JP2576856Y2 - バタフライ弁の軸シール装置 - Google Patents
バタフライ弁の軸シール装置Info
- Publication number
- JP2576856Y2 JP2576856Y2 JP1992092567U JP9256792U JP2576856Y2 JP 2576856 Y2 JP2576856 Y2 JP 2576856Y2 JP 1992092567 U JP1992092567 U JP 1992092567U JP 9256792 U JP9256792 U JP 9256792U JP 2576856 Y2 JP2576856 Y2 JP 2576856Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ring
- peripheral surface
- seat ring
- valve
- annular groove
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この考案は、バタフライ弁の軸シ
ール装置、特にシートリングと弁棒との間の密封性を向
上するようにした軸シール装置に関する。
ール装置、特にシートリングと弁棒との間の密封性を向
上するようにした軸シール装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】流体の流過方向に延びる中空円筒形の本
体内周面に弾性密封材からなるシートリングを定着し、
該シートリングに外周面が接離する円板状の弁体を弁棒
に取り付け、本体外から弁棒を駆動回転することにより
弁体を回転させて弁の開閉を行うようにしたバタフライ
弁は従来公知である。
体内周面に弾性密封材からなるシートリングを定着し、
該シートリングに外周面が接離する円板状の弁体を弁棒
に取り付け、本体外から弁棒を駆動回転することにより
弁体を回転させて弁の開閉を行うようにしたバタフライ
弁は従来公知である。
【０００３】かかるバタフライ弁の弁棒は本体及びシー
トリングを貫通して弁体に固定されており、弁軸部は弁
体とシートリングとの密着により、弁軸部からの流体の
漏洩を防止するようになっているが、シートリングの弾
性変形によりシートリングの軸孔が変形し、弁軸部にお
ける弁体とシートリングとのシール性が低下して来るお
それがあった。
トリングを貫通して弁体に固定されており、弁軸部は弁
体とシートリングとの密着により、弁軸部からの流体の
漏洩を防止するようになっているが、シートリングの弾
性変形によりシートリングの軸孔が変形し、弁軸部にお
ける弁体とシートリングとのシール性が低下して来るお
それがあった。
【０００４】そこで、図７、８に示すように軸孔(１)に
近接してシートリング(２)の外周面すなわち本体(３)と
の接触面側に環状の溝(４)を形成し、該溝(４)に剛性の
リング(５)を挿設して軸孔(１)の変形を防止するように
したものが提案されており、例えば実開昭５５ー１４４
２５５号公報、実開昭６１ー１０１１５３号公報等に開
示されている。
近接してシートリング(２)の外周面すなわち本体(３)と
の接触面側に環状の溝(４)を形成し、該溝(４)に剛性の
リング(５)を挿設して軸孔(１)の変形を防止するように
したものが提案されており、例えば実開昭５５ー１４４
２５５号公報、実開昭６１ー１０１１５３号公報等に開
示されている。
【０００５】しかしながら、かかる構造では弁棒の回転
がゴムの捻れ運動を通してリング(５)の回転運動を惹起
するため、弁軸部においてシートリングが変形し、弁軸
部のシール性が損なわれるおそれがある。又、円筒形内
面を有する本体内に、同じく円筒形のリングが入れられ
た場合、本体との接触は点接触となり、内部圧力や弁体
の回転運動により、リングがシートリングの円周方向と
直交する方向に揺動する動きを生ずるため、同様にシー
ル性が損なわれるおそれがある。
がゴムの捻れ運動を通してリング(５)の回転運動を惹起
するため、弁軸部においてシートリングが変形し、弁軸
部のシール性が損なわれるおそれがある。又、円筒形内
面を有する本体内に、同じく円筒形のリングが入れられ
た場合、本体との接触は点接触となり、内部圧力や弁体
の回転運動により、リングがシートリングの円周方向と
直交する方向に揺動する動きを生ずるため、同様にシー
ル性が損なわれるおそれがある。
【０００６】リングの一端面を本体内面形状に做った円
弧状に加工することも考えられるが、組立時に方向性を
誤ったり、或は前記弁棒の回転によりリングが回転され
た場合、逆効果となる危険性があった。
弧状に加工することも考えられるが、組立時に方向性を
誤ったり、或は前記弁棒の回転によりリングが回転され
た場合、逆効果となる危険性があった。
【０００７】
【考案が解決しようとする課題】この考案は、シートリ
ングの弾性変形を防止すると共に、弁棒の回転に影響さ
れないようなリングを有する軸シール装置を提供せんと
するものである。
ングの弾性変形を防止すると共に、弁棒の回転に影響さ
れないようなリングを有する軸シール装置を提供せんと
するものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この考案が採った手段は、中空円筒状のバタフライ
弁本体内周面に定着されるシートリングの軸孔に近接し
て同心の環状の溝をシートリング外周面に形成し、該環
