JP2567376B2 - 食品収納体を用いる電子レンジ調理方法 - Google Patents

食品収納体を用いる電子レンジ調理方法

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JP2567376B2
JP2567376B2 JP61079323A JP7932386A JP2567376B2 JP 2567376 B2 JP2567376 B2 JP 2567376B2 JP 61079323 A JP61079323 A JP 61079323A JP 7932386 A JP7932386 A JP 7932386A JP 2567376 B2 JP2567376 B2 JP 2567376B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電子レンジを用いた調理方法、特に冷凍ある
いはチルド食品を特定の収納体に入れ、電子レンジを用
いて各食品に応じて適切な調理を可能にする方法及びそ
れに用いる収納体に関する。
従来技術及びその問題点 電子レンジを用いた冷凍食品を調理することは現在か
なり広く行われているが、その出来上りは、市販の冷凍
品に表示の通りの時間及び温度にセットしても、時間の
かけすぎにより硬くなってしまったり、逆に充分解凍が
行なえていなかったりで、あまり良好なものでなかっ
た。
このような調理方法の不都合は次のような複数の原因
により生じるものと考えられる。即ち、 (1)電子レンジは各メーカーの各機種により射線の仕
組、角度部分の形状及び範囲が大幅に異なる。
(2)チルドコールド食品の温度が大型冷凍倉庫、冷凍
輸送車、使用場所の冷凍庫並びに使用前の放置状態によ
り−25℃から+10℃位の間の差がある(食品水分が氷状
と水状では誘電率の差が極端に大である)。
(3)収納食品も主として水分(油分その他構成成分)
が異なり、特に水分は氷状の場合は電子加熱は大幅に異
なる。
以上の3つの原因のほか、更に (4)従来の煮炊調理では5分〜10分の調理時間の差は
殆んど出来上りに影響がなかったが、電子レンジ調理で
は10秒〜20秒の差で、未だ冷めたい、或いは水分がとび
固い、パサパサ等の結果を生じる。
(5)従来電子レンジ調理は、おおよその目安として○
○は○分、△△は△分等の表示により時間をセットする
必要があるが、前記理由で食べ頃に調節することが困難
である。
等であり、電子レンジの食品設置テーブルは均一に電子
加熱されるわけでなく、電子加熱されて温度が上がって
いる部分と、電子加熱されておらず温度があまり上がっ
ていない部分とがあって、食品を置く位置によって調理
に適した時間が全く異なっており、また機種によって照
射加熱部分の射面の形状および範囲が全く異なってい
る。又、それぞれの冷凍食品の種類によって解凍、調理
の時間が異なっている。さらに同じ種類の食品でも冷凍
食品の含有している成分、例えば水分や油分の量により
解凍、調理の適切な時間が異なっている。というような
条件の違いによってばらつきが生じ、常に満足の行くよ
うな調理結果を期待することは不可能であった。
それ故、日常電子レンジに使用されているものは酒の
潤、蒸しパン、蒸しタオル等であり、極めて狭い範囲の
利用に限られ、電子レンジの調理時間の目安が判らない
ことと、十数秒の時間の違いで食感、味覚(特にテクス
チャー)が著しく変化することが、最大の簡便性を持つ
はずの電子レンジでの各種食品の調理にそれが活用でき
ない大きな理由であり、又、本格的な調理済コールド食
品普及の壁となっているのが現状である。
問題点を解決するための手段 本発明者等は電子レンジを用いて冷凍食品等の調理を
行う際の、上記電子レンジ本体による相違および冷凍食
品による相違に無関係に各種食品に応じて適切な調理が
できる方法を提供すべく研究を重ねていたが、中に装入
した食品の電子加熱時に内圧がかかった状態で水蒸気が
出る水蒸気が出る水蒸気調節穴を有する収納体に冷凍食
品を入れ、蒸気が吹き出して10秒以下、好ましくは3〜
8秒で電子加熱をストップさせることにより、前記の各
種条件に左右されることなく各種冷凍食品の適切な調理
が可能であることを見出し、本発明に到達したものであ
る。
即ち、本発明は (1)調理用食品の電子加熱時の水蒸気の内圧によりふ
くれることができ、該内圧を1.01〜1.15気圧に調節し、
収納体内の温度を100〜105℃の温度に調節する口径が0.
5〜2.0mm/300ccの水蒸気が吹き出る円形、×印又はV印
の蒸気調節穴を有する調理済み冷凍・冷蔵食品の電子レ
ンジ調理用食品収納体を用い、該水蒸気調節穴からの水
蒸気吹き出し時間を収納体がふくれて10秒〜1秒で調理
を完了することを特徴とする調理済み冷凍・冷蔵食品の
電子加熱調理方法、 (2)水蒸気調節穴からの水蒸気吹き出し時間が3〜8
秒である(1)記載の調理済み冷凍・冷蔵食品の電子加
熱調理方法、 (3)収納体が耐熱性合成樹脂フィルムからなる(1)
又は(2)記載の調理済み冷凍・冷蔵食品の電子加熱調
理方法前記口径とは円形のものではその直径、×印及び
V印はそれぞれ片方の直線部分の長さを言う。に関する
ものである。
収納体としては、内圧によりふくれることと水蒸気の
解放のバランスにより一定の内圧を保持できるものであ
り、袋、カップ、トレイ等食品を収納、密封できるもの
であればいずれの形態のものでも構わない。
本発明で重要なことは、食品が収納され、加熱された
際、食品から発生する蒸気により収納体内に内圧がかか
り蒸気が食品に作用し、かつふくれた状態で蒸気が吹き
出ることであり、このときの圧力、温度としては1.01気
圧〜1.15気圧及び100℃〜105℃に調節される。
本発明では加熱により包まれた食品が加熱され蒸気が
発生し包みはふくれ、水蒸気調節穴が調制弁の型になり
蒸気が噴出し包みの中は圧力をもった水蒸気が、平衡水
分と同様に包み内全般に充満するので、食品の外側は蒸
気を吸着し中心部が完全解凍しても外側は水分不足によ
る乾燥がなく固くならないのである。
この加熱調理時の収納体の水蒸気圧の調節により、電
子レンジから発射される超短波が食品に吸収され、食品
中の分子が振動して発生する摩擦熱による加熱解凍作業
を収納体内の均一の水蒸気圧ふんいき中で行うことがで
きる。一方、前記内圧平衡水蒸気ふんいきが発生しない
開放機構(内圧のない場合)では、満足な調理結果を得
るためには凍結食品を自然放置解凍の後、電子加熱を行
うが、そのトータル時間は本発明の機構のものに比較し
10〜20倍を要する。又、従来法は解凍を100W加熱で順次
行った後、500W加熱をする方法で行っているが、それに
要する時間は本発明の3〜4倍の時間を要するのであ
る。しかも仕上り調理食品は食感、味覚とも著しく落
ち、満足な調理食品とは言えないものである。本発明で
は短時に満足な調理ができ、時に誘電力率の極端に低い
氷を解凍する場合は高短縮効果が奏せられ、さらにこの
水蒸気圧を選択することにより、一定の味覚の維持が可
能となるのである。
この蒸気圧の調節には収納体の一部に水蒸気調節穴が
設けられるが、設けられる位置はいずれにあってもよ
い。
これにより内圧がかかっても収納体が破れることがな
いようにするのである。そして、内圧がかかり、水蒸気
が吹き出す際に収納体のいずれかの一部がふくれ上がる
ことが重要である。この収納体のふくれにより、収納体
中にある食品の調理が終了したことの目安とすることが
できる。それとともに水蒸気の吹き上げが生ずるが、こ
の吹き上げ時間も重要であり、又この吹き上げ時間を調
理終了の目安とすることができるのである。このことは
本発明者等が初めて案出したものである。
この水蒸気調節穴の大きさ、型及び数は、収納体の大
きさ(容積)調理する食品により、即ち食品に含まれる
水分、時に誘電率の極端に異なる氷結部分より大略計算
して求めることができる。勿論食品の成分、構成である
炭水化物、蛋白質、灰分、油分等によって食品毎の微調
節は必要であるが、通常袋物は、縦80mm×180mmの場合
はその全容積はモール部を除き300ccであり、この穴の
