JP2571372Y2 - 合成樹脂製壜体 - Google Patents

合成樹脂製壜体

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JP2571372Y2
JP2571372Y2 JP1992028257U JP2825792U JP2571372Y2 JP 2571372 Y2 JP2571372 Y2 JP 2571372Y2 JP 1992028257 U JP1992028257 U JP 1992028257U JP 2825792 U JP2825792 U JP 2825792U JP 2571372 Y2 JP2571372 Y2 JP 2571372Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、内容液の充填密封後
に、内部に減圧が発生する大型の2軸延伸ブロー成形さ
れた合成樹脂製壜体の底部の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内容液の充填密封後に、内部に減圧が発
生する大型の合成樹脂製壜体にあっては、この内部に発
生した減圧を吸収して、減圧による不正変形が壜体に発
生しないようにしている。
【0003】この壜体内に発生した減圧を吸収する従来
技術は、例えば実公平2−19366号公報に開示され
ているように、壜体の胴部に、発生した減圧により陥没
変形し易い複数の凹部を並列設し、この凹部の陥没変形
により、壜体の実質的な容積を減少させ、よって壜体内
に発生した減圧程度を軽減させ、壜体の他の部分に減圧
による不正な陥没変形が発生しないようにしている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術は、減圧により凹部だけに陥没変形が発生す
るものであっても、凹部は、壜体の外観として目立つ胴
部に形成されているものであるので、この凹部の陥没変
形が、壜体全体の外観を劣化させる恐れがあると云う問
題があった。
【0005】また、凹部お陥没変形による減圧の軽減程
度は、決して充分ではなく、特に大型壜体の場合には、
発生する減圧程度が大きく、この大きな減圧を凹部の陥
没変形だけでは充分に軽減させることができず、壜体の
胴部の凹部を並列設した部分の径が減少すると云う胴部
が全体的に変形すると云う問題があった。
【0006】さらに、壜体の胴部は、商品としての壜体
の表示とか、装飾のためのラベルが装着される部分であ
るが、ラベルの貼着は平滑面に施す必要があるため、ラ
ベルを貼着する場合には、充分な凹部を形成することが
できず、このため大きな減圧吸収能力を得ることができ
ないと云う問題があった。
【0007】またさらに、表示とか装飾を、ラベルの貼
着によるのではなく、熱収縮性シート製のシュリンクラ
ベルを胴部に巻回して達成する場合には、充分な凹部を
形成することができるのであるが、減圧吸収のために凹
部が陥没変形した状態で、凹部を設けた胴部の径が減少
するため、シュリンクラベルの胴部に対する巻回組付き
程度が弛むと云う問題があった。
【0008】そこで、本考案は、上記した従来技術にお
ける問題点を解消すべく考案されたもので、壜体の外観
として目立ち、かつラベルとかシュリンクラベルの組付
け部分となる胴部に、陥没により減圧を吸収する機能部
分を設けないことを技術的課題とし、もって減圧吸収量
が大きいと共に減圧強度が高く、外観体裁の良い壜体を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
る本考案の手段は、内容液の充填密封後に、内部に減圧
が発生する大型合成樹脂製壜体であること、筒形状をし
た胴部の下端に連設された底部を、中央に位置して胴部
内に陥没した陥没壁部と、この陥没壁部の外側に位置し
た脚壁部とから構成すること、この脚壁部を、平坦な壁
部分を有する構造で、内側に位置した接地部分と外側に
位置したヒール部分とから構成すること、また脚壁部の
全体を肉薄とすること、にある。
【0010】脚壁部の肉厚は、同一規格の従来の壜体
の、下方に単純に湾曲突出した脚壁部の肉厚の、73.
