JPH01186752A - 親水化されたポリオレフィン微孔性膜及び電池用セパレータ - Google Patents

親水化されたポリオレフィン微孔性膜及び電池用セパレータ

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JPH01186752A JP63009258A JP925888A JPH01186752A JP H01186752 A JPH01186752 A JP H01186752A JP 63009258 A JP63009258 A JP 63009258A JP 925888 A JP925888 A JP 925888A JP H01186752 A JPH01186752 A JP H01186752A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電解コンデンサ、電気2重層コンデンサ、L
i電池バッテリー等のセパレータとして用いられる親水
化されたポリオレフィン微孔性膜およびこれを用いた電
池用セパレータに関するものである。
[従来の技術] 親水化された微孔性膜としては、疎水性多孔質膜(ポリ
オレフィン)の微孔内表面の一部または全部がポリエチ
レングリコールで被覆され親水化されたちのく例えば特
開昭59−24732号公報)や、微細孔表面の少なく
とも一部がプロピレングリコールモノ脂肪酸エステルに
より被覆されている空孔率20〜90容量%の親水化さ
れた疎水性多孔質膜(例えば特開昭61−71803号
公報)が知られている。
[発明が解決しようとする課題] 電解コンデンサ、l−i電池等の電解液としては一般に
プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルフ
オランなどの高沸点溶媒が好んで用いられる。ところが
、これらの高沸点溶媒は表面張力が30〜40 dyn
e/cmと高く、そのため従来の親水化された微孔性膜
では、電解液に対する濡れ性(含浸性)が悪く、また電
解液の保持力に劣るため、その結果、等価直列抵抗(E
SR)が高くなるという問題があった。また界面活性剤
と微孔性膜との塗膜接着力に劣り、該電解液に浸されや
すく、親水化の効果が消滅する等の欠点があった。
本発明は、かかる問題点を改善し、電池用セパレータと
して使用する際に、電解液に対する濡れ性が良く、かつ
電解液の保持性に優れ、また電解液に浸されにくい、塗
膜接着性の強い親水化されたポリオレフィン微孔性膜を
提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記目的を達成するために、次の構成を有す
る。すなわち本発明は、ポリオレフィン樹脂からなる微
孔性膜であって、平均孔径0.05〜5μm1空孔率5
0〜85%、微孔膜の断面から見た構造において、楕円
孔がランダムに積層され、かつ最大強度方向に平行な断
面に見出される楕円孔の積層数(厚み方向層密度)が2
0以上である微孔性膜の微孔内表面が界面活性剤で被覆
され親水化されたポリオレフィン微孔性膜及び該微孔性
膜からなる電池用セパレータに関するものである。
本発明において、ポリオレフィン樹脂とは、エチレン、
プロピレン、ブテン−1、メチルブテン、メチルペンテ
ン等のαオレフィンの重合体あるいは共重合体であるが
、この中でも、結晶性の優れた、立体規則性の高いホモ
ポリマーが好ましいが、電解液含浸性を良好とする上で
必要に応じ、極性上ツマ−をグラフトしてもよい。
該ポリオレフィンの融点は、素子の半田付けあるいは製
造工程でかかる熱を考慮すると、130℃以上であると
好ましいが、特に150’Cであれば、通常プロセスで
はほとんど問題を生じないので好ましい。また、該樹脂
のガラス転移温度(Tq)は、10’C以下でおると低
温時のクランクの発生が減少するので好ましく、以上の
観点から、ポリオレフィン樹脂の中でもポリプロピレン
が好適である。ざらにポリプロピレンの中でも、好まし
くは極限粘度[η]が1.5〜3.5dl/a、より好
ましくは2.1〜3.3、更に好ましくは2゜1〜3.
O、アイソタクチックインデックス(I■)が93%以
上のものが、耐溶剤性、機械特性に優れるので好ましい
つぎに本発明親水化された微孔性膜の平均孔径は、0.
05〜5μmであることが必要であり、好ましくは0.
