JP2564830Y2 - グロメット拡げ機 - Google Patents

グロメット拡げ機

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JP2564830Y2
JP2564830Y2 JP8761492U JP8761492U JP2564830Y2 JP 2564830 Y2 JP2564830 Y2 JP 2564830Y2 JP 8761492 U JP8761492 U JP 8761492U JP 8761492 U JP8761492 U JP 8761492U JP 2564830 Y2 JP2564830 Y2 JP 2564830Y2
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grommet
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arm
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隆夫 冬柴
和之 鈴木
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電線束や管体等の外周
に嵌着する弾性質環体のグロメットを、その電線束等に
嵌着するときに、内径を強制拡大させるのに用いるグロ
メット拡げ機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】公知のグロメット拡げ機は、図4参照、
ブロック部材の支持部2A・2Bを固定端として伸長す
る片持梁の拡径アーム4A・4Bを有する一対の拡径体
3A・3Bを組合せて主要部を形成し、この拡径体3A
・3Bの支持部2A・2Bと拡径アーム4A・4Bを上
下に重ねると共に、支持部2A・2Bを上下方向に相対
移動させる「リンク機構17」または「カム機構18」
からなる作動機構を設け、この作動機構によって拡径ア
ーム4A・4Bを相互に近接・離反させて、この拡径ア
ーム4A・4Bの外周がなす外径を縮径・拡径させる構
造を特徴としている。
【0003】そして、その縮径姿勢の拡径アーム4A・
4Bに、自由状態のグロメット1を嵌め、しかるのち、
拡径アーム4A・4Bを拡径姿勢になしてグロメット1
を強制的に拡げ、拡径したグロメット1を拡径アーム4
A・4Bからずらして、被装着部材21に嵌め着けるよ
うになっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】以上の従来のグロメッ
ト拡げ機は、グロメット1を嵌めて強制拡径する一対の
拡径アーム4A・4Bが片持梁構造にして、その強制拡
径状態では、グロメット1の収縮反力の曲げ荷重を、概
ね全長に亘って受けるので、拡径アーム4A・4Bは固
定端19から自由端20の方向に撓量が漸増する曲げ変
形を生ずると共に、支持部2の固定端19には、強大な
曲げ応力が発生する。即ち、図4の(C)参照、拡径姿
勢のグロメット1は、拡径アーム4A・4Bがなす片持
梁特有の曲げ変形によって、固定端19寄りの拡大径D
1に対して、自由端20寄りの拡大径D2が相当小さくな
る。従って、被装着部材21を通すのに必要な先端の拡
大径D2を確保するためには、拡径アーム4A・4Bの
剛性を向上して曲げ変形量を少なくすると共に、拡径ア
ーム4A・4Bを過度に離反させることが必要になるの
で、その離反作動のための作動力と固定端19の強い曲
げ応力に耐える支持部2A・2Bは、大型堅牢な機械的
構造が必要になる。そして、拡径アーム4A・4Bは、
曲げ剛性を高める形状・構造が必要になり、その上、片
持梁の定性によって、反復使用による「自由端垂れ」の
永久変形が避けられず、次第に拡げ機能の低下をもたら
す不具合がある。本考案は、以上の従来の不具合を解消
するグロメット拡げ機を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の技術課題を解決す
る本考案のグロメット拡げ機は「支持部から拡径アーム
を伸設した拡径体を対にして組合せ、該拡径アームを平
行に対向させ、該一対の拡径アームに嵌めたグロメット
を、該拡径アームの相互離反によって、強制拡径するグ
ロメット拡げ機において、該一対の拡径アームのそれぞ
れの対向側に、該拡径アームの長手方向に伸びると共
に、相手側拡径アームの方向に傾斜し、かつ、相手側拡
径アームのものと逆傾斜して接合する接合斜面からなる
相互摺接部が設けられ、さらに、該接合斜面に沿って該
一対の拡径アームを相対移動させる拡径体作動機構を設
けた構造」が特徴である。
【0006】
【作用】以上の構成の本考案のグロメット拡げ機は、対
向する一対の拡径アームの対向側に、前記の接合斜面か
らなる相互摺接部が存在するので、その拡径アームは、
支持部の固定端とその相互摺接部による多点支持梁を構
成し、その相互摺接部の接合面は、一対の拡径アームに
嵌めたグロメットを強制拡径するとき、グロメットの弾
性縮径力による拡径アームの荷重を「接合面の垂直方向
の荷重分力と、接合面間の摩擦力」によって担持する。
従って、グロメットの強制拡大応力による拡径アームの
変形と、拡径アームの固定端の支持部に生ずる曲げ応力
は、従来の片持梁の拡径アームのものより、特段に小さ
くなる。
【0007】
【実施例】以下、実施例に基づいて詳しく説明する。ま
ず、本考案の第一実施例を示す図1を参照して、ブロッ
ク状の支持部2A・2Bから拡径アーム4A・4Bを伸
長させた一対の拡径体3A・3Bを主要部となし、この
拡径体3A・3Bの支持部2A・2Bを重ねて組合せる
と共に、拡径アーム4A・4Bを平行に対向させ、この
拡径アーム4A・4Bにグロメット1を嵌めて強制拡径
するグロメット拡げ機において、拡径アーム4A・4B
の対向側には、拡径アーム4A・4Bに一体に形成され
て、相手側のものと相互に接合する相互摺接部5が設け
られている。
【0008】即ち、拡径アーム4A・4Bは、薄板体で
形成された略半円の横断形状を有して、一対のものが近
接合体すると、図1の(B)のように、拡径すべき環体
のグロメット1(図示しない)を嵌める円環状を呈する
アーム体をなして、一端が支持部2A・2Bにそれぞれ
固定されている。そして、この拡径アーム4A・4Bの
対向側の相互摺接部5は、拡径アーム4A・4Bの対向
側の縁部を切欠いて形成した接合斜面6のかみ合いにな
っており、この接合斜面6は、拡径アーム4A・4Bの
長手方向に伸びると共に、対となる相手側の拡径アーム
4Aまたは4Bの方向に傾斜し、かつ、相手側のものと
逆傾斜して相互にかみ合う傾斜面をなしている。そし
て、この接合斜面6は、拡径アーム4A・4Bが最近接
して拡径アーム4A・4Bの外周が最小径となる最小縮
径姿勢から、拡径アーム4A・4Bが最大離反した最大
拡径姿勢に至るまで、相互の少くとも一部が接合する形
状を有し、その傾斜角は45°等の任意のものが採択さ
れている。そして、この実施例では、以上の相互摺接部
5が拡径アーム4A・4Bの長手方向に一側6個(両側
12個)形成されている。
【0009】一方、支持部2A・2Bは、台板8に固定
した下側の支持部2Bに、上側の支持部2Aを重ねて組
合せ結合されると共に、台板8に設けたエアシリンダー
9の進退ロッド10と支持部2Aの後端がリンク11を
介して連結された支持部2Aの作動機構を有している。
そして、支持部2B側の案内凸条12が支持部2Aの案
内溝13と嵌合した作動案内が設けてあり、進退ロッド
10が進退すると、上側の支持部2Aが、下側の支持部
2Bに対して、接合斜面6と平行する斜めスライド、即
ち、支持部2A・2Bの重合縦中心線7に対して接合斜
面6と平行する図示矢印D方向の斜め進退作動をなし、
これと連動する拡径アーム4Aが、拡径アーム4Bに対
して接合斜面6に沿って相対移動し、拡径アーム4A・
4Bを相互に離反・近接させて拡縮径作動をさせる構造
になっている。なお、この実施例のものは、支持部2A
・2Bの相対作動を的確にさせる意図で、拡径アーム4
A・4Bと同一の相互摺接部5を支持部2A・2Bにも
設けると共に、支持部2A・2Bを離反姿勢から近接姿
勢に復帰させる付勢ばね14が付設されている。
【0010】以上の実施例のグロメット拡げ機は、拡径
アーム4A・4Bの対向側に、接合斜面6からなる相互
摺接部5が一側6個存在しているので、グロメット1の
強制拡径力を受ける拡径アーム4A・4Bは、6個の相
互摺接部5と支持部2A・2Bへの固定端19による7
点支持梁となる。そして、その相互摺接部5は若干の相
対滑りを許容する滑節支持となるものの、前記の拡径力
の相当部分を担持するので、従来構造の片持梁のものに
比べて、拡径アーム4A・4Bの撓変形と支持部2A・
2Bの固定端に生ずる曲げ応力が特段に低減される。そ
して、図1の(C)参照、拡径状態のグロメット1の両
端の拡大径D1とD2は概ね同一となり、拡径アーム4A
・4Bの従来の過大拡径が無用になると共に、反復使用
による拡径アーム4A・4Bの「先端垂れ」の永久変形
