JP2562330Y2 - ボールジョイントのシール構造 - Google Patents
ボールジョイントのシール構造Info
- Publication number
- JP2562330Y2 JP2562330Y2 JP1991067825U JP6782591U JP2562330Y2 JP 2562330 Y2 JP2562330 Y2 JP 2562330Y2 JP 1991067825 U JP1991067825 U JP 1991067825U JP 6782591 U JP6782591 U JP 6782591U JP 2562330 Y2 JP2562330 Y2 JP 2562330Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- socket
- ball joint
- closing plate
- outer peripheral
- diameter surface
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車懸架装置及び操
舵装置用等のボールジョイントに係り、特に閉止板とソ
ケットとのかしめ部のシール構造に関する。
舵装置用等のボールジョイントに係り、特に閉止板とソ
ケットとのかしめ部のシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図5及び図6に示す如く、従来、ボール
ジョイント101のソケット102は、その内側にベア
リング113を介してボールスタッド110の球頭部1
12を回動揺動自在に軸支すべく、略円筒形を呈してお
り、ボールジョイント101の軸線方向の一端の開口1
03からボールスタッド110の軸部111が揺動自在
に突出しており、他端開口104は、閉止板108がか
しめ固定されて閉鎖されている。
ジョイント101のソケット102は、その内側にベア
リング113を介してボールスタッド110の球頭部1
12を回動揺動自在に軸支すべく、略円筒形を呈してお
り、ボールジョイント101の軸線方向の一端の開口1
03からボールスタッド110の軸部111が揺動自在
に突出しており、他端開口104は、閉止板108がか
しめ固定されて閉鎖されている。
【0003】ソケット102は、閉止板108を着座さ
せるため、ソケット102の軸線垂直方向の環状平面を
呈する肩部105を開口104付近に有し、開口104
外周がかしめ部106になっている。かしめ加工によ
り、かしめ部106が内径方向へ折曲変形して、肩部1
05に対向する内周端面117が形成される。
せるため、ソケット102の軸線垂直方向の環状平面を
呈する肩部105を開口104付近に有し、開口104
外周がかしめ部106になっている。かしめ加工によ
り、かしめ部106が内径方向へ折曲変形して、肩部1
05に対向する内周端面117が形成される。
【0004】閉止板108は、円盤状でその外周面11
4は、ボールジョイント101の軸線に略平行である。
4は、ボールジョイント101の軸線に略平行である。
【0005】そのため、ソケット102の開口104の
内周面107と閉止板108の外周面114、ソケット
102の肩部105と閉止板108の上端面115、ソ
ケット102のかしめ内端面117と閉止板108の下
端面116とは各々緩やかな平面と緩やかな平面との接
触になり、両者間の面圧が低い。従って、このかしめ
部、即ちソケット102と閉止板108との間における
ボールジョイント101のシール構造は、満足なものと
はいえなかった。
内周面107と閉止板108の外周面114、ソケット
102の肩部105と閉止板108の上端面115、ソ
ケット102のかしめ内端面117と閉止板108の下
端面116とは各々緩やかな平面と緩やかな平面との接
触になり、両者間の面圧が低い。従って、このかしめ
部、即ちソケット102と閉止板108との間における
ボールジョイント101のシール構造は、満足なものと
はいえなかった。
【0006】そこで、ソケットと閉止板との間における
緩やかな平面と緩やかな平面との接触を避けることによ
り、閉止板をソケット開口にかしめ固定した際のかしめ
部のシール性を向上することが考えられた。その例とし
て、閉止板の内面側外周に周状突起を形成し、その周状
突起をソケットの肩部に当接させるものが、実開昭58
−112723号に開示してある。
緩やかな平面と緩やかな平面との接触を避けることによ
り、閉止板をソケット開口にかしめ固定した際のかしめ
部のシール性を向上することが考えられた。その例とし
て、閉止板の内面側外周に周状突起を形成し、その周状
突起をソケットの肩部に当接させるものが、実開昭58
−112723号に開示してある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】閉止板に周状突起を形
成したものは、かしめ荷重により周状突起が容易に潰れ
てしまい、周状突起による高面圧シール部の形成が困難
である。即ち、周状突起が潰れない程度の低いかしめ荷
重でかしめを完了すると、かしめ強度そのものが弱くな
り、ボールジョイント使用中の負荷で当該かしめ部に緩
みを生じ、逆にシール性を損う問題がある。
成したものは、かしめ荷重により周状突起が容易に潰れ
てしまい、周状突起による高面圧シール部の形成が困難
である。即ち、周状突起が潰れない程度の低いかしめ荷
重でかしめを完了すると、かしめ強度そのものが弱くな
り、ボールジョイント使用中の負荷で当該かしめ部に緩
みを生じ、逆にシール性を損う問題がある。
【0008】本考案は、この欠点に鑑み、ソケットのか
しめ部のシール性とかしめ強度とを同時にバランス良く
高めることができるボールョイントのシール構造を提供
することを目的とする。
しめ部のシール性とかしめ強度とを同時にバランス良く
