JP2572040B2 - 試料振動型x線回折装置 - Google Patents

試料振動型x線回折装置

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JP2572040B2
JP2572040B2 JP61074076A JP7407686A JP2572040B2 JP 2572040 B2 JP2572040 B2 JP 2572040B2 JP 61074076 A JP61074076 A JP 61074076A JP 7407686 A JP7407686 A JP 7407686A JP 2572040 B2 JP2572040 B2 JP 2572040B2
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晴男 関口
英男 岡下
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は、結晶面の不揃いな試料を分析するのに適し
たX線回折装置、より詳しくはX線光路に対して試料を
回転振動させて回折X線の測定強度を高める試料振動型
X線回折装置に関する。
ロ.従来技術 試料の結晶構造を解析する場合には、一定角度θで回
転する試料に適当な開き角を持ったX線ビームを照射す
る一方、X線検出器を試料面に対して2θの角度で回動
させながら回折X線の強度を測定する、いわゆるゴニオ
メータ法が通常用いられている。
この方法は、均質な試料を対象とする場合には、簡単
な操作によりすぐれた精度の分析結果を得ることができ
るが、混合が不十分な粉末試料や熱処理によって結晶粒
が粗大化した金属等のように表面の不揃いな試料にあっ
ては回折X線の強度が極めて小さくなるため、測定結果
に誤差を含むという問題がある。
このような問題を解消するため、試料の回転速度に比
較して極めて高い角速度でもって試料を回転振動させ
て、回折に寄与する結晶の割合を増加させる試料振動型
X線回折操作が提案されている。
しかしながら、振動幅αを大きく取ると、試料に入射
するX線の光路長の変化による吸収の変化や、試料面と
検出器間の集中条件のズレが複雑にからみ合ってデータ
の解析が困難となるため、振動幅αは通常3度以下に設
定されていて、その大きさに限界があった。
ハ.目的 本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであっ
て、その目的とするところは、試料の振動幅の大きさに
関わりなく回折X線強度を平滑にすることによって、試
料の振動幅を可及的に大きくして回折X線強度の増大を
図ることができる試料振動型X線回折操作を提供するこ
とにある。
ニ.発明の概要 すなわち、本発明が特徴とするところは、回転振動す
る試料台の角度位置を常時検出し、このデータに基づい
てその角度位置に対応した補正係数を用いてX線検出器
の出力を補正するようにした点にある。
ホ.実施例 そこで、以下に本発明の詳細を図示した実施例に基づ
いて説明する。
第1図は、本発明の一実施例を示すものであって、図
中符号1は、モータ2により一定角速度で回転される基
台で、これの上面にはモータ3に接続した偏心カム4
と、これに当接して基台1の回転軸に一致した軸を中心
にして、通常3度程度またはそれ以上の振動幅αで振動
するカムフォロア5が設けられ、これの上面に支柱6を
立設して試料台7が取付けられている。
この支柱6にはエンコーダ8が取付けられていて、回
転振動する試料台の角度位置を検出するように構成され
ている。
9は、X線検出器で、図示しない駆動機構によって基
台1の角速度の2倍の早さで回動されて試料からの回折
X線を検出スリット15を通して検出するものである。こ
こで、X線発生器14から試料台7へ照射されるX線の入
射する方向と試料面とのなす角をθとすると、その入射
X線方向とX線検出器方向とのなす角は2θである。
11は、補正係数演算回路で、アナログ−デジタル変換
器10からのエンコーダ8の出力信号に基づいて、試料自
身による回折X線の吸収の変化と検出分光系の集中条件
のズレとの積から補正係数を算出するように構成されて
いる。第3図は集中条件のズレを説明する図である。試
料面が+αだけ回転すると図に示したように焦点円が小
さくなり、また−αだけ回転すると焦点円は大きくなる
ので、いずれにしても第3図でゴニオメータ半径と書か
れた破線上にある検出スリットを通して検出器により検
出されるX線強度が変化する。
検出スリットの幅をωc、集中条件からのずれに起因
する回折線の幅をω、振動角が零の場合において予め測
定した回折線の半価幅をβ、試料回転中心と検出器間の
距離、いわゆるゴニオメータ半径をR、及び試料の振動
によって焦点円の半径が変化することに起因する回折線
の収束位置の移動距離をrとする。吸収の変化と集中条
