JP2569367Y2 - 流量制御弁 - Google Patents

流量制御弁

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JP2569367Y2
JP2569367Y2 JP535792U JP535792U JP2569367Y2 JP 2569367 Y2 JP2569367 Y2 JP 2569367Y2 JP 535792 U JP535792 U JP 535792U JP 535792 U JP535792 U JP 535792U JP 2569367 Y2 JP2569367 Y2 JP 2569367Y2
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pressure chamber
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繁二 國本
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株式会社ユニシアジェックス
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、例えばベーンポンプ
から自動車用パワーステアリング装置等に供給される作
動液の流量を適正に調整する流量制御弁に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用パワーステアリング装
置は、車両停止時及び低速走行時、即ちエンジンの低回
転時では操舵力を十分に助勢する必要があるが、高速走
行時、即ちエンジンの高回転時では操舵安定性を向上さ
せるために操舵力の助勢はさほど必要としないから、エ
ンジンの回転速度の上昇に応じて増大する液圧ポンプの
吐出流量をそのままパワーステアリング装置に供給する
ことは好ましくない。
【0003】そこで、液体ポンプにはその吐出流量を制
御するために流量制御弁が設けられている。この種の流
量制御弁には例えば実公平1−39661号公報に記載
されたものがある。この流量制御弁は、図2に示すよう
に、主流量制御弁Aの他に、第2の流量制御弁Bを設け
ている。主流量制御弁Aは図示しない液圧ポンプから吐
出された作動液のうち、パワーステアリング装置等のア
クチュエータに必要流量を導き、この必要流量に対する
余剰流量を前記液圧ポンプの吸込側に戻すようにしたも
ので、図示しないポンプボディと一体のハウジング20
には、一端を閉塞し、他端を開口させた筒体状のスプー
ル収納孔21が形成され、このスプール収納孔21の開
口端には、前記アクチュエータに作動液を導く吐出ポー
ト22が吐出オリフィス23を介して形成され、吐出オ
リフィス23を挟んで吐出ポート22の反対側には、ポ
ンプ吐出圧を導入する流入ポート24と、余剰流量を液
圧ポンプの吸込側に戻すドレーンポート25とが形成さ
れている。前記スプール収納孔21内には、スプリング
26により吐出ポート22側に付勢されたスプール弁2
7が摺動自在に嵌入されて、吐出オリフィス23を介し
吐出ポート22に連通する高圧室28と、連通路29を
介し前記吐出ポート22に連通する背圧室30とを区画
形成している。そして、高圧室28内と背圧室30内の
液圧差に基づく前記スプール弁27の摺動でドレーンポ
ート25からのドレン量を増減させて、アクチュエータ
に対する作動液の吐出量及び圧力を制御するようにして
いる。
【0004】また、第2の流量制御弁Bは、吐出オリフ
ィス23の上流側と下流側を連通させるバイパス通路3
1を設け、このバイパス通路31により主流量制御弁A
による前記必要流量(以下、メイン流量という)にバイ
パス流量を加えた一定の流量を前記アクチュエータに供
給し、高速走行時にはバイパス通路31の開閉および開
度調整を行いバイパス流量を減少させてフローダウンを
行うもので、バイパス通路31のスプール収納孔31a
内にはスプール弁32が摺動自在に嵌入されて、流入ポ
ート24に連通する液室33と、吐出ポート22に連通
する液室34とを区画形成している。前記スプール弁3
2には、前記2つの液室33、34を連通させる中央孔
35が穿設され、この中央孔35にはオリフィス36が
