JP2009232746A - 筒状リールシート及び釣り竿 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 筒状のシートボディ10に、リール脚5Aを保持するフード部8を、リール脚5Aを押さえ保持する脚押さえ体13とその押さえ体13を被覆するカバー体12とで構成する。脚押さえ体13をシートボディ10の円周方向における一部分とカバー体12との間に配置して、その脚押さえ体13をリール脚押さえ位置とリール脚5Aから離間する位置とに移動可能に構成する。シートボディ10の竿体挿通用の円形孔10Aの軸芯Xよりシートボディ10の円弧状外周面の軸芯Yを脚押さえ体13に近い方に設定し、カバー体12をシートボディ10の円弧状外周面10nに密着状態で装着し、シートボディ10に取付固定してある。
【選択図】 図13
Description
そうすると、脚押さえ体が収納されているシートボディの周方向一部分に対して前記軸芯を挟んで180°対角位置に位置する部分の厚さが厚くなっているので、肉厚が厚い分だけその部分が外側に張り出すこととなる。このことによって、シートボディの円弧状外周面部分にフード部を外嵌した状態で、リール脚とリールシートとを伴握りする場合に、指をフード部の外周面に十分に回し込むことができず、その部分を十分に掴み切れない面があった。
請求項1に係る発明の特徴構成は、竿体の所定箇所に装着される筒状のシートボディに、リール脚を保持する部分が円周方向の一部分に形成されているフード部を外嵌装着するための円弧状外周面を装備するとともに、前記シートボディの内部に前記竿体を挿通する竿体挿通用の円形孔を備え、前記円弧状外周面の軸芯を前記円形孔の軸芯に対して、前記フード部のリール脚を保持する部分に近い方に設定してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
前記竿体挿通用の円形孔の軸芯に対して、前記フード部を装着する円弧状外周面の軸芯を前記リール脚を保持する部分に近い方に設定することとした。このことによって、シートボディの肉厚として、フード部がシートボディに装着された状態で、そのフード部におけるリール脚を保持する部分が位置する側とは180°反対側の円弧状外周面部分の肉厚を薄くすることができる。
これによって、フード部における円弧状外周面に密着状態で外嵌される部分もシートボディから外側に大きく突出することはない。
そうすると、リール脚とリールシートとを伴握りする場合に、指をフード部の外周面にあてがうのに、指を十分にその外周面に回すことができ、握り易くなった。
軸芯位置を異ならせるだけの改造を施すことによって、フード部の突出量を小さくできて、握り易くなった。
そこで、フード部の断面形状を考察してみると、元来、フード部はシートボディを挿通する部分は略円弧状を呈しその円弧状部分からリール脚を保持する部分が突出する状態にあるので、楕円状を呈している。その為に、フード部に手指を回して握り込む場合に、その楕円状を呈している部分が抵抗となって滑り難く握り易い面がある。
このような点に加えて、更に、リール脚を保持する部分とは180°反対側に位置する部分の肉厚を、前記したように、軸芯を異ならせて薄くした。
したがって、フード部は、薄くした部分により容易に手指を回し易くなり、握り易く滑り難いものとなっており、仕掛けを投入する投げ操作をより容易に行い得ることとなった。
請求項2に係る発明の特徴構成は、竿体の所定箇所に装着される筒状のシートボディに、リール脚を保持する部分が円周方向の一部分に形成されているフード部を外嵌装着するための円弧状外周面を装備するとともに、前記シートボディの内部に前記竿体を挿通する竿体挿通用の円形孔を備え、前記フード部を、前記円弧状外周面に外嵌装着されるカバー体と、前記カバー体の前記保持する部分に位置するリール脚の押さえ体とで構成し、前記シートボディの前記竿体挿通用の円形孔の軸芯より前記シートボディの円弧状外周面の軸芯を前記脚押さえ体に近い方に設定し、前記カバー体を前記シートボディの円弧状外周面に密着状態で装着し、前記シートボディに取付固定してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
前記シートボディの前記竿体挿通用の円形孔の軸芯より前記シートボディの円弧状外周面の軸芯を前記脚押さえ体に近い方に設定することとした。このことによって、シートボディの肉厚として、脚押さえ体が位置する側とは180°反対側の円弧状外周面部分の肉厚を薄くすることができる。
