JP2009228745A - 手動変速機 - Google Patents

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    • F16H61/24Providing feel, e.g. to enable selection
    • F16H2061/242Mechanical shift gates or similar guiding means during selection and shifting

Abstract

【課題】簡易な構成で、リバースシフト時におけるギヤ鳴りの抑制が図られた手動変速機を提供する。
【解決手段】手動変速機は、インナーレバー128がシフトヘッド121と係合した状態で、ギヤトレインに後進段を構築するようにシフトフォークシャフト124を移動させるにつれて、セレクトインナーレバー107は、プレボークピン109と係合して、前進段を一時的に構築する第1状態から、シフトセレクトレバーの軸方向に移動し、プレボークピン109との係合状態が解除され、前進段が構築された状態を解除する第2状態に切替可能とされる。
【選択図】図1

Description

本発明は、手動変速機に関する。
従来からギヤ鳴り防止などに関して、各種工夫が施された手動変速機が各種提案されている。
特開2003−14114号公報に記載された手動変速機は、シフトアームと、シフトアームに設けられ、リバース位置へのシフト操作に伴なうシフト初期に所定の前進変速段用シフトピースを所定量駆動するとともにシフト終期には前記所定の前進変速段用シフトピースを元に戻す連動アームが、連動、連結される。
連動アームは、リバース位置へのシフト操作に伴ない、シフトアームが回動した時に、そのシフト初期には、たとえば、3−4速用シフトピースを所定量駆動する。シフト終期には、3−4速用シフトピースを元に戻すようにして、メインシャフトを一時制動することで、ギヤ鳴りの発生を防止しつつリバース変速段を確立している。
特開平11−63221号公報に記載された手動変速機は、セレクトシフトコントロールシャフトの作動に連動して、一定した前進変速段をなすための少なくとも1つのシフトレールと、セレクトシフトコントロールシャフトの作動により、これに連動して、後進段をなす後進シフトレールと、後進段変速機時の衝撃を緩衝する後進変速衝撃緩衝手段とを備えている。
そして、セレクトシフトコントロールシャフトが後進のために後進シフトレールをセレクトして、後進段変速段にシフトすると、セレクトシフトコントロールシャフトに連動して、前進シフトレールが弾性的に押圧される。これにより、前進シフトレールによる同期作用により、慣性的に回転している変速機のインプットシャフトを停止する。この際、後進段変速衝撃緩衝手段によって、後進段変速時の衝撃を緩衝が図られている。
特開平9−32921号公報に記載された変速操作機構は、手動変速機を変速操作するシフト・セレクト装置にシフトアームと補助シフタアームとが設けられている。そして、シバースシフト時に、シフタアームが5−RレールをR位置側に移動する際に、補助シフタアームが1−2レールを、シンクロ機構の同期作用に必要なストロークだけ一時的に移動し、この第2速のシンクロ機構の同期作用で手動変速機の入力軸の回転を止める。そして、補助シフタアーム内には、ロックボール機構が設けられている。
特開2005−155800号公報に記載された手動変速機は、メインシャフト又はカウンタシャフトに設けられたシンクロ機構と、複数のシフトフォークと、リバースフォーク軸に関連して設けられたシフトフォーク作動アセンブリとを備えている。そして、シフトフォーク作動アセンブリは、変速操作部材がニュートラルから後進位置にシフトされる時に、一つのシフトフォークを移動させてシンクロ機構を作動させることにより、メインシャフト又はカウンタシャフトの回転を停止させる。そして、シフトフォーク作動アセンブリは、変速操作部材が後進位置からニュートラル位置に戻される時には、前記シフトフォークを移動させない一方向構造を有する。
特開2003−14114号公報 特開平11−63221号公報 特開平9−32921号公報 特開2005−155800号公報
上記特開2003−14114号公報に記載された手動変速機においては、3−4速用シフトピースには、第1係合アームや第2係合アーム等を形成する必要があり、さらに、シフトアームには、第1係合アームや第2係合アームに対応する第1および第2駆動アームを設ける必要がある。
そして、第1係合アームや第2係合アームおよび第1および第2駆動アームの形状に基づいて、3−4速用シフトピースを所定量駆動し、さらに、シフト終期には、3−4速用シフトピースを元に戻すようにしている。このため、第1および第2係合アームと第1および第2駆動アームの形状の加工精度については、高い加工精度が求められ、当該形状制度が低いと後進段へのシフトする際に不具合が生じ易くなっている。
特開平11−63221号公報に記載された手動変速機の後進変速衝撃緩衝装置は、コントロールシャフトが貫通するように外挿して設けられるレバーハウジングと、レバーハウジングに枢軸旋回可能に固定されシフトレールに向いて延長するレバーとを含む。
そして、レバーハウジングは、コントロールシャフトが貫通する孔が形成されたアッパケーシングと、上記孔と整列してコントロールシャフトが貫通する孔が形成されたロアケーシングとを含む。そして、ロアーケーシングの内壁との間には、弾性部材が設けられており、レバーに弾性力を付与している。
このように、特開平11−63221号広報に記載された手動変速機の後進変速衝撃緩衝装置は、複数の部材によって構成されており、後進段にシフトする際に、動作の不具合が生じ易くなっている。
また、特開平9−32921号公報に記載された手動変速機においては、ロックボールが良好に回転しなかったり、異物の進入により、ロックボールが回転しない等の不具合が生じ易くなっている。
特開2005−155800号公報に記載されたシフトフォーク作動アセンブリは、3−4速シフトフォークに固定されシフトセレクト軸方向に伸長するプレート部材と、リバースフォーク軸に固定されたカムホルダーと、カムホルダーに取り付けられたカム(MBSカム)を含んでいる。そして、プレート部材の先端部にはピンが固定されており、MBSカムは軸でカムホルダーに取り付けられており、コイルバネにより時計回り方向に付勢されている。
このように、特開2005−155800号公報に記載されたシフトフォーク作動アセンブリは、複数の部材によって構成されており、動作不具合を生じ易くなっている。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、簡易な構成で、リバースシフト時におけるギヤ鳴りの抑制が図られた手動変速機を提供することである。