1〜3μmである。
平均孔径が小さ過ぎる場合、電解液の粘度によりESR
の変化率が増大し、例えば経時変化(いわゆるドライア
ップ)により電解液の粘度が上昇する時に著しくESR
が増大するために使用上問題を生ずる。一方、平均孔径
が大きすぎる場合、微細な導電物質の移動を防ぐことが
できず、濡れ電流の増大あるいは、ショートの発生等の
問題を生ずる。
次に本発明微孔性膜の空孔率は、50〜85%であるこ
とが必要であり、好ましくは60〜75%である。空孔
率が50%未満では電解液保持量が十分でないことによ
り、ドライアップによるESR増大が大きく問題を生ず
る。、−力学孔率が85%を越えると、機械特性が低下
し異物によるピンホールの発生頻度が増大しショート率
が増大する。
また本発明微孔膜の断面から見た構造において楕円孔が
ランダムに積層され、かつ最大強度方向・に平行な断面
に見出される楕円孔の積層数(厚み方向層密度)が20
以上であることが必要であり、好ましくは25〜50で
ある。厚み方向層密度が20未満であると、電解液保持
量が十分でなく、ドライアップによるESR増大が大き
く問題を生ずる。一方厚み方向層密度の上限は特に限定
されないが250を越えると機械特性が著しく低下しシ
ョート発生率が増大する。
ここで微孔性膜の断面から見た構造において、楕円孔(
空孔)がランダムに積層されていることにより界面活性
剤を浸漬した時、その細孔を迷路的に被覆でき、この細
孔が厚み方向に積層されていることにより基材との塗膜
接着性(耐久性)に優れたものが得られたと推測される
本発明において、上記微孔性膜の微孔内表面を界面活性
剤で被覆し親水化するための界面活性剤としてはノニオ
ン界面活性剤およびカチオン界面活性剤が適用できる。
そのなかでもノニオン界面活性剤は電気特性の点で好ま
しい。ざらにノニオン界面活性剤のなかでも、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンア
ルキルフェノールエーテル類、および脂肪酸モノグリセ
リドが基材微孔性膜との接着性、電解液に対する親和性
(含浸性)、また電池性能に悪影響を及ぼすことが少な
いから特に好ましい。ここでポリオキシエチレンの付加
モル数は4〜40.アルキル基としては、炭素数6のヘ
キシルから炭素数12のドデシルが、接着性、親和性(
含浸性)、取扱い性の点で特に好ましい。また脂肪酸モ
ノグリセリドの脂肪酸としては炭素数18のステアリン
酸から炭素数22のエルカ酸が上記理由から好ましい。
またカチオン界面活性剤のなかでは、脂肪族アミン塩類
が好ましく、ラウリン酸またはオレイン酸のジェタノー
ルアミンが接着性、親和性、安定性、取扱い性の点で特
に好ましい。また上記界面活性剤は単独で使用してもよ
く、複数混合して使用して良いのはもちろんである。
本発明において、微孔性膜の微孔内表面を界面活性剤で
被覆し親水化するには、まず界面活性剤を有機溶媒等に
溶解させる。有機溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、酢酸エチル、メチルエチルケトンなどの低沸点有職
溶媒が好ましい。該溶液中に上記特定の微孔性膜を浸漬
させるか、または溶液を噴霧あるいは塗布する。次いで
、使用した溶剤等を蒸発ざぜうる温度(通常100℃程
度)で加熱乾燥する。
また、界面活性剤を浸漬、噴nおるいは塗布したのち、
微孔性膜を一軸、二軸必るいは多軸に延伸してもよい。
また微孔性膜に対する界面活性剤の付着量は(重量基準
)は通常2〜30%、好ましくは7〜20%である。付
性量が余り多過ぎても親水化の効果は一定以上にあがら
ないばかりか、逆に細孔のふさがりとなりやすい。
また、本発明において親水化された微孔性膜の流動パラ
フィン透過時間は5秒以下であることが好ましく、ざら
に好ましくは0.5〜3秒としてあくと、ESR,機械
特性共に良好となるので好ましい。
さらに、本発明微孔性膜は、取扱い上、長手方向の破断
強度が1.5kM15mm以上、ざらに好ましくは1.
