JP2570400Y2 - 高所作業車の制御装置 - Google Patents

高所作業車の制御装置

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JP2570400Y2 JP7431492U JP7431492U JP2570400Y2 JP 2570400 Y2 JP2570400 Y2 JP 2570400Y2 JP 7431492 U JP7431492 U JP 7431492U JP 7431492 U JP7431492 U JP 7431492U JP 2570400 Y2 JP2570400 Y2 JP 2570400Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、高所作業車の制御装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高所作業車は、車両上に昇降装置を介し
て作業台またはバケットを取付けて構成している。昇降
装置は起伏駆動自在な伸縮ブームあるいはシザース型の
リンク機構等で構成されている。そしてこの昇降装置
は、油圧アクチュエータで駆動されるようになってい
る。
【0003】図3は、昇降装置として起伏自在な伸縮ブ
ーム(図示せず)を備えた高所作業車の制御装置を示し
ている。1は伸縮ブームの伸縮駆動用の油圧アクチュエ
ータ(伸縮用油圧シリンダ)、2は伸縮ブームの起伏駆
動用の油圧アクチュエータ(起伏用油圧シリンダ)であ
る。油圧アクチュエータ1および2は、それぞれ油圧切
換弁3および4によって駆動制御されるようになってい
る。各油圧切換弁3および4のPポートに接続されるポ
ンプ油路5には、車両に取付けたエンジン6によって駆
動される主油圧ポンプ7の吐出口が接続されており、各
油圧切換弁3および4を中立位置から操作することで対
応する油圧アクチュエータ1および2を駆動できるよう
になっている。
【0004】ポンプ油路5とタンク8間は、バイパス油
路9で連結されており、このバイパス油路9には、通電
時に遮断し非通電時に解放する電磁開閉弁10が介装され
ている。車両に搭載したバッテリ11からこの電磁開閉弁
10への通電は、後述する切換弁連動スイッチ12を介装し
た電気回路13を経て行われるようになっている。切換弁
連動スイッチ12は、油圧切換弁3または4を中立から操
作したとき当該操作に連動して閉成されるようになって
いる。このように構成した高所作業車の制御装置は、電
磁開閉弁10が、油圧制御弁3,4が操作されていない状
態(中立状態)では解放状態となり、ポンプ油路5の圧
油を油圧制御弁3,4のセンターバイパス路を経由する
ことなくタンク8にバイパス(アンロード)する。
【0005】一方、この種の高所作業車の制御装置に
は、エンジン6が故障しても作業台またはバケツトを降
下させることができるように、バッテリ11を駆動電源と
する電動モータ14によって駆動される非常用ポンプ15が
設けられ、その吐出口がポンプ油路5に接続されてい
る。バッテリ11から電動モータ14へ駆動電源を供給する
電気回路16中には、非常用ポンプリレー17のリレー接点
17bが介装されており、バッテリ11から非常用ポンプリ
レー17のリレーコイル17aへの電気回路18中には、非常
用ポンプスイッチ19が介装されている。エンジン6が故
障した場合、この非常用ポンプスイッチ19を投入操作す
ることでリレーコイル17aが励磁しリレー接点17bが閉
成され非常用ポンプ15を駆動し、当該非常用ポンプ15の
吐出油をポンプ油路5に供給できるようになっている。
【0006】このように構成した従来の高所作業車の制
御装置は、油圧制御弁3,4の中立状態では、主油圧ポ
ンプ7の吐出油が油圧制御弁3,4の前段から電磁開閉
弁10を経由してタンク8にアンロードするので、昇降装
置の非駆動時の圧力損失が小さくそれだけエンジン6の
燃費が向上するという効果を持つほか、エンジン6が故
障しても非常用ポンプ15の吐出油で油圧アクチュエータ
1,2を駆動して昇降装置を駆動できるという効果を持
っている。
【0007】ところで、以上のように構成した従来の高
所作業車の制御装置は、非常用ポンプ15が駆動されてい
る状態においても、油圧切換弁3,4の操作のたびに、
切換弁連動スイッチ12を介してバッテリ11から電磁切換
弁10に通電されて当該電磁切換弁10が遮断操作されるも
のである。一方、非常用ポンプ15は大電力を消費するも
のであるから、その駆動時にはバッテリ11の電源電圧が
大幅に降下しており、その結果電磁切換弁の遮断操作が
確実に行われないという問題があった。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】この考案に係る高所作
業車の制御装置は、非常用ポンプ15を駆動しようとする
ときには、当該非常用ポンプ15の駆動に先立って電磁制
御弁10を遮断操作するようにし、以て上記従来技術の問
題点を解決しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本考案の高所作業車の制御装置は、従来の制御装置
に、電磁開閉弁を切換弁連動スイッチまたは非常用ポン
プスイッチのいずれか一方のスイッチで動作するよう電
磁開閉弁と切換弁連動スイッチおよび非常用ポンプスイ
ッチを関連させると共に、非常用ポンプを切換弁連動ス
イッチと非常用ポンプスイッチの両方のスイッチが動作
した時に駆動するよう非常用ポンプと切換弁連動スイッ
チおよび非常用ポンプスイッチを関連させたのである。
【0010】
【作用】以上のように構成した本考案の高所作業車の制
御装置は、非常用ポンプ15を駆動しようとする時は、非
常用ポンプスイッチ19を投入するのであるが、この非常
用ポンプスイッチ19を投入すると先ず電磁開閉弁10が遮
断操作される。その後油圧切換弁3または4を中立から
操作すると、切換弁連動スイッチ12は当該操作に連動し
て閉成され、非常用ポンプスイッチ19と切換弁連動スイ
ッチ12の両方が動作するので、非常用ポンプ15が作動さ
れるのである。即ち、電磁切換弁10は、非常用ポンプ15
の駆動に先立ち即ちバッテリ11の電源電圧が降下してい
ない状態で遮断操作されるので、その遮断操作が確実に
なるのである。尚、電磁開閉弁10の遮断操作された後に
非常用ポンプ15が駆動されると、バッテリ11の電源電圧
が大幅に降下するが、一般にこの種の電磁開閉弁は、遮
断操作時の必要電圧に比べて遮断状態を維持する電圧は
極めて低いものであるから、非常用ポンプ15の駆動に際
してバッテリ11の電源電圧が降下しても電磁開閉弁10の
遮断状態が維持されるのである。
【0011】
【実施例】以下本考案の高所作業車の制御装置の実施例
を、図1および図2に基いて説明する。本考案は、従来
の制御装置に一部構成を付加したものであるから、図3
に示し上述した符号1〜18は、同義のものとして説明を
省略し以下の説明において用いる。図1において、21
は、開閉制御可能な非常用ポンプスイッチであり、22
は、油圧切換弁3または4を中立から操作したとき当該
操作に連動して閉成される切換弁連動スイッチであり、
これら非常用ポンプスイッチ21と切換弁連動スイッチ22
とは並列に接続され、バッテリ11から電磁開閉弁10へ通
電する電気回路13中に介装されている。23は、切換弁連
動スイッチ22に連動して開閉作動する切換弁連動接点で
あり、24は、非常用ポンプスイッチ21に連動して開閉作
動するポンプスイッチ連動接点である。これら切換弁連
動接点23とポンプスイッチ連動接点24とは、直列に接続
され、バッテリ11から非常用ポンプリレー17のリレーコ
イル17aへの電気回路18中に介装されている。
【0012】作動について説明する。通常の作業状態で
あるエンジン6によって主油圧ポンプ7が駆動されてい
る場合、油圧切換弁3、4を中立位置から操作すると、
切換弁連動スイッチ22が閉成されて、バッテリ11から電
気回路13を経て電磁開閉弁10へ通電される。電磁開閉弁
10は、バイパス油路9を遮断するので、主油圧ポンプ7
から吐出された圧油は、ポンプ油路5から油圧切換弁
3、4を経て対応する油圧アクチュエータ1、2を駆動
する。油圧制御弁3,4が操作されていない状態(中立
状態)では、電磁開閉弁10が解放状態となり、ポンプ油
路5の圧油を油圧制御弁3,4のセンターバイパス路を
経由することなくタンク8にバイパス(アンロード)す
る。
