JP2563348Y2 - 変速機のリバースシフト装置 - Google Patents

変速機のリバースシフト装置

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JP2563348Y2
JP2563348Y2 JP1991028708U JP2870891U JP2563348Y2 JP 2563348 Y2 JP2563348 Y2 JP 2563348Y2 JP 1991028708 U JP1991028708 U JP 1991028708U JP 2870891 U JP2870891 U JP 2870891U JP 2563348 Y2 JP2563348 Y2 JP 2563348Y2
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notch
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秀明 清水
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Suzuki Motor Co Ltd
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  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は変速機のリバースシフ
ト装置に係り、特にミスシフト防止機構を構成する係合
カムの潤滑を良好に果し得てこの係合カムの嵌合孔を容
易に且つ精度を確保して形成し得る変速機のリバースシ
フト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両においては、内燃機関の
駆動力を走行状態に応じて所要に変換して取り出すため
に、変速機を備えている。変速機には、ギヤ式やトルク
コンバータ式、ベルト式等のものがある。ギヤ式の変速
機は、複数段の変速ギヤ列を変速操作機構により選択的
に噛合させ、駆動力を所望に変換して取り出す。
【0003】変速機のシフト装置としては、実公平2−
44133号公報に開示されるものがある。この公報に
開示される変速機のシフト装置は、変速機の前進用の複
数のフォークシャフトのうちの少くとも2本に摺動自在
の支持されるとともにリバースシフト時に前記2本のフ
ォークシャフトの軸方向に独立して移動するリバースシ
フトフォークを設けたものである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、従来の変速
機にあっては、シフトレバーのシフトパターンにおいて
前進用の各変速位置及び後進用の変速位置を有するとと
もに、前記前進用の各変速位置の一変速位置及び前記後
進用の変速位置のシフト方向を中立位置に通じる中間位
置を挟んで同一直線上に対向配設したものがある。この
ように前進用の各変速位置の一変速位置及び後進用の変
速位置のシフト方向を中立位置に通じる中間位置を挟ん
で同一直線上に対向配設した変速機においては、シフト
レバーを前記前進用の一変速位置から中立位置に戻す際
に、誤って後進用のシフト位置へシフトされ易い不都合
があった。
【0005】そこで、この考案の出願人は、シフトレバ
ーの前進用の一変速位置から後進用の変速位置への中立
位置を介しないシフト操作を阻止するミスシフト防止機
構を設けた変速機を既に出願している。前記ミスシフト
防止機構は、シフトレバーのセレクト操作により軸方向
移動されるとともにシフト操作により周方向移動されて
前進用及び後進用の変速ギヤ列のいずれか一を選択的に
噛合させるシフトアンドセレクトシャフトの途中に切欠
き部を設け、このシフトアンドセレクトシャフトに装着
される係合カムに装着孔及び嵌合孔を設け、嵌合孔に嵌
合される係合ピンを設け、切欠き部を覆い且つ外周面が
装着孔の内周面に密着するようにシフトアンドセレクト
シャフトに係合カムを装着するとともにこの係合カムの
嵌合孔に係合ピンを嵌合して切欠き部に係合することに
よりシフトアンドセレクトシャフトに係合カムを切欠き
部の交差する角度だけ周方向移動可能且つ切欠き部の軸
方向長さだけ軸方向移動可能に装着して設け、係合カム
の前進用の一変速位置及び後進用の変速位置の中間位置
側にこの係合カムの周方向移動及び軸方向移動を規制す
るストッパを設け、シフトレバーを中立位置から前進用
の一変速位置及び後進用の変速位置の中間位置にセレク
ト操作した際に係合カムの第1カム面をストッパの第1
当接面に押圧するとともに中間位置から前進用の一変速
位置にシフト操作した際に係合カムの第2カム面をスト
ッパの第2当接面に押圧すべく付勢するスプリングを設
け、係合カムと係合ピンと切欠き部とストッパとスプリ
ングとの連係によりシフトレバーの前進用の一変速位置
から後進用の変速位置への中立位置を介しない直接的な
シフト操作を阻止する前記ミスシフト防止機構を構成し
ている。
【0006】ところが、前記ミスシフト防止機構は、図
13・図14に示す如く、係合カム202に、シフトア
ンドセレクトシャフト204への装着孔206を設ける
とともに係合ピン214の嵌合される嵌合孔216を設
けている。装着孔206は、切欠き部212の軸方向長
さよりも長い軸方向長さを有し、且つシフトアンドセレ
クトシャフト204の外周面210が密着する内周面2
08を有している。嵌合孔216は、装着孔206と交
差する方向に指向し、且つ装着孔206に連通してい
る。前記係合カム202は、シフトアンドセレクトシャ
フト204の切欠き部212を覆い且つ外周面210が
装着孔206の内周面208に密着するよう装着してい
る。このため、係合カム202は、シフトアンドセレク
トシャフト204の装着された装着孔206内に潤滑油
を導入し難く、しかも係合カム202が変速機内の油面
よりも上方に位置して設けられていることも相俟って、
係合カム202の潤滑を良好に果し得ない不都合があ
る。
【0007】また、係合カム202には、シフトアンド
セレクトシャフト204の切欠き部212に係合する係
合ピン214の嵌合される嵌合孔216を、装着孔20
6の軸方向と交差する方向に指向し且つ装着孔206に
連通して設けている。ところが、図15に示す如く、係
合カム202に嵌合孔216を削孔具であるドリル21
8で形成する場合には、図16に示す如く、嵌合孔21
6の連通する部位の装着孔206の内周面208にドリ
ル218の先端220が干渉することにより、係合カム
202の一側からの嵌合孔216の形成が困難となる不
都合がある。このため、図17・図18に示す如く、係
合カム202の各側からドリル218により各側嵌合孔
216−1・216−2を夫々形成し、装着孔206に
連通する部位において合致させることにより嵌合孔21
6を形成しなければならず、2工程を要する不都合があ
るとともに各側嵌合孔216−1・216−2の軸心の
不一致により精度を確保し難い不都合がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような不都合を解消
すべく、この考案は、変速機の変速機ケース内に設けた
前進用の変速ギヤ列の同期噛合機構及び後進用の変速ギ
ヤ列の噛合機構を夫々切換動作させる前進用及び後進用
の各シフトシャフトを設け、シフトレバーのセレクト操
作により軸方向移動されて前記各シフトシャフトのいず
れか一に選択的に係合されるとともにシフト操作により
周方向移動されて前記係合した各シフトシャフトのいず
れか一を移動させて前記前進用及び後進用の変速ギヤ列
のいずれか一を選択的に噛合させるシフトアンドセレク
トシャフトを設け、前記変速機はシフトレバーのシフト
パターンにおいて前進用の各変速位置及び後進用の変速
位置を有するとともに前記前進用の各変速位置の一変速
位置及び後進用の変速位置のシフト方向を中立位置に通
じる中間位置を挟んで同一直線上に対向配設し、前記シ
フトレバーの前進用の一変速位置から後進用の変速位置
への前記中立位置を介しないシフト操作を阻止するミス
シフト防止機構を設け、このミスシフト防止機構は前記
シフトアンドセレクトシャフトの途中の外周面を周方向
及び軸方向に切欠いて交差する第1、第2係合面を有す
る切欠き部を設け、前記シフトアンドセレクトシャフト
に周方向移動可能且つ軸方向移動可能に装着される係合