8kM15mm以上であると素子巻性が良好となるので
好ましい。
本発明微孔性膜の厚みは、特にセパレータとして使用す
る際には、50μm未満、特に10〜40μmの範囲の
ものが、電気特性、機械特性とも良好でおるので好まし
い。
また本発明微孔性膜の120℃の熱収縮率を9%未満、
好ましくは7%未満としておくと、素子の巻締まり等の
発生による電気特性の経時悪化を防止できるので好まし
い。
本発明の親水化された微孔性膜を製造する方法としては
次に述べる方法が最も好ましいものでおるが、もちろん
これに限定されるも゛のではない。
まずポリオレフィン微孔性膜は以下のようにして製造す
ることができる。ポリオレフィン樹脂100重量部に、
ジシクロへキシルフタレート(DCHP)又はトリフェ
ニルフォスフエイト(TPP)のような塩化ビニル等の
可塑剤として使用されているフタル酸エステル又はリン
酸エステル等の有機固体80重口部から240重量部、
好ましくは100重量部から200重量部を配合し、溶
融押出しした後、トリクロルメタン、トリクロルエタン
、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノ
ール、トルエン、キシレン等の有機固体の良溶媒を用い
て、上記有機固体の添加量の95%以上を抽出するのが
好ましく、より好ましくは98%以上である。
このとき、微孔膜の断面から見た構造が楕円孔でランダ
ムに積層され、かつ断面における楕円孔の積層数を20
以上とするために、溶融押出温度を210’C程度と低
くし、フィルム状またはチューブ状に成形する際に、6
以上好ましくは8以上のドラフト比で引取り、該有機固
体の融点以上、該ポリオレフィン樹脂の溶融結晶化温度
以下で冷却固化し巻取る。ざらにロール式延伸機あるい
は、ステンタ式延伸機を用いて少なくとも一軸に該ポリ
オレフィンのガラス転移温度以上、融点−10℃以下の
温度で1.5〜8倍に延伸することにより本発明の微孔
性膜を得ることができる。この微孔性膜に有機溶媒等に
溶解させた該界面活性剤を浸漬し、乾燥することによっ
て本発明の親水化された微孔性膜を得ることができる。
こうして得られた微孔性フィルムは特に電池用セパレー
タとして優れた特性を有するばかりでなく孔径の均一性
、機械特性にすぐれるため、ミクロフィルタにも優れた
特性を発揮する。
[発明の効果] 本発明はポリオレフィン微孔性膜の平均空孔径、空孔率
および厚み方向層密度を特定化したものに界面活性剤を
浸漬し内表面を被覆したことにより、電解液に対する濡
れ性および保持性に優れ、かつ塗膜接着性(耐久性)に
優れたものが得られる。
したがって電池用セパレータとして用いた場合に、電解
液含浸性、保持性に優れ、電気特性の経時変化が少ない
[特性の測定方法及び効果の評価方法1次に本発明に関
する測定方法及び評価方法について、まとめて示す。
(1)  平均孔径 サンプル表面の走査型電子顕微鏡(SEM)観察により
孔径の長軸及び短軸を測定し、平均長軸及び平均短軸の
相乗平均を平均孔径とする。なおこのとき、空孔の内部
にフィブリル状物(単数あるいは複数)がある場合、こ
のフィブリル状物は平均空孔径の測定より除外する。
(2)空孔率(Pr) 試料(10X 10cm>を流動パラフィンに24時間
浸漬し、表層の流動パラフィンを十分に拭きとった後の
重量(W2)を測定し、該試料の浸漬前の重量(Wl)
及び流動パラフィンの密度(ρ)より空孔体積(Vo 
)を次式で求める。
Vo = (W2−Wl)/ρ 空孔率(Pr)は、見掛は体積(厚み、寸法より計算さ
れる値)■と空孔体積Voより計算される。
Pr=Vo/Vx100 (%) (3)  厚み方向層密度 サンプルを液体窒素温度で凍結し、最大強度方向にそっ
てミクロトームで断面を切り出し、走査型電子顕微鏡(
SEM)にて断面の観察像を捕らえる。この観察像によ
り厚み方向に沿って空間分解能0.01〜0.03μm
にて該像の明暗(あるいは強度)情報を取り出し、高速
フーリエ交換(FFT)より該パワースペクトルを求め
、該スペクトルの最大ピーク(直流成分を除く)の波数
[主要波数(μm−1>]を求め、該測定点での厚み方
向層密度を、(該測定点での厚み(μm>>X(該主要
波数(μm−1>)で求める。以上の操作を任意の測定
点について少なくとも5回行ないその平均をもって、該
サンプルの厚み方向層密度とする。なお、SEMの倍率
は、3000〜10000倍が測定し易い。
参考文献: rFFTの使い方」産報出版、 1981
年(4)  親水化評価 (a)  濡れ指数(dine/Cm)JIS  K6
782に準じて測定した。
(b)  水に対する濡れ性 サンプルを雰囲気温度25°Cにて24時間保持俊、サ
ンプルを水平面におき、サンプル上5〜2Qmmの高さ
より蒸溜水を滴下させる。このとき蒸溜水がサンプル面
に接した時より、サンプル面を透過し、反対面を湿すま
での時間を測定下記のランクで示した。
判定 ◎:瞬時(0,5秒以下) ○:0.5秒を越え1.0秒未満 △:1.0秒を越え5.0秒未満 X:5.0秒を越えるもの (C)  γ−ブチロラクトンに対する濡れ性(b)の
水に対する濡れ性の蒸溜水に代えてγ−ブチロラクトン
にした以外は(b)とまったく同様にして評価した。
(5)  親水化の耐久性(塗膜接着性)サンプルを沸
騰水で10時間処理し、乾燥しく4)の(b)とまった
く同様にして濡れ性を評価した。
(6)  流動パラフィン透過時間 JIS  K9003に規定された、37.8°Cにあ
ける粘度が77±1センチストークスの流動パラフィン
を使用し、流動パラフィン及びサンプルを雰囲気温度2
5°Cにて24時間保持後、サンプルを水平面におき、
サンプル上5〜20mmの高さより流動パラフィン0.