高めることができるボールョイントのシール構造を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案の構成は以下の通
りである。
りである。
【0010】閉止板は、ソケットの一端開口側端部に小
径面、他端開口側端部に大径面を有し、閉止板の外周面
が、ボールジョイントの軸線に対して小径面から大径面
に向けて拡径するように傾斜するとともに、大径面と外
周面の交わる部分である外周縁部は断面鋭角で、且つか
しめ前の状態でボールジョイントの軸線に対して略平行
である内周面を有するソケットの他端開口に閉止板をか
しめ固定する。
径面、他端開口側端部に大径面を有し、閉止板の外周面
が、ボールジョイントの軸線に対して小径面から大径面
に向けて拡径するように傾斜するとともに、大径面と外
周面の交わる部分である外周縁部は断面鋭角で、且つか
しめ前の状態でボールジョイントの軸線に対して略平行
である内周面を有するソケットの他端開口に閉止板をか
しめ固定する。
【0011】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0012】図1において、1はボールジョイントで、
ソケット2の内側にベアリング13を介してボールスタ
ッド10の球頭部12が回動揺動自在に軸支されてい
る。また、ソケット2の軸線方向一端には、ボールスタ
ッドの軸部11を揺動自在に突出させる開口3が形成さ
れており、他端開口4は閉止板8によって閉鎖されてい
る。
ソケット2の内側にベアリング13を介してボールスタ
ッド10の球頭部12が回動揺動自在に軸支されてい
る。また、ソケット2の軸線方向一端には、ボールスタ
ッドの軸部11を揺動自在に突出させる開口3が形成さ
れており、他端開口4は閉止板8によって閉鎖されてい
る。
【0013】ソケット2は、閉止板8を着座させるた
め、図2に示す如く、ソケット2の軸線垂直方向の環状
平面を呈する肩部5を開口4付近に有し、また開口4外
周がかしめ部6になっておりいる、このかしめ部6の内
径は、閉止板8の最大外径よりわずかに大きく形成され
ている。また、このソケット2の開口4の内周面7はボ
ールジョイント1の軸線に対して略平行である。
め、図2に示す如く、ソケット2の軸線垂直方向の環状
平面を呈する肩部5を開口4付近に有し、また開口4外
周がかしめ部6になっておりいる、このかしめ部6の内
径は、閉止板8の最大外径よりわずかに大きく形成され
ている。また、このソケット2の開口4の内周面7はボ
ールジョイント1の軸線に対して略平行である。
【0014】図4に示す如く、閉止板8は、所定板厚の
鋼板プレスで打ち抜いて成形され、メッキ等の防錆処理
を施してあり、ソケット2の一端開口3側端部には小径
面15、他端開口4側端部には大径面16を有してい
る。その外周面14は、ボールジョイントの軸線に対し
て小径面15から大径面16へ向けて拡径するように傾
斜しており、円板状の載頭円錐形を呈している。
鋼板プレスで打ち抜いて成形され、メッキ等の防錆処理
を施してあり、ソケット2の一端開口3側端部には小径
面15、他端開口4側端部には大径面16を有してい
る。その外周面14は、ボールジョイントの軸線に対し
て小径面15から大径面16へ向けて拡径するように傾
斜しており、円板状の載頭円錐形を呈している。
【0015】そして、図2に示す如く、この閉止板8
を、その小径面15がソケット2の肩部5に対向するよ
うに着座させ、図示しないかしめ治具で、ソケット2の
かしめ部6を押圧して内径方向へ折曲変形させて、かし
め固定する。
を、その小径面15がソケット2の肩部5に対向するよ
うに着座させ、図示しないかしめ治具で、ソケット2の
かしめ部6を押圧して内径方向へ折曲変形させて、かし
め固定する。
【0016】閉止板8の大径面16と外周面14との交
わる部分である外周縁部9は、断面鋭角である。また、
ソケット2の開口4の内周面7はボールジョイント1の
軸線に対して略平行である。そのため、かしめ固定時
に、この外周縁部9が、ソケット2の開口4の内周面7
に対して鋭角であるので、外周縁部9は、ソケット2の
開口4の内周面7に喰い込む様に強く圧接された状態で
開口4に固定され、その結果、閉止板8の外周縁部9と
ソケット2の開口4の内周面7との接面が、環状の高面
圧シール部を形成できる。
わる部分である外周縁部9は、断面鋭角である。また、
ソケット2の開口4の内周面7はボールジョイント1の
軸線に対して略平行である。そのため、かしめ固定時
に、この外周縁部9が、ソケット2の開口4の内周面7
に対して鋭角であるので、外周縁部9は、ソケット2の
開口4の内周面7に喰い込む様に強く圧接された状態で
開口4に固定され、その結果、閉止板8の外周縁部9と
ソケット2の開口4の内周面7との接面が、環状の高面
圧シール部を形成できる。
【0017】
【考案の効果】閉止板は、ソケットの一端開口側端部に
小径面、他端開口側端部に大径面を有し、閉止板の外周
面が、ボールジョイントの軸線に対して小径面から大径
面に向けて拡径するように傾斜するとともに、大径面と
外周面の交わる部分である外周縁部は断面鋭角なので、
ソケットのかしめ部の内周に、環状の高面圧シール部が
形成されることになり、ソケットのかしめ部のシール性
とかしめ強度とを同時にバランス良く高めることができ
るため、ボールジョイントの品質を長期間維持できる。
また、その外周面がボールジョイントの軸線に対して傾
斜した閉止板は、所定板厚の鋼板を打ちぬくことで容易
に得られるため、別途、外周を切削したり、突部を成形
する必要がなく、大量生産に向いており、従って、閉止
板を低コストで生産できる。これらの結果、品質の高い
ボールジョイントを安価で提供できる。
小径面、他端開口側端部に大径面を有し、閉止板の外周
面が、ボールジョイントの軸線に対して小径面から大径
面に向けて拡径するように傾斜するとともに、大径面と
外周面の交わる部分である外周縁部は断面鋭角なので、