状の溝内に剛性のリングを挿設したバタフライ弁の軸シ
ール装置において、環状の溝の内周面を円形に外周面を
シートリングの円周方向において長径の楕円形に形成
し、リングの外周面をシートリングの円周方向において
長径の楕円形に、内周面を円形に、弁軸方向外端面を本
体の内周面と同一の円弧面にそれぞれ形成して、該リン
グを本体に係合することなく前記環状の溝内に挿設した
ことを特徴とする。
に、この考案が採った手段は、中空円筒状のバタフライ
弁本体内周面に定着されるシートリングの軸孔に近接し
て同心の環状の溝をシートリング外周面に形成し、該環
状の溝内に剛性のリングを挿設したバタフライ弁の軸シ
ール装置において、環状の溝の内周面を円形に外周面を
シートリングの円周方向において長径の楕円形に形成
し、リングの外周面をシートリングの円周方向において
長径の楕円形に、内周面を円形に、弁軸方向外端面を本
体の内周面と同一の円弧面にそれぞれ形成して、該リン
グを本体に係合することなく前記環状の溝内に挿設した
ことを特徴とする。
【０００９】
【作 用】外形が楕円形のリングをシートリングの同一
形状の溝内に嵌合してあるので、リングの廻り止めが達
成され、又リングの弁軸方向外端面は本体内周面と同一
の円弧面に形成されているので、リングと本体の接触は
面接触となり、内部圧力や弁体の回転運動でリングが揺
動するおそれもない。更に、リングはシートリングの円
周方向に肉厚となっているため、その方向でのシートリ
ングの潰し面積を大きくとることが出来る。
形状の溝内に嵌合してあるので、リングの廻り止めが達
成され、又リングの弁軸方向外端面は本体内周面と同一
の円弧面に形成されているので、リングと本体の接触は
面接触となり、内部圧力や弁体の回転運動でリングが揺
動するおそれもない。更に、リングはシートリングの円
周方向に肉厚となっているため、その方向でのシートリ
ングの潰し面積を大きくとることが出来る。
【００１０】
【考案の効果】この考案によれば、シートリングに埋設
されたリングが弁棒の回転に伴うゴムのねじれ運動によ
り回転するのが防止されると共に、バルブ全閉時に弁体
にかかる圧力を負担する弁棒が、該圧力により変形しゴ
ム製のシートリングも移動するが、リングが本体に係合
していないので、弁棒の変形に伴ってシートリングが移
動するため、軸シール性を常に一定に保持することが可
能となる。更に、弁体との接触面が広く且つ周りに拘束
部分がないシートリングの円周方向とこれと直交する部
分との中間部のシール面圧を、リングの面積を増やし、
潰し面積を接触面積の広がりにあわせて増やすことで確
保している。
されたリングが弁棒の回転に伴うゴムのねじれ運動によ
り回転するのが防止されると共に、バルブ全閉時に弁体
にかかる圧力を負担する弁棒が、該圧力により変形しゴ
ム製のシートリングも移動するが、リングが本体に係合
していないので、弁棒の変形に伴ってシートリングが移
動するため、軸シール性を常に一定に保持することが可
能となる。更に、弁体との接触面が広く且つ周りに拘束
部分がないシートリングの円周方向とこれと直交する部
分との中間部のシール面圧を、リングの面積を増やし、
潰し面積を接触面積の広がりにあわせて増やすことで確
保している。
【００１１】
【実施例】以下に図面を参照しつつ、この考案の好まし
い実施例について説明する。図１〜６を参照して、図に
おいて(10)は中空円筒状のバタフライ弁本体であって、
内周面にシートリング(11)が定着される。(12)は本体(1
0)内に回転自在に配置された円板状の弁体であり、外周
面がシートリング(11)に密着するとき、閉弁態勢とな
り、流体の流過を停止する。(13)は弁体(12)を回転自在
に支持する弁棒であって、シートリング(11)の軸孔(14)
及び本体(10)を通って外部に延び出しており、本体外部
から駆動可能である。
い実施例について説明する。図１〜６を参照して、図に
おいて(10)は中空円筒状のバタフライ弁本体であって、
内周面にシートリング(11)が定着される。(12)は本体(1
0)内に回転自在に配置された円板状の弁体であり、外周
面がシートリング(11)に密着するとき、閉弁態勢とな
り、流体の流過を停止する。(13)は弁体(12)を回転自在
に支持する弁棒であって、シートリング(11)の軸孔(14)
及び本体(10)を通って外部に延び出しており、本体外部
から駆動可能である。
【００１２】シートリング(11)の軸孔(14)の外周に、シ
ートリング(11)の外周面すなわち本体(10)との接触面側
に環状の溝(15)が形成され、該環状溝(15)内に剛性のリ
ング(16)が挿設される。
ートリング(11)の外周面すなわち本体(10)との接触面側
に環状の溝(15)が形成され、該環状溝(15)内に剛性のリ
ング(16)が挿設される。
【００１３】該リング(16)は、図３〜６に示すように、
外周面をシートリングの円周方向において長径とした楕
円形とし、内周面を円形としたリングであって、リング
(16)の弁軸方向外端面は、本体(10)の内周面と同一形状
の円弧面に形成される。かくして、リング(16)は図３に
示すように、シートリングの円周方向（Ｘ−Ｘ方向）が
肉厚となり、これと直交するＹ−Ｙ方向がこれより肉薄
となった異形断面を有する。かかるリング(16)を受け入
れる環状溝(15)も、リングと同様に内周面は円形に、外
周面は楕円形に形成されており、環状溝(15)内にリング
(16)が嵌合される。
