JPH04221111A - 吸水性ゲル水のうの脱水処理方法 - Google Patents

吸水性ゲル水のうの脱水処理方法

Info

Publication number
JPH04221111A
JPH04221111A JP9193750A JP9375091A JPH04221111A JP H04221111 A JPH04221111 A JP H04221111A JP 9193750 A JP9193750 A JP 9193750A JP 9375091 A JP9375091 A JP 9375091A JP H04221111 A JPH04221111 A JP H04221111A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
metal salt
absorbing
dehydration
bag
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9193750A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2798521B2 (ja
Inventor
Koji Kusumoto
浩二 楠本
Masahiro Kusunoki
昌弘 楠
Takanori Mizuno
孝則 水野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ashimori Industry Co Ltd
Original Assignee
Ashimori Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ashimori Industry Co Ltd filed Critical Ashimori Industry Co Ltd
Priority to JP3093750A priority Critical patent/JP2798521B2/ja
Publication of JPH04221111A publication Critical patent/JPH04221111A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2798521B2 publication Critical patent/JP2798521B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Revetment (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば都市中心部で
の集中豪雨時や下水道水の噴出時における建築物、地下
駐車場、地下鉄等への浸水防止、あるいは建物内の給配
水管等の破損時の水処理用に用いられる吸水性ゲル水の
うに係わり、特にこの水のうを一旦吸水膨張させて使用
した後、廃棄処分の便のため、脱水処理する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】このような吸水性ゲル水のうとして、河
川の決壊時に土のうの代用品として用いられることが想
定された例えば実開昭和59−151927号公報、特
開昭63−133204号公報、実開昭63−1515
23号公報等に示されるものが知られている。この吸水
性ゲル水のうは通水性の袋体内に吸水材及び適宜水流に
よる水のうの流出を防止するための比重調整材が収納さ
れたものであり、水に接触すると短時間で吸水膨張し、
水のうを形成するものである。吸水前の水のうは軽量で
持ち運びが容易であり、狭いスペースに保管できるとい
う利点を有している。したがって、河川の決壊時に限ら
ず、土砂の早期確保が困難で保管場所も少ない都市中心
部での使用にも適している。しかしながら、この吸水性
ゲル水のうは使用時の取り扱いが便利である反面、使用
後の処分が大変である。吸水膨張した状態のままだと重
たくて扱いにくく、土のうのように中の土を捨てればよ
いというものではない。産業廃棄物として処分しようと
しても、水膨れで重たく嵩張るので扱いにくい。河川の
決壊時のような非常事態では消防隊等により使用され、
使用後の処分も大掛かりに行われる。例えば、土中に埋
めたり、焼却処理したりする。しかしながら、都市中心
部での集中豪雨時や建物内の給配水管等の破損時に使用
した場合、その処分を一般人が行うこととなり、大掛か
りな処分は実際上不可能である。
【0003】そこで、脱水処理し、重量と容積を小さく
した後、処分する必要が生じる。ところが、吸水性ゲル
水のうでは、この脱水処理が簡単にできない。吸水材と
して、典型的なカルボン酸ナトリウム塩(−COONa
)を有するアクリル酸ナトリウム系重合体の架橋物につ
いての吸水状態を図9により説明する。図9(a)の吸
水前では、カルボン酸ナトリウム塩(−COONa)は
塩の形で安定している。図9(b)の吸水時では、カル
ボン酸ナトリウム塩のNaイオンが電離してゆき、高分
子鎖にはカルボン酸基(−COO− )が残される。こ
のカルボン酸基のマイナスイオン同士の反発により高分
子鎖の網目を広げる。図9(c)の吸水後では、高分子
鎖の網目の中にたくさんの水が取り込まれて保持される
。このような吸水特性であるため、多少の圧力をかけて
も、殆ど脱水されない厄介な状態となっている。すなわ
ち、使用後の簡便な脱水処理方法がなければ、都市中心
部での集中豪雨時や建物内の給配水管等の破損時におけ
る使用がためらわれることになる。
【0004】そこで、従来推奨されている、吸水膨張し
た吸水性ゲル水のうの使用後の脱水処理方法としては、
天日により自然乾燥する方法、又は吸水性ゲル水のうの
表面にNaCl又はCaCl2 等の金属塩を塗布する
方法があり、脱水処理後に、産業廃棄物として焼却又は
土中に埋める処理方法が推奨されていた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、自然乾
燥による脱水処理方法では、前述したように吸水材の保
水性が極めて高いため、吸水材内の水がなかなか抜けに
くく長期間に及ぶ乾燥日数を必要とするという問題点を
有している。また、金属塩を表面に塗布する脱水処理方
法では、電離した金属イオンは高分子鎖に残るマイナス
イオンと結合するため、高分子鎖は収縮し水のう表面付
近の高分子鎖内に保持されている水から順次水のう外へ
排出され、当初の脱水効果は大きい。しかしながら排出
される水により塗布した金属塩が洗い流されるため脱水
効果の持続性に乏しいという問題点を有している。いず
れにせよ水のうの脱水処理が不十分であるため、産業廃
棄物として焼却又は土中に埋める際に、その運搬、積み
上げ作業に多大な労力を必要とすると共に、特に焼却す
る場合には多大な熱エネルギーを必要とし省エネ上好ま
しくない。
【0006】本発明は上記した問題を解決するためにな
されたもので、簡便で、脱水効果に優れた吸水性ゲル水
のうの脱水処理方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】而して本発明は、水との
親和性が高いイオン性基を有し三次元網目構造の吸水材
を通水性の袋体内に収納した吸水性ゲル水のうの吸水材
内に、成形固化された金属塩棒を挿入するか又は金属塩
水溶液を注入することを特徴とする吸水性ゲル水のうの
脱水処理方法である。そして、金属塩棒又は金属塩水溶
液としては、多価金属塩からなるものが好ましい。
【0008】
【作用】本発明の脱水処理方法においては、吸水材に挿
入された金属塩棒が保持されている水に触れ、表面より
徐々に溶解し、電離して高分子鎖内に浸み入る。吸水材
に注入された金属塩水溶液では既に電離した状態で高分
子鎖内に浸み入る。従って電離した金属イオンは高分子
鎖に残るマイナスイオンと結合し、高分子鎖は収縮する
ため、金属塩棒が挿入された部分又は金属塩水溶液が注
入された部分の吸水材の高分子鎖内に保持されている水
から順次水のう外へ排出される。そして、多価金属塩の
金属イオンは吸水材の高分子鎖同士を架橋するため、脱
水後の再度の吸水膨張を起こさせない。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。
【0010】図1は脱水処理中の吸水性ゲル水のうを示
す図であり、図中、1は吸水性ゲル水のう、2は通水性
を有する袋体、3は袋体2内に収納された吸水材、4は
吸水材3の中に位置する金属塩棒である。図1(b)に
示されるように、吸水前は二点鎖線の偏平な吸水性ゲル
水のう1が、吸水後は実線の如く膨張し約10倍の重量
となっている。この膨張状態の袋体2の側線の縫い目2
aに沿って、金属塩棒4が挿入され脱水処理が行われる
。図1(a)に示されるように、金属塩棒4は袋体2の
吸水材3の中に埋設状態となっている。脱水のための作
業が金属塩棒を水のう内に挿入する等の簡単な作業であ
り簡便であって、手を汚したりすることもなく、取扱い
やすい。
【0011】図2により、上述した金属塩棒4の脱水作
用を説明する。金属塩棒4は表面より徐々に吸水材3の
高分子鎖内に保持されている水に電離する。従って電離
した金属イオンは吸水材3の高分子鎖に残るマイナスイ
オンと結合し、高分子鎖は収縮するため、矢印のように
金属塩棒4表面付近にある吸水材3の高分子鎖内に保持
されている水から順次水のう1外へ排出される。金属塩
棒4は水のう1の外へ排出される水により外部へ洗い流
されることがなく、次々電離するので、水の排出作用が
持続される。このような脱水作用を効果的とするために
は、図1(a)の平面視で金属塩棒4を等間隔に配置し
、図1(b)の側面視で吸水材3の真ん中に位置させる
ことが好ましい。金属塩棒4の間隔Lは膨張した水のう
1の厚みWに略等しい場合が効率的である。広すぎると
、脱水の不十分な部分が発生し、狭すぎると、互いの干
渉部分が多くなって金属塩棒4が有効に作用しないロス
部分が生じる。なお、上述した金属塩棒4による脱水処
理方法に加えて、水のう表面に金属塩を塗布すればさら
に優れた脱水効果を得ることができる。
【0012】図1の金属塩棒4は、MgCl2 、Ca
Cl2 、NaCl、AlCl3 等の親水性で電離し
やすい金属塩を成形固化したものである。中でもMg、
Ca塩等の多価金属塩が望ましい。図3に示されるよう
に、多価金属イオン(Mg) が吸水材の高分子鎖に残
された塩基(−COO− )同士を架橋するため、脱水
後は再び高分子鎖内に水を取込み、保持することがない
。そのため脱水効率が非常に高く、また特に脱水後土中
に埋める場合に好適である。また、成形固化して金属塩
棒にする方法としては、加熱熔融して金型に流し込み成
形固化する方法や、金属塩にバインダーを介して成形固
化する方法がある。特に、MgCl2 は比較的低温で
熔融するので成形し易い。棒の形状は、円状、角状等ど
のような形状でもよいが、膨張した水のう内に挿入する
場合にはその一端は鋭角に形成しておくのが好ましい。 また、中実棒状に限られることなく、筒状であってもよ
い。
【0013】図1の吸水材3は、親和性が高いイオン性
基を有し三次元網目構造の吸水性高分子体を主成分とす
るものである。ここで言う三次元網目構造とは、高分子
の長い鎖が相互に絡み合い、ところどころ鎖同士が結合
した軽度の架橋構造を言う。また、親和性が高いイオン
性基とは、プラスイオンとマイナスイオンが結合して塩
の状態になっている基を言い、親水性で電離しやすいも
のを言う。このような吸水材3の代表的なものとしては
、澱粉にアクリル酸塩をグラフト重合した澱粉系、カル
ボキシセルロースにアクリル酸塩グラフト重合したもの
、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体等の合成高分子系が
あり、通常は粉粒状である。なお、吸水材3には上述し
た材料の他に吸水能力アップのため繊維物質等が混合さ
れたものもある。また、袋体2に収納されるものは、吸
水材3のみに限らず、適宜の比重調整材も混合される。 通水性を有する袋体2は、例えば合成樹脂の不織布、合
成繊維の織布等により通常は平面略長方形の平板状であ
り、そのほぼ全面が通水性を有するものであればよい。
【0014】図4は図1と異なりパックされた金属塩棒
を予め挿入状態にしておく場合を示す。図4(a)の金
属塩棒4は水密性のパック材5で密封されており、パッ
ク材5の結節部5aが袋体2の外部に露出している。図
4(b)の吸水前の水のう1に、この密封された金属塩
棒4が収納され、吸水後は二点鎖線のように膨張する。 この状態では、金属塩棒4はパック材5で密封されたま
まであり、比重調整材としても作用する。脱水処理時に
は、図4(c)に示されるように、ハサミ6でパック材
5の結節部5aを切りはずし、パック材5を反対方向に
抜き出すと、金属塩棒4が吸水材3の中に取り残され脱
水処理が行われる。脱水のための作業がラップ材を抜き
取る等の簡単な作業であり簡便であって、手を汚したり
することもなく、取扱いやすい。
【0015】上述した実施例は金属塩棒を挿入する脱水
方法であったが、次に金属塩水溶液を注入する脱水方法
を図5及び図6により説明する。
【0016】図5は注入器7を用いる方法である。注入
器7は、プラスチック容器8と、キャップ9と、キャッ
プ9によりに着脱自在な注入管10とからなる。プラス
チック容器8に金属塩を水に溶解させた金属塩水溶液1
1を入れ、キャップ9で注入管10を漏れないように取
付ける。注入管10を袋体2の吸水材3内に突き刺すよ
うになっているので、先端10aは鋭角に形成されてい
る。そして、図示の状態に突き刺した後、プラスチック
容器8を手で押さえて中の金属塩水溶液11を吸水材3
の中に注入する。水のう1に対する注入箇所が上面から
であれば、先端10aが真ん中に位置するようにし、上
面の注入箇所を満遍なく多くすることが好ましい。また
、水のう1に対する注入箇所が側面からであれば、側面
の真ん中に突き刺し、注入しながら引き抜いて金属塩水
溶液11の注入部分を棒状にすることが好ましい。この
ように、注入器7を用いる方法であれば、任意の箇所に
任意量の金属塩水溶液を注入できる。
【0017】金属塩水溶液11は、MgCl2 ,Ca
Cl2 ,NaCl,AlCl3 等の親水性で電離し
やすい金属塩を水に溶解したものである。中でもMg,
Ca等の多価金属塩は脱水効率が良く好ましい。特にM
gCl2 は、水に対する溶解度も高く好適である。
【0018】図6は、図5と異なりパック材12に収納
された金属塩水溶液11を予め袋体2の吸水材3内に注
入状態にしておく場合を示す。図6(a)の金属塩水溶
液11はシート状で水密性のパック材12で密封されて
いる。吸水前の水のう1に、この密封された金属塩水溶
液11が収納されている。この状態では、金属塩水溶液
11はパック材12で密封されたままであり、比重調整
材としても作用する。吸水後は、図6(b)のように膨
張する。そして、脱水処理時には、キリ先等の先端が鋭
角な金属棒13を袋体2上面より吸水材3内に突き刺し
、パック材12を破ると金属塩水溶液11が吸水材3内
に浸み入り脱水処理が行われる。この場合、パック材1
2の長手方向に複数回突き刺すことが好ましい。
【0019】以上説明した水のうは袋体内に適宜繊維物
質や比重調整材が単に混合された吸水材を収納する構造
のものであった。しかし、本発明の脱水方法は吸水材を
用いる種々の水のうにも適用される。図7はこのような
他の水のう21を示す図である。袋体22の中に予め成
形された吸水体23が収納されている。この吸水体23
は、紙又は不織布層24上に、天然繊維やポリプロピレ
ン繊維等の繊維物質にアクリル酸ナトリウム共重合体や
アクリル酸ビニルアルコール共重合体等の吸水性樹脂粉
末とを混合した吸水層25を載置し、さらに紙又は不織
布層24を載置し加圧して、吸水層25を紙又は不織布
層24、24により挟持した積層体23aを複数枚積層
したものである。吸水層25は、繊維物質100重量部
に対し吸水性樹脂粉末を30〜100重量部混合したも
のが使用される。繊維物質は立体的網目状の空隙を形成
し、この空隙内に吸収性樹脂粉末が点在する構造となる
。また、吸水層25の目付重量は50〜200g/m2
 であり、紙又は不織布層24の目付重量は5〜30g
/m2 である。筒状の袋体22は、両側部に折り返し
部26を有し、両端部の開口部27は縫製、溶着等の手
段により閉じられている。このような水のう21におい
ては、下層の積層体23aより浸み入った水は、紙又は
不織布層24に吸水されると共に、毛細管現象により立
体的網目状の空隙を通して吸水層25全体に素早く通水
され、そこに点在する吸水性樹脂粉末に保持されるので
、吸水層25は、全体に至って均一に吸水膨張する。ま
た、吸水層25は紙又は不織布層24により挟持されて
いるため、その平面方向の吸水膨張が規制され、高さ方
向に吸水膨張する。下層の積層体23aが膨張すると、
水はその上層の積層体の紙又は不織布層に素早く通水さ
れ、吸水層に点在する吸水性樹脂粉末に保持され、吸水
