JPH0548668U - リールシート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フードの大型化を招くこと無く、リールをガ
タツキのない状態で強固に無理なく固定するリールシー
トを構成する。 【構成】 レバー操作によって係合面３と係合する係合
片４を、可動フードＢと伴にスライドする部材と一体的
に形成し、又、固定フードＡ、可動フードＢの脚受け面
に複数の凹凸部を有した弾性材７を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、シートベースに固設される固定フードと、シートベースにスライド 自在に設けられる可動フードとを有すると共に、シートベースに対して可動フー ドを任意の位置で保持するロック手段を、シートベース外面の係合面と、レバー 操作によって該係合面と係合する係合片とで構成して成るリールシートに関し、 詳しくは、該リールシートに対してリールを無理なく固定する技術に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

従来、上記のように構成されたリールシートとして実公昭４７−４１３５０号 公報に示すものが存在し、この従来例では可動フードと一体的にスライド作動す る部材に備えた板状の係合片の姿勢変更により、その端部を係合面に係入させて 可動フードの移動を阻止するようロック手段が構成されている。

【０００３】 又、従来からの可動フード、固定フードではリールの脚部との接触面にゴム等 の弾性材を備えて、リールの固定時に脚部との密接性を向上させガタツキを発生 させ難い状態で使用できるようにも構成されている。

【考案が解決しようとする課題】

ここで、リールを装着して使用する際の状況について考えるに、従来の構造の リールシートではリールの脚部から可動フードに作用する力を前記ロック手段で 受け止める構造となっていることから、リールに対して過大な力が作用した場合 には、可動フードと伴に移動する部材と係合片との連結部位に大きい力が作用す るものとなり、この連結部位にガタツキを発生した場合には、強固な固定を行え ないこともあり、改善の余地がある。

【０００４】 特に、従来からのリールシートのように、係合片が独立して構成されているも のでは、リールシートの製造時における組立に手間が掛かるものとなり、この点 も改善の余地がある。

【０００５】 又、リールの脚部に対する固定フード、可動フード夫々の接触構造について考 えるに、従来からのフードでは、リールの脚部との接触部に弾性材を備えるもの の、フードの大型化を避ける目的から、この弾性材の厚みが薄く、弾性性能も不 十分なものも多く、リールをガタツキの無い状態で装着する観点、あるいは、合 わせ時等におけるリールからのショックを吸収する観点から改善の余地がある。

【０００６】 本考案の目的は、リールをガタツキのない状態で強固に固定し、又、フードの 大型化を招くこと無く、フードの部位においては無理なくリールの脚部を保持し 得るリールシートを構成する点にある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案の特徴は、冒頭に記したように、固定フードと、可動フードとを有し、 又、ロック手段を、係合面とレバー操作型の係合片とで構成して成るリールシー トにおいて、 前記係合片を、可動フード、若しくは、この可動フードと伴にスライドする部 材と一体的に形成し、又、前記固定フード、あるいは、前記可動フードの少なく とも一方の脚受け面に複数の凹凸部を有した弾性材を形成して成る点にあり、そ の作用、及び、効果は次の通りである。

【０００８】

【作用】

上記特徴を例えば図１乃至図３に示すように構成すると、可動フードＢと一体 的に係合片４を形成しているので、長期に亘って使用しても、可動フードＢと係 合片４との間にガタツキを生ずることが無く、又、ロック時においては係合片４ からの反力を可動フードＢに直接伝えるものとなり、しかも、このリールシート の製作時には係合片４を取り付ける等の手間が解消されるのである。

【０００９】 又、固定フードＡ、可動フードＢ夫々の脚受け面に凹凸部を有した弾性材７を 備えているので、リール６の装着時には、この弾性材７の厚みが小さいものであ っても、凸の部分が比較的大きく変形することに起因して、脚部６Ａの形状に沿 って無理なく変形し、しかも、外力の作用時には、この弾性材７が比較的楽に変 形するものとなる。

【００１０】 つまり、この考案では係合片４を一体形成することにより、従来からの摩耗等 に起因する固定不良が解消されると同時に、製作時の能率が向上し、しかも、弾 性材７の厚みの増大を図らずとも、無理のない状態でリール６の脚部６Ａを保持 できるものとなるのである。

【００１１】

【考案の効果】

従って、リールをガタツキのない状態で強固に固定し、又、フードの大型化を 招くこと無く、フードの部位においては無理なくリールの脚部を保持し得るリー ルシートが合理的に構成されたのである。 特に、この考案では、弾性材による融通性能が高いので、リールの装着時に脚 を強力に固定しても、無理な力がリールシートに作用しないという効果も奏する ものとなる。

【００１２】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１には釣り竿に備えられるリールシートを示し、このリールシートでは元竿 １の外面に対してシートベース２に固設される固定フードＡと、シートベース２ にスライド自在に設けられる可動フードＢとを有すると共に、シートベース２に 対して可動フードＢを任意の位置で保持するロック手段Ｒを設けて成り、このロ ック手段Ｒはシートベース２外面に形成した係合面３と、レバーＬの操作によっ て該係合面３と係合する係合片４とで構成されている。

【００１３】 又、図１乃至図３に示すように、前記係合片４は可動フードＢの枠体５と一体 的に形成され、前記レバーＬは枠体５の後部を屈曲成形した支持片５Ａに対して 揺動自在に係合保持され、ロック姿勢にセットすると、その端部を係合片４の上 面に接当させ、係合片４の端部を係合面３に係入させるよう構成され、リール（ 図示せず）の装着時には係合片４を介して可動フードＢと係合面３とを確実に一 体化してガタツキの無い状態で保持する。 尚、固定フードＡ、及び、可動フードＢ夫々は金属製の枠体５，５と枠体５， ５の内部に形成された弾性材７，７とで構成されている。

【００１４】 又、前記弾性材７は固定フードＡ、及び、可動フードＢの夫々の脚受け面に備 えられるものであり、この弾性材７には元竿１の軸芯方向に沿う複数の溝７Ａを 有する形状に成形することにより凹凸部を形成してあり、このリールシートにリ ールを装着した場合には、弾性材７が比較的薄く形成したものに拘らず凸の部位 が大きく変形することにより脚部６の形状に沿って良好に変形して無理なくリー ル６を保持するようになっている。

【００１５】 〔別実施例〕 本考案は上記実施例以外に、例えば、ロック手段を可動フードと伴に移動する 部材に対して一体的に形成して実施することが可能である。 尚、この一体的という語句には、同一の素材の一部の成形により係合片を形成 する意味以外に別部材を溶接、ビス止め等の手段で一体化する構造ものも含んだ 意味を持つ。

【００１６】 尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記 すが、該記入により本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】ロック状態、非ロック状態のリールシートの一
部切欠き側面図

【図２】可動フードの斜視図

【図３】可動フードの縦断面図

【符号の説明】

２ シートベース ３ 係合面 ４ 係合片 ７ 弾性材 Ａ 固定フード Ｂ 可動フード

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 シートベース（２）に固設される固定フ
   ード（Ａ）と、シートベース（２）にスライド自在に設
   けられる可動フード（Ｂ）とを有すると共に、シートベ
   ース（２）に対して可動フード（Ｂ）を任意の位置で保
   持するロック手段（Ｒ）を、シートベース（２）外面の
   係合面（３）と、レバー操作によって該係合面（３）と
   係合する係合片（４）とで構成して成るリールシートで
   あって、 前記係合片（４）を、可動フード（Ｂ）、若しくは、こ
   の可動フード（Ｂ）と伴にスライドする部材と一体的に
   形成し、又、前記固定フード（Ａ）、あるいは、前記可
   動フード（Ｂ）の少なくとも一方の脚受け面に複数の凹
   凸部を有した弾性材（７）を形成して成るリールシー
   ト。