JP2571228Y2 - 張力調整可能な線条体 - Google Patents

張力調整可能な線条体

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JP2571228Y2
JP2571228Y2 JP1992013362U JP1336292U JP2571228Y2 JP 2571228 Y2 JP2571228 Y2 JP 2571228Y2 JP 1992013362 U JP1992013362 U JP 1992013362U JP 1336292 U JP1336292 U JP 1336292U JP 2571228 Y2 JP2571228 Y2 JP 2571228Y2
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JP
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terminal fixing
fixing portion
square nut
striated body
tension
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JP1992013362U
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JPH0566100U (ja
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才治 中村
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Tokyo Rope Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Rope Manufacturing Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は線条体とりわけガードケ
ーブル、歩道用ガードケーブル、市街地の自動車衝突等
からの歩行者保護フェンス、建築物の道路に面した壁補
強補助材、ブテックなどにおけるインテリアケーブル、
物干しなどの物品の吊り部材などに使用するのに適した
張力調整可能な線条体に関する。
【0002】
【従来の技術及びその技術的課題】線条体とりわけ引張
り強さが170kg/cm2を越えるワイヤロープ、鋼より
線、鋼線などは、ガードケーブル、歩道用ガードケーブ
ル、市街地のフェンス、建築物の補強材、物干しなどの
物品の吊り部材などに利用されている。この場合、線条
体は両端が物体に留められることが必要であるが、棒材
などと違ってそれ自体に端末機構を持てないため、端末
加工が施される。その端末加工はアイスプライス、シン
グルロック、ソケット(くさびどめ)など種々の方法があ
る。しかし、これらは線条体を他物に取付けることは可
能であっても、線条体の張力を任意に調整することがで
きない。このため、従来では現場で適正長さを計測し、
それに応じて端末加工を施すことが必要であり、大がか
りで時間がかかるという問題や、加工に特殊な技術を要
し、したがってバラツキが大きいという問題があった。
【0003】実公昭37−8727号公報には、ワイヤ
ロープの端末をくさびどめした端末金具の後端に取付け
ボルトを嵌めて抜け止め用ナットを螺合し、取付けボル
トの先端側を支柱などに通した後、締付けナットを螺合
し、その締付けナットの回動によって端末金具を牽引
し、ワイヤロープの張力を調整することが提案されてい
る。しかしこの構造では、端末金具から取付けボルトが
長く突出するため、全体が大型化する点と、外観や体裁
が悪い点に問題があった。
【0004】本考案は前記のような問題点を解消するた
めに考案されたもので、その目的とするところは、コン
パクトな構造で、かつ線条体本体に不当なねじりを与え
ずに簡単に張力の調整を行うことができる張力調整可能
な線条体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本考案は、長手方向端部に少なくとも2面が直線面の突
起部を有する端末定着部を設けた線条体本体と、本体に
続く筒部外周に雄ねじを有する角ナットと、前記突起部
と合致する異形穴を有するとともに角ナットの雄ねじと
螺合する雌ねじを有する取付け金具とを備え、前記角ナ
ットが筒部先端から後方に前記端末定着部を回転可能に
嵌める支持穴を有し、該支持穴底に端末定着部の端面が
座金ないしスラストベアリングを介して当接されるよう
になっている構成としたものである。
【0006】
【実施例】以下本考案の実施例を添付図面に基いて説明
する。図1と図2は片端側を張力調整可能とした線条体
の一実施例を示している。1は線条体本体であり、たと
えば、7×7+6×Fi(29)などのロープ、1×7など
のより線あるいは単線などが用いられる。材質は鋼に限
定されないことはもとよりである。2,2’は線条体本
体1の両端に設けた端末定着部であり、線条体本体1の
端部にヘッディング装置によってボタンヘッド10を形
成し、このボタンヘッド10を含む線条体本体端部を金
属で鋳包みしたものである。この鋳包みは、好適には亜
鉛合金などのダイカスト法が用いられる。定着部長さは
線条体本体1や張力にもよるが、一般に線条体本体1の
径の2〜5倍に設定する。前記端末定着部2,2’は円
柱部2aを有し、張力調整側の円柱部2aには所要長さ
突出する突起部2bを有している。突起部2bは長手方
向と直角の断面において、少なくとも2面が直線面をな
している。この実施例では、多角形断面としている。他
方の端末定着部2’は円柱部2aだけからなっている
が、場合によっては一方の端末定着部2と同じよう突起
部2bを有していてもよい。
【0007】3,3’は柱材、ビーム、梁材など所望の
部材に固定される部分を持つ取付け金具である。この実
施例では、張力調整用の取付け金具3の先端から所要深
さの雌ねじ穴30が形成され、その雌ねじ穴30の底部
には前記端末定着部2の突起部2bと合致する断面形状
の異形穴31が形成されている。他方の取付け金具3’
は取付け相手に対する固定用であり、端末定着部2’を
内蔵し得る凹部を有するとともに、端末定着部2’の端
面21を支持する支壁32を有している。
【0008】4は角ナットであり、工具によって回動ト
ルクの加えられる本体4aと一体に筒部4bが設けら
れ、筒部4bには前記取付け金具3の雌ねじ穴30に螺
合する雄ねじ40が形成されている。前記筒部4bには
端末定着部2の円柱部2aを十分な長さはめ得る深さの
支持穴41が設けられ、この支持穴41の底から本体4
aの端面にかけて線条体本体1を遊挿する通孔42が設
けられている。そして、角ナット4の支持穴41の底に
は、スラスト受け用の座金ないしベアリング5が配され
る。座金ないしベアリング5はこの実施例では複数個の
突起50を有し、それら突起50が支持穴41の底に設
けた凹部に嵌められている。必要に応じ、支持穴41の
周面にもラジアルベアリングや潤滑剤が配される。
【0009】図1と図2の実施例の構造を得るには、線
条体本体1にプリテンションをかけて構造伸びを除去
し、次いで必要な長さに切断し、図3のように線条体本
体1の先端部を角ナット4の通孔42および支持穴41
を通過するように挿通する。そして、ヘッデイグ装置に
よりボタンヘッド10を作り、ボタンヘッド10を含む
部分を割型からなる鋳型Aに納める。鋳型Aは円筒部A
1と突起部用の異形部A2とを有しており、図6のよう
に、鋳込み口aから溶湯が圧入され、溶湯が固化後鋳型
Aを離型することによって端末定着部2が得られる。片
側の端末については図示しないが、取付け金具3’に挿
通し、ボタンヘッドを加工し、鋳型に納めて鋳造すれば
よい。
【0010】
【実施例の作用】次に実施例に示すものの使用法と作用
を説明する。図4は本考案を自動車等の衝突のエネルギ
ーをケーブルおよび支柱で吸収して歩道の歩行者の安全
を確保する歩道用のガードフェンスに適用した例を示し
ている。7は地面に下部が埋設された支柱、8は支柱
7,7間に張設された金網である。この実施例に適用し
た場合、取付け金具3,3’の反支壁側はブラケットと
して任意の方法たとえばボルト9などにより支柱7,7
に固定される。
【0011】そして、線条体本体1の張力を調整するに
は、図1のように、端末定着部2の突起部2bが取付け
金具3の異形穴31に合致するように方向を調整し、角
ナット4をスパナやレンチなどの工具でつかみ回動すれ
ばよい。この操作は取付け金具3内に工具を挿入する必
要がないため容易である。角ナット4を回動すれば、角
ナット4は雄ねじ40が取付け金具3の雌ねじ30に螺
合するため、取付け金具3の軸線方向に進入して行く。
これにより角ナット4の支持穴41にはめられている端
末定着部2は角ナット4の回転に応じて軸線方向に移動
し、線条体本体1に張力が与えられる。
【0012】このとき、端末定着部2は、端面が支持穴
41の座金ないしベアリング5に接しているため、角ナ
ット4の回転を妨げず、しかも、端末定着部2は少なく
とも2面に直線面を持つ断面形状の突起部2bが取付け
金具3の支壁30に設けた異形穴31に嵌合しているた
め、端末定着部2は回転しない。したがって、線条体本
体1にねじれが生じず、良好な特性が確保される。工場
生産で端末定着部2,2’が作られ、これが角ナット4
と組み合わされているため品質や寸法精度のバラツキが
少なく、取付け先の形状に合った取付け金具3,3’を
選択することで簡単かつ確実に張力調整を行える。
【0013】
【考案の効果】以上説明した本考案によるときには、長
手方向端部に少なくとも2面が直線面の突起部2bを有
する端末定着部2を設けた線条体本体1と、本体4aに
続く筒部外周に雄ねじ40を有する角ナット4と、前記
突起部2bと合致する異形穴31を有するとともに角ナ
ット4の雄ねじ40と螺合する雌ねじ30を有する取付
け金具3とを備え、前記角ナット4が筒部先端から後方
に前記端末定着部2を回転可能に嵌める支持穴41を有
しているため、全体をコンパクトで体裁のよいものとす
ることができ、しかも、張力調整は外部から角ナット4
を回動するだけで足り、支持穴底に端末定着部2の端面
が座金ないしスラストベアリング5を介して当接される
ようになっているため、角ナット4は回転が妨げられ
ず、端末定着部2は突起部2bが異形穴31に嵌合した
状態で角ナット4の回転によって軸線方向にのみ移動
し、端末定着部2は回転しない。したがって、線条体本
体1にねじれが生じず、また線条体本体1と端末定着部
2との相対ねじれも生じないため、良好な強度特性を持
たせながら簡単に張力調整を行なえるというすぐれた効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による張力調整型線条体の一実施例を示
す断面図である。
【図2】図1のX−X線に沿う断面図である。
【図3】本考案における線条体本体と角ナットの取り合
いと端末定着部の形成を示す説明図である。
【図4】本考案の使用例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 線条体本体 2,2’ 端末定着部 2b 突起部 3,3’ 取付け金具 4 角ナット 30 雌ねじ 31 異形穴 40 雄ねじ