設けられている。このスプール弁32はスプリング37
により液室33側に付勢されている。前記吐出ポート2
2と液室34とを連通させる連通路38には、車速検出
器39により検出された車速に応じてスピードメータケ
ーブル40を介し駆動される液圧モータ41が設けられ
ている。そして、車両停止時及び低速走行時には車速検
出器39が動作せず、このため液圧モータ41が停止し
た状態で、バイパス通路31が最大に開放し、このバイ
パス通路31を介して高圧室28から吐出ポート22に
流れるバイパス流量を、吐出オリフィス23を介して高
圧室28から吐出ポート22に流れるメイン流量に加え
たものがアクチュエータに対する作動液の吐出量となる
が、高速走行時には車速検出器39が車速を検出して液
圧モータ41が駆動され、液室34内の作動液が吐出ポ
ート22側に排出され、これに伴い流入ポート24側か
ら液室34、スプール弁32内のオリフィス36及び中
央孔35を経て液室33への流れが生じて、オリフィス
36の前後に差圧が生じ、この差圧によりスプール弁3
2が摺動し、このスプール弁32でバイパス通路31が
閉じられてバイパス流量が減少してゆき、最後にはバイ
パス通路31が閉塞してアクチュエータに対する作動液
の吐出量をメイン流量だけとすることでフローダウンが
行われるようになっている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の流量制御弁では、主流量制御弁Aの他に、車速に応
じてバイパス通路31の開閉及び開度調整を行うことで
バイパス流量を減少させてフローダウンを行う第2の流
量制御弁Bを別個にハウジング20に設けるものであ
り、スプール弁、スプール収納孔やスプリング等が二重
に必要となるから、全体の構成が複雑となり、かつ部品
点数が多くなることと相俟って高価となるばかりでな
く、第2の流量制御弁Bが必要になるだけハウジング2
0等が大型化してしまうという不都合がある。
【0006】この考案は前記従来の課題を解決するため
になしたもので、所望のフローダウン機能を確保しなが
ら小型化、単純化及びコストの低減が図れる流量制御弁
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この考案は、スプール収納孔内にスプール弁を摺動
自在に収納し、ポンプ吐出圧が導入される高圧室と、吐
出ポートの圧力が導入される背圧室とを区画形成し、こ
れらの圧力室の圧力差に基づく前記スプール弁の摺動で
ドレン量を増減させて吐出ポートからアクチュエータへ
の吐出量及び圧力を制御する流量制御弁において、前記
背圧室内に摺動自在にスプリング受壁を配設して、該背
圧室からスプール収納孔の閉塞端側に第二高圧室を隔成
すると共に、スプリング受壁とスプール弁との間にメイ
ンスプリングを、スプリング受壁とスプール収納孔の閉
塞端との間にサブスプリングをそれぞれ介設し、前記第
二高圧室を、減圧オリフィスを有する入側連通路を介し
て前記高圧室に、出側連通路を介して前記吐出ポートに
それぞれ接続し、前記出側連通路に、車速に応じて駆動
されて第二高圧室から作動液を吐出する液圧モータを設
けたものである。
【0008】
【作用】上記の構成によれば、高圧室と第二高圧室とに
ポンプ吐出圧が導入されており、その圧力バランスが崩
れない限り、スプリング受壁はメインスプリングのばね
力とサブスプリングのばね力とがバランスする位置に停
止するから、従来と同様の流量制御作用が得られる。つ
まり、エンジンの低回転時、ポンプ吐出量が所定量以下
の低回転域にあり、高圧室に導かれた吐出流量の全量が
吐出ポートに導かれる。ポンプ吐出量が増加して高圧室
内の圧力が高まると、スプール弁が移動してドレーン流
量を増加させ、ポンプ回転数が一定に達した時、ポンプ
の吐出圧、回転数に関係なく、吐出ポートに導かれる流
量は一定となる。
【0009】車速が速くなると、エンジンの回転速度が
上昇してポンプ吐出流量が増大するが、同時に車速に応
じて液圧モータが駆動され、第二高圧室側から吐出ポー
トに作動液が吐出されて、僅かな流量であるが、入側連
通路を介し高圧室から第二高圧室へ流れ、かつ出側連通
路を介し第二高圧室から吐出ポートへ流れるから、入側
連通路に設けた減圧オリフィスの働きで第二高圧室内の
圧力は高圧室内の圧力より下がる。この差圧でスプリン
グ受壁は移動してドレーンポートを更に開口させ、ドレ
ーン流量を増加させるから、吐出ポートに導かれる流量
は減少する。このように、フローダウンが行われる。
【0010】
【実施例】以下、この考案の一実施例を図1により説明
する。
【0011】図1は流量制御弁を示す縦断面図である。
【0012】図示しないポンプボディと一体のハウジン
グ1には、一端を閉塞し、他端を開口させた筒体状のス
プール収納孔2が形成され、このスプール収納孔2の開
口端2aの内周には吐出オリフィス3が設けられてい
る。この吐出オリフィス3の一側には、図示しないパワ
ーステアリング装置等のアクチュエータに作動液を供給
する吐出ポート4が設けられ、他側には、図示しない液
圧ポンプからの作動油を流入させる流入ポート5と、余
剰流量をドレーン通路に排出するドレーンポート6とが
設けられている。
【0013】前記スプール収納孔2内にはスプール弁7
が摺動自在に収納されて、ポンプ吐出圧が導入される高
圧室8と、吐出ポート4の圧力が導入される背圧室9と
を区画形成している。
【0014】背圧室9内にはスプリング受壁11が摺動
自在に配設されて、背圧室9からスプール収納孔2の閉
塞端2b側に第二高圧室13を隔成している。
【0015】スプール弁7とスプリング受壁11との間
にはメインスプリング10が介設され、スプリング受壁
11とスプール収納孔2の閉塞端2bとの間にはサブス
プリング12が介設されている。前記スプリング受壁1
1の移動範囲は図示しない前側ストッパーと後側ストッ
パーとにより設定されている。前側ストッパーとして
は、スプール収納孔2の内面に設けたスナップリング等
が使用され、また後側ストッパーとしては、スプール収
納孔2の内面に設けたスナップリングやスプール収納孔
2の閉塞端2b又はスプリング受壁10の一方に他方側
に延在させて設けたロッド等が使用される。
【0016】前記第二高圧室13は、減圧オリフィス1
4を有する入側連通路15を介して高圧室8に、出側連
通路16を介して吐出ポート4にそれぞれ接続されてい
る。前記出側連通路16には、車速検出器17により検
出された車速に応じてスピードメータケーブル18を介
して駆動されて第二高圧室13から作動液を吐出する液
圧モータ19が設けられている。
【0017】以上の構成において、スプリング受壁11
はスプール収納孔2内で摺動自在となっているが、高圧
室8と第二高圧室13とはポンプ吐出圧が導入されてお
り、その圧力バランスが崩れない限り、スプリング受壁
11には移動力が働かず、スプリング受壁11はメイン
スプリング10のばね力とサブスプリング12のばね力
とがバランスする位置に停止する。
【0018】このように、スプリング受壁13がスプー
ル収納孔2内に固定されたのと同様な状態では、次のよ
うに従来と同様の流量制御作用が得られる。つまり、高
圧室8に導かれたポンプ吐出流量は吐出オリフィス3を
介して吐出ポート4に導かれ、その際に吐出オリフィス
3の前後に差圧が生じ、この差圧でスプール弁7を背圧
室9側に移動させる力が生じるが、ポンプ吐出量は所定
量以下の低回転域にある時は、スプール弁7の移動力は
小さく、ドレーンポート6を開口させるほどスプール弁
7が移動しないから、高圧室8に導かれた吐出流量の全
量が吐出ポート4に導かれる。ポンプ吐出量が増加して
高圧室8内の圧力が高まると、スプール弁7が移動して
ドレーン流量を増加させ、ポンプ回転数が一定に達した
時、ポンプの吐出圧、回転数に関係なく、吐出ポート4
に導かれる流量は一定(Q )となる。
【0019】車速が速くなると、エンジンの回転速度が
上昇してポンプ吐出流量が増大するが、同時に車速に応
じてスピードメータケーブル18を介して液圧モータ1
9が駆動され、第二高圧室13側から吐出ポート4に作
動液が吐出されて、僅かな流量(Q1 )であるが、入側
連通路15を介し高圧室8から第二高圧室13へ流れる
から、入側連通路15に設けた減圧オリフィス14の働
きで第二高圧室13内の圧力は高圧室8内の圧力より下
がる。この差圧ΔPは、 ΔP=ρ/2×(Q1 /CA)2 ここで、C:オリフィス係数、A:オリフィス面積 となり、液圧モータ19の回転数、つまり車速の二乗に
比例して大きくなり、スプリング受壁11の前後の圧力
バランスが崩れ、結果としてスプリング受壁11はスプ
ール収納孔2の閉塞端2b側に移動してドレーンポート
6を更に開口させ、ドレーン流量を増加させるから、吐
出ポート4に導かれる流量は減少する。このように、フ
ローダウンが行われる。
【0020】前記液圧モータ19による流量Q1 は前記
流量Qに比べて非常に小さく、このため吐出ポート4に
吐出される流量はQ+Q1 となるが、吐出量への影響は
ほとんどない。また、液圧モータ19は減圧作用が目的
で、吐出量は非常に小さく、かつ負荷も非常に小さいた
め、液圧モータ19の駆動トルクはスピードメータケー
ブル18の伝達トルク以下に抑えられる。
【0021】
【考案の効果】以上の通りこの考案は、ドレーンポート
が閉じる方向にスプール弁を付勢するメインスプリング
のスプリング受壁をスプール収納孔内で摺動自在とし、
このスプリング受壁の前後に車速に応じた差圧を発生さ
せ、この差圧でスプリング受壁を移動させ前記メインス
プリングの反力を弱めてドレーン流量を増加させること
でフローダウンを行う簡単な構成であり、従来のように
第2の流量制御弁を設けずに済み、それでいて従来と同
様にフローダウン機能を確保することができる。従っ
て、従来の流量制御弁に比べて小型化、単純化及びコス
トの低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例である流量制御弁を概略的
に示す縦断面図である。
【図2】従来例である流量制御弁を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
2 スプール収納孔 2b 閉塞端 4 吐出ポート 7 スプール弁 8 高圧室 9 背圧室 10 メインスプリング 11 スプリング受壁 12 サブスプリング 13 第二高圧室 14 減圧オリフィス 15 入側連通路 16 出側連通路 17 車速検出器 18 スピードメータケーブル 19 液圧モータ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプール収納孔内にスプール弁を摺動自
    在に収納し、ポンプ吐出圧が導入される高圧室と、吐出
    ポートの圧力が導入される背圧室とを区画形成し、これ
    らの圧力室の圧力差に基づく前記スプール弁の摺動でド
    レン量を増減させて吐出ポートからアクチュエータへの
    吐出量及び圧力を制御する流量制御弁において、前記背
    圧室内に摺動自在にスプリング受壁を配設して、該背圧
    室からスプール収納孔の閉塞端側に第二高圧室を隔成す
    ると共に、スプリング受壁とスプール弁との間にメイン
    スプリングを、スプリング受壁とスプール収納孔の閉塞
    端との間にサブスプリングをそれぞれ介設し、前記第二
    高圧室を、減圧オリフィスを有する入側連通路を介して
    前記高圧室に、出側連通路を介して前記吐出ポートにそ
    れぞれ接続し、前記出側連通路に、車速に応じて駆動さ
    れて第二高圧室から作動液を吐出する液圧モータを設け
    たことを特徴とする流量制御弁。
JP535792U 1992-01-17 1992-01-17 流量制御弁 Expired - Lifetime JP2569367Y2 (ja)

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JPH0558555U JPH0558555U (ja) 1993-08-03
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JP3599812B2 (ja) * 1995-02-17 2004-12-08 カヤバ工業株式会社 パワーステアリング装置
JPH10220611A (ja) * 1997-02-12 1998-08-21 Komatsu Ltd 圧力補償弁
JP6926295B1 (ja) * 2020-08-17 2021-08-25 櫻護謨株式会社 減圧弁

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