JPH0425610A - 球面すべりブッシュ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は球面すべりプッシュに関し、特に構造簡単です
べり部にガタを生じない球面すべりプッシュに関する。

［従来の技術］ 車両サスペンションの連結部には筒状ブツシュが多用さ
れており、近年、操縦安定性とともに乗り心地の向上を
も実現するために、軸直角方向の剛性が大きく、サスペ
ンションアームの自由な回転とこじり揺動を可能にする
球面すべりプッシュが種々提案されている。その−例（
実公昭６３−４４５７２号公報）を第３図に示す。

図において、サスペンションアーム５１の筒状保持部５
内には外筒１が圧入され、その中心に内筒２が貫通せし
めである。内筒２は中央外周を球面をなして膨出せしめ
てあり、該膨出部２１の外周面に摺動自在に樹脂製イン
サート３が当接せしめである。該インサート３は外筒１
の両開口よりそれぞれ挿入位置せしめられ、これらの外
方にリップ部６１を延出せしめたシールリング６が配設
され、さらにその外方にバックアップリング７カ配設さ
れて、これらを、上記外筒１の開口端を力しめ変形せし
めて位置決めしている。

かかる構造により、サスペンションアームは、軸直角方
向へは移動が完全に禁止され、かっ内伺２回りには回転
自在であるとともに、図示矢印Ｃ如く、膨出部２１に沿
ってこじり揺動も自在である。

［発明が解決しようとする課題］ ところで、上記従来構造では、使用の過程でインサート
３が軸方向への作用力を受けると、シールリング６を変
形せしめて移動し、シール性が悪化するとともに、イン
サート３と内筒膨出部２１の間にガタを生じて操縦安定
性が低下する。またシールリング６やバックアップリン
グ７を別体で設けているために部品管理や組付けに手間
を要するとともに、外筒１のがしめ加工等も必要であり
製造コストが高いという問題もある。

なお、部品点数が多いという問題は、例えば実開昭６１
−４９１４３号公報、実開昭６２−１１０６１９号公報
に記載のブツシュにも共通するものである。

本発明はかかる課題を解決するもので、部品点数を大幅
に削減できるとともに、シールリングの移動によるガタ
の発生やシール性の低下を効果的に防止できる球面すべ
りプッシュを提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明の詳細な説明すると、筒状保持部材５の両開口よ
り該保持部材５内にそれぞれ圧入固定され、対向する内
端部内周に球状凹面１ａを構成する弧面１４を形成した
一対の外筒１と、これら外筒１内を貫通して同心に配設
され、軸方向中央部に上記球状凹面１ａに略平行に沿う
球面をなして径方向外方へ膨出する膨出部２１を形成し
た内筒２と、上記膨出部２１を覆って設けられ、膨出部
２１の外周に摺動自在に接する内周凹面３ａを有して弾
性変形可能なリング状のインサート３と、該インサート
３の外周と上記外筒１の球状凹面１ａ間に介設され、上
記インサート３を膨出部２１外周に接するように変形付
勢する弾性層４５と、上記各外筒１の内周面に外周縁が
接合され、上記インサート３の外方を覆い、内周縁が上
記内筒２の外周面に延びてこれに液密的に当接する筒状
シール部材４とを具備している。

［作用］ 上記構造の球面すべりプッシュにおいて、リング状イン
サート３は、−外筒１の球状凹面１ａとの間に介設した
弾性層４５の弾性力により内筒膨出部２１の外周に接す
るように変形付勢される。

しかして、使用中に軸方向外方へ作用力を受けても、上
記インサート３は弾性層４５の弾性力を受けて膨出部２
１球面に密接せしめられているから、移動することはな
く、シール部材４を変形せしめてシール性を劣化させる
問題は生じない。また、長期使用によりインサート３の
内周凹面３ａが摩耗しても、弾性力を受けた上記インサ
ート３はガタを生じることなく常に良好に内筒膨出部２
１に接触せしめられる。

［実施例］ 第１図において、サスペンションアーム５１の端部に形
成された筒状保持部５内には内ｆＩ２が貫通せしめてあ
り、内筒２の軸方向中央は厚肉として、径方向外方へ球
面をなして膨出する膨出部２１としである。そして、こ
の膨出部２１外周を、これに沿って湾曲する弧状断面を
なして薄肉のリング状インサート３が覆っている。

