JP2569680B2 - 親水化されたポリオレフィン微孔性膜及び電池用セパレータ - Google Patents

親水化されたポリオレフィン微孔性膜及び電池用セパレータ

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JP2569680B2 JP63009258A JP925888A JP2569680B2 JP 2569680 B2 JP2569680 B2 JP 2569680B2 JP 63009258 A JP63009258 A JP 63009258A JP 925888 A JP925888 A JP 925888A JP 2569680 B2 JP2569680 B2 JP 2569680B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電解コンデンサ、電気2重層コンデンサ、
Li電池バッテリー等のセパレータとして用いられる親水
化されたポリオレフィン微孔性膜およびこれを用いた電
池用セパレータに関するものである。
[従来の技術] 親水化された微孔性膜としては、疏水性多孔質膜(ポ
リオレフィン)の微孔内表面の一部または全部がポリエ
チレングリコールで被覆され親水化されたもの(例えば
特開昭59-24732号公報)や、微細孔表面の少なくとも一
部がプロピレングリコールモノ脂肪酸エステルにより被
覆されている空孔率20〜90容量%の親水化された疎水性
多孔質膜(例えば特開昭61-71803号公報)が知られてい
る。
[発明が解決しようとする課題] 電解コンデンサ、Li電池等の電解液としては一般にプ
ロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルフォ
ランなどの高沸点溶媒が好んで用いられる。ところが、
これらの高沸点溶媒は表面張力が30〜40dyne/cmと高
く、そのため従来の親水化された微孔性膜では、電解液
に対する濡れ性(含浸性)が悪く、また電解液の保持力
に劣るため、その結果、等価直列抵抗(ESR)が高くな
るという問題があった。また界面活性剤と微孔性膜との
塗膜接着力に劣り、該電解液に浸されやすく、親水化の
効果が消滅する等の欠点があった。
本発明は、かかる問題点を改善し、電池用セパレータ
として使用する際に、電解液に対する漏れ性が良く、か
つ電解液の保持性に優れ、また電解液に浸されにくい、
塗膜接着性の強い親水化されたポリオレフィン微孔性膜
を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記目的を達成するために、次の構成を有
する。すなわち本発明は、ポリオレフィン樹脂からなる
微孔性膜であって、平均孔径0.05〜5μm、空孔率50〜
85%、微孔膜の断面から見た構造において、楕円孔がラ
ンダムに積層され、かつ最大強度方向に平行な断面に見
出される楕円孔の積層数(厚み方向層密度)が20以上で
ある微孔性膜の微孔内表面が界面活性剤で被覆され親水
化されたポリオレフィン微孔性膜及び該微孔性膜からな
る電池用セパレータに関するものである。
本発明において、ポリオレフィン樹脂とは、エチレ
ン、プロピレン、ブテン−1、メチルブテン、メチルペ
ンテン等のαオレフィンの重合体あるいは共重合体であ
るが、この中でも、結晶性の優れた、立体規則性の高い
ホモポリマーが好ましいが、電解液含浸性を良好とする
上で必要に応じ、極性モノマーをグラフトしてもよい。
該ポリオレフィンの融点は、素子の半田付けあるいは
製造工程でかかる熱を考慮すると、130℃以上であると
好ましいが、特に150℃であれば、通常プロセスではほ
とんど問題を生じないので好ましい。また、該樹脂のガ
ラス転移温度(Tg)は、10℃以下であると低温時のクラ
ックの発生が減少するので好ましく、以上の融点から、
ポリオレフィン樹脂の中でもポリプロピレンが好適であ
る。さらにポリプロピレンの中でも、好ましくは極限粘
度[η]が1.5〜3.5dl/g、より好ましくは2.1〜3.3、更
に好ましくは2.1〜3.0、アイソタクチックインデックス
(II)が93%以上のものが、耐溶剤性、機械特性に優れ
るので好ましい。
つぎに本発明親水化された微孔性膜の平均孔径は、0.
