JP2561658Y2 - 容器ホルダ装置 - Google Patents

容器ホルダ装置

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JP2561658Y2
JP2561658Y2 JP1991043501U JP4350191U JP2561658Y2 JP 2561658 Y2 JP2561658 Y2 JP 2561658Y2 JP 1991043501 U JP1991043501 U JP 1991043501U JP 4350191 U JP4350191 U JP 4350191U JP 2561658 Y2 JP2561658 Y2 JP 2561658Y2
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茂 藪谷
崇 中野
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば、バス、乗用車
などの室内に装備され、缶ジュ−ス、紙コップなどの容
器を保持する容器ホルダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の容器ホルダ装置として図11に示
すものが知られている。この容器ホルダ装置は、一端に
開口をもつ箱状の外ケ−ス500と、この外ケ−ス50
0に対して略水平方向に出入自在に保持され容器が入れ
られるホルダ穴601をもつ内ケ−ス600とを含むも
のである。内ケ−ス600には、ホルダ穴601ととも
に容器を保持するホルダ部をもつ揺動フレ−ム(図示せ
ず)が揺動自在に保持される。また、外ケ−ス500の
奥壁501には、コイルばね502をもつ係合部材50
3と、プッシュロックオ−プンクリップ504とが配設
され、かつ両側内面には内ケ−ス600を案内するガイ
ドレ−ル505が形成されている。一方、内ケ−ス60
0の奥壁602には、係合部材503と係合する係合穴
603と、プッシュロックオ−プンクリップ504と脱
着可能に係止されるロックピン604とが設けられてい
る。
【0003】かかる容器ホルダ装置では、車体等に固定
された外ケ−ス500に対して内ケ−ス600を手指等
で押圧すると、プッシュロックオ−プンクリップ504
とロックピン604との係止が解除され、内ケ−ス60
0及び揺動フレ−ムは、コイルばね502の付勢力によ
り、ガイドレ−ル505に案内されつつ係合穴603が
係合部材503の先端位置で係合するまで、すなわち内
ケ−ス600が外ケ−ス500と手指等のかかるスペ−
ス(約30mm程度)を有するに至るまで外ケ−ス50
0から引出される。この後、内ケ−ス600を手指等で
さらに引出すことにより、揺動フレ−ムが内ケ−ス60
0に対して所定角度揺動し、揺動フレ−ムのホルダ部が
内ケ−ス600に対して所定の位置に保持され、缶ジュ
−スなどの容器はホルダ穴601及びホルダ部で保持さ
れる。また。不使用時には、内ケ−ス600の前端部を
押圧することにより、揺動フレ−ムは外ケ−ス500で
押圧されて上方へ揺動し、その後係合穴603と係合部
材503とが係合され、コイルばね502の付勢力に抗
してさらに押圧することにより、プッシュロックオ−プ
ンクリップ504とロックピン604とが係止され、内
ケ−ス600及び揺動フレ−ムは外ケ−ス500内に収
納される。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし、上記従来の容
器ホルダ装置では、一旦内ケ−ス600を押圧すること
によりプッシュロックオ−プンクリップ504とロック
ピン604との係止を解除し、しかる後に内ケ−ス60
0を手指等により引出す必要があり、使用者の一動作に
より容器の保持が可能となるわけではない。特に、かか
る容器ホルダ装置を乗用車に装備すれば、容器の保持が
可能となるまで手指等により内ケ−ス600を引出さな
ければならず、この際に腕がトルコンレバ−等に干渉し
やすく、必ずしも操作性が充分とはいえない。
【0005】また、従来の容器ホルダ装置では、製作上
不可避的に生じる前後方向、左右方向及び上下方向のク
リアランスによって、内ケ−ス600が外ケ−ス500
に対してガタつき、収納時及び使用時において異音や損
傷を生じるという不具合もある。このため、本出願人
は、実願平2−401306号において、異音や損傷を