3〜53.3%に設定するのが適当である。
【0011】脚壁部の接地部分とヒール部分との両方に
平坦な壁部分を設け、接地部分とヒール部分との境界部
に、接地部分からヒール部分に向かって立ち上がる第一
段部を形成するのが良く、またの脚壁部のヒール部分と
壜体の胴部との境界部に、ヒール部分から胴部に向かっ
て拡径する第二段部を形成するのが良い。
【0012】
【作用】壜体の底部の脚壁部は、平坦な壁部分を有する
構造で、内側の接地部分と外側のヒール部分とから構成
され、かつ全体が肉薄となっているのが、内容液を充填
収納した壜体内に減圧が発生していない状態では、内容
液の重量により、変形を生じることなしに、通常の壜体
の脚壁部と同じ機能を発揮する。
【0013】この状態から、壜体内に減圧が発生する
と、平坦な壁部分を有しかつ全体が肉薄となっている脚
壁部は変形し易い構造となっているので、陥没壁部全体
を胴部内に陥没変位させる形態で変形し、この陥没壁部
全体を胴部内に陥没変位させる変形により、壜体内に発
生した減圧を吸収する。
【0014】脚壁部の変形により胴部内に陥没変位する
のは、陥没壁部全体であるので、この陥没壁部の胴部内
への陥没変位により減少する壜体の実質的な容積は、極
めて大きく、これにより壜体内に発生した減圧を充分に
吸収することになる。
【0015】この陥没壁部を胴部内に陥没変位させる脚
壁部の変形は、壜体内に発生した減圧により生じるもの
であるので、減圧により底部に作用する引き上げ力は、
この底部全体に均一に作用し、これにより胴部内に陥没
変位する陥没壁部は、その全体を平行移動させる形態で
変位するため、脚壁部に発生する変形形態は、その全周
で同じとなり、脚壁部の変形により、壜体の自立機能が
劣化すると云う不都合を発生することはない。
【0016】
【実施例】以下、本考案の一実施例を、図面を参照しな
がら説明する。壜体1(図1参照)は、上下両端部に周
突条を付形した円筒形状の胴部2の下端に底部3を連設
し、胴部2の上端に上方に縮径した肩部10を介して、
外周面に螺条を刻設した短円筒形状の口部11を立設し
て構成されている。
【0017】底部3(図2参照)は、帽子状に胴部2内
に陥没した中央の陥没壁部4と、この陥没壁部4の外側
に位置して胴部2との連設部分を形成し、壜体1の脚部
を形成する脚壁部5とから構成されている。
【0018】脚壁部5(図3参照)は、内側に位置する
接地部分6と、外側に位置するヒール部分7とから構成
され、接地部分6およびヒール部分7共に平坦な壁部分
を有しており、接地部分6とヒール部分7との境界部に
は、接地部分6からヒール部分7に向かって立ち上がる
第一段部8が設けられており、さらにヒール部分7と胴
部2との境界部には、ヒール部分7から胴部2に向かっ
て拡径する第二段部9が設けられている。
【0019】この脚壁部5は、図5に示した、従来例の
同規格の壜体の底部3における脚部5’の肉厚に比べ
て、その全体を肉薄にしおり、この肉薄の程度は、多く
の実験により、従来の壜体の脚部5’の肉厚の73.3
〜53.3%とするのが適当であるとする結論を得た。
【0020】1.8リットルの壜体1における脚壁部5
お肉厚分布の実測によると、中央側に位置する接地部分
6の肉厚は略0.52〜0.55〔mm〕の範囲であり、
外側に位置するヒール部分7の肉厚は略0.36〜0.
47〔mm〕の範囲となっており、接地部分6の肉厚は、
従来例の接地部分6’の肉厚の69.3〜73.3%程
度であり、ヒール部分7の肉厚は、従来例のヒール部分
7’の肉厚の53.7〜70.1%程度であった。
【0021】脚壁部5に設けられた第一段部8および底
部3と胴部2との境界部に設けられた第二段部9は、壜
体1内に突出する形態となっているので、壜体1の2軸
延伸ブロー成形時に、脚壁部5に延伸成形されるプリフ
ォーム部分は、この第一段部8および第二段部9を成形
する金型部分に先に接触することになり、これにより接
地部分6およびヒール部分7が局部的に延伸されること
になり、その肉薄程度が促進される。
【0022】また、脚壁部5が減圧により変形する際
に、第一段部8付近の湾曲壁構造部分が、その湾曲曲率
を増大する方向に変形するので、脚壁部5の実質的な径
方向の幅を増大させることになり、これにより図2の仮
想線で示す陥没壁部4の胴部2内への陥没変位が円滑に
行われることになる。
【0023】前記した同規格の1.8リットルの本考案
による壜体1と従来例の壜体との、減圧強度チャート試
験結果を図4に示す。図4は、縦軸を吸収容量〔ml〕と
し、そして横軸を減圧強度〔−mmHg〕とした。図4中、
曲線Aは本考案の壜体1の試験結果を、曲線Bは従来例
の壜体の試験結果を示している。
【0024】この試験結果から明らかなように、本願考
案の壜体1は、従来例の壜体に比べて、はるかに大きい
吸収容量を発揮しており、耐減圧強度が極めて高くなっ
ていることが確認できる。
【0025】
【考案の効果】本考案は、上記した構成となっているの
で、以下に示す効果を奏する。減圧発生時に、底部の陥
没壁部全体を胴部内に陥没変位させるので、極めて大き
な吸収容量を得ることができ、もって極めて大きな減圧
吸収の力を得ることができる。
【0026】減圧吸収のために陥没変形するのは、壜体
の底面を形成する底部であるので、減圧吸収のための変
形が壜体の外観として視覚されることがなく、もって減
圧吸収のために変形している状態でも、壜体の外観を劣
化させることがない。
【0027】減圧吸収のために陥没変形するのは、壜体
の底部であり、壜体の胴部には減圧による変形が発生し
ないので、この胴部表面を平滑面に成形することがで
き、もってラベルとかシュリンクラベルの装着を良好に
達成することができる。
【0028】底部が、平坦な壁部分を有すると共に、全
体を略均一に肉薄にしただけの簡単な構造としたので、
その成形が容易であり、簡単に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の壜体の一実施例を示す全体正面図。
【図2】図1に示した実施例の底部拡大縦断面図。
【図3】図2の要部拡大断面図。
【図4】図1に示した実施例と従来例との減圧強度チャ
ート試験の結果を示す線図。
【図5】従来例の底部の構造を示す、拡大縦断面図。
【符号の説明】
1 ; 壜体 2 ; 胴部 3 ; 底部 4 ; 陥没壁部 5 ; 脚壁部 5’; 脚部 6 ; 接地部分 6’; 接地部分 7 ; ヒール部分 7’; ヒール部分 8 ; 第一段部 9 ; 第二段部 10; 肩部 11; 口部

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内容液の充填密封後に、内部に減圧が発
    生する大型の合成樹脂製壜体であって、筒形状をした胴
    部(2) の下端に連設された底部(3) を、中央に位置して
    前記胴部(2) 内に陥没した陥没壁部(4) と、該陥没壁部
    (4) の外側に位置した脚壁部(5) とから構成し、該脚壁
    部(5) を、平坦な壁部分を有する構造で、内側に位置し
    た接地部分(6) と外側に位置したヒール部分(7) とから
    構成すると共に、全体を肉薄とした合成樹脂製壜体。
  2. 【請求項2】 脚壁部(5) の肉厚を、同一規格の従来の
    壜体の単純に湾曲突出した脚壁部の肉厚の、73.3〜
    53.3%に設定した請求項1に記載の合成樹脂製壜
    体。
  3. 【請求項3】 接地部分(6) とヒール部分(7) との両方
    に平坦な壁部分を設け、前記接地部分(6) とヒール部分
    (7) との境界部に、前記接地部分(6) から前記ヒール部
    分(7) に向かって立ち上がる第一段部(8) を形成した請
    求項1または2に記載の合成樹脂製壜体。
  4. 【請求項4】 脚壁部(5) のヒール部分(7) と胴部(2)
    との境界部に、前記ヒール部分(7) から前記胴部(2) に
    向かって拡径する第二段部(9) を形成した請求項1また
    は2または3に記載の合成樹脂製壜体。
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