05〜5μmであることが必要であり、好ましくは0.1〜
3μmである。
平均孔径が小さ過ぎる場合、電解液の粘度によりESR
の変化率が増大し、例えば経時変化(いわゆるドライア
ップ)により電解液の粘度が上昇する時に著しくESRが
増大するために使用上問題を生ずる。一方、平均孔径が
大きすぎる場合、微細な導電物質の移動を防ぐことがで
きず、漏れ電流の増大あるいは、ショートの発生等の問
題を生ずる。
次に本発明微孔性膜の空孔率は、50〜85%であること
が必要であり、好ましくは60〜75%である。空孔率が50
%未満では電解液保持量が十分でないことにより、ドラ
イブアップによるESR増大が大きく問題を生ずる。一方
空孔率が85%を越えると、機械特性が低下し異物による
ピンホールの発生頻度が増大しショート率が増大する。
また本発明微孔性膜の断面から見た構造において楕円
孔がランダムに積層され、かつ最大強度方向に平行な断
面に見出される楕円孔の積層数(厚み方向層密度)が20
以上であることが必要であり、好ましくは25〜50であ
る。厚み方向層密度が20未満であると、電解液保持量が
十分でなく、ドライアップによるESR増大が大きく問題
を生ずる。一方厚み方向層密度の上限は特に限定されな
いが250を越えると機械特性が著しく低下しショート発
生率が増大する。
ここで微孔性膜の断面から見た構造において、楕円孔
(空孔)がランダムに積層されていることにより界面活
性剤を浸漬した時、その細孔を迷路的に被覆でき、この
細孔が厚み方向に積層されていることにより基材との塗
膜接着性(耐久性)に優れたものが得られたと推測され
る。
本発明において、上記微孔性膜の微孔内表面を界面活
性剤で被覆し親水化するための界面活性剤としてはノニ
オン界面活性剤およびカチオン界面活性剤が適用でき
る。そのなかでもノニオン界面活性剤は電気特性の点で
好ましい。さらにノニオン界面活性剤のなかでも、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェノールエーテル類、および脂肪酸モノグ
リセリドが基材微孔性膜との接着性、電解液に対する親
和性(含浸性)、また電池性能に悪影響を及ぼすことが
少ないから特に好ましい。ここでポリオキシエチレンの
付加モル数は4〜40、アルキル基としては、炭素数6の
ヘキシルから炭素数12のドデシルが、接着性、親和性
(含浸性)、取扱い性の点で特に好ましい。また脂肪酸
モノグリセリドの脂肪酸としては炭素数18のステアリン
酸から炭素数22おエルカ酸が上記理由から好ましい。
またカチオン界面活性剤のなかでは、脂肪族アミン塩
類が好ましく、ラウリン酸またはオレイン酸のジエタノ
ールアミンが接着性、親和性、安定性、取扱い性の点で
特に好ましい。また上記界面活性剤は単独で使用しても
よく、複数混合して使用して良いのはもちろんである。
本発明において、微孔性膜の微孔内表面を界面活性剤
で被覆し親水化するには、まず界面活性剤を有機溶媒等
に溶解させる。有機溶媒としては、メタノール、エタノ
ール、酢酸エチル、メチルエチルケトンなどの低沸点有
機溶媒が好ましい。該溶液中に上記特定の微孔性膜を浸
漬させるか、または溶液を噴霧あるいは塗布する。次い
で、使用した溶剤等を蒸発させうる温度(通常100℃程
度)で加熱乾燥する。
また、界面活性剤を浸漬、噴霧あるいは塗布したの
ち、微孔性膜を一軸、二軸あるいは多軸に延伸してもよ
い。また微孔性膜に対する界面活性剤の付着量は(重量
基準)は通常2〜30%、好ましくは7〜20%である。付
着量が余り多過ぎても親水化の効果は一定以上にあがら
ないばかりか、逆に細孔のふさがりとなりやすい。
また、本発明において親水化された微孔性膜の流動パ
ラフィン透過時間は5秒以下であることが好ましく、さ
らに好ましくは0.5〜3秒としておくと、ESR、機械特性
共に良好となるので好ましい。
さらに、本発明微孔性膜は、取扱い上、長手方向の破
断強度が1.5kg/15mm以上、さらに好ましくは1.8kg/15mm
以上であると素子巻性が良好となるので好ましい。