有効に防止し、かつ操作性の良好な容器ホルダ装置を提
案した。この容器ホルダ装置は、一端に開口をもつ箱状
の外ケ−スと、この外ケ−スに対して略水平方向に出入
自在に保持され容器が入れられるホルダ穴をもつ内ケ−
スとを含む容器ホルダ装置において、外ケ−スは内面に
内ケ−スの出入方向に延びる少なくとも一本のラックを
もち、内ケ−スは、ラックと噛合し回動可能に軸支され
たピニオンと、一端がピニオンに保持され他端が内ケ−
スに保持され、少なくとも内ケ−スが外ケ−ス内へ入っ
た状態で内ケ−スを外ケ−スから出す方向へピニオンを
駆動する駆動付勢力を付与するねじりコイルばねとをも
つものである。
【0006】しかしながら、上記提案の容器ホルダ装置
では、内ケースが外ケースに保持される限界まで内ケー
スが外ケースから引き出されるようにする必要がある。
このためには、内ケースと外ケースとを組付ける際、ピ
ニオンを予め駆動付勢力に反する方向に予備的な駆動付
勢力を付与可能な角度回転させる必要がある。そして、
ピニオンにその予備的な駆動付勢力を付与したまま、内
ケースを外ケースに挿入し、ピニオンを外ケースのラッ
クに噛合させつつ内ケースを外ケースの奥方向に移動さ
せることにより、内ケースを外ケースに収納する。この
収納の際、ピニオンは、ラックとの噛合により駆動付勢
力に反する方向に回転され、出入り分の駆動付勢力を付
与される。しかし、この場合、ピニオンに予備的な駆動
付勢力を付与した状態で内ケースを外ケースに挿入しな
ければならず、この際に一旦付与した予備的な駆動付勢
力が解除されやすい。また、ピニオンを予め回転させる
角度もばらつきやすいため、ピニオンに付与する駆動付
勢力にも差が生じやすい。このため、最終的な製品たる
容器ホルダ装置には、製品毎の性能差を生じることがあ
った。
【0007】本考案は、上記した不具合を解決すべくな
されたものであって、異音や損傷が有効に防止され、か
つ操作性が良好であるとともに、製品毎の性能差を生じ
にくい容器ホルダ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案の容器ホルダ装置
は、一端に開口をもつ箱状の外ケースと、該外ケースに
対して略水平方向に出入自在に保持され容器が入れられ
るホルダ穴をもつ内ケースとを含む容器ホルダ装置にお
いて、前記外ケースは内面に前記内ケースの出入方向に
延びる少なくとも一本のラックをもち、前記内ケース
は、該ラックと噛合し回動可能に軸支されたピニオン
と、一端が該ピニオンに保持され他端が該内ケースに保
持され、少なくとも該内ケースが該外ケース内へ入った
状態で該内ケースを該外ケースから出す方向へ該ピニオ
ンを駆動する駆動付勢力を付与するとともに、該駆動付
勢力との協働で該外ケースと該内ケースとを押圧状態で
保持する軸方向の付勢力を付与するねじりコイルばねと
をもち、該内ケースの該ピニオン側表面及び該ピニオン
の該内ケース側表面には、組付けの際に、該ピニオンを
該駆動付勢力に反する方向に予備的な該駆動付勢力を付
与可能な角度回転させたときに、該軸方向の付勢力によ
互いに軸方向で干渉して該ピニオンを戻り方向に係止
し、該内ケースを該外ケース内に収納する際に、該ピニ
オンが該駆動付勢力に反する方向に出入り分の該駆動付
勢力を付与される角度回転されつつ、互いに干渉しない
一対のストッパ突起が形成されていることを特徴とする
ものである。
【0009】外ケ−スは、例えば、容器ホルダ装置が車
両に設置される場合、車室内の部品、具体的にはコンソ
−ルボックス、グロ−ブボックス、シ−ト、インストメ
ントパネル等に固定することができる。また、外ケ−ス
は、内ケ−スを案内する例えばレ−ル状の凸部又は凹部
等からなるガイド部を形成することが好ましい。この外
ケースを円弧状に形成することができる。外ケ−スは内
面に内ケ−スの出入方向に延びる少なくとも一本のラッ
クをもつ。
【0010】内ケ−スには、缶、紙コップ等の容器が挿
入される円形状、四角形状等のホルダ穴が形成される。
なお、内ケ−スを小物入れなどとして使用することもで
きる。外ケースを円弧状に形成する場合には、この内ケ
ースも外ケースの円弧と整合する円弧状に形成すること
ができる。内ケ−スはピニオンとねじりコイルばねとを
もつ。また、内ケースのピニオン側表面及びピニオンの
内ケース側表面には、一対のストッパ突起が形成され
る。