上記インサート３は摺動性良好な樹脂材よりなり、内周
は上記膨出部２１に沿う球状四面３ａとなっている。凹
面３ａの中間部には全周に凹溝３１（第２図）が形成さ
れ、周方向の複数位置には一端開口より上記凹溝３１ま
で軸方向へ延びるスリット３２が形成されている。イン
サート３は上記スリット３２を設けたことにより上記膨
出部２１外周に倣って収縮ないし拡大変形可能である。

また、上記凹溝３１部分は上記膨出部２１の頂面には接
触せず（第１図）、これによりインサート３の寸法公差
による摺動バラつきが防止される。

上記インサート３を位置せしめた保持部５内には、さら
に両開口よりそれぞれ外筒ｌが圧入してある。各外筒１
は対向する内端半部の内周が互いに対称形の弧面１４を
なすように厚肉としてあり、これら弧面１４により上記
膨出部２１に略平行な球状凹面１ａが形成されている。

上記各外筒１の外端半部の内周にはゴムのシール部材４
が接合してあり、該シール部材４は全体が略筒体で、内
端間口外周が外筒１内周に接合され、外端開口内周には
シールリップ４２が形成されて内筒２の外周に液密的に
接している。

上記各シール部材４の内端からは、外筒１の上記内端半
部内周を覆って一定厚のゴム弾性層４５が延出形成して
あり、これらゴム弾性層４５は上記インサート３の外周
面に弾接してこれを膨出部２１外周に接するように変形
付勢している。

かかるブツシュの使用状態において、インサート３が膨
出部２１に沿って自由に滑り回転することにより、サス
ペンションアーム５１は内筒２１回りに回転できるとと
もに、こじり揺動（図中矢印）も自在である。そして、
すべり部のグリスは上記シール部材４により良好に保持
されるとともに、外部からの水等の侵入が防止される。

ここで、上記インサート３に軸方向外方への力が作用し
ても、インサート３はゴム弾性層４５により膨出部２１
球面に押し付けられているから、その移動は阻止され、
移動によりシール部材４を変形せしめるという問題は生
じない。

また、インサート３はゴム弾性層４５より弾性力を受け
て径方向内方へ常時付勢されているから、長期の使用に
より凹面３ａが摩耗してもこれは常に良好に膨出部２１
外周面に摺接せしめられ、ガタを生じることはない。

［効果］ 以上の如く、本発明の球面すべりプッシュは、構造簡単
で組付は容易であるとともに、製造容易かつ低コストで
あり、しかもすべり部のガタやすべり部への水、塵等の
侵入も効果的に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すすべりプッシュの全体
縦断面図、第２図はインサートの縦断面図、第３図は従
来例を示すすべりプッシュの全体縦断面図である。 １・・・外筒 １ａ・・・球状凹面 ２・・・内筒 ２１・・・膨出部 ３・・・インサート ３ａ・・・内周凹面 ４・・・シール部材 ４２・・・シールリップ ４５・・・ゴム弾性層（弾性層） ５・・・保持部（保持部材） 陣、−一一

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 筒状保持部材の両開口より該保持部材内にそれぞれ圧入
   固定され、対向する内端部内周に球状凹面を構成する弧
   面を形成した一対の外筒と、これら外筒内を貫通して同
   心に配設され、軸方向中央部に上記球状凹面に略平行に
   沿う球面をなして径方向外方へ膨出する膨出部を形成し
   た内筒と、上記膨出部を覆って設けられ、膨出部の外周
   に摺動自在に接する内周凹面を有して弾性変形可能なリ
   ング状のインサートと、該インサートの外周と上記外筒
   の球状凹面間に介設され、上記インサートを膨出部外周
   に接するように変形付勢する弾性層と、上記各外筒の内
   周面に外周縁が接合され、上記インサートの外方を覆い
   、内周縁が上記内筒の外周面に延びてこれに液密的に当
   接する筒状シール部材とを具備する球面すべりブッシュ
   。