本発明微孔性膜の厚みは、特にセパレータとして使用
する際には、50μm未満、特に10〜40μmの範囲のもの
が、電気特性、機械特性とも良好であるので好ましい。
また本発明微孔性膜の120℃の熱収縮率を9%未満、
好ましくは7%未満としておくと、素子の巻締まり等の
発生による電気特性の経時悪化を防止できるので好まし
い。
本発明の親水化された微孔性膜を製造する方法として
は次に述べる方法が最も好ましいものであるが、もちろ
んこれに限定されるものではない。
まずポリオレフィン微孔性膜は以下のようにして製造
することができる。ポリオレフィン樹脂100重量部に、
ジシクロヘキシルフタレート(DCHP)又はトリフェニル
フォスフェイト(TPP)のような塩化ビニル等の可塑剤
として使用されているフタル酸エステル又はリン酸エス
テル等の有機固体80重量部から240重量部、好ましくは1
00重量部から200重量部を配合し、溶融押出しした後、
トリクロルメタン、トリクロルエタン、アセトン、メチ
ルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、トルエン、
キシレン等の有機固体の良溶媒を用いて、上記有機固体
の添加量の95%以上を抽出するのが好ましく、より好ま
しくは98%以上である。
このとき、微孔膜の断面から見た構造が楕円孔でラン
ダムに積層され、かつ断面における楕円孔の積層数を20
以上とするために、溶融押出温度を210℃程度と低く
し、フィルム状またはチューブ状に成形する際に、6以
上好ましくは8以上のドラフト比で引取り、該有機固体
の融点以上、該ポリオレフィン樹脂の溶融結晶化温度以
下で冷却固化し巻取る。さらにロール状延伸機あるい
は、ステンタ式延伸機を用いて少なくとも一軸に該ポリ
オレフィンのガラス転移温度以上、融点−10℃以下の温
度で1.5〜8倍に延伸することにより本発明の微孔性膜
を得ることができる。この微孔性膜にも有機溶媒等に溶
解させた該界面活性剤を浸漬し、乾燥することによって
本発明の親水化された微孔性膜を得ることができる。
こうして得られた微孔性フィルムは特に電池用セパレ
ータとして優れた特性を有するばかりでなく孔径の均一
性、機械特性にすぐれるため、ミクロフィルタにも優れ
た特性を発揮する。
[発明の効果] 本発明はポリオレフィン微孔性膜の平均空孔径、空孔
率および厚み方向層密度を特定化したものに界面活性剤
を浸漬し内表面を被覆したことにより、電解液に対する
漏れ性および保持性に優れ、かつ塗膜接着性(耐久性)
に優れたものが得られる。したがって電池用セパレータ
として用いた場合に、電解液含浸性、保持性に優れ、電
気特性の経時変化が少ない。
[特性の測定方法及び効果の評価方法] 次に本発明に関する測定方法及び評価方法について、
まとめて示す。
(1)平均孔径 サンプル表面の走査型電子顕微鏡(SEM)観察により
孔径の長軸及び短軸を測定し、平均長軸及び平均短軸の
相乗平均を平均孔径とする。なおこのとき、空孔の内部
にフィブリル状物(単数あるいは複数)がある場合、こ
のフィブリル状物は平均空孔径の測定より除外する。
(2)空孔率(Pr) 試料(10×10cm)を流動パラフィンに24時間浸漬し、
表層の流動パラフィンを十分に拭きとった後の重量
(W2)を測定し、該試料の浸漬の前の重量(W1)及び流
動パラフィンの密度(ρ)より空孔体積(V0)を次式で
求める。
V0=(W2−W1)/ρ 空孔率(Pr)は、見掛け体積(厚み、寸法より計算さ
れる値)Vと空孔体積V0より計算される。
Pr=V0/V×100(%) (3)厚み方向層密度 サンプルを液体窒素温度で凍結し、最大強度方向にそ
ってミクロトームで断面を切り出し、走査型電子顕微鏡
(SEM)にて断面の観察像を捕らえる。この観察像によ
り厚み方向に沿って空間分解能0.01〜0.03μmにて該像
の明暗(あるいは強度)情報を取り出し、高速フーリエ
交換(FFT)より該パワースペクトルを求め、該スペク
トルの最大ピーク(直流成分を除く)の波数[主要波数
(μm-1)]を求め、該測定点での厚み方向層密度を、