層全体が高さ方向に均一に吸水膨張する。このように、
各積層体は下層から上層へ向かって順次高さ方向に均一
に吸水膨張していく。以上のようにこの水のう21は厚
み方向の通水性に優れており、金属塩棒の挿入又は金属
塩水溶液の注入による脱水方法を適用すると、厚み方向
の脱水が均一且つ重点的に行われ、短時間に脱水される
【0020】つぎに、具体的な本発明例の脱水性能を従
来例と比較する。本発明例及び従来例とも、吸水性ゲル
水のうには、ポリエステル不織布よりなる袋(560m
m×350mm)内に、吸水性高分子体としてアクリル
酸ナトリウム重合体440g、及び比重調整材として砂
鉄1.9kgを充填し、吸水前の全重量が2.5kgの
ものを用いた。そしてこれを吸水膨張させて25.5k
gの水のうを作製した。この水のうに対して、以下に示
す脱水処理方法で脱水試験を行い、水のうの経時的な重
量変化を測定し、その結果を図8に示した。
【0021】−本発明例1(一点鎖線)−MgCl2 
を加熱熔融し、成形固化して60gのMgCl2 棒を
作製した。そして10本のMgCl2 棒を所定間隔毎
に水のう両側より中心部に向かって挿入した。 −本発明例2(太い実線)− NaClを加熱熔融し、成形固化して60gのNaCl
棒を作製した。そして10本のNaCl棒を所定間隔毎
に水のう両側面より中心部に向かって挿入した。 −本発明例3(細い実線)− 60%MgCl2 水溶液1000cc(固形分重量6
00g)を、注入器により100ccずつ所定間隔毎に
水のう上側より中心部に向かって注入した。
【0022】−比較例1(二点鎖線)−水のうを天日乾
燥した。 −比較例2(点線)− 水のうの上面にNaClを600g均一に塗布した。
【0023】図8に示されるように、天日乾燥の比較例
1は7日経過後も殆ど脱水されていない。NaCl塗布
の比較例2は、当初の数時間は急速に脱水されるが、塗
布されたNaClが排出された水で流されるため、脱水
が持続しない。それに対して、NaCl棒の本発明例2
は脱水が持続し、7日経過後では、比較例2と相当量の
差が生じている。MgCl2 棒の本発明例1は、電離
したMgイオンが吸水材の高分子鎖に残された塩基同士
を架橋するので、脱水効率が優れている。更に60%M
gCl2 水溶液の本発明例3は、初期の脱水効率が高
くなっている。
【0024】
【発明の効果】本発明は上述した構成を有するので、以
下に記載する効果を奏する。金属塩棒が挿入された部分
又は金属塩水溶液が注入された部分の吸水材の高分子鎖
内に保持されている水から順次水のう外へ排出されるの
で、水のう外へ排出される水により金属塩が外部へ洗い
流されることがないため、脱水効率が高く持続性も優れ
た脱水特性を示す。また、金属塩棒を挿入する又は金属
塩水溶液を注入する等の簡単な作業であるため、簡便で
あって、手を汚したりすることもなく、取扱いやすい。 その結果、都市中心部での集中豪雨時や建物内の給配水
管等の破損時に使用した場合等に、膨張した水のうの処
分を一般人が行い、脱水後の軽量化されたものを産業廃
棄物等にすることができる。そして、金属塩としてMg
塩等の多価金属塩を用いると、電離した多価金属イオン
が吸水材の高分子鎖に残された塩基同士を架橋するため
、脱水後に再び高分子鎖内に水を取り込んで保持するこ
とがない。そのため短時間で、より優れた脱水効果を得
ることができる。特に脱水後土中に埋める場合に好適で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は金属塩棒による脱水処理方法を示す図で
ある。
【図2】図2は金属塩棒による脱水状態を示す図である
【図3】図3は吸水材の吸水原理を示す図である。
【図4】図4は金属塩棒による他の脱水処理方法を示す
図である。
【図5】図5は金属塩水溶液による脱水処理方法を示す
図である。
【図6】図6は金属塩水溶液による他の脱水処理方法を
示す図である。
【図7】図7は他の水のうを示す斜視図である。
【図8】図8は脱水処理時の水のうの重量変化を時経的
に示すグラフ図である。
【図9】図9は多価金属塩による脱水原理を示す図であ
る。
【符号の説明】
1  吸水性ゲル水のう 2  袋体 3  吸水材 4  金属塩棒 7  注入器 11  金属塩水溶液