本発明に係る手動変速機は、前進段および後進段を選択的に構築可能なギヤトレインと、軸方向に移動可能とされると共に、周方向に回転可能に設けられたシフトセレクトレバーと、軸方向に移動可能に設けられると共に、軸方向に移動することでギヤトレインに後
進段を構築可能な第1シフトフォークシャフトと、軸方向に移動可能に設けられると共に、軸方向に移動することでギヤトレインに前進段を構築可能な第2シフトフォークシャフトと、第1シフトフォークシャフトに設けられた第1シフトヘッドと、第2シフトフォークシャフトに設けられた第2シフトヘッドと、第2シフトフォークシャフトに一体的に設けられたプレボークヘッドと、シフトセレクトシャフトに固定され、第1および第2シフトヘッドに選択的に係合可能な第1インナーレバーと、シフトセレクトレバーに該シフトセレクトレバーの軸方向に移動可能に設けられると共に、周方向に係止され、第1インナーレバーが第1シフトヘッドと係合する際に、プレボークヘッドと係合可能な第2インナーレバーとを備える。
そして、上記第1インナーレバーが第1シフトヘッドと係合した状態で、ギヤトレインに後進段を構築するように第1シフトフォークシャフトを移動させるにつれて、第2インナーレバーは、プレボークヘッドと係合して、前進段を一時的に構築する第1状態から、シフトセレクトレバーの軸方向に移動し、プレボークヘッドとの係合状態が解除され、前進段が構築された状態を解除する第2状態に切替可能とされる。
好ましくは、上記第1インナーレバーと第2インナーレバーとは、シフトセレクトシャフトの軸方向に間隔を隔てて設けられ、第2インナーレバーに対して、第1インナーレバーと反対側に設けられ、第2インナーレバーを第1インナーレバーに向けて付勢する付勢部材と、第1インナーレバーと第2インナーレバーとの間に設けられ、第2インナーレバーを支持可能な支持部材とをさらに備える。そして、上記2インナーレバーは、第1状態から第2状態になるときに、プレボークヘッドから受ける押圧力によって、付勢部材からの付勢力に抗して、プレボークヘッドの側面のうち、第1インナーレバーと反対側に位置する側面側に移動可能とされる。
好ましくは、上記支持部材は、シフトセレクトレバーに該シフトセレクトレバーの軸方向に係合し、第1および第2シフトヘッドのうち、シフトセレクトシャフトによりセレクトされたシフトヘッド以外のシフトヘッドと第1インナーレバーが係合することを抑制するインターロック部材とされる。
好ましくは、上記インターロック部材は、シフトセレクトシャフトの軸方向に配列する第1インナーレバーの両側面を覆うと共に、第1インナーレバーと第2インナーレバーとの間に達するように設けられ、第2インナーレバーは、インターロック部材に対して、隣り合う位置に設けられる。そして、上記付勢部材は、第2インナーレバーに対してインターロック部材と反対側に設けられ、第2インナーレバーおよびインターロック部材を介して、シフトセレクトシャフトを押圧する第1付勢部材とされる。さらに、上記インターロック部材に対して、第2インナーレバーと反対側に設けられ、インターロック部材を付勢部材の付勢方向と反対方向に向けて付勢する第2付勢部材をさらに備える。さらに、第1付勢部材と、第2付勢部材とは、第1インナーレバーおよびシフトセレクトレバーが、ニュートラル位置に位置するように付勢する。
好ましくは、上記シフトセレクトシャフトが軸方向に変位することで、第2インナーレバーがニュートラル位置から第1シフトヘッドと係合する際に、第2インナーレバーは、プレボークヘッドに対して、プレボークヘッドの側面のうち、インターロック部材と反対側に位置する側面に向けて近接し、シフトセレクトシャフトは、第1インナーレバーと第1シフトヘッドとを係合させた状態で、該シフトセレクトレバーの周方向のうち、一方の周方向に回転することで、第1シフトフォークシャフトを該第1シフトフォークシャフトの軸方向に変位させて、ギヤトレインに後進段を構築し、第2インナーレバーの表面のうち、プレボークヘッドと当接する当接面は、シフトセレクトレバーの一方の周方向に向かうにしたがって、プレボークヘッドから離れるように傾斜する第1傾斜面とされ、プレボ
ークヘッドの表面のうち、第2インナーレバーと当接する当接面は、第1傾斜面に対応する第2傾斜面とされる。
本発明に係る手動変速機によれば、簡易な構成でリバースへのシフト時にギヤ鳴りが生じることを抑制することができ、動作不具合等の弊害の発生の抑制を図ることができる。
本実施の形形態に係る手動変速機にについて、図1から図24を用いて説明する。
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、以下に複数の実施の形態が存在する場合、特に記載がある場合を除き、各々の実施の形態の特徴部分を適宜組合わせることは、当初から予定されている。
図1は、この発明の実施の形態に従った手動変速機の断面図である。図1を参照して、手動変速機100は、筐体としての変速機ケース101と、変速機ケース101の端部に取付けられたコントロールカバー102と、変速機ケース101内部を貫通し、矢印141で示す方向にスライド可能であり、かつ矢印142で示す方向に回動可能であるシフトセレクトレバー103とを有する。
手動変速機100は、自動車の走行状態に応じてエンジンの回転速度および回転トルクを変換して駆動輪に伝える装置である。手動変速機100の本体を構成する変速機ケース101は金属製であり、さまざまな構成部品が取付けられる。変速機ケース101は内部空間101iを有し、この内部空間101iを封止するようにコントロールカバー102がボルトにより変速機ケース101に取付けられている。
変速機ケース101およびコントロールカバー102に保持されるように、内部空間101iにシフトセレクトレバー103が配置される。シフトセレクトレバー103はスライドボールベアリング111によりコントロールカバー102に保持され、かつスライドボールベアリング112により変速機ケース101に保持される。シフトセレクトレバー103は棒状部材であり、変速機ケース101を貫通するように配置される。
スライドボールベアリング111,112は、シフトセレクトレバー103を矢印141で示す方向にスライド可能に、かつ矢印142で示す方向に回動可能に保持する。したがって、内部空間101iにおいてシフトセレクトレバー103はスライドすることが可能で、かつ回動することが可能であり、シフトセレクトレバー103が動作すると、この動作に応じてシフトセレクトレバー103に取付けられた各構成部材も動作する。