件の変化の積、すなわち、試料の振動幅がαのときのX
線強度と振動幅が零のときのX線強度の比は、 で表される。ここで検出スリットの幅ωcとゴニオメー
タ半径Rは測定に使用する試料振動型X線回折装置に固
有の値であり、その仕様書などから簡単に知ることがで
き、移動距離rは振動幅αから幾何学的に計算すること
ができる。ω0は式の単位を合わせるための係数であ
る。また半価幅βは試料を回転振動させない通常の測定
方法によって測定することができる。
式(1)は前述したように、試料の振動幅がαのとき
のX線強度と振動幅が零のときのX線強度の比であるか
ら、求めるべき補正係数は式(1)の逆数となる。すな
わち、以上のような所要のデータに基づいて補正係数演
算回路11は上記関係式(1)の逆数である補正係数を演
算するように構成されている。
12は乗算回路で、スケーラタイマ13からのX線強度信
号と補正係数演算回路10からの信号を乗算するものであ
って、その出力は検出器からの生の回折X線強度を、試
料の振動によって起こる減衰の効果を補償するように補
正したものとなる。
この実施例において、試料台7に試料をセットして振
動幅αが零の状態、つまり通常のθ−2θ法における回
折線の半価幅βを測定し、これを補正係数演算回路11に
入力する。
このような準備を終えた段階で、装置を作動させる
と、モータ2及び3により基台1が一定の角速度て回転
し、また試料台7が振動幅αでもって基台1の回転に比
べて十分に早い振動速度で回転振動を開始し、さらにX
線検出器9が基台1の角速度の2倍の角速度で試料の周
囲を回動する。
これにより、X線発生器14からのX線ビームは、試料
により回折されてX線検出器9に入射する。もとより、
試料が一定角速度の回転に並行して回転振動を行ってい
るため、試料面を照射するX線ビームの入射角が時々刻
々変化するとともに、試料により回折されたX線ビーム
がX線検出器9に入射するときの集中条件が変化し(第
3図)、その結果、X線検出器9からの出力信号は、本
来の回折パターンの上に試料の回転振動に起因する変動
が重畳したものになる(第2図イ)。
一方、補正係数演算回路11は、エンコーダ8からの信
号に基づいてその時点の試料の角度位置における吸収の
変化と集中条件の変化の積(式(1))を演算して補正
係数を出力する。乗算回路12はX線検出器9からの出力
に補正係数、つまり試料台7を回転振動させることに起
因する減衰を補正するための係数をかけて、回転振動に
基づく減衰を補償した信号を出力する。
これにより、試料が回転振動することに付随して生じ
た回折X線強度の変化分を除去して平滑化された本来の
回折パターンを得ることができる(第2図ロ)。
ヘ.発明の効果 以上、説明したように本発明によれば、試料の角度位
置を検出し、これに基づいて試料の回転振動による回折
X線強度の減衰分を補正するようにしたので、試料の振
動幅の大きさに関わりなく回折X線強度曲線を平滑にす
ることができ、試料の振動幅を可及的に大きく取って回
折X線強度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例を示す装置の構成図、第2
図(イ)(ロ)は、それぞれ補正前における回折X線強
度、及び本発明による補正後の回折X線強度を示す線
図、及び第3図は、試料振動型X線回折装置における集
中条件のズレを示す説明図である。 1…基台、4…偏心カム 2…カムフォロア、7…試料台 8…エンコーダ、9…X線検出器

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゴニオメータのθ軸上の試料にX線を照射
    するX線発生器と、その試料の回りに放射される回折X
    線を走査しながら検出する2θ軸上の検出器と、前記試
    料に対して回転振動を与える振動試料台とを有する試料
    振動型X線回折装置において、前記回転試料台の振動角
    度位置を検出する角度検出手段と、前記振動角度位置に
    基づいて起こる回折X線強度の減衰を補正するための補
    正係数を出力する演算手段と、前記試料からの回折X線
    強度を検出するX線検出手段と、前記補正係数を乗算す
    ることによって前記回折X線強度を補正する補正手段と
    を備えたことを特徴とする試料振動型X線回折装置。
JP61074076A 1986-03-29 1986-03-29 試料振動型x線回折装置 Expired - Lifetime JP2572040B2 (ja)

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JPS62228940A JPS62228940A (ja) 1987-10-07
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