03〜0.06gを自然落下させる。
このとき流動パラフィンがサンプル面に接した時より、
サンプル面を透過し反対面を湿すまでの時間を測定し流
動パラフィン透過時間(秒)とする。
<7>ESR(等価直列抵抗) 特開昭61−187221に基づきγブチロラクトンに
トリエチルアミン、フタル酸を溶解し3.1mS/cm
の電解液を用意した。この電解液中での微孔性膜の”l
 kHzでの直流抵抗成分をESR(Ω)とした。
ここで、比較サンプルとして、電解コンデンサ紙(マニ
ラ紙)IER2,550>の値(2,OΩ)を基準とし
、1.7Ω以下を0,1.8〜2.2ΩをΔ、2.3Ω
以上を×とした。
尚、測定条件は次の通り。
(a)電極:白金電極(25mm角) 測定荷重240g (b)インピーダンス測定機: AG−4311LCR)IETER(安藤電気■製)測
定条件:1kHz、5Vレンジ [実施例] 次に実施例に基づいて本発明について説明する。
実施例1 ポリオレフィン樹脂としてポリプロピレンパウダー(三
井東圧■製、JSタイプ、[η]=2゜4dl/g、I
 I=97.5%>100重量部とジシクロへキシルフ
タレート(DCIIP、大阪有機化学工業■製)120
重量部とを二軸押出機を用いて溶融ブレンドし、ペレッ
ト化した。次に、これを4Ωmm押出機を用いて210
’CのTダイより溶融押出し、ドラフト比(Tダイリン
1間隙/キャストフィルム厚み)7にて70’Cの水槽
に導き冷却固化しキャストフィルムを得た。こうして得
られたフィルムは厚み80μmであった。
次に、該キャストフィルムを45°Cの1−1−1−ト
リクロルエタン抽出槽に導いて抽出を行ない、添加した
DCHPの99%以上を取除いた。
引続き、ロール延伸装置を用いて長手方向に120℃に
て3.5倍に延伸し、ステンターにて幅方向に1.4倍
延伸し145°Cにて12秒熱固定を行なった。該フィ
ルムをポリオキシエチレンノニルフェニールエーテル(
“ノニポール″95、三洋化成工業■製)のエタノール
3%溶液に5秒間浸漬し、100℃で2分間乾燥した。
こうして得られた膜は、第1表に示す通り親水性および
電解液の濡れ性、ざらに親水化の耐久性に優れ、ESR
も小さくまた高温γブチロラクトン中でのESR変化も
小さく、電池用セパレータとして優れる特性を有するこ
とが分かる。
実施例 2 実施例1と同様にしてキャストフィルムを得、同様にし
て抽出を行ない、添加したDCHPの99%以上を取除
いた。該フィルムをロール延伸装置を用いて長手方向に
125℃にて2.7倍延伸し、続いてステンターにて幅
方向に1.3倍延伸し140℃にて12秒間熱固定を行
なった。また界面活性剤としてポリオキシエチレンアル
キルエーテル(“エマルミン”70.三洋化成工業■製
〉2部と脂肪酸アミンとしてラウリン酸ジェタノールア
ミン1部の混合物をエタノールに溶かし3%溶液を調整
し上記フィルムに5秒間浸漬し、100℃で2分間乾燥
した。
かくして得られた膜は第1表に示すように親水性、電解
液の濡れ性および親水化の耐久性に優れ、実施例1同様
セパレータとして優れた電気特性及び信頼性を有するこ
とが分かる。
実施例 3 ポリオレフィン樹脂として高密度ポリエチレン[三井石
油化学■製、”HI−ZeX ” 3300.100重
量部とジシクロへキシルフタレート110重量部とを溶
融ブレンドし、ペレット化した。
次に、これを40mm押出機を用いて220℃のTダイ
より溶融押出し、ドラフト比9にて65℃の水槽に導き
冷却固化し未延伸シートを得た。こうして得られたシー
トの厚みは60μmであった。
次に該シートを45℃の1−1−i トリクロルエタン
抽出槽に導いて抽出を行ない、添加剤の99%以上を取
除いた。該シートをロール延伸装置を用いて長手方向に