【0011】外ケ−ス及び内ケ−スには、これらの係止
を行なうプッシュロックオ−プンクリップとロックピン
とを設けることができる。また、内ケ−スのホルダ穴と
ともに容器を保持するホルダ部を備えた揺動フレ−ムを
枢支することもできる。かかる揺動フレ−ムは、内ケ−
スを外ケ−スから引出した時点で自重やばね等の付勢手
段によって下方に揺動するように構成することができ
る。
【0012】
【作用】本考案の容器ホルダ装置では、外ケ−スが内面
に内ケ−スの出入方向に延びる少なくとも一本のラック
をもち、内ケ−スはこのラックと噛合するピニオンが回
動可能に軸支されている。ここで、内ケースと外ケース
とは、組付けの際、まずピニオンを駆動付勢力に反する
方向に予備的な駆動付勢力を付与可能な角度回転させ
。この状態で、内ケースのピニオン側表面及びピニオ
ンの内ケース側表面に形成された各ストッパ突起が互い
に干渉し、ピニオンは戻り方向に係止される。この組付
けの際、ピニオンは予備的な駆動付勢力を付与される。
そして、この状態で内ケースを外ケースに挿入し、ピニ
オンを外ケースのラックに噛合させつつ内ケースを外ケ
ースの奥方向に移動させることにより、内ケースを外ケ
ースに収納する。この収納の際、ピニオンは、ラックと
の噛合により駆動付勢力に反する方向に回転され、出入
り分の駆動付勢力を付与される。このため、内ケースを
外ケースに挿入する際、ピニオンの予め付与された予備
的な駆動付勢力が解除されることはない。また、この
際、ストッパ突起の互いの干渉が感知できていたため、
ピニオンを予め回転させる角度がばらつくことはなく、
ピニオンは一定の駆動付勢力を確実に付与される。この
ため、最終的な製品たる容器ホルダ装置に、製品毎の性
能差を生じにくい。
【0013】そして、この容器ホルダ装置では、ピニオ
ンはねじりコイルばねの駆動付勢力により内ケ−スが外
ケ−ス内へ入った状態で内ケ−スを外ケ−スから出す方
向へ駆動されるため、内ケ−スが外ケースに保持される
限界まで内ケースが自動的に外ケ−スから引出される。
よって、かかる容器ホルダ装置が乗用車に装備された場
合であっても、容器の保持が可能となるまで手指等によ
り内ケ−スを引出す必要がなく、腕がトルコンレバ−等
に干渉しにくい。なお、外ケース及び内ケースを互いに
整合する円弧状に形成した場合には、内ケースが円弧に
沿って引出されるため、より一層腕がトルコンレバー等
と干渉しにくくなる。
【0014】また、本考案の容器ホルダ装置では、外ケ
ースと内ケースとの間に不可避の前後、左右及び上下方
向のクリアランスがあったとしても、ねじりコイルばね
がピニオンを付勢する駆動付勢力及びねじりコイルばね
の軸方向の付勢力により、外ケースと内ケースとが押圧
状態で保持され、これらのガタつきが防止される。
【0015】
【実施例】以下、本考案を具体化した実施例を図面を参
照しつつ説明する。本実施例の容器ホルダ装置は、乗用
車用に適用したものであり、図1及び図2に示すよう
に、外ケース7と、この外ケース7に引き出し自在に配
設された内ケース8と、内ケース8に軸支された揺動フ
レーム90、91とを含むものである。
【0016】外ケ−ス7は、図1に示すように、奥側か
ら手前側へと次第に右方に傾く円弧状に形成されたもの
である。この外ケース7は、上壁のない箱状に形成され
て内部に収納室70を形成しており、前方に開口71を
有している。また、この外ケ−ス7は、図3及び図4に
も示すように、両側内面に円弧に沿って内ケ−ス8の出
入方向に延びるラック72がそれぞれ設けられていると
ともに、底壁には後述する揺動フレーム90、91を案
内する案内突起73、73が設けられている。なお、収
納室70の奥壁には公知のプッシュロックオ−プンクリ
ップ74が設けられる。
【0017】内ケ−ス8は、図1に示すように、外ケー
ス7の円弧と整合する円弧状に形成されたものである。
この内ケ−ス8は、底壁のない本体81と、図2に示す
ように、この本体81の奥壁とともに歯車室80を形成
する底部材82とをもつ。本体81は、上壁の前方側に
並設された2個の円形状のホルダ穴810と、歯車室8
0を形成する両側壁に形成された2個の開口811と、
上壁内面に設けられ底部材82をネジにより固定する1
個の係止部812と、揺動フレ−ム90、91を軸支す
る前後に整列した2個の軸受813と、後述するピニオ
ン831を受ける軸受814と、ピニオン831と対向
する表面の所定の位置にストッパ突起818と、ギヤ8
41を受ける軸受815とをもつ。また、この本体81
の奥壁には、図3及び図4に示すように、プッシュロッ
クオ−プンクリップ74と脱着可能に係止されるロック
ピン817が設けられている。底部材82は、図2に示
すように、軸受814と対向する軸受を内部にもつ受け
座821と、軸受815と対向する受け座822とが形
成されている。
【0018】かかる本体81及び底部材82により形成
される歯車室80には、軸受814及び受け座821の
軸受により回動可能に軸支され一方のラック72と噛合
するピニオン831と、底部材82の受け座822にネ
ジにより固定され、軸受815により回動可能に軸支さ
れて他方のラック72と噛合するギヤ841をもつオイ
ルダンパ84と、ピニオン831に一端が保持され他端
が底部材82の受け座821に保持されたねじりコイル
ばね851とが設けられている。
【0019】ピニオン831の本体81側表面には、図
3に示すように、ストッパ突起818と対向するストッ
パ突起831aが形成されている。ピニオン831及び
ギヤ841は、図3、図4及び図5に示すように、本体
81の各開口811から一部がそれぞれ突出することに
より、外ケ−ス7の各ラック72とそれぞれ押圧状態で
噛合しており、かつこれらの約3/5回転が各ラック7
2を介して内ケ−ス8の出入長さに設定されている。ね
じりコイルばね851は、内ケ−ス8が外ケ−ス7内へ
入った状態で内ケ−ス8を外ケ−ス7から出す方向へピ
ニオン831を駆動する駆動付勢力を付与するように保
持されている。また、このねじりコイルばね851は軸
方向へも付勢力を有している。
【0020】一方の揺動フレ−ム90は、図1及び図2
に示すように、先端側に突出する軸部90aと、この軸
部90aの後方に設けられた軸受90bと、軸部90a
及び軸受90bを一端で連結し後方側に傾斜面9cをも
つ支持部90cと、この支持部90cの他端に形成され
たホルダ部90dと、支持部90cの後方に突出し軸部
90a及び軸受90bの軸芯と所定距離離れた当接面9
aをもつ当接部90eとからなる。他方の揺動フレ−ム
91は、軸部91aが後方側に突出し、軸受91bが軸
部91aの前方に設けられている点を除き、揺動フレ−
ム90と面対称をなしたものであり、軸部91a及び軸
受91bを一端で連結し後方側に傾斜面9dをもつ支持
部91cと、この支持部91cの他端に形成されたホル
ダ部91dと、支持部91cの後方に突出し軸部91a
及び軸受91bの軸芯と所定距離離れた当接面9bをも
つ当接部91eとをもつ。これら揺動フレ−ム90、9
1は、軸部90aを軸受91bに挿入した後ねじりコイ
ルばね92を介在させて内ケ−ス8の先端側の軸受81
3に挿入するとともに、軸部91aを軸受90bに挿入
して内ケ−ス8の後方側の軸受813に挿入することに
より、内ケース8に回動可能に軸支される。このとき、
これら揺動フレ−ム90、91はねじりコイルばね92
により互いに近づく方向、つまり各ホルダ部90d、9
1dが略水平に保たれる状態に付勢される。
【0021】この容器ホルダ装置は、内ケース8の本体
81に揺動ホルダ90、91をねじりコイルばね92に
より組付け、内ケース8の本体81にピニオン831、
ねじりコイルばね851、ギヤ841をもつオイルダン
パ84を底部材82とともにネジにより組付けることに
より内ケース8を完成させ、しかる後に内ケース8と外
ケース7とを組付ける。この際、まず、ピニオン831
を図6に示す通常状態、つまりねじりコイルばね851
が駆動付勢力を有しない状態から駆動付勢力に反する方
向に約3/4回転させることにより図7に示す状態と
し、ピニオン831にねじりコイルばね851の駆動付
勢力を予備的に付与する。この状態では、図8に示すよ
うに、本体81のストッパ突起818とピニオン831
のストッパ突起831aとがねじりコイルばね851の
軸方向の付勢力で互いに軸方向で干渉し、かつねじりコ
イルばね851の上記予備的な駆動付勢力で互いに回転
方向で干渉しているため、ピニオン831は戻り方向
(図中、ピニオン831の左から右への移動方向)に係
止されている。この組付けの際、ピニオン831は予備
的な駆動付勢力を付与される。そして、この状態で内ケ
ース8を外ケース7に挿入し、ピニオン831を外ケー
ス7のラック72に噛合させることにより両者の抜け止
めを行なう。これにより、図7に示す小角度θだけピニ
オン831がより駆動付勢力を大きくする方向に回転
し、図9に示す状態となる。この後、内ケース8を外ケ
ース7の奥方向に移動させることにより、内ケース8を
外ケース7に収納する。この収納の際、ピニオン831
は、ラック72との噛合により駆動付勢力に反する方向
にさらに約3/5回転され、出入り分の駆動付勢力を付
与される。このため、内ケース8を外ケース7に挿入す
る際、ピニオン831の予め付与された予備的な駆動付
勢力が解除されることはなく、むしろ小角度θ分だけよ
り駆動付勢力が大きくされた状態となる。また、この
際、ストッパ突起818、831aの互いの干渉が感知
できていたため、ピニオン831を予め回転させる角度
(約3/4回転分)がばらつくことはない。こうして、
ピニオン831、図6に示すねじりコイルばね851
が駆動付勢力を有しない状態から、図中左回転されるこ
とにより、図7に示す回転角度分の予備的な駆動付勢力
と、図9に示す小角度θ分の駆動付勢力と、図10に示
す回転角度分の内ケース8の出入りの ための駆動付勢力
を確実に付与される。このため、最終的な製品たる容
器ホルダ装置に、製品毎の性能差を生じにくい。
【0022】こうして製品とされた容器ホルダ装置にお
いては、使用時、図3に示す状態から内ケース8の前端
部を手指等で外ケース7側へ軽く押圧操作すると、プッ
シュロックオープンクリップ74とロックピン817と
の係止が解除され、ねじりコイルばね851の駆動付勢
力によりピニオン831の駆動が開始される。そして、
ピニオン831がラック72上を図3図示のように回転
する。このとき、ピニオン831は、図9、10に示す
ように、戻り方向に約3/5回転だけ回転するため、内
ケース8が外ケース7から引き出される際、ピニオン8
31のストッパ突起831aが本体81のストッパ突起
818と干渉することはない。こうして内ケース8及び
揺動フレーム90、91は、図4に示すように、ピニオ
ン831の3/5回転分、つまり内ケース8の出入長さ
だけ外ケース7から円弧状に自動的に引出される。な
お、図3、4では揺動フレーム90、91を省略してい
る。なお、このとき、この容器ホルダ装置においては、
ピニオン831がラック72上を移動し、かつオイルダ
ンパ84のギヤ841がラック72と噛合しているため
かかる移動が滑らかに行なわれる。よって、かかる容器
ホルダ装置では、優れた操作性の下、容器の保持が可能
となる。この状態において、外ケース7と内ケース8と
の間に不可避の前後、左右及び上下方向のクリアランス
があったとしても、図5に示すように、ねじりコイルば
ね851がピニオン831を付勢する駆動付勢力により
押圧状態でラック72と噛合しているため、内ケース8
と外ケース7との前後及び左右のガタつきが防止されて
いる。また、ねじりコイルばね851の軸方向の付勢力
により、ピニオン831が受け座821の軸受を介して
外ケース7の底壁内面を押圧しているため、内ケース8
と外ケース7との上下方向のガタつきも防止されてい
る。
【0023】こうして外ケ−ス7から内ケ−ス8が引出
されると、図1に示すように、揺動フレ−ム90、91
は、外ケース7との干渉が解除され、ねじりコイルばね
92により開かれる。このとき、揺動フレ−ム90、9
1は、当接部90eの当接面9aと当接部91eの当接
面9bとが当接し、ホルダ部90d、91dが略水平に
保持され、これにより容器が保持される。
【0024】不使用時には、内ケース8の前端部を手指
等で外ケース7側に押す。このとき、ねじりコイルばね
851の駆動付勢力に抗して押圧することにより、揺動
フレーム90、91は、支持部90c、91cの傾斜面
9c、9dが外ケース7と摺接するため、ねじりコイル
ばね92の駆動付勢力に抗して上方に反転し、内ケース
8に収納された状態で当接面9a、9bが案内突起7
3、73に案内される。そして、プッシュロックオープ
ンクリップ74とロックピン817とが係止され、内ケ
ース8及び揺動フレーム90、91は外ケース7内に収
納される。このとき、ピニオン831は、図9、10に
示すように、戻り方向に約3/5回転だけ回転するた
め、内ケース8を外ケース7に押し込む際には、ピニオ
ン831のストッパ突起831aが本体81のストッパ
突起818と干渉することはない。また、この状態にお
いても、この容器ホルダ装置では、外ケース7と内ケー
ス8との間に不可避の前後、左右及び上下方向のクリア
ランスがあったとしても、ピニオン831及びラック7
2を介したねじりコイルばね851の駆動付勢力及び軸
方向の付勢力により内ケース8が外ケース7とガタつく
ことはない。
【0025】このように本実施例の容器ホルダ装置にお
いては、異音や損傷が有効に防止され、かつ操作性が良
好であるとともに、製品毎の性能差を生じにくい。ま
た、この容器ホルダ装置では、引出しが円弧状に行われ
るため、より一層トルコンレバー等と干渉しにくいとい
う効果を奏する。
【0026】
【考案の効果】以上詳述したように、本考案の容器ホル
ダ装置では、外ケ−スがラックをもち、内ケ−スがピニ
オンとねじりコイルばねとをもち、内ケースのピニオン
側表面及びピニオンの内ケース側表面にはストッパ突起
が形成されているため、異音や損傷を有効に防止するこ
とができ、かつ使用者の一動作によって容器の保持が可
能になるため良好な操作性を得ることができるととも
に、組付けの際にピニオンが一定の駆動付勢力を確実に
付与されるため、最終的な製品毎の性能差を生じにくい
という効果を奏することができる。
【0027】したがって、この容器ホルダ装置では、乗
用車等へ適用した場合に優れた性能を確実に発揮するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の容器ホルダ装置に係る斜視図である。
【図2】実施例の容器ホルダ装置に係り、内ケース及び
揺動フレームの分解斜視図である。
【図3】実施例の容器ホルダ装置に係り、収納時を示す
水平断面図である。
【図4】実施例の容器ホルダ装置に係り、使用時を示す
水平断面図である。
【図5】実施例の容器ホルダ装置に係り、図3のE−E
矢視断面図である。
【図6】実施例の容器ホルダ装置に係り、組付け前のピ
ニオンの平面図である。
【図7】実施例の容器ホルダ装置に係り、組付けの際に
所定回転数回転させた状態のピニオンの平面図である。
【図8】実施例の容器ホルダ装置に係り、図7の状態の
ピニオンと内ケースの本体との断面図である。
【図9】実施例の容器ホルダ装置に係り、内ケースが外
ケースから引き出された状態のピニオンの平面図であ
る。
【図10】実施例の容器ホルダ装置に係り、内ケースが
外ケースに収納された状態のピニオンの平面図である。
【図11】従来の容器ホルダ装置の水平断面図である。
【符号の説明】
7…外ケ−ス 71…開口 72…ラック 8…内ケ−ス 810…ホルダ穴 831…ピニオン 851…ねじりコイルばね 818、831a
…ストッパ突起

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端に開口をもつ箱状の外ケースと、該外
    ケースに対して略水平方向に出入自在に保持され容器が
    入れられるホルダ穴をもつ内ケースとを含む容器ホルダ
    装置において、 前記外ケースは内面に前記内ケースの出入方向に延びる
    少なくとも一本のラックをもち、 前記内ケースは、該ラックと噛合し回動可能に軸支され
    たピニオンと、一端が該ピニオンに保持され他端が該内
    ケースに保持され、少なくとも該内ケースが該外ケース
    内へ入った状態で該内ケースを該外ケースから出す方向
    へ該ピニオンを駆動する駆動付勢力を付与するととも
    に、該駆動付勢力との協働で該外ケースと該内ケースと
    を押圧状態で保持する軸方向の付勢力を付与するねじり
    コイルばねとをもち、 該内ケースの該ピニオン側表面及び該ピニオンの該内ケ
    ース側表面には、組付けの際に、該ピニオンを該駆動付
    勢力に反する方向に予備的な該駆動付勢力を付与可能な
    角度回転させたときに、該軸方向の付勢力により互いに
    軸方向で干渉して該ピニオンを戻り方向に係止し、該内
    ケースを該外ケース内に収納する際に、該ピニオンが該
    駆動付勢力に反する方向に出入り分の該駆動付勢力を付
    与される角度回転されつつ、互いに干渉しない一対のス
    トッパ突起が形成されていることを特徴とする容器ホル
    ダ装置。
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