外周面をシートリングの円周方向において長径とした楕
円形とし、内周面を円形としたリングであって、リング
(16)の弁軸方向外端面は、本体(10)の内周面と同一形状
の円弧面に形成される。かくして、リング(16)は図３に
示すように、シートリングの円周方向（Ｘ−Ｘ方向）が
肉厚となり、これと直交するＹ−Ｙ方向がこれより肉薄
となった異形断面を有する。かかるリング(16)を受け入
れる環状溝(15)も、リングと同様に内周面は円形に、外
周面は楕円形に形成されており、環状溝(15)内にリング
(16)が嵌合される。
【００１４】リング(16)の外周面が楕円形に形成されて
いる結果、環状溝(15)内に嵌合されたリング(16)は廻り
止め状態となり、弁棒の回転に伴うゴムの捻れ運動でリ
ングが回転されるおそれがなくなると共に、リング外端
面と本体(10)の内周面とは点接触ではなく面接触となっ
ているため、シートリングの内部圧力や弁体の回転運動
によって、リングが揺動するおそれもない。更に、リン
グはＸ−Ｘ方向が肉厚となっているため、Ｘ方向のゴム
の潰し面積を大きくとることが出来、従来Ｘ方向のゴム
の逃げが自由であることによる弁軸周囲のシール性の相
異を、同一とすることが出来、安定した軸シール性を確
保することが出来る。
いる結果、環状溝(15)内に嵌合されたリング(16)は廻り
止め状態となり、弁棒の回転に伴うゴムの捻れ運動でリ
ングが回転されるおそれがなくなると共に、リング外端
面と本体(10)の内周面とは点接触ではなく面接触となっ
ているため、シートリングの内部圧力や弁体の回転運動
によって、リングが揺動するおそれもない。更に、リン
グはＸ−Ｘ方向が肉厚となっているため、Ｘ方向のゴム
の潰し面積を大きくとることが出来、従来Ｘ方向のゴム
の逃げが自由であることによる弁軸周囲のシール性の相
異を、同一とすることが出来、安定した軸シール性を確
保することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図１】本考案の軸シール装置を備えたバタフライ弁の
縦断面図
縦断面図
【図２】本考案の軸シール装置を備えたバタフライ弁の
要部の拡大断面図
要部の拡大断面図
【図３】横断平面図
【図４】縦断面図
【図５】リングと本体との斜視図
【図６】リングの一部を切除した拡大斜視図
【図７】従来の軸シール装置の断面図
【図８】従来の軸シール装置の断面図
(10) 本 体 (11) シートリング (12) 弁 体 (13) 弁 棒 (14) 軸 孔 (15) 環状溝 (16) リング
Claims (1)
- 【請求項１】中空円筒状のバタフライ弁本体内周面に定
着されるシートリングの軸孔に近接して同心の環状の溝
をシートリング外周面に形成し、該環状の溝内に剛性の
リングを挿設したバタフライ弁の軸シール装置におい
て、環状の溝の内周面を円形に外周面をシートリングの
円周方向において長径の楕円形に形成し、リングの外周
面をシートリングの円周方向において長径の楕円形に、
内周面を円形に、弁軸方向外端面を本体の内周面と同一
の円弧面にそれぞれ形成して、該リングを本体に係合す
ることなく前記環状の溝内に挿設したことを特徴とする
バタフライ弁の軸シール装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1992092567U JP2576856Y2 (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | バタフライ弁の軸シール装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1992092567U JP2576856Y2 (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | バタフライ弁の軸シール装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0651640U JPH0651640U (ja) | 1994-07-15 |
| JP2576856Y2 true JP2576856Y2 (ja) | 1998-07-16 |
Family
ID=14058008
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1992092567U Expired - Fee Related JP2576856Y2 (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | バタフライ弁の軸シール装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2576856Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0416567Y2 (ja) * | 1987-07-30 | 1992-04-14 |
-
1992
- 1992-12-24 JP JP1992092567U patent/JP2576856Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0651640U (ja) | 1994-07-15 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |