JP2560122B2 - 無機コーティング層を有する押出成形無機質硬化体の製造方法 - Google Patents

無機コーティング層を有する押出成形無機質硬化体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、硬度および耐候性に優れた無機コーティ
ング層を有する押出成形された無機質硬化体の製造方法
に関するものであり、特に、ケイ素アルコキシド系コー
ティング材とそれを無機質硬化体に接着させるためのプ
ライマー組成物を用いる製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
無機質硬化体は、耐候性、耐熱性および耐久性等に優
れた素材であり、その中でも押出成形により得られる比
較的高密度のものは、特にそれらの特性が優れている。
しかし、これらの無機質硬化体も、その表面を塗装しな
いでおくと、水分が出入りし、中性化、エフロレッセン
スの発生等の問題が生じ、また一方で、耐汚染性や耐酸
性に劣るという欠点を有している。
これらの問題点を解決するため、従来、無機質硬化体
に有機系の塗料をコーティングすることが行われてきた
が、有機系の塗料は耐候性が悪く、また、硬度が低いた
めに傷付きやすいという問題点を有している。
そこで、有機系塗料に代わって水ガラス系等の無機コ
ーティング材の適用が試みられたが、エフロレッセンス
の発生や多孔性といった点で満足のいく結果が得られな
かった。
上記欠点のない無機コーティング材として、ケイ素ア
ルコキシド系コーティング材が検討されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、ケイ素アルコキシド系コーティング材を用い
ると、基材である無機質硬化体からのアルカリ発生の問
題や、基材の寸法変化が比較的大きいことに加えて、コ
ーティング材の基材に対する接着性が不十分であるた
め、雨水や温度較差などの外的影響を受けて亀裂や剥落
が生じやすいという問題がある。
そこで、この発明は、押出成形された無機質硬化体表
面に、高硬度で耐候性に優れた無機コーティング層を長
期的にクラックや剥離を生じさせることなく密着させる
ことができる、無機コーティング層を有する押出成形無
機質硬化体の製造方法を提供することを課題とする。
〔課題を解決するための手段および作用〕
上記課題を解決するために、この発明にかかる無機コ
ーティング層を有する押出成形無機質硬化体の製造方法
は、表面にプライマー塗布層を介して無機コーティング
層を有する押出成形された無機質硬化体を製造する方法
において、前記プライマー塗布層が、 (a) 分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキ
シ化合物100重量部、 (b) 分子中に1個以上のメルカプト基および2個以
上のアルコキシ基を有する有機ケイ素化合物10〜500重
量部、 (c) 一般式; Ti(OR) …(I) で表されるチタン酸エステル5〜200重量部、 (d) 有機溶剤 からなるプライマー組成物の硬化体からなり、前記無機
コーティング層が一般式; R′nSi(OR″)4-n …(II) で表されるケイ素化合物および/またはその部分加水分
解物を主成分とするケイ素アルコキシド系コーティング
材の硬化体からなることを特徴とする。
この発明で用いられる押出成形された無機質硬化体
は、たとえば、普通ポルトランドセメント、珪石粉、成
形助材、繊維、水を主成分とした混練物を押出成形した
後、湿熱養生し、オートクレーブ養生を行ったものであ
り、その特徴は、緻密で耐クラック性、耐凍害性、耐荷
重に優れている。用途としては、たとえば、瓦や外装材
として使用できる。以下に、一例としてその組成を示す
が、あくまでも一例にすぎず、下記の配合に限定される
ものではない。
なお、この発明で用いる押出成形された無機質硬化体
としては、少なくとも被塗装部分の比重が1.5〜2.0の範
囲にあることが好ましい。同無機質硬化体の比重が1.5
よりも小さいと、強度が弱くなるおそれがある。
次に、プライマー組成物について説明する。
この発明で使用される(a)成分のエポキシ化合物
(エポキシ樹脂)は、分子中に2個以上のエポキシ基を
有していることが必要である。エポキシ基の数が2個に
満たない場合は、ケイ素アルコキシド系コーティング層
を無機質硬化体に接着させる効力が発揮されないため好
ましくない。前記エポキシ化合物としては、ビスフェノ
ールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリ
シジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエ
ーテル、ソルビトールジグリシジルエーテル、ポリグリ
セロールジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジ
ルエーテル等の他、分子中に複数の不飽和結合を有する
炭化水素の不飽和基を過酢酸を作用させてエポキシ化し
たものが例示される。これらの中では、最後に例示した
ものが特に良好な接着性を与えることから好ましく、そ
の中でも、それを構成する炭素数が4〜30個のものが特
に推奨される。この(a)成分の主な働きは、プライマ
ー組成物が硬化して形成される被膜を強靭なものとし、
また、無機質硬化体に対する良好な接着性を与えること
にある。
この発明で使用される(b)成分の、分子中に1個以
上のメルカプト基および2個以上のアルコキシド基を含
有する有機ケイ素化合物は、無機質硬化体に対する接着
性を強化するばかりでなく、プライマー被膜とケイ素ア
ルコキシド系コーティング層との間の優れた接着性を得
るための必須成分である。このような有機ケイ素化合物
としては、たとえば、 HS(CH23Si(OCH3、 HS(CH23Si(OC2H5、 HS(CH22Si(OCH3、 HS(CH22Si(OC2H5、 HS(CH22Si(CH3)(OCH3 等のシラン化合物およびそれらの加水分解縮合物等が挙
げられる。これらは、単独で用いても、あるいは、複数
種を併用してもよい。
上記(b)成分の有機ケイ素化合物の配合量は、
(a)成分100重量部に対し10〜500重量部であることが
好ましい。(b)成分の配合量が10重量部に満たない
と、接着性が充分に発揮されず、逆に500重量部を越え
ると、プライマー被膜の強度が低下して接着力が失われ
るため好ましくない。
(a)成分と(b)成分はそれぞれ単独で混合しても
良く、あるいは、予めこれらを反応、すなわち、(a)
成分のエポキシ基に(b)成分のメルカプト基を付加さ
せて用いても良い。
この発明で使用される(c)成分のTi(OR)で表さ
れるチタン酸エステルは、(b)成分のアルコキシ基の
加水分解触媒として作用するもので、塗布後すみやかに
強靭なプライマー被膜を形成させるためのものである。
これらチタン酸エステルの有機基Rは、前記触媒硬化を
得る目的から、炭素数1〜6個の1価の炭化水素基であ
ることが好ましく、その炭化水素基がアルキル基である
ことがさらに好ましい。(c)成分の使用量は、(a)
成分100重量部に対して、5〜200重量部であることが好
ましい。(c)成分の量が5重量部に満たなくても、逆
に200重量部を越えても強靭なプライマー被膜が形成さ
れないため十分な接着性を得ることができない。
(d)成分の有機溶剤は、プライマー組成物の塗布作
業を容易にする目的で用いられる。これら有機溶剤とし
ては、トルエン、キシレンなどのような芳香族炭化水
素、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのようなカルボン酸エ
ステル類、n−ヘキサンなどのような脂肪族炭化水素、
アセトン、メチルエチルケトンなどのようなケトン類、
ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのようなエ
ーテル類等が例示される。これらの溶剤は、単独で用い
ても、複数種を併用しても良い。
さらにこの発明におけるプライマー組成物には、メチ
ルシリケート、エチルシリケート、メチルトリメトキシ
シラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキ
シシラン、ジメチルジエトキシシランなどのようなアル
コキシシラン類や、酸化チタン、カーボンブラック、酸
化鉄等のような顔料などのその他の添加剤を含んでいて
もよい。
ついで、ケイ素アルコキシド系コーティング材につい
て説明する。
この発明におけるケイ素アルコキシド系コーティング
材は、一般式 R′nSi(OR″)4-n …(II) で表されるケイ素化合物および/またはその部分加水分
解生成物を主成分とするものである。このケイ素アルコ
キシドに、フェニル基やさらに高級なアルキル基が導入
されていると、耐候性の低下を招くことになるため、好
ましくない。このコーティング材は、その他の成分とし
てシリカゾルを含んでいてもよく、また、各種着色剤、
充填材、界面活性剤、増粘剤、紫外線吸収剤等が、目的
に応じて添加されていてもよい。
このようにして調製されたコーティング材は、触媒、
硬化剤の存在下で加水分解、縮合させられる。ここで使
用される触媒、硬化剤および必要に応じて添加される硬
化促進剤は、特に限定はされず、たとえば、触媒として
は塩酸、リン酸、硫酸等の無機酸やギ酸、酢酸、クロロ
酢酸等の有機酸の希薄溶液などの酸性触媒、前記無機、
有機各酸の第4級アンモニウム塩もしくはアミン塩、有
機スズ化合物等の有機金属化合物等が、硬化剤としては
水等が挙げられる。これらは単独で、あるいは、複数種
を併せて使用される。
加水分解、縮合を行う際には、種々の希釈溶剤を用い
るとよい。この溶剤としては、メタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール(IPA)等の低級アルコー
ル、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル等が例示され、これらは単独で、あるいは、
混合溶剤として使用できる。
プライマー層上に塗布されたこのコーティング層にお
いて、クリヤー層で5μm以上、顔料入り層で10μm以
上の厚さの塗膜が長期的に安定に保持され、クラックや
ハガレが発生しないためには、コーティング材は、 (A) n=0のときの一般式(II)で表されるケイ素
化合物および/またはシリカゾル20〜200重量部、 (B) n=1のときの一般式(II)で表されるケイ素
化合物100重量部、 (C) n=2のときの一般式(II)で表されるケイ素
化合物10〜50重量部 の各成分および/またはこれらの部分加水分解物からな
るものであることが好ましい。
上記(A)、(B)および(C)の各成分の混合比
は、上記のごとく設定されることが好ましく、この範囲
を外れると、コーティング材が硬くなりすぎて所定の膜
厚がとれなかったり、あるいは、基材の寸法変化に追随
できずクラックが入ったり、逆に軟らかくなりすぎて無
機コーティングとしての特徴である、キズが付きにくい
という塗膜性能を失ってしまったりするおそれがある。
とりわけ、(B)成分に対し(A)成分が20重量部未満
であると、塗膜に充分な硬度が得られず、200重量部を
越えると、硬くなりすぎて硬化時にクラックが発生した
り、基材に追随できなくなったりする傾向がある。
また、上記(A)および(B)の2成分のみで、上記
(C)成分も含んだ3成分のものと同等の可撓性を出さ
せようとすると、R基導入率が増大することを避けにく
く、硬度や耐候性に悪影響してしまう。すなわち、
(C)成分が(B)成分100重量部に対して10重量部未
満であると、可撓性のあるコーティング膜が得られず、
基材の寸法変化に追随することが困難となり、一方、50
重量部を越えると、著しい塗膜の硬度低下を招くおそれ
がある。
このような(C)成分導入の硬化について、その理由
を構造的には以下のような推察できる。すなわち、
(A)および(B)成分のみでは、 という構造になるが、ここに(C)成分が加わると、 のようになり、破線で囲んだ領域に違いが生じるためと
思われる。
このような(A)、(B)および(C)の3成分は、
モノマー段階もしくはそれに近い状態の段階、すなわ
ち、ほとんど加水分解、縮合が行われていない状態で均
一に混合され、その後、触媒や硬化剤の存在下で、加水
分解、縮合させられることが好ましい。加水分解、縮合
があるいは程度進んだ状態のものを混合してコーティン
グ液を調製した場合、その加水分解、縮合の程度に依存
して塗膜の状態が変わってくるおそれがある。つまり、
各成分があらかじめそれぞれ縮合した状態であれば、前
記のような好ましい化学構造が得られず、得られた膜が
硬くなりすぎたり、軟らかくなりすぎたりしてコントロ
ールしにくくなる。さらに、塗膜にハジキ(斑点状の塗
られていない部分または塗膜が薄くなっている部分)や
ゆず肌を生じ、重ね塗りの際のハジキや剥離の原因とも
なる傾向がある。3成分が均一に混合されていること
が、膜の物性上重要なのである。
通常、ケイ素アルコキシド系コーティング液は、ケイ
素アルコキシドモノマーに適当量の触媒および硬化剤を
加えて、末端がアルコキシド基であるようなプレポリマ
ーとしておき、使用時にさらに触媒および硬化剤、必要
に応じてはシリカゲル等の成分を添加して、最終的に硬
化させられる。すなわち、保存時には2包装形をとって
いるが、すべての成分をあらかじめ混合して1つの容器
に保存する1包装形とすることも可能である。
なお、無機質硬化体へのプライマー組成物、さらにそ
の上へのコーティング材の塗装方法は、スプレー塗装、
ロール塗装、フローコーター塗装、浸漬塗装等、特に限
定はされない。また、乾燥焼付け条件としては、プライ
マーは、常温〜100℃で行い、ケイ素アルコキシド系コ
ーティング材は、50〜200℃で行うことが好ましい。
以上の方法により、無機質硬化体上に、高硬度で耐候
性に優れた無機コーティング材を長期的にクラックや剥
離を生じさせることなく密着させることができる。
〔実 施 例〕
以下に、この発明の具体的な実施例および比較例を示
すが、この発明は下記実施例に限定されない。なお、下
記の説明において、「重量部」は「部」、「重量%」は
「%」とそれぞれ略す。
ケイ素アルコキシド系コーティング液の調製 (コーティング液C−1) メチルトリメトキシシラン100部、テトラエトキシシ
ラン20部、IPAシリカゾル(触媒化成工業(株)製OSCAL
1432、SiO2含量30%)105部、ジメチルジメトキシシラ
ン5部およびIPA100部を混合した。この混合溶液に、触
媒量の1N塩酸と水4.5部を加え、A液とした。なお、配
合は、25℃下、500rpmで30分間撹拌しながら行った。
調製されたA液を、25℃で1週間以上密栓状態で保存
し、使用時には、A液100部に対して42部の水と42部のI
PAを加えて25℃下、500rpmで10分間撹拌し、コーティン
グ液C−1とした。
(コーティング液C−2) メチルトリメトキシシラン100部、テトラエトキシシ
ラン10部、IPAシリカゾル(同上OSCAL1432)110部、ジ
メチルジメトキシシラン20部およびIPA100部を混合し
た。この混合溶液に、C−1と同様にして触媒量の1N塩
酸と水5部を加え、A′を調製した。
調製されたA′液を上記A液と同様に保存し、使用時
には、A′液100部に対して43部の水と43部のIPAを加え
て、以下同様にしてコーティング液C−2を得た。
(コーティング液C−3) コーティング液C−2のA′液100部に、市販の酸化
チタン7.5部、微粉末シリカ(日本アエロジル(株)製
アエロジルR972)0.3部およびトルエン−IPA混合溶液に
より希釈された10%エチルセルロース2.5部を添加し
た。これを、ディスパー(分散機)を用い、容器内にガ
ラスビーズを添加して2000rpmで15分間分散し、200メッ
シュのステンレス鋼で濾過して得られたA″液を、25℃
下で3日間密栓して保存した。
使用時に、A″液100部に対して水27部、IPA27部およ
び触媒量の1N塩酸を加え、以下同様にしてコーティング
液C−3を得た。
プライマー組成物の調製 (プライマーP−1) 炭素数が6〜8の不飽和結合を有する炭化水素を過酢
酸にてエポキシ化したエポキシ化合物100部に、γ−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン200部を加え、チ
ッ素雰囲気で80℃で8時間加熱撹拌した。ついで、室温
まで冷却し、エポキシ化合物のエポキシ基にγ−メルカ
プトプロピルトリメトキシシランのメルカプト基を付加
させた後、チタン酸テトラブチル100部およびトルエン5
00部を加え、撹拌してプライマーP1を得た。
(プライマーP−2) 分子量が約400のビスフェノールAジグリシジルエー
テル100部に、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシ
ラン300部、チタン酸テトラブチル100部、キシレン100
部およびテトラメトキシシラン100部を加えて撹拌し、
プライマーP−2を得た。
(プライマーP−3) プライマーP−1を調製する際に用いたものと同じエ
ポキシ化合物100部に、γ−メルカプトプロピルトリエ
トキシシラン100部を加え、チッ素雰囲気で80℃で8時
間加熱撹拌した。ついで室温まで冷却した後、チタン酸
テトラエチル75部、ノルマルヘキサン700部およびメチ
ルトリメトキシシラン100部を加え、撹拌してプライマ
ーP−3を得た。
(プライマーP−4) 分子量が約600の水添ビスフェノールAジグリシジル
エーテル100部にγ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン400部、チタン酸テトラブチル100部、ジメチルジ
メトキシシラン100部およびキシレン80部を加えて撹拌
し、プライマーP−4を得た。
押出成形無機質硬化体の製造 の混練物を押出成形した後、湿熱養生し、オートクレー
ブ養生を行って、押出成形された無機質硬化体−1およ
び2を得た。同無機質硬化体は、比重1.7であった。
−実施例1〜4および比較例1− 無機質硬化体−1に、第1表に示すプライマー組成物
を約100g/m2塗布し、60℃で30分乾燥させた後、やはり
第1表に示すケイ素アルコキシドコーティング液を膜厚
約5μmになるよう塗布して150℃で1時間焼き付け
し、第1図に示したように、無機質硬化体(基材)1上
にプライマー層2およびケイ素アルコキシド系コーティ
ング層3がこの順に積層した試験体T−1〜T−5を作
製した。