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】長手方向端部に少なくとも2面が直線面の
    突起部2bを有する端末定着部2を設けた線条体本体1
    と、本体4aに続く筒部外周に雄ねじ40を有する角ナ
    ット4と、前記突起部2bと合致する異形穴31を有す
    るとともに角ナット4の雄ねじ40と螺合する雌ねじ3
    0を有する取付け金具3とを備え、前記角ナット4が筒
    部先端から後方に前記端末定着部2を回転可能に嵌める
    支持穴41を有し、該支持穴底に端末定着部2の端面が
    座金ないしスラストベアリング5を介して当接されるよ
    うになっていることを特徴とする張力調整可能な線条
    体。
  2. 【請求項2】線条体本体1が端部にボタンヘッド10を
    有し、このボタンヘッド10を含め線条体本体端部を金
    属で鋳包みすることで端末定着部2が構成されている請
    求項1に記載の張力調整可能な線条体。
JP1992013362U 1992-02-10 1992-02-10 張力調整可能な線条体 Expired - Lifetime JP2571228Y2 (ja)

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JPH0566100U JPH0566100U (ja) 1993-08-31
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JP2018035473A (ja) * 2016-09-01 2018-03-08 株式会社ハイレックスコーポレーション 撚線張架機構
JP7128675B2 (ja) * 2018-07-09 2022-08-31 Jfe建材株式会社 津波バリア

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