シフトセレクトレバー103が変速機ケース101から取出された部分では、シフトセレクトレバー103はゴム製のブーツ113に覆われている。ブーツ113はシフトセレクトレバー103の端部を保護して、外部から内部空間101i内へ塵や水分などが混入することを防止する役割を果たす。シフトセレクトレバー103が矢印141で示す方向にスライドするため、このスライド量を吸収すべく、ブーツ113は矢印141で示す方向に伸縮自在に設けられる。
シフトアウターレバー129がシフトセレクトレバー103の端部に取付けられる。シフトアウターレバー129と、図示しない機構とが所定のケーブルに繋がれ、このケーブルはさらにシフトレバーに接続されている。そのため、シフトレバーの動作がケーブルを
介してシフトアウターレバー129と別の機構とによりシフトセレクトレバー103へ伝えられ、シフトセレクトレバー103がスライドおよび回動する。
この実施の形態では、車両の運転者が操作するシフトレバーと、手動変速機100が離れており、その間をケーブルおよびリンクなどで連結する、いわゆるリモートコントロール型の手動変速機100を示しているが、これに限られるものではなく、手動変速機100に直接シフトレバーを取付けた、いわゆるダイレクトコントロール方式の手動変速機に本発明を採用してもよい。
また、リモートコントロール方式において、シフトレバーの位置に関しては特に限定されず、ステアリングコラム部にシフトレバーが取付けられたコラムシフト式、シフトレバーがフロアに取付けられたフロアシフト式などを採用することが可能である。
シフトセレクトレバー103の端部には、シフトアシスト機構であるマスダンパ114が取付けられる。マスダンパ114は、シフトセレクトレバー103のシフト(回転)方向の荷重を補助させる働きがあるため、トランスミッション内部におけるギアの噛み合いをスムーズに行なえ、かつ、シフト時の各部で発生する金属接触による振動を室内へ伝えることを防止できる。
シフトセレクトレバー103には、インナーレバー(第1インナーレバー)128が固定されている。インナーレバー128はスロテッドピン118によりシフトセレクトレバー103に固定されており、シフトセレクトレバー103とともに矢印141で示す方向にスライドし、かつ矢印142で示す方向に回動する。インナーレバー128は3つのシフトヘッド120,121,122のいずれかに係合し、シフトヘッド120,121,122のいずれかを所定の方向にスライドさせることが可能である。
図1では、インナーレバー128が中央の3速−4速用のシフトヘッド121に係合している。インナーレバー128はロックボールアッシ105と接触している。ロックボールアッシ105は、各変速段におけるインナーレバー128の位置を位置決めするための部材である。ロックボールアッシ105は変速機ケース101に固定されている。
インナーレバー128を覆うようにインターロックプレート104がシフトセレクトレバー103に嵌め合わせられている。シフトセレクトレバー103の外周にインターロックプレート104が嵌まり合っており、インターロックプレート104はシフトセレクトレバー103に対して自由に回転することが可能となる。その一方で、インターロックプレート104は、シフトセレクトレバー103に対して、シフトセレクトレバー103の軸方向に係合している。
インターロックプレート104がインナーレバー128と接触しており、インナーレバー128がインターロックプレート104のスライド方向の移動(矢印141方向の移動)を規制する。このため、シフトセレクトレバー103が矢印141で示す方向に移動すれば、この移動に伴い、インナーレバー128およびインターロックプレート104も矢印141で示す方向に移動する。
これに対して、矢印142で示す回動方向については、インターロックプレート104はシフトセレクトレバー103の回動に従わず、シフトセレクトレバー103と別の動作をすることが可能とされる。インターロックプレート104は、インナーレバー128を覆うように設けられており、シフトセレクトレバー103の軸方向に配列するインナーレバー128の両側面を覆うように延びている。
インターロックプレート104は二重噛み合い防止装置であり、インナーレバー128が2つのシフトヘッドを選択することを防止する役割を果たす。図1では、両端のシフトヘッド120,122をインターロックプレート104が押えているため、これらのシフトヘッド120,122をインナーレバー128が駆動させることを防止できる。具体的には、インナーレバー128は、シフトセレクトレバー103を受け入れ可能な貫通孔が形成された筒部と、この筒部からシフトセレクトレバー103の径方向に突出するように形成された突起部とを含む。インターロックプレート104は、インナーレバー128の筒部の上面側からインナーレバー128の筒部の両側面を覆うように垂下する側面部と、この側面部の下端部に連設され、シフトセレクトレバー103の軸方向に配列し、インナーレバー128の両側面に向けて延びる案内部とを備えている。この案内部が、選択されたシフトヘッド以外のシフトヘッドを覆うため、インナーレバー128が非選択のシフトヘッドと係合することが抑制されている。インターロックプレート104の案内部間には、切欠が形成されており、選択されたシフトヘッドと係合した状態で、インナーレバー128がシフトセレクトレバー103の周方向に変位することを許容している。
インターロックプレート104に隣接するように、スロテッドピン117によりインナーレバー106が固定されている。インナーレバー106は中心部に穴の開いたドーナツ形状であり、この穴にシフトセレクトレバー103が嵌め合わせられている。
インナーレバー106はハイ側セレクトスプリング115により付勢されている。
ハイ側セレクトスプリング115はセレクトスプリングシート138とインナーレバー106とに接触し、インナーレバー106およびシフトセレクトレバー103をセレクトスプリングシート138から遠ざかる方向に付勢する。ハイ側セレクトスプリング115はコイルばねにより構成される。
セレクトインナーレバー(第1インナーレバー)107が、インターロックプレート104に対して、インナーレバー106と反対側に設けられる。なお、セレクトインナーレバー107とインターロックプレート104との間には、スナップリング159が設けられている。セレクトインナーレバー107はシフトセレクトレバー103を受入れ、シフトセレクトレバー103に対して、シフトセレクトレバー103の周方向に係止されている。その一方で、セレクトインナーレバー107は、シフトセレクトレバー103に対してシフトセレクトレバー103の軸方向に移動可能に設けられている。セレクトインナーレバー107はロー側セレクトスプリング116に接触しており、ロー側セレクトスプリング116はセレクトスプリングシート139に接触している。ロー側セレクトスプリング116はセレクトインナーレバー107およびシフトセレクトレバー103を、セレクトスプリングシート139から遠ざかる方向に付勢している。