が防止され、グロメットの拡げ性能が良好に安定する。
【0011】つぎに、図2・図3を参照して本考案の他
の実施例を説明する。即ち、前記実施例と同一の相互摺
接部5を有する一対の拡径アーム4A・4Bにおいて、
図2の(A)のものは、相互摺接部5が拡径アーム4A
・4Bの先端のみに単数設けられており、この(A)の
ものは、支持部2A・2Bの固定端19と先端の相互摺
接部5による2点支持梁構造となる。また、同じく
(B)のものは、拡径アーム4A・4Bの内側に、作動
案内板15が添設されており、この作動案内板15によ
って、拡径アーム4A・4Bの相対作動が的確に案内さ
れる。
【0012】さらに、図2の(C)のものは、拡径アー
ム4A・4Bの長手方向の一側が切除された開口部16
に形成され、この開口部16から拡径アーム4A・4B
の内側へ、グロメット1を嵌める被装着部材を出し入れ
し易くしてある。また、同じく(D)のものは、横断面
中実半円の拡径アーム4A・4Bになし、この拡径アー
ム4A・4Bの一側に沿って相互摺接部5が設けられて
いる。一方、図3は、拡径アーム4A・4Bの図示矢印
D方向の相互摺接部5の摺接作動を、一段と的確にさせ
る為に、相互摺接部5の接合斜面6と平行する案内斜面
22を有する案内凸条12を、下側の支持部2Bを固定
して台部に設けると共に、この案内凸条12とかみあう
案内溝13を、上側の支持部2Aに設けた作動案内機構
づきの実施例である。
【0013】
【考案の効果】以上の説明のとおり、本考案のグロメッ
ト拡げ機は、一対の拡径アームが対向側に存在する相互
摺動部によって多点支持梁を構成し、グロメットの強い
弾性圧縮反力を多点支持して、拡径アームの弾性撓を抑
止すると共に、その拡径アームと支持部に生ずる曲げ応
力を特段に小さくするので、拡径アームは拡径アーム自
体の弾性撓を見込んだ過大な拡径作動をする必要がな
く、拡径アーム・支持部・作動機構の全体の構造を簡素
化・小形化することができる。そして、その拡径アーム
は、曲げ剛性の配慮が簡易化されて形状選択の自由度が
向上すると共に、反復使用による永久変形が少なく、正
常な形状を永く確保して、グロメット拡げ性能が安定す
る。以上の諸効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案第一実施例のグロメット拡げ機を示し、
図中の(A)はその拡径状態の全体斜視図、図中の
(B)はその縮径状態の全体斜視図、図中の(C)はそ
の使用状態の正面図
【図2】本考案の他の実施例のグロメット拡げ機を示
し、図中の(A)(B)(C)(D)はそれ等の主要部
の斜視図
【図3】本考案の他の実施例の支持部の作動案内機構の
説明図
【図4】従来のグロメット拡げ機を示し、図中の(A)
はその主要部の斜視図、図中の(B)はその使用方法の
説明図、図中の(C)はその使用状態の正面図
【符号の説明】
1 グロメット 2A・2B 支持部 3A・3B 拡径体 4A・4B 拡径アーム 5 相互摺接部 6 接合斜面 7 支持部の中心線 8 台板 9 エアシリンダー 10 進退ロッド 11 リンク 12 案内凸条 13 案内溝 15 作動案内板 16 開口部 19 固定端 21 被装着部材

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持部から拡径アームを伸設した拡径体
    を対に組合せて、該拡径アームを平行に対向させ、該一
    対の拡径アームに嵌めたグロメットを、該拡径アームの
    相互離反によって、強制拡径するグロメット拡げ機にお
    いて、該一対の拡径アームのそれぞれの対向側に、該拡
    径アームの長手方向に伸びると共に、相手側拡径アーム
    の方向に傾斜し、かつ、相手側拡径アームのものと逆傾
    斜して接合する接合斜面からなる相互摺接部が設けら
    れ、さらに、該接合斜面に沿って該一対の拡径アームを
    相対移動させる拡径体作動機構を設けた構造を特徴とす
    るグロメット拡げ機。
JP8761492U 1992-11-27 1992-11-27 グロメット拡げ機 Expired - Lifetime JP2564830Y2 (ja)

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JPH0645387U JPH0645387U (ja) 1994-06-14
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