(該測定点での厚み(μm))×(該主要波数(μ
-1))で求める。以上の操作を任意の測定点について
少なくとも5回行ないその平均をもって、該サンプルの
厚み方向層密度とする。なお、SEMの倍率は、3000〜100
00倍が想定し易い。
参考文献:「FFTの使い方」産報出版,1981年 (4)親水化評価 (a)漏れ指数(dyne/cm) JIS K6782に準じて測定した。
(b)水に対する濡れ性 サンプルを雰囲気温度25℃にて24時間保持後、サンプ
ルを水平面におき、サンプル上5〜20mmの高さより蒸溜
水を滴下させる。このとき蒸溜水がサンプル面に接した
時より、サンプル面を透過し、反対面を湿すまでの時間
を測定下記のランクで示した。
判定 ◎:瞬時(0.5秒以下) ○:0.5秒を越え1.0秒未満 △:1.0秒を越え5.0秒未満 ×:5.0秒を越えるもの (c)γ−ブチロラクトンに対する濡れ性 (b)の水に対する濡れ性の蒸溜水に代えてγ−ブチ
ロラクトンにした以外は(b)とまったく同様にして評
価した。
(5)親水化の耐水性(塗膜接着性) サンプルを沸騰水で10時間処理し、乾燥し(4)の
(b)とまったく同様にして濡れ性を評価した。
(6)流動パラフィン透過時間 JIS K9003に規定された、37.8℃における粘度が77±
1センチストークスの流動パララフィンを使用し、流動
パラフィン及びサンプルを雰囲気温度25℃にて24時間保
持後、サンプルを水平面におき、サンプル上5〜20mmの
高さより流動パラフィン0.03〜0.06gを自然落下させ
る。
このとき流動パラフィンがサンプル面に接した時よ
り、サンプル面を透過し反対面を湿すまでの時間を測定
し流動パラフィン透過時間(秒)とする。
(7)ESR(等価直列抵抗) 特開昭61−187221に基づきγブチロラクトンにトリエ
チルアミン、フタル酸を溶解し3.1mS/cmの電解液を用意
した。この電解液中での微孔性膜の1kHzでの直流抵抗成
分をESR(Ω)とした。
ここで、比較サンプルとして、電解コンデンサ紙(マ
ニラ紙MER2.5 50)の値(2.0Ω)を基準とし、1.7Ω以
下を0、1.8〜2.2Ωを△、2.3Ω以上を×とした。
尚、測定条件は次の通り。
(a)電極:白金電極(25mm角) 測定荷重240g (b)インピーダンス測定機: AG−4311 LCR METER(安藤電気(株)製) 測定条件:1kHz、5Vレンジ [実施例] 次に実施例に基づいて本発明について説明する。
実施例1 ポリオレフィン樹脂としてポリプロピレンパウダー
(三井東圧(株)製、JSタイプ、[η]=2.4dl/g、II
=97.5%)100重量部とジシクロヘキシルフタレート(D
CHP、大阪有機化学工業(株)製)120重量部とを二軸押
出機を用いて溶融ブレンドし、ペレット化した。次に、
これを40mm押出機を用いて210℃のTダイより溶融押出
し、ドラフト比(Tダイリップ間隙/キャストフィルム
厚み)7にて70℃の水槽に導き冷却固化しキャストフィ
ルムを得た。こうして得られたフィルムは厚み80μmで
あった。
次に、該キャストフィルムを45℃の1−1−1−トリ
クロルエタン抽出槽に導いて抽出を行ない、添加したDC
HPの99%以上を取除いた。
引続き、ロール延伸装置を用いて長手方向に120℃に
て3.5倍に延伸し、ステンターにて幅方向に1.4倍延伸し
145℃にて12秒熱固定を行なった。該フィルムをポリオ
キシエチレンノニルフェニールエーテル(“ノニポー
ル"95、三洋化成工業(株)製)のエタノール3%溶液
に5秒間浸漬し、100℃で2分間乾燥した。
こうして得られた膜は、第1表に示す通り親水性およ
び電解液の濡れ性、さらに親水化の耐久性に優れ、ESR
も小さくまた高温γブチロラクトン中でのESR変化も小
さく、電池用セパレータとして優れる特性を有すること
が分かる。
実施例2 実施例1と同様にしてキャストフィルムを得、同様に
して抽出を行ない、添加したDCHPの99%以上を取除い
た。該フィルムをロール延伸装置を用いて長手方向に12
5℃にて2.7倍延伸し、続いてステンターにて幅方向に1.
3倍延伸し140℃にて12秒間熱固定を行なった。また界面
活性剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテル(″
エマルミン″70、三洋化成工業(株)製)2部と脂肪酸
アミンとしてラウリン酸ジエタノールアミン1部の混合
物をエタノールに溶かし3%溶液を調製し上記フィルム
に5秒間浸漬し、100℃で2分間乾燥した。
かくして得られた膜は第1表に示すように親水性、電
解液の濡れ性および親水化の耐久性に優れ、実施例1同
様セパレータとして優れた電気特性及び信頼性を有する
ことが分かる。
実施例3 ポリオレフィン樹脂として高密度ポリエチレン[三井
石油化学(株)製、“HI−Zex"3300、100重量部とジシ
クロヘキシルフタレート11の重量部とを溶融ブレンド
し、ペレット化した。次に、これを40mm押出機を用いて
220℃のTダイより溶融押出し、ドラフト比9にて65℃
の水槽に導き冷却固化し未延伸シートを得た。こうして
得られたシートの厚みは60μmであった。次に該シート
を45℃の1−1−1トリクロルエタン抽出槽に導いて抽
出を行ない、添加剤の99%以上を取除いた。該シートを
ロール延伸装置を用いて長手方向に120℃にて2.5倍延伸
し、123℃で熱固定した。該シートをポリオキシエチレ
ンノニルフェニールエーテル2部/ステアリン酸モノグ
リセリド1部の混合液のエタノール3%溶液に5秒間浸
漬し、100℃で2分間乾燥した。
こうして得られた親水化された微孔性膜の評価結果を
第1表にまとめて示すが、実施例1と同様優れた親水性
と電気特性及び信頼性を有していることが分かる。
比較例1,2,3 実施例1,2,3を界面活性剤で処理しなかった以外は実
施例1,2,3と同様にして微孔性膜を製造した。第1表に
その特性を示すが、いずれも濡れ張力が低く、水および
γブチロラクトンの濡れが悪く、ESRが大きいものであ
った。
比較例4 実施例1とまったく同様の原料組成、押出、キャスト
装置を用いて厚み30μmのフィルムを得た。
次に該フィルムを45℃の1−1−1トリクロルエタン
抽出槽に導いて抽出を行ない、添加剤DCHPの99%以上を
取除いた。続いて該フィルムを実施例1とまったく同様
に界面活性剤に浸漬、乾燥した。
本微孔性膜の特性を第1表にまとめて示すが、平均空
孔率が小さいと、水およびγブチロラクトンの濡れが悪
く、100℃、γブチロラクトン浸漬後のESRが低下してお
り、長期信頼性の点で劣ることがわかる。
比較例5 ポリオレフィン樹脂として、[η]=1.9のポリプロ
ピレンを用い、210℃に設定された口金より、ドラフト
比50で水槽キャスト(70℃)し25μmのフィルムを得
た。該フィルムを130℃で5分間アニールしたのち95℃
で延伸速度100%/分で1.75倍延伸し、135℃で3分間ア
ニールし微孔性膜を得た。該膜を実施例1と同様に界面
活性剤で親水化処理を行なった。得られた膜の特性を第
1表に示したが、平均空孔径が小さく、空孔率が低いも
のであり、親水化の耐久性およびESRの長期信頼性に劣
るものであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は走査電子顕微鏡で観察した本発明にかかる親水
化されたポリオレフィン微孔性膜の表面結晶構造である
(総合倍率10000倍)。 第2図はその断面結晶構造である(総合倍率10000
倍)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01G 9/02 9375−5E H01G 9/00 301C 301

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン樹脂からなる微孔性膜であ
    って、平均孔径0.05〜5μm、空孔率50〜85%、微孔膜
    の断面から見た構造において、楕円孔がランダムに積層
    され、かつ最大強度方向に平行な断面に見出される楕円
    孔の積層数(厚み方向層密度)が20以上である微孔性膜
    の微孔内表面が界面活性剤で被覆され親水化されたポリ
    オレフィン微孔性膜。
  2. 【請求項2】界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキ
    ルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェノール
    エーテル類、脂肪酸モノグリセリド及び脂肪族アミン塩
    類から選ばれた少なくとも1種である請求項1記載の親
    水化されたポリオレフィン微孔性膜。
  3. 【請求項3】請求項1記載の親水化されたポリオレフィ
    ン微孔性膜からなる電池用セパレータ。
JP63009258A 1988-01-18 1988-01-18 親水化されたポリオレフィン微孔性膜及び電池用セパレータ Expired - Fee Related JP2569680B2 (ja)

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