変速機ケース101には係合部としてのゲートピン108を支持するための支持部130が取付けられている。支持部130は変速機ケース101に捩じ込まれていてもよく、または変速機ケース101に圧入されていてもよい。支持部130の先端のピン形状部分がゲートピン108である。
インナーレバー106の表面には複数本のゲート溝110が形成されており、ゲート溝110は手動変速機のシフトゲートパターンに従った形状となっている。各変速段に変速されると、支持部130のゲートピン108がゲート溝110に嵌まり合う。これにより、シフト後のセレクト方向(矢印141で示す方向)のシフトセレクトレバー103のガタを防止することが可能となっている。
1速−2速用のシフトヘッド122は、1速−2速用のフォークシャフト125を保持している。3速−4速用のシフトヘッド121は、3速−4速用のフォークシャフト12
4を保持している。5速−リバース用のシフトヘッド120は、5速−リバース用のフォークシャフト123を保持している。それぞれのフォークシャフト123,124,125は互いに平行に延びており、フォークシャフト123,124,125の延びる方向はシフトセレクトレバー103の延びる方向とほぼ直交する方向であり、かつエンジンの回転軸(クランクシャフト)とほぼ平行な方向とされる。
フォークシャフト124は3速−4速用のシフトフォーク126を保持している。フォークシャフト125は、1速−2速用のシフトフォーク127を保持している。それぞれのシフトフォーク126,127はハブスリーブを保持しており、シフトフォーク126,127がハブスリーブを前後方向に移動させることで変速が行なわれる。すなわち、この発明の実施の形態に従った手動変速機100は、シンクロメッシュ機構を用いた常時噛み合い式のものである。なお、シンクロメッシュ機構として、キータイプ、サーボタイプ(ポルシェタイプ)、ピンタイプ、コンスタントロード型などのさまざまな機構を採用することが可能である。
図2は、図1中の矢印IIで示す方向から見たゲートプレートの平面図である。図2を参照して、インナーレバー106のゲートプレート106aは、複数本のゲート溝110を有する。ゲート溝110は、1速用溝131、2速用溝132、3速用溝133、4速用溝134、5速用溝135および後退用溝136を有する。この実施の形態では、5速の手動変速機を示しているが、これに限定されるものではなく、さらに少ない段数(たとえば4速)または多い段数(6速)などの手動変速機に本発明を適用することが可能である。また、図2ではニューラル状態を示している。
1速用溝131、3速用溝133および5速用溝135は互いに隣接するように配置される。2速用溝132、4速用溝134および後退用溝136は互いに隣接するように配置される。なお、ゲート溝110のうち後退用溝136にテーパ面237が設けられており、ニューラル位置に近づくほど後退用溝136の幅が広くなるように構成される。その他の1速用から5速用溝131から135に関しては、図2で示すように平行形状であってもよく、テーパ形状とされてもよい。また、この実施の形態ではインナーレバー106にゲート溝110を形成する構成を示しているが、これに限られるものではなく、シフトセレクトレバー103の表面にゲート溝110を設けてもよい。
図3は、図1中のIII−III線に沿った断面図である。図3を参照して、インターロックプレート104は、平坦部104aと、平坦部104aに連なる凹部104bとを有する。インターロックプレート104の中央部に切欠きが設けられており、この切欠きにインナーレバー128が嵌まり合っている。
インナーレバー128はシフトヘッド120から122のいずれかに係合し、これらのシフトヘッド120から122をフォークシャフト123から125の延びる方向にスライドさせることが可能である。このシフトヘッド120から122のスライドに伴い、シフトヘッド120から122に連結されたそれぞれのフォークシャフト123から125もスライドする。
図4は、フォークシャフトに連結される変速機の断面図である。図4を参照して、変速機300は、インプットシャフト331と、インプットシャフト331に取付けられたファーストドライブギア301、セカンドドライブギア302、サードドライブギア303、フォースドライブギア304、フィフスドライブギア305およびリバースドライブギア306とを有する。ファーストドライブギア301およびセカンドドライブギア302はインプットシャフト331に固定されており、インプットシャフト331とともに回転する。
これに対し、サードドライブギア303、フォースドライブギア304およびフィフスドライブギア305はインプットシャフト331に対して空転可能であり、所定のシンクロ機構のハブスリーブ323,325をスライドさせることでインプットシャフト331と結合してインプットシャフト331とともに回転する。インプットシャフト331には、クラッチを介してエンジンの出力が伝えられる。インプットシャフト331は回転可能である。
アウトプットシャフト332にはファーストドリブンギア311、セカンドドリブンギア312、サードドリブンギア313、フォースドリブンギア314およびフィフスドリブンギア315および出力ギア333が設けられる。出力ギア333、サードドリブンギア313、フォースドリブンギア314はアウトプットシャフト332と固定されており、アウトプットシャフト332とともに回転する。
これに対して、ファーストドリブンギア311、セカンドドリブンギア312はアウトプットシャフト332に対して空転可能であり、ハブスリーブ321をスライドさせることでアウトプットシャフト332に噛み合ってアウトプットシャフト332とともに回転する。
ハブスリーブ321の外周にはリバースドリブンギア316が取付けられる。リバースアイドラギア309は、リバースドライブギア306とリバースドリブンギア316との間に介在することが可能なギアであり、通常の走行時(前進走行時)には、リバースアイドラギア309はリバースドライブギア306およびリバースドリブンギア316のいずれにも噛み合っていない。
これに対して、後退時(バック時)には、リバースアイドラギア309はリバースドライブギア306およびリバースドリブンギア316に噛み合い、インプットシャフト331の回転がリバースドライブギア306、リバースアイドラギア309およびリバースドリブンギア316を経由してアウトプットシャフト332へ伝えられる。
ファーストドライブギア301とファーストドリブンギア311が1速を構成し、セカンドドライブギア302とセカンドドリブンギア312が2速を構成し、サードドライブギア303とサードドリブンギア313が3速を構成し、フォースドライブギア304とフォースドリブンギア314を4速を構成し、フィフスドライブギア305とフィフスドリブンギア315が5速を構成している。
フォークシャフト123は、シフトフォーク226および227により、5速用のシンクロ機構のハブスリーブ325とリバースアイドラギア309とに接続されており、その長手方向にスライドすることにより、ハブスリーブ325が5速用のシンクロ機構を作動させてフィフスドライブギア305をインプットシャフト331に接続するか、またはリバースアイドラギア309をリバースドライブギア306およびリバースドリブンギア316に噛み合わせる。
フォークシャフト124は、シフトフォーク126により3速および4速用のシンクロ機構のハブスリーブ323に接続されており、フォークシャフト124を長手方向にスライドさせることでハブスリーブ323が3速または4速用のシンクロ機構を作動させる。これにより、サードドライブギア303またはフォースドライブギア304のいずれかがインプットシャフト331とともに回転する。
フォークシャフト125は、シフトフォーク127により1速−2速用のシンクロ機構
のハブスリーブ321に接続されており、フォークシャフト125が長手方向にスライドするとハブスリーブ321が1速または2速用のシンクロ機構に噛み合う。これによりファーストドリブンギア311またはセカンドドリブンギア312のいずれかがアウトプットシャフト332とともに回転する。
出力ギア333は作動装置のリングギア334と噛み合っている。リングギア334はデフケース339に固定されており、デフケース339とリングギア334とがともに回転する。デフケース339にはピニオンシャフト335によりピニオンギア336が自転可能かつ公転可能に保持されている。ピニオンギア336は1対のサイドギア337と噛み合っている。サイドギア337にはスプラインにより出力部材338が接続されており、出力部材338から出力された回転力はドライブシャフトを通じてタイヤへ伝わる。
図5は、図4中の矢印Vで示す方向から見たリバースギアの模式図である。図5を参照して、リバース用のギアはリバースドライブギア306と、リバースアイドラギア309と、リバースドリブンギア316とにより構成される。リバースドライブギア306およびリバースドリブンギア316はインプットシャフト331およびアウトプットシャフト332とともに回転する。
これに対して、リバースアイドラギア309は、車両の前進時には、リバースドライブギア306およびリバースドリブンギア316から切離されており回転していない。後進時(バック時)には、リバースアイドラギア309がリバースドライブギア306およびリバースドリブンギア316に噛み合わされてリバースドライブギア306とリバースドリブンギア316とを同じ方向に回転させる。
図6は、セレクトインナーレバー107およびプレボークピン109の正面図である。この図6を参照して、シフトセレクトレバー103の外表面うち、セレクトインナーレバー107が装着される部分には、シフトセレクトレバー103の軸方向に延びる凸状のスプライン(係合部)150が形成されている。
セレクトインナーレバー107には、シフトセレクトレバー103を受け入れ可能な
貫通孔152が形成されており、この貫通孔152の内表面には、スプライン150と嵌合する溝部151が形成されている。
このため、セレクトインナーレバー107は、シフトセレクトレバー103に対して、シフトセレクトレバー103の軸方向に移動可能に設けられている。その一方で、セレクトインナーレバー107は、シフトセレクトレバー103の周方向に係止されている。
そして、フォークシャフト125には、シフトヘッド122とは別に、プレボークピン109が形成されており、プレボークピン109は、シフトヘッド122と一体的に構成されている。
図7は、フォークシャフト125の側面図である。この図7を参照して、フォークシャフト125は、軸方向に移動可能であって、周方向に回転可能なように、変速機ケース101に設けられている。シフトフォーク127には、インナーレバー128の先端部を受け入れ可能なシフトヘッド122と、シフトヘッド122に対して間隔をあけてシフトフォーク127とが設けられている。
フォークシャフト125の一方の端部には、複数の溝部424,425,426がフォークシャフト125の軸方向に配列するように形成されている。そして、変速機ケース101には、溝部424,425,426と係合するロックボールアッシ420が設けられ
ている。ロックボールアッシ420は、変速機ケース101に形成された弾性部材収容部430内に収容された弾性部材421と、この弾性部材421によってフォークシャフト125に向けて付勢されたボール422とを備えている。
ここで、ニュートラル状態の時には、ボール422は、溝部425内に位置しており、第1速段または第2速段にシフトされると、フォークシャフト125が軸方向に摺動することで、ボール422は、溝部424または溝部426に嵌まり込む。
図8は、セレクトインナーレバー107と、プレボークピン109の断面図である。この図8を参照して、セレクトインナーレバー107は、リバースおよび5変速段へのセレクト時には、矢印141A方向に向けて移動する。なお、図8において、実線で示されたセレクトインナーレバー107は、図1において、インナーレバー128が、ニュートラル状態にあるときの位置である。そして、図8中の破線で示されたセレクトインナーレバー107は、リバースおよび5変速段にセレクトされたときのセレクトインナーレバー107の位置を示す。このように、セレクトインナーレバー107は、ニュートラル状態からリバースおよび5変速段に向けてセレクトされることで、矢印141A方向に向けて変位する。
ここで、ニュートラル状態においては、インナーレバー128は、シフトヘッド121内に位置しており、リバースおよび5変速段にセレクトされることで、シフトセレクトレバー103、インターロックプレート104、セレクトインナーレバー107およびインナーレバー128は、矢印141A方向に向けて変位する。
そして、リバースおよび5変速段にセレクトされることで、セレクトインナーレバー107は、プレボークピン109と当接する。セレクトインナーレバー107の表面のうち、プレボークピン109と当接する部分には、テーパ面157が形成されている。このテーパ面157は、矢印142方向に向かうにしたがって、矢印141A方向と反対方向に向けて傾斜するように形成されている。ここで、リバースにシフトするように操作されると、セレクトインナーレバー107は、矢印142A方向に向けて変位する。そして、テーパ面157は、矢印142A方向に向かうにしたがって、プレボークピン109から離れるように傾斜している。
