JP2563029Y2 - カムシャフトミラーのワーク支持装置 - Google Patents

カムシャフトミラーのワーク支持装置

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    • B23Q1/00Members which are comprised in the general build-up of a form of machine, particularly relatively large fixed members
    • B23Q1/72Auxiliary arrangements; Interconnections between auxiliary tables and movable machine elements
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  • Turning (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は内燃機関などに使用す
るカムシャフトを加工するカムシャフトミラーのワーク
レスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種のカムシャフトミラーには、
加工すべきワーク(カムシャフト)を支持することによ
り、精度の高い切削加工を可能にするワーク支持装置が
設けられている。上記従来のワーク支持装置は、図1の
(イ)に示すように両端が、チャックaによりクランプ
されたワークbのジャーナル部cを複数の支持部材dに
より下方向及び切削方向と反対の方向より支持すること
により、切削中切削反力によりワークbが変形したり、
振動するのを防止するように構成されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記従来のワーク支持
装置では、ワークbの加工前に支持部材dの芯高(ベッ
ドよりワークbの中心までの高さ)をジャール部cの公
差の小さい値に合せて調整している。このためジャーナ
ル径の大きなワークbがチャックa間にクランプされた
場合、両側の支持部材dがワークbを持ち上げるため、
ワークbは図1の(イ)に示すように変形して中央に位
置するジャーナル部cと支持部材dの間に、図1の
(ロ)に示すように隙間eが発生し、その結果ワークb
の支持ができなくなることから加工中振動や騒音が発生
したり、加工精度が低下するなどの不具合があった。こ
の考案は上記不具合を改善するためになされたもので、
ジャーナル部の公差に影響されることなくワークを支持
できるようにしたカムシャフトミラーのワーク支持装置
を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この考案は上記目的を達
成するために、加工すべきワーク3の複数個所を、ワー
ク3の下方及び切削方向の反対側より支持部材6,7に
より支持するようにしたカムシャフトミラーのワーク支
持装置において、上記各支持部材6,7のうち、ワーク
を下方より支持する支持部材6の支持面を、ワークを水
平方向より支持する支持部材側へ傾斜させると共に、上
記支持部材6の上方に、ワーク3を上方より押し付ける
クランプ機構を設けたものである。
【0005】
【作 用】上記構成によりジャーナル部に公差があっ
ても、支持部材にジャーナル部を押付けた状態でカム部
の加工ができることから、公差に影響されない精度の高
い加工が可能となる。
【0006】
【実 施 例】この考案の一実施例を図2ないし図5に
示す図面を参照して詳述する。図2はカムシャフトミラ
ーに設けられたワーク支持装置の正面図、図3は図2の
矢印A方向からの矢視図、図4は図3のB円内の拡大
図、図5は油圧回路図を示す。これら図において1はワ
ーク支持装置の本体で、前下りに傾斜するカムシャフト
ミラー2のベッド2a上にワーク3の軸線方向に移動自
在に設けられている。4は上記カムシャフトミラー2に
設けられたチャックで、加工すべきワーク3の両端をク
ランプしてワーク3を一方向へ回転させるようになって
おり、5は上記ワーク3のカム部3aを加工するカッタ
を示す。
【0007】また上記ワーク支持装置本体1は、ワーク
3の複数個所、例えば3個所に設けられたジャーナル部
3bを支持する支持部材6,7を有している。これら支
持部材6,7の一方6はワーク3の下方に位置してい
て、ワーク3を支持するパッド6aの上面の角度がワー
ク6の中心を通る垂線に対して例えば15°傾斜されて
いると共に、他方の支持部材7はカッタ5の反対側に設
けられていて、水平方向よりワーク3を支持するように
なっており、パッド7aの中心は、ワーク3の中心を通
る水平線に対して上方へ偏心されている。
【0008】一方上記支持部材6,7のうち、ワーク3
の中央付近を支持する支持部材6,7の上方に、ワーク
3を上方より支持部材6,7へ押し付けるクランプ機構
10が設けられている。上記クランプ機構10は、支持
部材6,7の取付けられた移動台11にブラケット12
が斜めに固着されていて、このブラケット12の下部に
突設された突出部12aに、ほぼ逆L字形に形成された
クランプアーム13の一端がピン14により回動自在に
枢着されている。上記クランプアーム13の他端側はワ
ーク3の上方に突出されていて、先端部にワーク3のジ
ャーナル部3bを上方より押圧するローラ15が回転自
在に支承されていると共に、ローラ15の外周面には、
クランプアーム13内に形成された油路13aより供給
された潤滑油がフェルトなどの塗布部材16を介して給
油されるようになっている。
【0009】また上記ブラケット12の上端側には軸受
け17を介してクランプシリンダ18の軸部18aが回
動自在に支承され、このクランプシリンダ18より突出
されたピストン杆18bの先端が上記クランプアーム1
3にピン19により枢着されていて、クランプシリンダ
18によりピン14を中心に上方向へ回動退避できるよ
うになっている。
【0010】一方上記クランプシリンダ18には図5に
示す油圧回路より油圧が供給できるようになっている。
上記油圧回路には、弱締め用の電磁弁20と、強締め用
の電磁弁21が設けられていて、弱締め用の電磁弁20
をオンにすると、減圧弁22により減圧された油圧が絞
り弁23を介してクランプシリンダ18へ供給され、強
締め用の電磁弁21をオンにすると、減圧されない油圧
がクランプシリンダ18へ供給されるようになってい
る。
【0011】次に作用を説明すると、ワーク3を加工す
るに当って各支持部材6,7の芯高を、ジャーナル部3
bの公差の小さい値に調整する。次にクランプシリンダ
18によりクランプアーム13を図3の仮想線に示す位
置へ退避させた状態で各チャック4の間にワーク3を搬
入し、ワーク3の位相割出し及びチャッキングを行う。
ワーク3のピン折損検知に当っては、まず弱締め用の電
磁弁20をオンにして、減圧弁22で減圧された油圧を
クランプシリンダ18へ供給し、弱いクランプ力でワー
ク3をクランプした状態でチャック4を回転させ、ピン
折損検知センサー25でカムトップを割出す。この動作
によりローラ15の外周面に塗布された潤滑油がローラ
の回転に伴い、ジャーナル部3bの外周面とパッド6
a,7aに供給される。なお潤滑油はローラ及びジャー
ナルを介してパッドに供給されるまでにも、ジャーナル
とパッドの摺動はあるものの、弱圧クランプの為、ジャ
ーナル及びパッドの摩耗は発生しない。
【0012】次にワーク3の両端をチャック4によりク
ランプするが、このときワーク3のジャーナル径の公差
が大きいと、両側に設けられた支持部材6によりワーク
3が突き上げられるため、ワーク3の中央部が上方へ変
形して中央付近に位置する支持部材6,7とワーク3の
間に隙間が生じることがある。しかし次に強締め用の電
磁弁21をオンにすると、減圧されない油圧がクランプ
シリンダ18のボトム側へ供給されて、クランプアーム
13の先端に設けられたローラ15によりジャーナル部
3bが下方へ押されて、ジャーナル部3bとワーク3を
下方より支持する支持部材6間の隙間がなくなると同時
に、この支持部材6のパッド6aは予め傾斜されている
ため、押し付け力により図4の(イ)に示すようにワー
ク3を押す力に水平方向の分力Fが発生し、この分力F
によりワーク3を水平方向より支持する支持部材7にワ
ーク3が押し付けられるため、ジャーナル部3bとこの
支持部材7間の隙間もなくすこともできる。
【0013】次にこの状態でワーク4を回転させて、カ
ッタ5によりワーク3のカム部3aを加工するもので、
ワーク3と支持部材6,7の間に隙間が生じない状態で
ワーク3が加工できるため、精度の高い加工が可能にな
ると共に、ワーク3に振動などが発生しないので騒音の
低減も図れるようになる。また加工中も塗布部材16に
よりローラ15の外周面に塗布された潤滑油がローラの
回転に伴い図4の(イ)に示すようにジャーナル部3b
の外周面に付着してパッド6a,7aとの摺動面を潤滑
するため、ジャーナル部3bをクランプした状態でワー
ク3を回転させても、ジャーナル部3bが発熱したり摩
耗するのを防止することができる。
【0014】
【考案の効果】この考案は以上詳述したように、クラン
プ機構によりワークの中央付近をクランプした状態でワ
ークの加工を行うようにしたことから、加工するワーク
のジャーナル径に公差があっても、ワークと支持部材の
間に隙間が生じない状態でワークを加工することができ
るため、精度の高い加工が可能になると共に、加工時ワ
ークが振動することもないので、加工時の騒音低減が図
れるようになる。またクランプ機構に設けられたローラ
に潤滑油を塗布するようにすれば、ローラの回転に伴い
ワークと支持部材の摺動面に潤滑油が供給されるため、
摺動面が発熱したり、ジャーナル部が摩耗するのを防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)従来のワーク支持装置の説明図である。
(ロ)従来のワーク支持装置の説明図である。
【図2】この考案の一実施例になるワーク支持装置の正
面図である。
【図3】図2の矢印A方向からの矢視図である。
【図4】(イ)図3のB円内の拡大図である。(ロ)図
4(イ)のC−C線に沿う断面図である。
【図5】油圧回路図である。
【符号の説明】
3…ワーク、6,7…支持部材、10…クランプ機構。

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工すべきワーク3の複数個所を、ワー
    ク3の下方及び切削方向の反対側より支持部材6,7に
    より支持するようにしたカムシャフトミラーのワーク支
    持装置において、上記各支持部材6,7のうち、ワーク
    3を下方より支持する支持部材6の支持面を、ワークを
    水平方向より支持する支持部材7側へ傾斜させると共
    に、上記支持部材6の上方に、ワーク3を上方より押し
    付けるクランプ機構10を設けてなるカムシャフトミラ
    ーのワーク支持装置。
  2. 【請求項2】 クランプ機構10に設けられたクランプ
    アーム13の先端にローラ15を回転自在に支承すると
    共に、このローラ15の外周面に塗布部材16により潤
    滑油を塗布してなる請求項1記載のワーク支持装置。
  3. 【請求項3】 クランプアーム13を回動するクランプ
    シリンダ18に弱締め用電磁弁20及び強締め用電磁弁
    21により圧力の異なる油圧を供給できるようにしてな
    る請求項1記載のワーク支持装置。
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