JPS6129918Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、縄ばしご用のステツプ支え脚取付
装置に関するものである。

〔従来の技術およびその問題点〕

一対の縦綱間に多数の横桟を等間隔に架設した
縄ばしごにおいては、各横桟の両端部にステツプ
支え脚を取付け、このステツプ支え脚の端部と壁
面との当接により各横桟を壁面から遊離させて昇
降が容易に行なえるようにしている。

ところで従来は、縦綱に対して横桟およびステ
ツプ支え脚をボルト−ナツトの締付け等によつて
それぞれ別々に取付けるようにしているため、縄
ばしごの組立てに非常に手間がかかつていた。

〔考案の課題〕

そこで、この考案は上記の不都合を解消し、縄
ばしごの組立てを容易とし、安全性を高めること
を技術的課題としている。

〔考案の構成〕

上記の課題を解決するために、この考案は、縦
綱の横桟取付位置の外側に両端部に孔を有するＵ
の字形締め金を嵌合し、この締め金の外側に端部
を嵌合した筒形横桟の上下壁端部に上記縦綱が挿
入可能な切欠きを形成し、かつ横桟の端部に締め
金の孔と連通してスリーブ挿入孔を設け、この横
桟の端部外側にステツプ支え脚の側面端部に設け
た横桟挿入孔を嵌合し、この横桟挿入孔の一側方
にステツプ支え脚の側面で開口するナツト挿入孔
を設け、上記横桟挿入孔の上壁および下壁に上記
縦綱が挿入する切欠きを形成し、かつ、上壁の上
面および下壁の下面に上記縦綱の外側に嵌合する
半筒状の制動筒を設け、前記ステツプ支え脚の後
端面から上記ナツト挿入孔に連通するボルト挿入
孔を設け、このボルト挿入孔から横桟のスリーブ
挿入孔に挿入したスリーブの先端を前記締め金の
表面に当接し、そのスリーブの内側に挿入され、
締め金の一対の孔からナツト挿入孔に挿入された
ボルトの先端部をそのナツト挿入孔に嵌合したナ
ツトにねじ係合し、このボルトの締付けによつて
軸方向に移動する上記スリーブで前記締め金を変
形させて縦綱を抱持するように構成したのであ
る。

〔実施例〕

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

第１図および第２図に示すように、縄ばしご
は、一対の縦綱１と、その縦綱１間に渡される筒
形の横桟１０と、この横桟の端部に取付けられる
ステツプ支え脚２０から構成され、上記縦綱１の
横桟取付位置の外側には第３図に示すようにＵの
字形の締め金２が嵌合される。この締め金２の両
端部には孔３が形成されている。

前記横桟１０は、第４図および第５図に示すよ
うに上記の締め金２が端部内側に嵌るようにして
一対の縦綱１間に渡される。この横桟１０の端部
には、第３図に示すように切欠き１１が形成さ
れ、その切欠き１１に上記縦綱１が挿入される。
また、横桟１０の端部には、上記締め金２の孔３
に連通するスリーブ挿入孔１２が設けられてい
る。

前記ステツプ支え脚２０は、合成樹脂や軽合金
などの軽量で強靭な材料から成る。このステツプ
支え脚２０の後端部には第３図に示すように平坦
な側面２１で開口する盲孔から成る横桟挿入孔２
２が形成され、この横桟挿入孔２２に横桟１０の
端部が嵌合される。また、ステツプ支え脚２０に
は、横桟挿入孔２２の一側方ステツプ支え脚２０
の側面２１で開口するワツシヤ挿入孔２３が形成
され、このワツシヤ挿入孔２３に隣接してナツト
挿入孔２４が設けられている。ワツシヤ挿入孔２
３及びナツト挿入孔２４は第５図に示すように、
盲孔となり、その閉鎖側の端部内周は、それぞれ
に挿入されるワツシヤ２５及び角形ナツト２６の
半周形状と同一になつている。また、各挿入孔２
３及び２４にワツシヤ２５及びナツト２６を挿入
して閉鎖側の端部に当接すると、ワツシヤ２５と
ナツト２６とは同芯に支持され、しかもナツト２
６は回り止めされる。

横桟挿入孔２２の上壁２７及び下壁２８には、
ステツプ支え脚２０の平坦な側面２１から中央部
に向けて縦綱挿入用の切欠き２９が設けられその
切欠き２９の閉鎖側の端部内周は半円形になり、
その内周は上壁２９の上面および下壁２８の下面
に設けた半筒状の制動筒３０の内周面と同一面に
なつている。また、ステツプ支え脚２０には後端
面から、横桟挿入孔２２、ワツシヤ挿入孔２３及
びナツト挿入孔２４に貫通するボルト挿入孔３１
が形成され、このボルト挿入孔３１に対してステ
ツプ支え脚２０取付け用の締付ボルト３２および
その締付ボルト３２の外側に嵌合したスリーブ３
３が挿入可能になり、上記スリーブ３３の外径
は、前記締め金２の孔３より大径になつている。

いま、縦綱１の外側に締め金２を嵌合し、その
締め金２の外側に横桟１０の端部を嵌合して横桟
１０の切欠き１１に縦綱１を嵌合し、さらに横桟
１０の端部にステツプ支え脚２０の横桟挿入孔２
２を嵌め合わせ、かつステツプ支え脚２０の切欠
き２９に縦綱１の一部を嵌合すると、ボルト挿入
孔３１、横桟１０のスリーブ挿入孔１２および締
め金２の孔３が直線状に並ぶ。そこで、スリーブ
３３を被せた締付ボルト３２を上記ボルト挿入孔
３１に挿入してスリーブ３３の先端を締め金２に
当接し、かつ締付ボルト３２をワツシヤ挿入孔２
３に挿入したワツシヤ２５の孔に挿入し、その先
端をナツト挿入孔２４に挿入したナツト２６にね
じ合せて締付けると、第４図に示すように、縦綱
１に直角にステツプ支え脚２０を取付けることが
できる。この場合、締付ボルト３２の締付けによ
つて締付ボルト３２の頭部３２′がスリーブ３３
を押圧するため、上記スリーブ３３が軸方向に移
動し、この結果、第５図に示すように、Ｕ字形の
締め金２の一方の端部は加圧されて他方の端部に
重なるよう変形し、これによつて縦綱１の一部が
抱持され、縦綱１に対してステツプ支え脚２０を
強固に取付けることができる。したがつて、一対
の縦綱１間に横桟１０を等間隔に渡し、各横桟１
０の端部に上記のようにしてスリーブ支え脚２０
をボルト止めすることにより、第１図及び第２図
で示すような縄ばしごを形成することができる。

〔効果〕

以上のように、この考案によれば、縦綱の外側
にＵの字形の締め金を嵌合し、その外側に横桟の
端部を外嵌し、さらに横桟の端部外側にステツプ
支え脚の横桟挿入孔を嵌合してステツプ支え脚の
ボルト挿入孔からスリーブを被せた締付ボルトを
挿入し、この締付ボルトの先端をナツト挿入孔に
挿入したナツトにねじ合わせて締付けることによ
り、締め金が変形して縦綱を包持するため、縦綱
に対して横桟およびステツプ支え脚をきわめて容
易に取付けることができると共に、横桟とステツ
プ支え脚の両者を同時に固定することができるの
で縄ばしごの組立てが容易である。

また、ステツプ支え脚に設けた制動筒の内側に
張力のかかる縦綱が係合するため、縄ばしごの使
用状態において、脚体が壁面との当接部を中心と
して傾斜するのを防止することができ、この結
果、横桟の足を受ける支持面を常に水平状態に保
持でき、縄ばしごの昇降の際の安全性を高めるこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係る取付装置を実施した
縄ばしごの正面図、第２図は同上の側面図、第３
図は同上要部の分解斜視図、第４図は第１図の
−線に沿つた断面図、第５図は第４図の−
線に沿つた断面図である。 １……縦綱、２……締め金、３……孔、１０…
…横桟、１１……切欠き、１２……スリーブ挿入
孔、２０……ステツプ支え脚、２１……側面、２
２……横桟挿入孔、２４……ナツト挿入孔、２６
……ナツト、２７……上壁、２８……下壁、２９
……切欠き、３０……制動筒、３１……ボルト挿
入孔、３２……締付ボルト、３３……スリーブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 縦綱の横桟取付位置の外側に両端部に孔を有す
   るＵの字形締め金を嵌合し、この締め金の外側に
   端部を嵌合した筒形横桟の上下壁端部に上記縦綱
   が挿入可能な切欠きを形成し、かつ横桟の端部に
   締め金の孔に連通してスリーブ挿入孔を設け、こ
   の横桟の端部外側にステツプ支え脚の側面端部に
   設けた横桟挿入孔を嵌合し、この横桟挿入孔の一
   側方にステツプ支え脚の側面で開口するナツト挿
   入孔を設け、上記横桟挿入孔の上壁および下壁に
   上記縦綱が挿入する切欠きを形成し、かつ、上壁
   の上面および下壁の下面に上記縦綱の外側に嵌合
   する半筒状の制動筒を設け、前記ステツプ支え脚
   の後端面から上記ナツト挿入孔に連通するボルト
   挿入孔を設け、このボルト挿入孔から横桟のスリ
   ーブ挿入孔に挿入したスリーブの先端を前記締め
   金の表面に当接し、そのスリーブの内側に挿入さ
   れ、締め金の一対の孔からナツト挿入孔に挿入さ
   れたボルトの端部をそのナツト挿入孔に嵌合した
   ナツトにねじ係合し、このボルトに締付けによつ
   て軸方向に移動する上記スリーブで前記締め金を
   変形させた縄ばしごにおけるステツプ支え脚の取
   付装置。