口径は0.5mm〜2mmで穴の数は3〜6箇である。
又カップ、トレイの場合も300ccの内容積では袋に準
じた0.5mm〜2mmの穴で3〜6箇である。
この収納体内の蒸気圧が1.01〜1.15気圧、温度として
100℃〜105℃の範囲が好ましく、この範囲外では、即ち
1.00気圧未満の場合は短時間分秒調理を目的とする電子
加熱調理、特に冷凍状態からでは氷結部分の誘電率の差
が原因で未解凍部分が残ることがある。
又1.15気圧、温度として105℃以上になると、素材に
よっては可能であるが、現時点で経済性、実用性のある
収納体では調節穴部の穴或いはシール部が破損し解放状
態となることがあり、耐圧、耐熱性の非常に大きな素材
を使う必要が出てくるので経済的な観点から素材費が増
加すると共に調理食品の状態及び味覚上問題となること
が多い。
調節穴の形状は普通は円形であるが、×印及びV印の
切込みを設け、慣射蒸気により×印、V印の切込みを押
上げ調製する方法も含まれる。
この穴あけ方は単一袋の場合製袋後上下運動の金属針
又は金属加熱針によりあけ、又大量生産の場合は自動製
袋即収納食品パックの際、上記と同様な針のクランク運
動であることができる。
又、前記本発明の水蒸気圧の調節にあたり、調節穴に
シール又はラップ掛を行ない衛生面の配慮を行うと共に
凍結時の水分蒸発を防止して電子レンジ調理の時にこれ
を除き前記の目的圧力に調節することもできる。。
本発明は収納体に設けられた調節穴により収納食品の
電子加熱時間の短縮に大きな効果がある点は何れの調理
済食品の実験においても、著しく時間の短縮ができるこ
とにより明白である。更に詳細な実験例より収納食品の
温度及び素材構成により電子加熱時の発生蒸気量と発生
までの時間が調節穴の大きさによって異なること、何れ
の食品も調節穴により蒸気が吹上げる時間が1〜10秒、
好ましくは3〜8秒の時、味覚即ち、味、香、食感が最
も良好であることが明らかとなった。即ち、この機構に
よらないものは解凍に多くは時間を要し、かつまともな
調理状態を確保できない。又前記時間を大巾に超過した
場合、例えばチキンナゲットは約5秒を過ぎた場合は、
味、香が損耗し、触感はやや固く乾きすぎる等の現象が
生じ、一方蒸気の吹上げ直前では収納食品の内部分は解
凍しているが、生ぬるい感じであって食して異和感があ
る。又8秒をすぎたものは香味の低下は当然だが、コロ
モも肉も軟かみが殆どない状態になる。このことは電子
レンジ加熱の調理時間が従来一般的に行われてきた炭
火、ガス、電熱等で行ってきた煮、焼、蒸等と比し極め
て短かく電子加熱時間が数分間であり、仕上りの良否は
最後の数秒の差で収納食品の味覚即ち、香り、味、食感
の良否が左右されることを示すものであり、このことは
本発明者等が初めて見出した新知見である、即ち電子レ
ンジ調理の場合加熱停止時の許容度が極めて小さい為、
従来の大まかな電子レンジの押ボタン機構では各食品毎
の適切な加熱調理は行えず、特に調理済食品の如く香、
味、食感が完成している食品については特にその傾向が
大であることがわかったのである。
それ故、いずれの食品についても1〜10秒、好ましく
は3〜8秒の水蒸気吹き上げにより調理が完了するの
で、この水蒸気吹き上げ時間を調理完了の目安とするこ
とができ、誰でも容易に電子レンジにより各種食品を満
足に調理できるのである。
この蒸気吹き上げ時間を1〜10秒、好ましくは3〜8
秒で加熱停止するには目でふくらみを見ながらそれを確
認してもよいし、湿度センサーを電子レンジに取り付
け、蒸気吹き上げ時間を感知、自動的に加熱停止出来る
ようにする等、その他いずれの方法も適用できる。
又、調理にあたり、食品より加熱調理の際損失する水
分量を補充することが好ましい場合もある。そのときは
水分の補給によりさらに美味な味覚を保持することが可
能である。
本発明の食品収納体の素材は耐熱性(110℃以上)、
且つ油を、水を通さないものならば何でもよく、例えば
ポリエステル,ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイ
ミド、ポリプロピレン、耐熱性ポリエチレン等及びそれ
らの混合物や、ポリエチレンテレフタレート、6−ナイ
ロン、66−ナイロン、延伸・未延伸ポリプロピレン(OP
P,CPP)、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、
低密度ポリエチレン(HD,MD,LD)等の合成樹脂フィルム
や、該合成樹脂フィルムを紙製の容器に熱圧着等により
付着されたもの等を挙げることができる。
これらは単層又は積層のフィルムであることができ
る。
本発明で用いられる食品としては調理済み冷凍食品、
チルド食品が挙げられ、例えばナゲット、ハンバーグ、
かつなど油脂含有食品、焼きそば、焼きうどん、スパゲ
ッティ等が好ましいものとして挙げられる。
図面について説明すると、第1図は本発明の電子レン
ジ調理用袋物食品収納体の模式図であり、第1図(a)
は調理前の状態図、第1図(b)は調理後の状態図で
り、加熱調理後、袋がふくれ上がっていることを示すも
のである。第2図は本発明の電子レンジ調理用カップ型
食品収納体の模式図であり、第2図(a)は調理前の状
態図、第2図(b)は調理後の状態図であり、加熱調理
後は蓋の部分がふくらんで半円型となっている。第3図
はカップの蓋及びカップ本体の模式図であり、第3図
(a)は蓋の断面模式図、第3図(b)は二重のカップ
の場合の模式図である。第4図は本発明の電子レンジ調
理用トレイ型食品収納体の模式図であり、第4図(a)
は調理前の状態図、第4図(b)は調理後の状態図であ
り、加熱調理後は蓋中央部のキャップ部がふくれ上がっ
ている。第5図は本発明のトレイ入り袋物電子レンジ調
理用食品収納体の模式図であり、第5図(a)は調理前
の状態図、第5図(b)は調理後の状態図であり、加熱
調理後は袋がふくれ上がっている。又第5図(c)はト
レイの底部に吸水油紙部を設けた場合の断面模式図であ
る。第6図は本発明のカップに入った袋物電子レンジ調
理用食品収納体の模式図であり、第6図(a)は調理前
の状態図、第6図(b)は調理後の状態図であり、加熱
調理後に袋はふくれカップより袋がはみ出していること
を示すものである。
図中、1は袋本体、2は水蒸気調節穴、3は食品、4
はシール部分、5,5′はカップ本体、6は蓋、7はリ
ム、8はトレイ本体、9はふくれ上がる事のできるキャ
ップである。
作用 調理用食品の電子加熱時の水蒸気の内圧によりふくれ
ることができ、且つ水蒸気が吹き出る水蒸気調節穴を有
する電子レンジ調理用食品収納体を用い水蒸気調節穴か
らの水蒸気吹き出し時間を10秒以下で加熱を停止するこ
とにより、電子レンジの機種、電子レンジ庫内での食品
設置場所、食品の種類、食品に含まれる水分、油分の相
違に関係なく、調理済み冷凍・冷蔵食品が短時間で美味
に調理できる。
又、電子加熱の終了時間を水蒸気の吹き上げ時間とと
もに、収納体が内圧によりふくれ上がることにより識
別、確認でき、調理の操作が極めて簡単で容易なものと
なる。
実施例 以下に本発明を実施例により詳細に説明するが、本発
明がそれらにより限定されるものでないことは言うまで
もない。
各種収納体での電子加熱調理の具体例の一例を示す。
(1)収納体が袋の例 袋1に食品3を入れて密封する〔第1図(a)〕。袋
1は調理用食品の水分、油分等の構成成分を考慮して、
各調理用食品に応じて調節穴2があけられている。この
調節穴は収納される食品から発生する水蒸気雰囲気が内
圧1.01〜1.15気圧(温度100〜105℃)となるように設け
られる。具体的には内容積350ccで1mm2の円穴3〜5ケ
が通常あけられている。この食品3入り袋を電子レンジ
庫内に入れて加熱する。電子レンジ庫内でのこの袋の位
置はいずれでも構わない。電子加熱すると袋がふくれ
〔第1図(b)〕蒸気が憤出する。憤出時間5〜10秒で
電子加熱を切ると食品は食べごろとなり調理が完了す
る。
(2)収納体がカップの例 前記(1)の袋の場合と原理的には同一であり、カッ
プ5の蓋6をポリスチロールとし、中心に調節穴2を設
け蓋6の周囲はリム7があり、外周がカップに固定密着
したものとする。調理用食品3を入れて〔第2図
(a)〕電子加熱すると、蓋6は収納された食品3から
発生する水蒸気雰囲気により水蒸気を調節穴2より憤出
するとともに蓋はふくれ上がって半球型となる〔第2図
(b)〕。その際、第3図(a)に示すようにリム7が
あるとふくれがスムーズになる。5〜10秒で加熱を停止
する。これにより食べ頃の美味な調理食品が得られる。
又、カップについては、電子加熱後直ちに手に持ち食
する場合の熱さを考え、外側に発泡スチロールカップ、
内側に耐熱性合樹脂或いは油水吸着を目的とする紙カッ
プの二重カップ方式としたり、第3図(b)に示すよう
に二重カップとし、蓋がふくれて半円球状になった時に
ドリップを内側カップの隙間に落し除去する方式もでき
るし、又価格が高くなるが内側を紙カップとして、紙カ
ップを製造の時の底部張付方式として吸水油紙又は厚手
の不織布を使用する等の種々の態様を採ることができ
る。
(3)収納体がトレイの例 トレイ8に調理用食品3を入れ、カップと同様の蓋の
構成を採用し、蓋6の中央に水蒸気調節穴2を設ける
〔第4図(a)〕。電子加熱すると収納された食品3か
ら発生する水蒸気により蓋6の中央キャップ9がふくれ
上がり、中央の調節穴2から水蒸気が吹き上がる。5〜
10秒で加熱を停止する〔第4図(b)〕。これにより食
べ頃の美味な調理食品が得られる。
(4)トレイ入り袋の例 袋1は前記(1)と同様とし、トレイ8に食品3を入
れ、これを袋中に入れ〔第5図(a)〕、(1)と同様
に電子加熱すると、(1)と全く同様に調理食品が得ら
れる〔第5図(b)〕。この例ではトレイ8中に食品3
が入っているので、食べる時に便利なもとなる。又、ト
レイの底部には必要に応じて吸水油紙を設けることがで
きる〔第5図(C)〕。
(5)カップに入れた袋の例 カップ5に前記(1)に記載した調理用食品入り袋2
を入れ、カップ上部より出た袋の部分を折り曲げて外装
シリング包装(図示されていない)をする〔第6図
(a)〕。電子加熱調理の際はその外装は破られる。電
子各熱により折り曲げ部分は袋がふくれる為、カップ外
に突出する〔第6図(b)〕。なおカップは一層のもの
とするのが好ましい。これにより前記(1)と同様の結
果が得られ、カップを使用しているため調理後、直ちに
手に持ち食することができる。
以上具体例の如く、内圧水蒸気により何れの場合でも
収納体が目視によりふくれが判り、調理穴より内圧のあ
る水蒸気が憤出する。そして5〜10秒で調理完成するの
で、調理の完了が容易に見極めることができ、いわゆる
「電子調理の見張り番」といえる機能を有する。
これによりチキンナゲット、枝豆、一口豚カツ、ピラ
フ、タコ焼、ホットケーキ等のチルドタイプ、コールド
タイプ等のあらゆる電子加熱調理用食品から満足のいく
美味な調理食品が得られた。
発明の効果 調理用食品の電子加熱時の水蒸気の内圧によりふくれ
ることができ、且つ水蒸気が吹き出る水蒸気調節穴を有
する電子レンジ調理用食品収納体を用い、水蒸気調節穴
からの水蒸気吹き出し時間を10〜1秒に設定、調理する
ことにより、 (1)水分70%以下を含むあらゆる調理用食品を電子レ
ンジにより満足のいく調理をすることができる。
(2)電子レンジの種類、機能に左右されることなく、
すぐれた食品の満足のいく調理が可能である。
(3)電子レンジの機能を充分に発揮させ、短時間に調
理が可能である。
(4)ふくらんで1〜10秒、3秒〜10秒で調理の終了が
わかり、電子レンジの見張り番として極めて便利であ
り、誰でも簡単に容易に調理が可能である。
(5)更に収納体に設けられた水蒸気調節穴からの水蒸
気の憤出を湿度センサーでとらえ3〜10秒で電子レンジ
の加熱を停止する装置が簡単に出来る外に、ブザーやカ
ラーランプ等と連動させることが可能となり、電子レン
ジでの調理が自由に容易に操作可能となる。
(6)収納体自体が極めて簡単な構造のものであり、そ
の製造及び取扱いが容易であり、安価で経済的である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の電子レンジ調理用袋物食品収納体の模
式図であり、第1図(a)は調理前の状態図、第1図
(b)は調理後の状態図、第2図は本発明の電子レンジ
調理用カップ型食品収納体の模式図であり、第2図
(a)は調理前の状態図、第2図(b)は調理後の状態
図、第3図はカップの蓋およびカップ本体の模式図であ
り、第3図(a)は蓋の断面模式図、第3図(b)は二
重カップの模式図、第4図は本発明の電子レンジ調理用
トレイ型食品収納体の模式図であり、第4(a)は調理
前の状態図、第4図(b)は調理後の状態図、第5図は
本発明のトレイ入り袋物電子レンジ調理用食品収納体の
模式図であり、第5図(a)は調理前の状態図、第5図
(b)は調理後の状態図、第5図(c)はトレイの底部
に吸水油紙部を設けた場合の断面模式図、第6図は本発
明のカップに入った袋物電子レンジ調理用食品収納体の
模式図であり、第6図(a)は調理前の状態図、第6図
(b)は調理後の状態図である。 図中、1は袋本体、2は水蒸気調節穴、3は食品、4は
シール部分、5,5′はカップ本体、6は蓋、7はリム、
8はトレイ本体、9はキャップである。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】調理用食品の電子加熱時の水蒸気の内圧に
    よりふくれることができ、該内圧を1.01〜1.15気圧に調
    節し、収納体内の温度を100〜105℃の温度に調節する口
    径が0.5〜2.0mm/300ccの水蒸気が吹き出る円形、×印又
    はV印の蒸気調節穴を有する調理済み冷凍・冷蔵食品の
    電子レンジ調理用食品収納体を用い、該水蒸気調節穴か
    らの水蒸気吹き出し時間を収納体がふくれて10秒〜1秒
    で調理を完了することを特徴とする調理済み冷凍・冷蔵
    食品の電子加熱調理方法。
  2. 【請求項2】水蒸気調節穴からの水蒸気吹き出し時間が
    3〜8秒である特許請求の範囲第1項記載の調理済み冷
    凍・冷蔵食品の電子加熱調理方法。
  3. 【請求項3】収納体が耐熱性合成樹脂フィルムからなる
    特許請求の範囲第1項又は第2項記載の調理済み冷凍・
    冷蔵食品の電子加熱調理方法。
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