これによって、円弧状外周面に密着状態で外嵌されるカバー体もシートボディから外側に大きく突出することはない。
そうすると、リール脚とリールシートとを伴握りする場合に、指をカバー体の外周面に当てがうのに、指を十分にその外周面に回すことができ、握り易くなった。
軸芯位置を異ならせるだけの改造を施すことによって、カバー体の突出量を小さくできて、握り易くなった。
そこで、カバー体の断面形状を考察してみると、元来、カバー体はシートボディを挿通する部分は略円弧状を呈しその円弧状部分から脚押え体を保持する部分が突出する状態にあるので、楕円状を呈している。その為に、カバー体に手指を回して握り込む場合に、その楕円状を呈している部分が抵抗となって滑り難く握り易い面がある。
このような点に加えて、更に、脚押さえ体を保持する部分とは180°反対側に位置する部分の肉厚を、前記したように、軸芯を異ならせて薄くした。
したがって、カバー体は、薄くした部分により容易に手指を回し易くなり、握り易く滑り難いものとなっており、仕掛けを投入する投げ操作をより容易に行い得ることとなった。
請求項3に係る発明の特徴構成は、請求項1又は2記載の筒状リールシートを備えた釣り竿である点にあり、その作用効果は次の通りである。
リール脚部とリールシートとを伴握りする場合に、手が違和感や圧迫感を感ずることがなく、かつ、長時間の使用であっても痛くなることは少ないので、釣り竿の操作も軽快に行うことができ、かつ、リール脚の取付固定状態が安定する釣り竿を提供できるに至った。
上記のような構成を採ることによって、種々の外径を有する元竿3に対して幅広く適合性を確保でき、筒状リールシート4を単独で販売することが容易になる。
また、元竿3の外径に対する適合性が高いので、元竿3の竿尻から竿先側の任意の間隔位置に筒状リールシート4を位置固定することが容易に行え、釣り人の好みに対応した設置形態を容易に採ることができる。
従来、このような機能を担うものは、樹脂製のクッション材として別部品として構成され、リール脚を押さえ支持していた金属製の可動フードの内周面に接着固定されていた。しかし、可動フードの内周面に取り付ける作業が煩雑でかつ使用が長期に亘ると剥がれやすくなる欠点があった。
しかし、上記のように、クッション部材として機能するものをシートボディの一部として一体形成することが可能になったので、従来の欠点が解消できている。
ここに、浅い削り代部分10cを、前カバー体11を取り付けるための取付用の座面と称する。
このように、スピニングリール5の前脚部5aを取り付ける脚取付部10Bにおける外周面を段差のない滑らかな面に形成できたので、釣り操作時に、元竿3とスピニングリール5とを伴握りする釣り人の人指し指等が脚取付部10Bに掛かることとなるが、その部分が滑らかな面に形成してあるので、違和感が少なく釣り人の指が痛くならず、握りやすくなる。
ここに、前カバー体11と脚取付部10Bとで、固定側のフード部7を構成する。このフード部7が保持する対象となるリールとしては、スピニングリール以外に両軸受リールであってもよい。
つまり、従来、筒状のシートボディ10の竿先端、竿尻端においては、元竿3の外周面とシートボディ10の竿先端等の開口縁との間に内外径の相違により半径方向で間隙が存在する場合には、元竿3の外周面に取付用の糸を巻き付けてその間隙を埋め巻き付けた糸とシートボディ10の端部とに亘って樹脂塗料を塗って固める作業形態を採っていた。そうすると、糸を巻き付ける作業と樹脂塗料を塗布する作業が大変になっていた。
断面が円弧状に盛り上がっている円弧状受止面10eの左右両端位置には、平坦面が形成してあり、リール脚5Aの左右両端及び脚押さえ体13の両端脚部13Cを受け止めることのできる平坦受止面10fに形成してある。
平坦受止面10fにおける竿尻端部10Dに対応した部分10hにおいては、二つの部分に区分けされており、竿先側の部分が広い幅の矩形部分であり、竿尻側の部分が狭い幅の矩形部分に形成されている。
この点による作用効果については後述する。
以上、シートボディ10としては、中央部にスリットが切られていてその部分で筒状となっていないもの、或いは、両端において下側部分が欠けているために筒状を呈していないものも含むものである。
後カバー体12の上端部12C及び略直線状部分12Bの上半分と、筒状のシートボディ10の平坦受止面10fと円弧状受止面10eとの間に形成された空間には、脚押さえ体13が挿入される。ここに、後カバー体12と脚押さえ体13とで可動側のフード部8を構成する。
したがって、脚押さえ体13を収納するために、直線状部分12Bと上端部12Cとが図示した形状を維持するものであっても、中間取付部10Cの下半部分を薄肉に形成することによって下半部分12Aの形状を小さくできるので、後カバー体12の構造をコンパクトなものにできる。
そうすると、この部分に指を回してリール脚5Aとリールシート4とを伴握りする釣り人に採って握り易く、かつ、この薄い肉部分の形状も任意なものにできる。
したがって、図6に示すように、後カバー体12は、その取付座面に外嵌被着された状態で、取付座面をピッタリ覆う筒状体に形成され、その取付座面に被着された状態で前記段差10pより突出しないように、薄い金属で構成されている。金属材料としては、ステンレス、チタン、アルミニュウム等が採用される。ただし、金属以外の材料を使用する場合には、周方向に強化繊維を配置した樹脂材を使用することも可能である。この場合には、熱可塑性樹脂以外に熱硬化性樹脂のエポキシ等の使用可能である。これによって、金属を使用する場合に比べて軽量化等を図ることができる。
所定位置に装着されたスリーブ14は、後カバー体12の竿尻端と段差無く繋がる状態で取り付けられており、リールシート4を握り込む釣り人に、違和感や手の痛みを与えることはない。
ここに、脚押さえ体13とその脚押さえ体13を被覆してガイドする後カバー体12とでフード部を構成する。
また、ナットに手が触れるところから、仕掛けを投入する際等に竿を振ると同時にナットを緩め操作するところからナットが釣り操作の途中で緩みを生じたり、ナットを可動フードとともに移動させる必要から、ナットとネジ部との咬合状態は比較的甘く設置されており、ナットがネジ部に螺合した状態であっても、多少ナットにガタツキが生ずる等の欠点があった。
図2〜図6に示すように、装飾リング17は、外周面に大径部17aと小径部17bを有しており、小径部17bをストッパー体16の竿尻開口端の内周面に密着する状態で装着され、大径部17aと小径部17bとの段差部分をストッパー体16の竿尻端に当接させて、位置決めされるものである。大径部17aはストッパー体16の外周面と段差の無い状態で繋がるように、同一外径に設定されている。装飾リング17はストッパー体16に接着固定される。
(1) 上記実施形態では、前記シートボディの前記竿体挿通用の円形孔の軸芯より前記シートボディの前記フード部を装着する円弧状外周面の軸芯を、リール脚収納部側に偏芯させる構成として、可動側のフード部12について説明したが、固定側のフード部11に適用してもよい。
(2) フード部7、8にカバー体11、12を装備しなくてもよい。
(3) 上記リールシート4を適用する釣り竿Aとしては、前記した投げ竿だけでなく、磯竿、船竿等に使用してもよい。
5 スピニングリール(リール)
5A リール脚
8 フード部(可動側のフード部)
10 筒状のシートボディ
10A 貫通孔(竿体挿通用の円形孔)
10n 下向き円弧面(円弧状外周面)
12 後カバー体(カバー体)
13 脚押さえ体
X 軸芯(竿体挿通用の円形孔の軸芯)
Y 軸芯(円弧状外周面の軸芯)
Claims (3)
- 竿体の所定箇所に装着される筒状のシートボディに、リール脚を保持する部分が円周方向の一部分に形成されているフード部を外嵌装着するための円弧状外周面を装備するとともに、前記シートボディの内部に前記竿体を挿通する竿体挿通用の円形孔を備え、前記円弧状外周面の軸芯を前記円形孔の軸芯に対して、前記フード部のリール脚を保持する部分に近い方に設定してある筒状リールシート。
- 竿体の所定箇所に装着される筒状のシートボディに、リール脚を保持する部分が円周方向の一部分に形成されているフード部を外嵌装着するための円弧状外周面を装備するとともに、前記シートボディの内部に前記竿体を挿通する竿体挿通用の円形孔を備え、前記フード部を、前記円弧状外周面に外嵌装着されるカバー体と、前記カバー体の前記保持する部分に位置するリール脚の押さえ体とで構成し、前記シートボディの前記竿体挿通用の円形孔の軸芯より前記シートボディの円弧状外周面の軸芯を前記脚押さえ体に近い方に設定し、前記カバー体を前記シートボディの円弧状外周面に密着状態で装着し、前記シートボディに取付固定してある筒状リールシート。
- 請求項1又は2記載の筒状リールシートを備えた釣り竿。
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