120℃にて2.5倍延伸し、123°Cで熱固定した
。該シートをポリオキシエチレンノニルフェニールエー
テル2部/ステアリン酸モノグリセリド1部の混合液の
エタノール3%溶液に5秒間浸漬し、100’Cで2分
間乾燥した。
こうして得られた親水化された微孔性膜の評価結果を第
1表にまとめて示すが、実施例1と同様優れた親水性と
電気特性及び信頼性を有していることが分かる。
比較例1,2.3 実施例1,2.3を界面活性剤で処理しなかった以外は
実施例1,2.3と同様にして微孔性膜を製造した。第
1表にその特性を示すが、いずれも濡れ張力が低く、水
およびγブチロラクトンの濡れが悪く、ESRが大きい
ものであった。
比較例4 実施例1とまったく同様の原料組成、押出、キャスト装
置を用いて厚み30μmのフィルムを得た。
次に該フィルムを45℃の1−1−1トリクロルエタン
抽出槽に導いて抽出を行ない、添加剤DCHPの99%
以上を取除いた。続いて該フィルムを実施例1とまった
く同様に界面活性剤に浸漬、乾燥した。
本微孔性膜の特性を第1表にまとめて示すが、平均空孔
率が小さいと、水およびγブチロラクトンの濡れが悪く
、100℃、γブチロラクトン浸漬後のESRが低下し
ており、長期信頼性の点で劣ることがわかる。
比較例5 ポリオレフィン樹脂として、[η]=1.9のポリプロ
ピレンを用い、210’Cに設定された口金より、ドラ
フト比50で水槽キャスト(70°C)し25μmのフ
ィルムを得た。該フィルムを130℃で5分間アニール
したのち95℃で延伸速度100%/分で1.75倍延
伸し、135℃で3分間アニールし微孔性膜を得た。該
膜を実施例1と同様に界面活性剤で親水化処理を行なっ
た。得られた膜の特性を第1表に示したが、平均空孔径
が小さく、空孔率が低いものであり、親水化の耐久性お
よびESRの長期信頼性に劣るものであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は走査電子顕微鏡で観察した本発明にかかる親水
化されたポリオレフィン微孔性膜の表面結晶構造である
(総合倍率10000倍)。 第2図はその断面結晶構造である(総合倍率1oooo
倍)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ポリオレフィン樹脂からなる微孔性膜であって、
    平均孔径0.05〜5μm、空孔率50〜85%、微孔
    膜の断面から見た構造において、楕円孔がランダムに積
    層され、かつ最大強度方向に平行な断面に見出される楕
    円孔の積層数(厚み方向層密度)が20以上である微孔
    性膜の微孔内表面が界面活性剤で被覆され親水化された
    ポリオレフィン微孔性膜。
  2. (2)界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエー
    テル類、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテ
    ル類、脂肪酸モノグリセリド及び脂肪族アミン塩類から
    選ばれた少なくとも1種である請求項1記載の親水化さ
    れたポリオレフィン微孔性膜。
  3. (3)請求項1記載の親水化されたポリオレフィン微孔
    性膜からなる電池用セパレータ。
JP63009258A 1988-01-18 1988-01-18 親水化されたポリオレフィン微孔性膜及び電池用セパレータ Expired - Fee Related JP2569680B2 (ja)

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