【0013】エンジン6の故障により、非常用ポンプ15
によって作業する場合、非常用ポンプスイッチ21を投入
すると、バッテリ11から電気回路13を経て電磁開閉弁10
へ通電される。次に油圧切換弁3、4を中立位置から操
作すると、切換弁連動スイッチ22が閉成されると共に、
連動して切換弁連動接点23が閉成される。ポンプスイッ
チ連動接点24も非常用ポンプスイッチ21に連動して閉成
されているので、バッテリ11から電気回路18を経てリレ
ーコイル17aへ通電される。リレー接点17bが閉成さ
れ、バッテリ11から電気回路16を経て電動モータ14に通
電され、非常用ポンプ15が駆動される。非常用ポンプ15
から吐出された圧油は、バイパス油路9が遮断されてい
るので、通常の作業状態と同様に、ポンプ油路5から油
圧切換弁3、4を経て対応する油圧アクチュエータ1、
2を駆動する。油圧制御弁3,4が操作されていない状
態(中立状態)では、電磁開閉弁10は遮断状態になって
いる。
【0014】非常用ポンプ15によって作業する場合で、
誤って先に油圧切換弁3、4を中立位置から操作した場
合について説明する。油圧切換弁3、4を中立位置から
操作すると、切換弁連動スイッチ22が閉成されて、バッ
テリ11から電気回路13を経て電磁開閉弁10へ通電され
る。次に非常用ポンプスイッチ21を投入すると、連動し
てポンプスイッチ連動接点24が閉成される。切換弁連動
接点23も切換弁連動スイッチ22に連動して閉成されてい
るので、バッテリ11から電気回路18を経てリレーコイル
17aへ通電される。このような作動をするので、非常用
ポンプスイッチ21を投入してから油圧切換弁3、4を中
立位置から操作するという正規の操作手順の場合と同じ
く、通常の作業状態と同様に、ポンプ油路5から油圧切
換弁3、4を経て対応する油圧アクチュエータ1、2を
支障なく駆動できる。
【0015】図2に他の実施例を示す。26は、ダイオー
ドであり、電気回路13の切換弁連動スイッチ12の後段に
配置されており、非常用ポンプスイッチ21は、電気回路
13の切換弁連動スイッチ12の前段とダイオード26の後段
とで切換弁連動スイッチ12とダイオード26に対して並列
に接続されている。27は、バッテリ11からリレーコイル
17aへ通電するための電気回路であり、バッテリ11側は
電気回路13の切換弁連動スイッチ12の後段であってダイ
オード26の前段に接続されており、ポンプスイッチ連動
接点24が介装されている。通常の作業状態である場合、
油圧切換弁3、4を中立位置から操作すると、切換弁連
動スイッチ12が閉成されて、バッテリ11から電気回路13
をダイオード26を経て電磁開閉弁10へ通電される。そこ
で油圧切換弁3、4を中立位置から操作することによっ
て従来通り油圧アクチュエータ1、2の作動ができる。
【0016】非常用ポンプ15によって作業する場合、非
常用ポンプスイッチ21を投入すると、バッテリ11から電
気回路13を経て電磁開閉弁10へ通電される。次に油圧切
換弁3、4を中立位置から操作すると、切換弁連動スイ
ッチ12が閉成される。ポンプスイッチ連動接点24は非常
用ポンプスイッチ21に連動して閉成されているので、バ
ッテリ11から切換弁連動スイッチ12、電気回路27を経て
リレーコイル17aへ通電される。図1の実施例と同様
に、油圧切換弁3、4を中立位置から操作することによ
って従来通り油圧アクチュエータ1、2の作動ができる
と共に、油圧制御弁3,4が操作されていない状態(中
立状態)では、電磁開閉弁10は遮断状態になっている。
【0017】非常用ポンプ15によって作業する場合で、
誤って先に油圧切換弁3、4を中立位置から操作した場
合について説明する。油圧切換弁3、4を中立位置から
操作すると、切換弁連動スイッチ12が閉成されて、バッ
テリ11からダイオード26、電気回路13を経て電磁開閉弁
10へ通電される。次に非常用ポンプスイッチ21を投入す
ると、連動してポンプスイッチ連動接点24が閉成され
る。バッテリ11から切換弁連動スイッチ12、電気回路27
を経てリレーコイル17aへ通電される。このような作動
をするので、正規の操作手順の場合と同様に、油圧切換
弁3、4を中立位置から操作することによって従来通り