ソケットのかしめ部の内周に、環状の高面圧シール部が
形成されることになり、ソケットのかしめ部のシール性
とかしめ強度とを同時にバランス良く高めることができ
るため、ボールジョイントの品質を長期間維持できる。
また、その外周面がボールジョイントの軸線に対して傾
斜した閉止板は、所定板厚の鋼板を打ちぬくことで容易
に得られるため、別途、外周を切削したり、突部を成形
する必要がなく、大量生産に向いており、従って、閉止
板を低コストで生産できる。これらの結果、品質の高い
ボールジョイントを安価で提供できる。
【図1】本考案の第1番目の実施例によるボールジョイ
ントのシール構造を採用したボールジョイントの部分断
面平面図である。
ントのシール構造を採用したボールジョイントの部分断
面平面図である。
【図2】図1に示されるボールジョイントのシール構造
の要部の拡大図で、左半部は、閉止板をソケットの開口
にかしめ固定する前の状態、右半部は、かしめ固定が完
了した状態を各々表す。
の要部の拡大図で、左半部は、閉止板をソケットの開口
にかしめ固定する前の状態、右半部は、かしめ固定が完
了した状態を各々表す。
【図3】本考案の実施例による閉止板の斜視図である。
【図4】従来のボールジョイントのシール構造を採用し
たボールジョイントの部分断面平面図である。
たボールジョイントの部分断面平面図である。
【図5】図5に示されるボールジョイントのシール構造
の要部の拡大図で、左半部は、閉止板をソケットの開口
にかしめ固定する前の状態、右半部は、かしめ固定が完
了した状態を各々表す。
の要部の拡大図で、左半部は、閉止板をソケットの開口
にかしめ固定する前の状態、右半部は、かしめ固定が完
了した状態を各々表す。
1 ボールジョイント 2 ソケット 3 開口 4 開口 7 内周面 8 閉止板 9 外周縁部 11 軸部 12 球頭部 14 外周面 15 小径面 16 大径面
Claims (1)
- 【請求項1】 軸部(11)一端の球頷部(12)がソ
ケット(2)内に軸支され、かつ、前記ソケット(2)
の一端開口(3)から前記軸部(11)が突出すると共
に、前記ソケット(2)の他端開口(4)に閉止板
(8)がかしめ固定されたボールジョイント(1)のシ
ール構造において、前記閉止板(8)は、前記ソケット
(2)の一端開口(3)側端部に小径面(15)、他端
開口(4)側端部に大径面(16)を有し、前記閉止板
(8)の外周面(14)が、前記ボールジョイント
(1)の軸線に対して小径面(15)から大径面(1
6)に向けて拡径するように傾斜するとともに、前記大
径面(16)と前記外周面(14)の交わる部分である
外周縁部(9)は断面鋭角で、且つかしめ前の状態で前
記ボールジョイント(1)の軸線に対して略平行である
内周面(7)を有する前記ソケット(2)の他端開口
(4)に前記閉止板(8)をかしめ固定したことを特徴
とするボールジョイントのシール構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991067825U JP2562330Y2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | ボールジョイントのシール構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991067825U JP2562330Y2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | ボールジョイントのシール構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0512737U JPH0512737U (ja) | 1993-02-19 |
JP2562330Y2 true JP2562330Y2 (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=13356114
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991067825U Expired - Fee Related JP2562330Y2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | ボールジョイントのシール構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2562330Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5402572B2 (ja) * | 2009-11-26 | 2014-01-29 | トヨタ自動車株式会社 | 車両用転舵装置 |
JP6218878B2 (ja) * | 2016-04-20 | 2017-10-25 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 電磁弁及び該電磁弁の製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58133613U (ja) * | 1982-03-04 | 1983-09-08 | リズム自動車部品製造株式会社 | ボ−ルジヨイントのシ−ル構造 |
JPS59137415U (ja) * | 1983-03-04 | 1984-09-13 | 日産自動車株式会社 | ボ−ルジヨイント |
-
1991
- 1991-07-31 JP JP1991067825U patent/JP2562330Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0512737U (ja) | 1993-02-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |