリ金属水酸化物水溶液と
反応させて得られるアクリル酸塩単位とアクリルアミド
単位とを有する繊維、ポリ酢酸ビニルとアクリル酸エス
テルとの共重合体を加水分解して得られるビニルアルコ
ールとアクリル酸塩との共重合体繊維、セルロース繊維
にアクリル酸をグラフト重合した繊維などの、清水を吸
収して、例えば数十倍〜数千倍に膨潤する性質を有する
繊維である。これらの超吸水性繊維は、例えばエチレン
グリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール
ジメタクリレート、N,N’−メチレンビスアクリルア
ミド、ジビニルエーテル等の架橋性単量体を共重合する
ことにより、あるいは繊維を適当な架橋剤、放射線等に
より架橋することにより、架橋構造が導入されたもので
あってもよい。また超吸水性繊維は、繊維全体が超吸水
性を有する単層繊維でも、繊維の外層のみが超吸水性を
有する複層繊維でもよい。超吸水性繊維の市販品には、
例えばランシール−F(東洋紡社製 登録商標)があ
る。
【0007】これらの超吸水性繊維は、解離基に基づく
高分子イオン構造に起因して、清水を吸収して高度に膨
潤するが、塩水やアルカリ水溶液からは水を余り吸収せ
ず余り膨潤しないという特性を有している。この発明
は、この超吸水性繊維の清水と塩水とに対する吸水性の
差を活用するものである。
【0008】超吸水性繊維は、織布、不織布、編物等の
シートとして、トレンチ内に垂直に埋設される。
【0009】シートは、超吸水性繊維のみから作製する
ことができるが、他の繊維(例えば各種植物繊維、合成
繊維等)と混紡して作製することもでき、また、超吸水
性繊維からなるシートと他の繊維からなるシートやその
他の透水性材料とを積層して作製することもできる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明を具体的に
説明する。
【0011】トレンチは地表から地下の不透水層5まで
掘られており、その内部に超吸水性繊維シートが垂直に
埋設されている。埋設初期においては、超吸水性繊維シ
ートの上部は地下水3と接触し、下部は塩水4と接触し
ている。地下水3と接触しているシート上部は吸水膨潤
して不透水部分1となるが、下部は、まだ膨潤していな
いので、透水部分2のままである。(図1)時間の経過
と共に、地下水3が供給され、地下水3側の水位が上昇
するので塩水バランスが変わり、比重の大きい塩水4は
海側へ押し出され、シートと地下水3との接触は、だん
だん下部へと拡がってゆき、不透水性部分1が徐々に下
部へと拡がってゆく。(図2)この不透水性部分1の拡
大が連続的に繰り返され、最終的にはシート全体が不透
水部分1となり防水壁が完成する。(図3)
【0012】
【発明の効果】この発明の工法は施工が簡単であり、塩
水をポンプで汲み出す作業が不必要となるばかりでな
く、確実に地下水と塩水との入れ替えを行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の工法の施工当初の縦断面図である。
【図2】この発明の工法の施工後、若干時間を経過し、
超吸水性繊維シートの膨潤が下部へ拡がり、塩水が海側
へ押し出されている状態を示す縦断面図である。
【図3】この発明の工法の施工後、更に時間を経過し、
超吸水性繊維シートの膨潤が最下部まで拡がり、防水壁
が完成した状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1・・・超吸水性繊維シートの不透水性部分、2・・・
超吸水性繊維シートの透水部分、3・・・地下水、4・
・・塩水、5・・・不透水層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地下水と塩水との境界部(塩水くさび
    部)に構築したトレンチ内に、アクリル酸塩単位を含む
    重合体であり多数のカルボン酸形解離基(−COO-
    + (Me:金属))を持つ高分子電解質から製造され
    た超吸水性繊維シートを埋設することを特徴とする超吸
    水性繊維シートによる地下水の塩水化防止工法。
JP33713092A 1992-12-17 1992-12-17 超吸水性繊維シートによる地下水の塩水化防止工法 Expired - Lifetime JP2606065B2 (ja)

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