テーパ面157は、シフトセレクトレバー103の軸方向に配列するセレクトインナーレバー107の側面のうち、インターロックプレート104側に位置する部分に形成されており、当該側面の矢印142A方向先端部側に位置している。
また、テーパ面155は、シフトセレクトレバー103の軸方向に配列する側面のうち、インターロックプレート104と反対側に位置する側面に形成されている。
次に、図1で示す手動変速機の変速動作について説明する。図9は、各変速段におけるインナーレバー106の平面図である。図10は、1速へのシフト時のインターロックプレート104およびインナーレバー128の断面図である。図9および図10を参照して、まず1速にシフトする段階では、シフトセレクトレバー103が操作されることにより、インターロックプレート104およびインナーレバー128が動き、インナーレバー128が1速−2速用のシフトヘッド122に係合する。シフトヘッド122に係合したインナーレバー128は図6の上方向へ移動する。
互いにほぼ平行に延びるフォークシャフト123,124,125は、それぞれシフトヘッド120,121,122に接続されており、シフトヘッド122が移動すると、この移動がフォークシャフト125に伝導し、フォークシャフト125がシフトフォーク1
27により図4のハブスリーブ321を移動させる。これにより1速への変速が行なわれる。このとき、図9で示すようにゲートピン108は1速用溝131に嵌まり合う。なお、ニューラル時には、図7の実線で示す位置にゲートピン108が位置しており、ゲートピン108はいずれのゲート溝110にも嵌まり合っていない。
図11は、2速へのシフト時のインターロックプレート104およびインナーレバー128の断面図である。図11を参照して、2速へのシフト時には、インナーレバー128がシフトヘッド122に係合する。この状態でインナーレバー128がシフトヘッド122を図11中の下方向へ移動させる。これにより、シフトヘッド122に連なるフォークシャフト125が図11中の下方向へ移動し、これに伴い、フォークシャフト125がシフトフォーク127により図4で示すハブスリーブ321を移動させて2速への変速が実行される。図9を参照して、2速へのシフト時には、ゲートピン108は2速用溝132に嵌まり合っている。
図12は、3速へのシフト時のインターロックプレート104およびインナーレバー128の断面図である。図12を参照して、3速へのシフト時には、シフトセレクトレバー103が操作されてインターロックプレート104およびインナーレバー128はシフトヘッド121を選択し、インナーレバー128がシフトヘッド121に係合する。シフトセレクトレバー103が回動することでインナーレバー128はシフトヘッド121を図12の上方向へ移動させる。これに伴い、フォークシャフト124も移動し、フォークシャフト124がシフトフォーク126により図4のハブスリーブ323を移動させる。その結果3速へのシフトが完了する。図9を参照して、3速へのシフト時には、ゲートピン108は3速用溝133に嵌め合わされている。
図13は、4速へのシフト時のインターロックプレート104およびインナーレバー128の断面図である。図13を参照して、4速へのシフト時には、3速へのシフト時からシフトセレクトレバー103を回動させてシフトヘッド121を図13中の下方向へ移動させる。これによりシフトヘッド121に連なるフォークシャフト124も移動し、フォークシャフト124がシフトフォーク126により図4のハブスリーブ323を移動させる。その結果、4速へのシフトが実行される。図9を参照して、4速へのシフト時には、ゲートピン108は4速用溝134に嵌まり合っている。
図14は、5速へのシフト時のインターロックプレート104およびインナーレバー128の断面図である。図14を参照して、5速へのシフト時には、シフトセレクトレバー103を操作してインターロックプレート104およびインナーレバー128がシフトヘッド120を選択する。インナーレバー128がシフトヘッド120に係合する。インナーレバー128がシフトヘッド120を図14中の上方向に移動させることにより、フォークシャフト123も移動する。これに伴いフォークシャフト123がシフトフォーク226により、図4中のハブスリーブ325を移動させることで5速への変速が完了する。図9を参照して、5速へのシフト時には5速用溝135にゲートピン108が嵌まり合う。
図15は、リバースへのシフト開始時の変速機の断面図である。図16は、リバースへのシフト開始直前のインターロックプレートおよびインナーレバーの断面図である。図17は、リバースへのシフト直前のゲートプレートの平面図である。これら図16および図17に示すように、セレクトインナーレバー107のテーパ面157と、プレボークピン109のテーパ面155とが当接する。
この際、セレクトインナーレバー107は、図1に示すロー側セレクトスプリング116によってインナーレバー128に向けて付勢されているので、セレクトインナーレバー
107のテーパ面157と、プレボークピン109のテーパ面155との間には、大きな面圧が生じている。この際、図17に示すように、ゲートピン108は、シンクロ作動領域238内に入り込む。
図18は、リバースへのシフト開始時のインターロックプレート104およびインナーレバー128の断面図である。図18を参照して、セレクトインナーレバー107が矢印142A方向に向けて、プレボークピン109を押圧することで、プレボークピン109も、矢印142A方向に向けて変位する。
このように、プレボークピン109が矢印142A方向に変位することで、シフトヘッド122も、矢印142A方向に向けて変位する。これにより、シフトヘッド122はインターロックプレート104の平坦部104aから凹部104bへ落込み始める。
これにより、フォークシャフト125に設けられたシフトフォーク127が第1および第2変速段のハブスリーブ321を変位させる。これによりシンクロナイザリング412とハブスリーブ321とが当接し、さらに、シンクロナイザリング412がハブスリーブ321と噛合する。そして、セカンドドリブンギヤ312とアウトプットシャフト332とが一体化される。後退時には一般的に車両は停止しているため、アウトプットシャフト332の回転は停止している。
これに対して、インプットシャフト331では、クラッチを切断することによりエンジンからの動力は切断されているものの、慣性で回転している。これに伴い、インプットシャフト331とともにセカンドドライブギア302が回転し、セカンドドライブギア302に噛み合うセカンドドリブンギア312も回転している。しかしながら、シンクロナイザーリング412の作用によりセカンドドリブンギア312の回転が停止しているアウトプットシャフト332へ伝えられると、セカンドドリブンギア312の回転が停止する。同様にセカンドドライブギア302およびインプットシャフト331の回転も停止する。シフトヘッド122は、インターロックプレート104の凹部104b内に嵌まり込む。
その一方で、セレクトインナーレバー107は、プレボークピン109のテーパ面155に沿って変位し、矢印142A方向に変位するにしたがって、プレボークピン109のテーパ面155に案内されて、矢印141A方向と反対方向に向けて変位する。そして、セレクトインナーレバー107は、シフトセレクトレバー103に対して、シフトセレクトレバー103の軸方向に変位可能に設けられており、セレクトインナーレバー107は、ロー側セレクトスプリング116からの付勢力に抗して、矢印141Aと反対方向に向けて変位する。
図19は、リバースへのシフト開始時のゲートプレートの平面図である。この図19に示すように、図17に示す状態から、シフトセレクトレバー103が回転することで、ゲートピン108は、テーパ面237に向けて変位する。
図20は、リバースへのシフトが過程中のインターロックプレートおよびインナーレバーの断面図であり、図21は、リバースへのシフト過程中のゲートプレートの平面図である。図20および図21に示すように、セレクトインナーレバー107のテーパ面157の端部と、プレボークピン109のテーパ面155の端部とが互いに当接する。この図20および図21に示す状態からさらに、セレクトインナーレバー107を矢印142A方向に変位させることで、セレクトインナーレバー107とプレボークピン109との係合状態が解除される。そして、図21に示すように、ゲートピン108がテーパ面237に近似または当接する。
図22は、図20に示す状態よりもさらにリバースに向けてシフトされ、シフトが完了した状態を示すインターロックプレートおよびインナーレバーの断面図である。
図22に示すように、図20に示す状態からさらにリバースへのシフトが進行すると、セレクトインナーレバー107とプレボークピン109との係合状態が解除され、セレクトインナーレバー107は、プレボークピン109の側面に沿ってさらに、矢印142A方向に向けて変位する。
この際、図7において、ボール422は、テーパ面431に差し掛かっている。この際、ボール422は、弾性部材421によってフォークシャフト125に向けて押圧されているため、フォークシャフト125は、矢印142A方向と反対方向に向けて付勢されている。
このため、プレボークピン109とセレクトインナーレバー107との係合状態が解除されると、フォークシャフト125は、矢印142Aと反対方向に変位する。フォークシャフト125が矢印142Aと反対方向に変位すると、シフトフォーク127は、図15において、上記のハブスリーブ321をリバースドリブンギヤ316から切り離し、セカンドドリブンギヤ312は、アウトプットシャフト332に対して空転可能となる。これにより、所謂プレボーク動作が完了する。
これにより、プレボークピン109およびシフトヘッド122は、上記図16に示す位置にまで戻る。その一方で、上記のセレクトインナーレバー107はプレボークピン109の側面に沿って、さらに、リバースのシフト方向に変位する。
ここで、図21において、リバースに向けてシフト操作が進行するにしたがって、ゲートピン108は、テーパ面237に沿って変位する。
この際、ゲートピン108は、変速機ケース101に固定されており、ゲートピン108がテーパ面237に沿って変位するにしたがって、インターロックプレート104は、矢印142A方向と反対方向に向けて変位する。
このため、リバースに向けてシフト操作が進行するにしたがって、上記図21に示すインターロックプレート104の位置から矢印141A方向と反対側に変位する。この際、図22において、シフトヘッド122は、上述のように図16に示す位置にまで戻っており、平坦部104aが、シフトヘッド122内に入り込む。そして、シフトヘッド122が平坦部104aと当接することで、再度プレボーク動作が行われることを抑制することができる。
さらに、図21において、一旦変速が完了すると、ゲートピン108がセレクト方向に移動しないため、ゲートピン108がシンクロ作動領域238へ入り込むことがない。その結果、後退へのギアチェンジが完了した後には2速用のシンクロ機構が作動することがない。
具体的には、ハブスリーブ321は2速用のシンクロナイザーリング412と係合しない。代わりにシフトフォーク227がリバースアイドラギア309をスライドさせ、リバースアイドラギア309がリバースドライブギア306およびリバースドリブンギア316に噛み合う。このとき、リバースドライブギア306およびリバースドリブンギア316のいずれの回転も停止しているため噛み合わせはスムーズに行なわれる。このようにして後退への変速が実行される。なお、上記のようにリバースへの変速段が完了した際においても、セレクトインナーレバー107は、プレボークピン109の側面側に位置してい
る。
このため、リバースにシフトされた状態からニュートラル状態にシフトされる際には、セレクトインナーレバー107は、プレボークピン109の側面に沿って、矢印142Aと反対方向に向けて変位する。また、シフトゲート機構を利用するため、シフト後のセレクト方向のガタの規制にも効果がある。
図23は、リバースのシフトが完了した後、ニュートラル状態に戻す過程における変速機の断面図である。
この図23に示すように、セレクトインナーレバー107は、プレボークピン109のテーパ面156に沿って、矢印142A方向と反対方向に向けて変位する。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、ここで示した実施の形態はさまざまなに変形することが可能である。まず、手動変速機として前進段は常時噛み合い式のものを示したが、選択摺動式に関しても本発明を適用することが可能である。また、アクチュエータによりシフトセレクトレバー103を移動させる、いわゆるシーケンシャルタイプの変速機にも本発明を適用することが可能である。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。さらに、上記数値などは、例示であり、上記数値および範囲にかぎられない。
本発明は、手動変速機に好適である。
この発明の実施の形態に従った手動変速機の断面図である。 図1中の矢印IIで示す方向から見たゲートプレートの平面図である。 図1中のIII−III線に沿った断面図である。 フォークシャフトに連結される変速機の断面図である。 図4中の矢印Vで示す方向から見たリバースギアの模式図である。 セレクトインナーレバーおよびプレボークピンの正面図である。 フォークシャフトの側面図である。 セレクトインナーレバーと、プレボークピンの断面図である。 各変速段におけるインナーレバーの平面図である。 1速へのシフト時のインターロックプレートおよびインナーレバーの断面図である。 2速へのシフト時のインターロックプレートおよびインナーレバーの断面図である。 3速へのシフト時のインターロックプレートおよびインナーレバーの断面図である。 4速へのシフト時のインターロックプレートおよびインナーレバーの断面図である。 5速へのシフト時のインターロックプレートおよびインナーレバーの断面図である。 リバースへのシフト開始時の変速機の断面図である。 リバースへのシフト開始直前のインターロックプレートおよびインナーレバーの断面図である。 リバースへのシフト直前のゲートプレートの平面図である。 リバースへのシフト開始時のインターロックプレートおよびインナーレバーの断面図である。 リバースへのシフト開始時のゲートプレートの平面図である。 リバースへのシフトが過程中のインターロックプレートおよびインナーレバーの断面図である。 リバースへのシフト過程中のゲートプレートの平面図である。 図20に示す状態よりもさらにリバースに向けてシフトされ、シフトが完了した状態を示すインターロックプレートおよびインナーレバーの断面図である。 リバースのシフトが完了した後、ニュートラル状態に戻す過程における変速機の断面図である。
符号の説明
100 手動変速機、101 変速機ケース、104 インターロックプレート、104b 凹部、104a 平坦部、106 インナーレバー、106a ゲートプレート
107 セレクトインナーレバー、108 ゲートピン、109 プレボークピン、115 ハイ側セレクトスプリング、116 ロー側セレクトスプリング、120,121,122 シフトヘッド、123,124,125 フォークシャフト、126,127 シフトフォーク、129 シフトアウターレバー。

Claims (5)

  1. 前進段および後進段を選択的に構築可能なギヤトレインと、
    軸方向に移動可能とされると共に、周方向に回転可能に設けられたシフトセレクトレバーと、
    軸方向に移動可能に設けられると共に、軸方向に移動することで前記ギヤトレインに後進段を構築可能な第1シフトフォークシャフトと、
    軸方向に移動可能に設けられると共に、軸方向に移動することで前記ギヤトレインに前進段を構築可能な第2シフトフォークシャフトと、
    前記第1シフトフォークシャフトに設けられた第1シフトヘッドと、
    前記第2シフトフォークシャフトに設けられた第2シフトヘッドと、
    前記第2シフトフォークシャフトに一体的に設けられたプレボークヘッドと、
    前記シフトセレクトシャフトに固定され、前記第1および第2シフトヘッドに選択的に係合可能な第1インナーレバーと、
    前記シフトセレクトレバーに該シフトセレクトレバーの軸方向に移動可能に設けられると共に、周方向に係止され、前記第1インナーレバーが前記第1シフトヘッドと係合する際に、前記プレボークヘッドと係合可能な第2インナーレバーと、
    を備え、
    前記第1インナーレバーが前記第1シフトヘッドと係合した状態で、前記ギヤトレインに前記後進段を構築するように前記第1シフトフォークシャフトを移動させるにつれて、前記第2インナーレバーは、前記プレボークヘッドと係合して、前記前進段を一時的に構築する第1状態から、前記シフトセレクトレバーの軸方向に移動し、前記プレボークヘッドとの係合状態が解除され、前記前進段が構築された状態を解除する第2状態に切替可能とされた、手動変速機。
  2. 前記第1インナーレバーと前記第2インナーレバーとは、前記シフトセレクトシャフトの軸方向に間隔を隔てて設けられ、
    前記第2インナーレバーに対して、前記第1インナーレバーと反対側に設けられ、前記第2インナーレバーを前記第1インナーレバーに向けて付勢する付勢部材と、
    前記第1インナーレバーと前記第2インナーレバーとの間に設けられ、前記第2インナーレバーを支持可能な支持部材とをさらに備え、
    前記第2インナーレバーは、前記第1状態から前記第2状態になるときに、前記プレボークヘッドから受ける押圧力によって、前記付勢部材からの付勢力に抗して、前記プレボークヘッドの側面のうち、前記第1インナーレバーと反対側に位置する側面側に移動可能とされた、請求項1に記載の手動変速機。
  3. 前記支持部材は、前記シフトセレクトレバーに該シフトセレクトレバーの軸方向に係合し、前記第1および第2シフトヘッドのうち、前記シフトセレクトシャフトによりセレクトされたシフトヘッド以外のシフトヘッドと前記第1インナーレバーが係合することを抑制するインターロック部材とされた、請求項2に記載の手動変速機。
  4. 前記インターロック部材は、前記シフトセレクトシャフトの軸方向に配列する前記第1インナーレバーの両側面を覆うと共に、前記第1インナーレバーと前記第2インナーレバーとの間に達するように設けられ、
    前記第2インナーレバーは、前記インターロック部材に対して、隣り合う位置に設けられ、
    前記付勢部材は、前記第2インナーレバーに対して前記インターロック部材と反対側に設けられ、前記第2インナーレバーおよび前記インターロック部材を介して、前記シフトセレクトシャフトを押圧する第1付勢部材とされ、
    前記インターロック部材に対して、前記第2インナーレバーと反対側に設けられ、前記
    インターロック部材を前記付勢部材の付勢方向と反対方向に向けて付勢する第2付勢部材をさらに備え、
    前記第1付勢部材と、前記第2付勢部材とは、前記第1インナーレバーおよび前記シフトセレクトレバーが、ニュートラル位置に位置するように付勢する、請求項3に記載の手動変速機。
  5. 前記シフトセレクトシャフトが軸方向に変位することで、前記第2インナーレバーがニュートラル位置から前記第1シフトヘッドと係合する際に、
    前記第2インナーレバーは、前記プレボークヘッドに対して、前記プレボークヘッドの側面のうち、前記インターロック部材と反対側に位置する側面に向けて近接し、
    前記シフトセレクトシャフトは、前記第1インナーレバーと前記第1シフトヘッドとを係合させた状態で、該シフトセレクトレバーの周方向のうち、一方の周方向に回転することで、前記第1シフトフォークシャフトを該第1シフトフォークシャフトの軸方向に変位させて、前記ギヤトレインに前記後進段を構築し、
    前記第2インナーレバーの表面のうち、前記プレボークヘッドと当接する当接面は、前記シフトセレクトレバーの前記一方の周方向に向かうにしたがって、前記プレボークヘッドから離れるように傾斜する第1傾斜面とされ、
    前記プレボークヘッドの表面のうち、前記第2インナーレバーと当接する当接面は、前記第1傾斜面に対応する第2傾斜面とされた、請求項4に記載の手動変速機。
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