これらの試験体を用いて、耐温水密着性、耐凍害性お
よび耐候性試験を行った。耐温水密着性は、60℃の温水
に10日間浸漬した後の塗膜の性状を、耐凍害性は、ASTM
A法に基づいて、基材温度4.4±1.7℃〜−17.8±1.7
℃のサイクル(ASTM C666−77番にもとづく)による塗
膜の性状を、耐候性は、デューサイクルウェザオ試験10
00時間後の塗膜の性状をそれぞれ観察して調べた。以上
の結果を同じく第1表に示した。
なお、比較例1はプライマー組成物を塗布しない比較
例である。
−実施例5〜8および比較例2− 無機質硬化体−2に、第2表に示すプライマー組成物
を約100g/m2塗布し、60℃で30分乾燥させた後、下塗り
液としてケイ素アルコキシドコーティング液C−3を膜
厚20μmになるよう塗布して150℃で1時間焼き付け
し、さらに上塗り液としてケイ素アルコキシドコーティ
ング液C−2を膜厚10μmになるよう重ね塗りして1時
間焼き付けし、第2図に示した試験体T−6〜T10を作
製した。同図中、1は基材である無機質硬化体、2はプ
ライマー層、3はケイ素アルコキシド系コーティング層
(下塗り層)、3′はケイ素アルコキシド系コーティン
グ材(上塗り層)である。
これらの試験体を用いて、実施例1〜4と同様の試験
を行った。
以上の結果を同じく第2表に示した。
なお、比較例2は、プライマー組成物を使用しない比
較例である。
第1表および第2表にみるように、実施例のものは、
塗膜に異常がなかったが、比較例のものは大部分剥落し
ていた。
〔発明の効果〕
この発明にかかる無機コーティング層を有する押出成
形無機質硬化体の製造方法は、以上に述べたように、押
出成形された無機質硬化体表面に、高硬度で耐候性に優
れた無機コーティング層を長期的にクラックや剥離を生
じさせることなく密着させることができる。
この発明により得られた、無機コーティング層を有す
る押出成形無機質硬化体は、コーティング層が高硬度で
耐候性や耐水性に極めて優れており、建造物の外装材な
どとして好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明にかかる製造方法の1実施例により
製造された、無機コーティング層を有する押出成形無機
質硬化体の一例を表す断面図、第2図は、この発明にか
かる製造方法の1実施例により製造された、無機コーテ
ィング層を有する押出成形無機質硬化体の別の一例を表
す断面図である。 1……押出成形無機質硬化体、2……プライマー層、3
……ケイ素アルコキシド系コーティング層(下塗り
層)、3′……ケイ素アルコキシド系コーティング層
(上塗り層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嶋田 幸雄 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電 工株式会社内 (72)発明者 清水 千之 群馬県太田市西新町133番地 東芝シリ コーン株式会社太田工場内 (72)発明者 長岡 久幸 群馬県太田市西新町133番地 東芝シリ コーン株式会社太田工場内 (56)参考文献 特開 昭63−315583(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面にプライマー塗布層を介して無機コー
    ティング層を有する押出成形された無機質硬化体を製造
    する方法において、前記プライマー塗布層が、 (a) 分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキ
    シ化合物100重量部、 (b) 分子中に1個以上のメルカプト基および2個以
    上のアルコキシ基を有する有機ケイ素化合物10〜500重
    量部、 (c) 一般式; Ti(OR) …(I) で表されるチタン酸エステル5〜200重量部、 (d) 有機溶剤 からなるプライマー組成物の硬化体からなり、前記無機
    コーティング層が一般式; R′nSi(OR″)4-n …(II) で表されるケイ素化合物および/またはその部分加水分
    解物を主成分とするケイ素アルコキシド系コーティング
    材の硬化体からなることを特徴とする、無機コーティン
    グ層を有する押出成形無機質硬化体の製造方法。
  2. 【請求項2】押出成形された無機質硬化体の少なくとも
    被塗布部分が1.5〜2.0の密度を有する請求項1記載の無
    機コーティング層を有する押出成形無機質硬化体の製造
    方法。
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