カムを設け、この係合カムには前記切欠き部の軸方向長
さよりも長い軸方向長さを有し且つ前記シフトアンドセ
レクトシャフトの外周面が密着する内周面を有する装着
孔を設けるとともにこの装着孔の軸方向と交差する方向
に指向し且つこの装着孔に連通する嵌合孔を設け、この
嵌合孔に嵌合されるとともに前記切欠き部に係合される
係合ピンを設け、前記シフトアンドセレクトシャフトの
切欠き部を覆い且つ外周面が前記装着孔の内周面に密着
するように前記シフトアンドセレクトシャフトに係合カ
ムを装着するとともにこの係合カムの嵌合孔に係合ピン
を嵌合して前記切欠き部に係合することにより前記シフ
トアンドセレクトシャフトに係合カムを前記切欠き部の
第1、第2係合面の交差する角度だけ周方向移動可能且
つ前記切欠き部の軸方向長さだけ軸方向移動可能に装着
して設け、前記係合カムの前記前進用の一変速位置及び
後進用の変速位置の中間位置側にこの係合カムの周方向
移動及び軸方向移動を規制するストッパを設け、前記シ
フトレバーを中立位置から前記前進用の一変速位置及び
後進用の変速位置の中間位置にセレクト操作した際に前
記係合カムの第1カム面を前記ストッパの第1当接面に
押圧するとともに前記中間位置から前進用の一変速位置
にシフト操作した際に前記係合カムの第2カム面を前記
ストッパの第2当接面に押圧すべく付勢するスプリング
を設け、前記切欠き部と係合カムと係合ピンとストッパ
とスプリングとの連係により前記シフトレバーの前進用
の一変速位置から後進用の変速位置への中立位置を介し
ないシフト操作を阻止する前記ミスシフト防止機構を構
成した変速機のリバースシフト装置において、前記シフ
トアンドセレクトシャフトの切欠き部を覆い且つ外周面
が前記装着孔の内周面に密着するようにシフトアンドセ
レクトシャフトに装着された前記係合カムには前記嵌合
孔の連通する部位の装着孔の内周面に前記シフトアンド
セレクトシャフトの外周面から離間し、かつ装着孔の軸
方向に貫通する丸み除去部を設けたことを特徴とする。
【0009】
【作用】この考案の構成によれば、シフトアンドセレク
トシャフトの切欠き部を覆い且つ外周面が装着孔の内周
面に密着するようにシフトアンドセレクトシャフトに装
着された係合カムには、嵌合孔の連通する部位の装着孔
の内周面に、シフトアンドセレクトシャフトの外周面か
ら離間し、かつ装着孔の軸方向に貫通する丸み除去部を
設けたことにより、この丸み除去部によって、係合カム
の装着孔内に潤滑油を導入することができるとともに、
嵌合孔の連通する部位の装着孔の内周面における削孔具
の干渉を回避することができる。
【0010】
【実施例】以下図面に基づいてこの考案の実施例を詳細
に説明する。
【0011】図1〜図12は、この考案の実施例を示す
ものである。図4において、2は手動式の変速機であ
る。一般に、自動車等の車両に搭載された図示しない内
燃機関の駆動力は、クラッチ機構4を介して変速機2に
より所望のトルク・回転数に変換して取り出され、終減
速機構6から差動機構8を介して図示しない車輪を駆動
する。
【0012】前記変速機2は、変速機ケース10内にメ
イン軸12とカウンタ軸14とリバースアイドル軸16
とを軸支している。各軸12〜16には、前進用の変速
ギヤ列である最低速ギヤ列たる1速ギヤ列18から最高
速ギヤ列たる5速ギヤ列26までと、後進用のギヤ列で
あるリバースギヤ列28とを設けている。
【0013】前記第1速ギヤ列18は、メイン1速ギヤ
30とカウンタ1速ギヤ32とからなる。2速ギヤ列2
0は、メイン2速ギヤ34とカウンタ2速ギヤ36とか
らなる。3速ギヤ列22は、メイン3速ギヤ38とカウ
ンタ3速ギヤ40とからなる。4速ギヤ列24は、メイ
ン4速ギヤ42とカウンタ4速ギヤ44とからなる。5
速ギヤ列26は、メイン5速ギヤ46とカウンタ5速ギ
ヤ48とからなる。リバースギヤ列28は、メインリバ
ースギヤ50とカウンタリバースギヤ52とリバースア
イドラギヤ54とからなる。
【0014】前記第1速ギヤ列18のカウンタ1速ギヤ
30と2速ギヤ列20のカウンタ2速ギヤ36との間に
は、1速・2速用同期噛合機構56が設けられている。
1速・2速用同期噛合機構56は、1速・2速切換スリ
ーブ58の軸方向移動により、1速ギヤ列18と2速ギ
ヤ列20とを選択的に噛合させる。なお、1速・2速切
換スリーブ58には、前記リバースギヤ列28のカウン
タリバースギヤ52が一体的に設けられている。
【0015】また、前記3速ギヤ列22のメイン3速ギ
ヤ38と4速ギヤ列24のメイン4速ギヤ42との間に
は、3速・4速用同期噛合機構60が設けられている。
3速・4速用同期噛合機構60は、3速・4速切換スリ
ーブ62の軸方向移動により、3速ギヤ列22と4速ギ
ヤ列24とを選択的に噛合させる。
【0016】また、前記5速ギヤ列26のメイン5速ギ
ヤ46側部には、5速用同期噛合機構64が設けられて
いる。5速用同期噛合機構64は、5速切換スリーブ6
6の軸方向移動により、5速ギヤ列26を選択的に噛合
させる。
【0017】前記リバースギヤ列28には、リバース用
噛合機構68が設けられている。リバース用噛合機構6
8は、リバースアイドルギヤ54にリバース切換スリー
ブ70を一体的に設けている。このリバース切換スリー
ブ70を軸方向移動させることにより、リバースギヤ列
28を選択的に噛合させる。
【0018】また、図3及び図7〜図12に示す如く、
変速機2の変速機ケース10には、前記1速ギヤ列18
〜5速ギヤ列26及びリバースギヤ列28を選択的に噛
合させるべく、変速用シフトシャフト群72が設けられ
ている。
【0019】変速用シフトシャフト群72は、1速・2
速用シフトシャフト74と3速・4速用シフトシャフト
76と5速用シフトシャフト78とリバース用シフトシ
ャフト80とから構成される。
【0020】前記1速・2速用シフトシャフト74に
は、1速・2速用同期噛合機構56の1速・2速切換ス
リーブ58に係合する1速・2速シフトフォーク82を
設けるとともに、後述の1速・2速シフトヨーク90を
設ける。
【0021】前記3速・4速用シフトシャフト76に
は、3速・4速用同期噛合機構60の3速・4速切換ス
リーブ62に係合する3速・4速シフトフォーク84を
設けるとともに、後述の3速・4速シフトヨーク92を
設ける。
【0022】前記5速用シフトシャフト78には、5速
用同期噛合機構64の5速切換スリーブ66に係合する
5速シフトフォーク86を設けるとともに、後述の5速
・リバースシフトヨーク94を設ける。
【0023】前記リバース用シフトシャフト80には、
リバース用噛合機構68のリバース切換スリーブ70に
係合するリバースシフトレバー87を揺動させるリバー
スシフトフォーク88を設けるとともに、このリバース
シフトフォーク88により5速用シフトシャフト78に
連絡して設ける。
【0024】前記各シフトシャフト74〜80の各ヨー
ク90〜94は、シフトアンドセレクトシャフト96に
設けたシフトアンドセレクトレバー98に選択的に係合
される。
【0025】シフトアンドセレクトシャフト96は、変
速機ケース10に固設された保持ケース100に軸方向
移動可能且つ周方向移動可能に保持されている。このシ
フトアンドセレクトシャフト96には、軸方向移動及び
周方向移動させるためのシフトアンドセレクトアーム1
02が設けられている。シフトアンドセレクトアーム1
02は、図示しないシフトレバーに接続されている。シ
フトアンドセレクトシャフト96は、シフトレバーのセ
レクト操作により軸方向移動され、シフト操作により周
方向移動される。
【0026】前記変速機2は、シフトレバーのセレクト
操作によるシフトアンドセレクトシャフト96の軸方向
移動により、シフトアンドセレクトレバー98が各シフ
トシャフト74〜80に設けた各ヨーク90〜94のい
ずれか一に係合されてセレクトされる。また、変速機2
は、シフトレバーのシフト操作によるシフトアンドセレ
クトシャフト96の周方向移動により、前記係合された
各シフトシャフト74〜80のいずれか一がシフトさ
れ、各シフトフォーク82〜88のいずれか一により各
変速ギヤ列18〜28のいずれか一が選択的に噛合され
る。
【0027】前記変速機2は、シフトレバーのシフトパ
ターンにおいて、前進用の1速位置(1)〜5速位置
(5)及び後進用のリバース位置(R)を有し、前進用
の5速位置(5)及び後進用のリバース位置(R)のシ
フト方向を中立位置(N)に通じる中間位置を挟んで同
一直線上に対向配設している。
【0028】この変速機2は、シフトレバーの前進用の
5速位置(5)から後進用のリバース位置(R)への中
立位置(N)を介しない直接的なシフト操作を阻止する
ミスシフト防止機構104を設けている。
【0029】ミスシフト防止機構104は、図5・図6
に示す如く、シフトアンドセレクトシャフト96の途中
の外周面140を周方向及び軸方向に切欠いて、角度θ
で交差する第1係合面106、第2係合面108を有す
る切欠き部110を設けている。この切欠き部110に
は、係合ピン112が嵌合される。
【0030】また、ミスシフト防止機構104は、図1
・図2に示す如く、シフトアンドセレクトシャフト96
に周方向移動可能且つ軸方向移動可能に装着される係合
カム114を設けている。この係合カム114には、従
来例に示す図13・図14と同様に、図19・図20に
示す如く、シフトアンドセレクトシャフト96への装着
孔116を設けるとともに、係合ピン112の嵌合され
る嵌合孔118を設けている。装着孔116は、切欠き
部110の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有し、且
つシフトアンドセレクトシャフト96の外周面140が
密着する内周面132を有している。嵌合孔118は、
装着孔116の軸方向と交差する方向に指向し、且つこ
の装着孔116に連通して設けている。この嵌合孔11
8には、前記係合ピン112が嵌合される。係合カム1
14には、第1カム面120及び第2カム面122を設
けている。ミスシフト防止機構104は、シフトアンド
セレクトシャフト96の切欠き部110を覆い且つ外周
面136が装着孔116の内周面132に密着するよう
にシフトアンドセレクトシャフト96に係合カム114
を装着し、係合カム114の嵌合孔118に嵌合した係
合ピン112を切欠き部110に係合することにより、
シフトアンドセレクトシャフト96に係合カム114
を、切欠き部110の第1係合面106、第2係合面1
08の交差する角度θだけ周方向移動可能且つ切欠き部
110の軸々向長さだけ軸方向移動可能に装着して設け
ている。
【0031】また、ミスシフト防止機構104は、図7
〜図12に示す如く、係合カム114の周方向移動及び
軸方向移動を規制するストッパ124を設けている。ス
トッパ124は、係合カム114の前進用の5速位置
(5)及び後進用のリバース位置(R)の中間位置側に
位置させて保持ケース100に設けられている。ストッ
パ124は、ボルト様に形成され、係合カム114の第
1カム面120及び第2カム面122が夫々当接される
第1当接面126及び第2当接面128を設けている。
また、ストッパ124に対して係合カム114を押圧す
べく付勢するスプリング130をシフトアンドセレクト
シャフト96に外装して設けている。スプリング130
は、シフトレバーを中立位置(N)から前進用の5速位
置(5)及び後進用のリバース位置(R)の中間位置に
セレクト操作した際に、係合カム114の第1カム面1
20をストッパ124の第1当接面126に押圧すべく
付勢するとともに、シフトレバーを中間位置から前進用
の5速位置(5)にシフト操作した際に、係合カム11
4の第2カム面122をストッパ124の第2当接面1
28に押圧すべく付勢する。
【0032】これにより、ミスシフト防止機構104
は、切欠き部110と係合カム114と係合ピン112
とストッパ124とスプリング130との連係によっ
て、シフトレバーの前進用の5速位置(5)から後進用
のリバース位置(R)への、中立位置(N)を介しない
直接的なシフト操作を防止すべく構成している。
【0033】このミスシフト防止機構104の係合カム
114には、シフトアンドセレクトシャフト96の切欠
き部110の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有し且
つシフトアンドセレクトシャフト96の外周面140が
密着する内周面132を有する装着孔116を設け、こ
の装着孔116の軸方向と交差する方向に指向し且つこ
の装着孔116に連通する装着孔116を設けている。
そして、シフトアンドセレクトシャフト96の切欠き部
110を覆い且つ外周面140が装着孔116の内周面
132に密着するようにシフトアンドセレクトシャフト
96に装着された前記係合カム114には、図1・図2
に示す如く、嵌合孔118の連通する部位の装着孔11
6の内周面132に、シフトアンドセレクトシャフト9
6の外周面140から離間し、かつ装着孔116の軸方
向に貫通する丸み除去部134を設けている。この丸み
除去部134は、嵌合孔118の連通する部位の装着孔
116の内周面132の、嵌合孔118を削孔する方向
(図1においては下方向)の前側に設けている。
【0034】次に作用について説明する。
【0035】図7・図8に示す如く、変速機2のシフト
レバー(図示せず)が中立位置(N)にある場合には、
ミスシフト防止機構104の係合カム114の第1カム
面120とストッパ124の第1当接面126とは離間
しており、係合されていない。
【0036】図9・図10に示す如く、シフトレバーを
前進用の5速位置(5)にすべく中立位置(N)から矢
印A方向の5速位置(5)及びリバース位置(R)の中
間位置にセレクト操作すると、係合カム114の第1カ
ム面120がストッパ124の第1当接面126に接触
され、スプリング130の付勢力により係合カム140
を切欠き部110の軸方向に移動させつつストッパ12
4に押圧させる。
【0037】図11・図12に示す如く、シフトレバー
を中間位置から矢印B方向の5速位置(5)にシフト操
作すると、シフトアンドセレクトシャフト96が回転し
て係合ビン112と切欠き部110の第1係合面106
との係合により係合カム114も回転し、係合カム11
4の第1カム面120とストッパ124の第1当接面1
26との係合が外れ、スプリング130の付勢力により
係合カム114の第2カム面122がストッパ124の
第2当接面128に係合する。
【0038】次いで、シフトレバーを5速位置(5)か
ら矢印C方向の中間位置を介しリバース位置(R)に直
接的にシフト操作しようとすると、切欠き部110の第
1係合面106に係合していた係合ピン112が、シフ
トアンドセレクトシャフト96の回転により第2係合面
108に係合する。この係合によって、中間位置から矢
印C方向のリバース位置(R)にさらに回転しようとす
るシフトアンドセレクトシャフト96は、係合ピン11
2と係合カム114とを介してストッパ124に当接さ
れ、リバース位置(R)へのシフト操作を阻止される。
【0039】この状態から、シフトレバーを中立位置
(N)に戻すべくセレクト操作すると、係合カム114
の第2カム面122とストッパ124の第2当接面12
8との係合が解除され、図7・図8に示す中立位置
(N)に戻る。これにより、シフトレバーをリバース位
置(R)にシフト操作することができる。
【0040】よって、前進用の5速位置(5)からリバ
ース位置(R)へシフト操作する場合には、シフトレバ
ーを5速位置(5)から一度中立位置(N)に戻し、新
たに中立位置(N)からリバース位置(R)へシフト操
作する必要がある。
【0041】このように、この変速機2のリバースシフ
ト装置は、5速位置(5)から中立位置(N)を介しな
いリバース位置(R)への直接的なシフト操作を、ミス
シフト防止機構104によって阻止することができ、ミ
スシフトを防止することができるものである。
【0042】このような変速機2のリバースシフト装置
において、シフトアンドセレクトシャフト96の切欠き
部110を覆い且つ外周面140が装着孔116の内周
面132に密着するようにシフトアンドセレクトシャフ
ト96に装着された係合カム114には、嵌合孔118
の連通する部位の装着孔116の内周面132に、シフ
トアンドセレクトシャフト96の外周面140から離間
し、かつ装着孔116の軸方向に貫通する丸み除去部1
34を設けている。これにより、この変速機2のリバー
スシフト装置は、図1・図2に示す如く、丸み除去部1
34によって、ミスシフト防止機構104を構成する係
合カム114の装着孔116内に潤滑油を導入すること
ができるとともに、嵌合孔118の連通する部位の装着
孔116の内周面132における削孔具であるドリル1
36の先端138の干渉を回避することができる。
【0043】このため、この変速機2のリバースシフト
装置は、丸み除去部134によって潤滑油を導入し得る
ことにより、シフトアンドセレクトシャフト96と係合
カム114との潤滑を良好に果すことができる。また、
丸み除去部134によって削孔具であるドリル136の
干渉を回避し得ることにより、係合カム114の一側か
ら嵌合孔118を1工程で形成することができ、嵌合孔
118を容易に且つ精度を確保して形成することができ
る。
【0044】
【考案の効果】このように、この考案によれば、シフト
アンドセレクトシャフトの切欠き部を覆い且つ外周面が
装着孔の内周面に密着するようにシフトアンドセレクト
シャフトに装着された係合カムには、嵌合孔の連通する
部位の装着孔の内周面に、シフトアンドセレクトシャフ
トの外周面から離間し、かつ装着孔の軸方向に貫通する
丸み除去部を設けたことにより、この丸み除去部によっ
て、係合カムの装着孔内に潤滑油を導入することができ
るとともに、嵌合孔の連通する部位の装着孔の内周面に
おける削孔具の干渉を回避することができる。
【0045】このため、この考案の変速機のリバースシ
フト装置は、丸み除去部によって潤滑油を導入し得るこ
とにより、シフトアンドセレクトシャフトと係合カムと
の潤滑を良好に果し得る。また、丸み除去部によって削
孔具の干渉を回避し得ることにより、一側から嵌合孔を
1工程で形成し得て、嵌合孔を容易に且つ精度を確保し
て形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の実施例を示す変速機のリバースシフ
ト装置の係合カムの平面図である。
【図2】係合カムの嵌合孔を削孔する状態の平面図であ
る。
【図3】シフトアントセレクトシャフトとシフトアンド
セレクトレバーとの概略拡大図である。
【図4】変速機の概略断面図である。
【図5】シフトアンドセレクトシャフトの側面図であ
る。
【図6】図5の〓−〓線拡大断面図である。
【図7】ニュートラル位置におけるリバースシフト装置
の側面図である。
【図8】ニュートラル位置におけるミスシフト防止機構
の底面図である。
【図9】5速位置側へセレクト操作時のリバースシフト
装置の側面図である。
【図10】5速位置側へセレクト操作時のミスシフト防
止機構の底面図である。
【図11】5速位置側へシフト操作時のリバースシフト
装置の側面図である。
【図12】5速位置側へシフト操作時のミスシフト防止
機構の底面図である。
【図13】従来例を示す係合カムの平面図である。
【図14】従来例を示す係合カムの断面図である。
【図15】係合カムに嵌合孔を削孔する状態の平面図で
ある。
【図16】係合カムに嵌合孔を削孔具により削孔した状
態の平面図である
【図17】係合カムの一側から嵌合孔を削孔具により削
孔した状態の平面図である。
【図18】係合カムの各側から嵌合孔を削孔具により削
孔した状態の平面図である。
【図19】この考案による丸み除去部を設けた係合カム
の平面図である。
【図20】この考案による丸み除去部を設けた係合カム
の断面図である。
【符号の説明】
2 変速機 18 1速ギヤ列 20 2速ギヤ列 22 3速ギヤ列 24 4速ギヤ列 26 5速ギヤ列 28 リバースギヤ列 56 1速・2速用同期噛合機構 60 3速・4速用同期噛合機構 64 5速用同期噛合機構 68 リバース用噛合機構 96 シフトアンドセレクトシャフト 98 シフトアンドセレクトレバー 110 切欠き部 112 係合ピン 114 係合カム 124 ストッパ 130 スプリング 134 丸み除去部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速機の変速機ケース内に設けた前進用
    の変速ギヤ列の同期噛合機構及び後進用の変速ギヤ列の
    噛合機構を夫々切換動作させる前進用及び後進用の各シ
    フトシャフトを設け、シフトレバーのセレクト操作によ
    り軸方向移動されて前記各シフトシャフトのいずれか一
    に選択的に係合されるとともにシフト操作により周方向
    移動されて前記係合した各シフトシャフトのいずれか一
    を移動させて前記前進用及び後進用の変速ギヤ列のいず
    れか一を選択的に噛合させるシフトアンドセレクトシャ
    フトを設け、前記変速機はシフトレバーのシフトパター
    ンにおいて前進用の各変速位置及び後進用の変速位置を
    有するとともに前記前進用の各変速位置の一変速位置及
    び後進用の変速位置のシフト方向を中立位置に通じる中
    間位置を挟んで同一直線上に対向配設し、前記シフトレ
    バーの前進用の一変速位置から後進用の変速位置への前
    記中立位置を介しないシフト操作を阻止するミスシフト
    防止機構を設け、このミスシフト防止機構は前記シフト
    アンドセレクトシャフトの途中の外周面を周方向及び軸
    方向に切欠いて交差する第1、第2係合面を有する切欠
    き部を設け、前記シフトアンドセレクトシャフトに周方
    向移動可能且つ軸方向移動可能に装着される係合カムを
    設け、この係合カムには前記切欠き部の軸方向長さより
    も長い軸方向長さを有し且つ前記シフトアンドセレクト
    シャフトの外周面が密着する内周面を有する装着孔を設
    けるとともにこの装着孔の軸方向と交差する方向に指向
    し且つこの装着孔に連通する嵌合孔を設け、この嵌合孔
    に嵌合されるとともに前記切欠き部に係合される係合ピ
    ンを設け、前記シフトアンドセレクトシャフトの切欠き
    部を覆い且つ外周面が前記装着孔の内周面に密着するよ
    うに前記シフトアンドセレクトシャフトに係合カムを装
    着するとともにこの係合カムの嵌合孔に係合ピンを嵌合
    して前記切欠き部に係合することにより前記シフトアン
    ドセレクトシャフトに係合カムを前記切欠き部の第1、
    第2係合面の交差する角度だけ周方向移動可能且つ前記
    切欠き部の軸方向長さだけ軸方向移動可能に装着して設
    け、前記係合カムの前記前進用の一変速位置及び後進用
    の変速位置の中間位置側にこの係合カムの周方向移動及
    び軸方向移動を規制するストッパを設け、前記シフトレ
    バーを中立位置から前記前進用の一変速位置及び後進用
    の変速位置の中間位置にセレクト操作した際に前記係合
    カムの第1カム面を前記ストッパの第1当接面に押圧す
    るとともに前記中間位置から前進用の一変速位置にシフ
    ト操作した際に前記係合カムの第2カム面を前記ストッ
    パの第2当接面に押圧すべく付勢するスプリングを設
    け、前記切欠き部と係合カムと係合ピンとストッパとス
    プリングとの連係により前記シフトレバーの前進用の一
    変速位置から後進用の変速位置への中立位置を介しない
    シフト操作を阻止する前記ミスシフト防止機構を構成し
    た変速機のリバースシフト装置において、前記シフトア
    ンドセレクトシャフトの切欠き部を覆い且つ外周面が前
    記装着孔の内周面に密着するようにシフトアンドセレク
    トシャフトに装着された前記係合カムには前記嵌合孔の
    連通する部位の装着孔の内周面に前記シフトアンドセレ
    クトシャフトの外周面から離間し、かつ装着孔の軸方向
    に貫通する丸み除去部を設けたことを特徴とする変速機
    のリバースシフト装置。
JP1991028708U 1991-03-30 1991-03-30 変速機のリバースシフト装置 Expired - Lifetime JP2563348Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53128465U (ja) * 1977-03-18 1978-10-12
JPS5962771A (ja) * 1982-09-30 1984-04-10 Aisin Seiki Co Ltd 歯車変速機のリバ−スミスシフト防止機構

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