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  水との親和性が高いイオン性基を有し
    三次元網目構造の吸水材を通水性の袋体内に収納した吸
    水性ゲル水のうの吸水材内に、成形固化された金属塩棒
    を挿入するか又は金属塩水溶液を注入することを特徴と
    する吸水性ゲル水のうの脱水処理方法。
  2. 【請求項2】  前記金属塩棒又は前記金属塩水溶液が
    多価金属塩からなるものである請求項1記載の吸水性ゲ
    ル水のうの脱水処理方法。
JP3093750A 1990-11-01 1991-03-29 吸水性ゲル水のうの脱水処理方法 Expired - Lifetime JP2798521B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3093750A JP2798521B2 (ja) 1990-11-01 1991-03-29 吸水性ゲル水のうの脱水処理方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2-298592 1990-11-01
JP29859290 1990-11-01
JP3093750A JP2798521B2 (ja) 1990-11-01 1991-03-29 吸水性ゲル水のうの脱水処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04221111A true JPH04221111A (ja) 1992-08-11
JP2798521B2 JP2798521B2 (ja) 1998-09-17

Family

ID=17861734

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3093750A Expired - Lifetime JP2798521B2 (ja) 1990-11-01 1991-03-29 吸水性ゲル水のうの脱水処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2798521B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010088540A (ko) * 2001-08-03 2001-09-28 차연선 고 흡수성 소재로 만든 둑 대체용 자루
EP1371782A1 (en) * 2001-03-13 2003-12-17 Sony Corporation Absorber and method of manufacturing the absorber
JP2008036423A (ja) * 2006-08-02 2008-02-21 Tyco Healthcare Group Lp トロカールのための安定化支援デバイス

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1371782A1 (en) * 2001-03-13 2003-12-17 Sony Corporation Absorber and method of manufacturing the absorber
EP1371782A4 (en) * 2001-03-13 2009-03-18 Sony Corp ABSORBER AND METHOD OF MANUFACTURING
KR20010088540A (ko) * 2001-08-03 2001-09-28 차연선 고 흡수성 소재로 만든 둑 대체용 자루
JP2008036423A (ja) * 2006-08-02 2008-02-21 Tyco Healthcare Group Lp トロカールのための安定化支援デバイス

Also Published As

Publication number Publication date
JP2798521B2 (ja) 1998-09-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2006069689A1 (de) Textile zwei- oder dreidimensionale gebilde enthaltend quellfähige materialien
NO332837B1 (no) Polymerholdig foliemateriale, og fremgangsmate for tilvirkning og anvendelse av det polymerholdige foliematerialet
US20020081153A1 (en) Apparatus and method for flood control
JP3363273B2 (ja) 土のう
JPH04221111A (ja) 吸水性ゲル水のうの脱水処理方法
JP2007016529A (ja) 吸水型防水マット
JPS62133204A (ja) 土のう及びその使用方法
JPS6375207A (ja) 簡易堤体
JP2006204986A (ja) 吸水型漏水防止マット
JP2985931B2 (ja) 仮埋設物引抜用潤滑材
JPS6375208A (ja) 土のうの積載方法
JP2001248133A (ja) 吸水性高分子を用いた水土嚢
JPH0649605Y2 (ja) 吸水性ゲル水のう
JP7109137B2 (ja) 土嚢
JP2001020288A (ja) 敷設保水材及びアンカー状地下水供給部材並びにそれらを用いた法面緑化構造,法面緑化工法
JP3660607B2 (ja) 植栽の保水構造体
JPS63110307A (ja) 簡易型の堤体
CN114392518B (zh) 一种高吸水性树脂复合填充袋及其制造方法
JPH03144006A (ja) 水に対する保安装置
JPH0544228A (ja) 不透水性パネルおよび水が構造体に接触するのを防ぐ方法
CN209854655U (zh) 一种吸水膨胀的防洪袋
JP3068850U (ja) 土のう及び土のう材
JPH0245078B2 (ja)
JPS6290412A (ja) 仮設堤体
JPH086091Y2 (ja) 吸水性土のう様マット

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19980602