油圧アクチュエータ1、2の作動ができると共に、油圧
制御弁3,4が操作されていない状態(中立状態)で
は、電磁開閉弁10は遮断状態になっている。
【0018】また、上記他の実施例においては、切換弁
連動スイッチ12と非常用ポンプスイッチ21を入換え、ポ
ンプスイッチ連動接点24に替えて切換弁連動接点23とし
て構成してもよい。
【0019】上記のように本考案は、非常用ポンプ15を
駆動して作業する場合、非常用ポンプスイッチ19を閉成
操作すると、先ず電磁開閉弁10が遮断操作される。その
後油圧切換弁3または4を中立から操作すると、非常用
ポンプリレー17のリレーコイル17aへ通電され、非常用
ポンプ15が駆動される。また、先に油圧切換弁3または
4を中立から操作し、次に非常用ポンプスイッチ19を閉
成操作しても、先ず電磁開閉弁10が遮断操作された後に
非常用ポンプ15が駆動される。つまり、非常用ポンプ15
を用いて作業する場合において、非常用ポンプスイッチ
19と切換弁連動スイッチ12、22の操作順序に係わらず、
電磁切換弁10は、非常用ポンプ15の駆動に先立ち即ちバ
ッテリ11の電源電圧が降下していない状態で遮断操作さ
れるので、その遮断操作が確実にされるのである。また
通常の作業状態では油圧切換弁3または4を中立から操
作したときだけ電磁開閉弁10が遮断状態になるので、操
作されていない状態(中立状態)での圧力損失を抑え結
果としてエンジンの燃費が向上するという従来の技術の
利点はそのままもっている。
【0020】
【考案の効果】以上のように構成した本考案の高所作業
車の制御装置は、従来の制御装置の構成を一部変更する
ことで、非常用ポンプを使用する場合の電磁開閉弁の遮
断操作を確実に行うことができるという優れた効果をも
つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の高所作業車の制御装置の説明図
【図2】本考案の他の実施例の説明図
【図3】従来の高所作業車の制御装置の説明図
【符号の説明】
5 ポンプ油路 10 電磁開閉
弁 12,22 切換弁連動スイッチ 14 電動モー
タ 15 非常用ポンプ 17 非常用ポ
ンプリレー 19,21 非常用ポンプスイッチ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両上に油圧アクチュエータによって昇
    降駆動される昇降装置を介して作業台またはバケットを
    取付け、車両に取付けたエンジンによって駆動される主
    油圧ポンプの吐出口に前記油圧アクチュエータの駆動を
    制御する油圧切換弁のポンプ油路を接続し、このポンプ
    油路とタンク間を接続するバイパス油路に通電時に遮断
    し非通電時に開放する電磁開閉弁を介装し、前記油圧切
    換弁の中立からの操作に連動して閉成される切換弁連動
    スイッチを設け、この切換弁連動スイッチの作動により
    前記電磁開閉弁を動作させるよう切換弁連動スイッチと
    電磁開閉弁を関連させた高所作業車であって、 電動モータ によって駆動される非常用ポンプを配置し、
    この非常用ポンプの吐出口を前記ポンプ油路に接続する
    と共にこの非常用ポンプを駆動させる非常用ポンプスイ
    ッチを設けた高所作業車において、 前記電磁開閉弁を前記切換弁連動スイッチまたは非常用
    ポンプスイッチのいずれか一方のスイッチで動作するよ
    う電磁開閉弁と切換弁連動スイッチおよび非常用ポンプ
    スイッチを関連させると共に、前記非常用ポンプを切換
    弁連動スイッチと非常用ポンプスイッチの両方のスイッ
    チが動作した時に駆動するよう非常用ポンプと切換弁連
    動スイッチおよび非常用ポンプスイッチを関連させたこ
    とを特徴とする高所作業車の制御装置。
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JP4639056B2 (ja) * 2004-05-27 2011-02-23 株式会社アイチコーポレーション 作業用車両の緊急格納システム

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