JP2559760B2 - 細胞搬送方法 - Google Patents
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- C12M23/00—Constructional details, e.g. recesses, hinges
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- C12M23/12—Well or multiwell plates
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- C12M23/00—Constructional details, e.g. recesses, hinges
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はチャンバプレートに複数個設けられた各隔
室に細胞を搬送する方法に関するものである。
室に細胞を搬送する方法に関するものである。
最近、細胞搬送装置によってチャンバプレートの各隔
室に異種の細胞をそれぞれ１個ずつ搬送したのち、それ
らの細胞を融合することが行なわれている。
室に異種の細胞をそれぞれ１個ずつ搬送したのち、それ
らの細胞を融合することが行なわれている。
従来の細胞搬送方法（特開昭62−32874号公報）にお
いては、開口部を有する流路で細胞を搬送し、開口部を
順次チャンバプレートの各隔室の上方に位置させて、開
口部から各隔室に細胞を放出することにより、各隔室に
細胞を搬送している。
いては、開口部を有する流路で細胞を搬送し、開口部を
順次チャンバプレートの各隔室の上方に位置させて、開
口部から各隔室に細胞を放出することにより、各隔室に
細胞を搬送している。
しかし、このような細胞搬送方法においては、開口部
を順次チャンバプレートの各隔室の上方に位置させる必
要があるから、チャンバプレートに多数の隔室が設けら
れているときには、全ての隔室に細胞を搬送するのに長
時間を要する。とくに、酵素によって細胞膜が除去され
たプロトプラストは短時間で活性を失ってしまうから、
プロトプラストを多数の隔室に搬送したときには、搬送
操作中に初めに搬送したプロトプラストの活性が失われ
てしまうので、異種のプロトプラストを融合する場合に
は、１度に融合しうるプロトプラストの数に限界があ
る。
を順次チャンバプレートの各隔室の上方に位置させる必
要があるから、チャンバプレートに多数の隔室が設けら
れているときには、全ての隔室に細胞を搬送するのに長
時間を要する。とくに、酵素によって細胞膜が除去され
たプロトプラストは短時間で活性を失ってしまうから、
プロトプラストを多数の隔室に搬送したときには、搬送
操作中に初めに搬送したプロトプラストの活性が失われ
てしまうので、異種のプロトプラストを融合する場合に
は、１度に融合しうるプロトプラストの数に限界があ
る。
この発明は上述の問題点を解決するためになされたも
ので、チャンバプレートに設けられた各隔室に短時間に
細胞を搬送することができる細胞搬送方法を提供するこ
とを目的とする。
ので、チャンバプレートに設けられた各隔室に短時間に
細胞を搬送することができる細胞搬送方法を提供するこ
とを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕 この目的を達成するため、この発明においては、チャ
ンバプレートに複数個設けられた各隔室に細胞を搬送す
る方法において、キャリアプレートの上記隔室に対応す
る位置にある吸着部に上記細胞を吸着する吸着装置と、
上記吸着装置を上記チャンバプレート上に相対的に移動
する移動装置とを設ける。
ンバプレートに複数個設けられた各隔室に細胞を搬送す
る方法において、キャリアプレートの上記隔室に対応す
る位置にある吸着部に上記細胞を吸着する吸着装置と、
上記吸着装置を上記チャンバプレート上に相対的に移動
する移動装置とを設ける。
本発明の要旨は次の２点にある。
（１）その上に第一および第二の隔室を有するチャンバ
プレートと、前記第一の隔室に対応する位置関係にある
第一の吸着部と前記第二の隔室に対応する位置関係にあ
る第二の吸着部とを有するキャリアプレートを準備し、 前記第一の吸着部および前記第二の吸着部に細胞を吸
着し、 前記第一の隔室と前記第一の吸着部とが相互に対向す
るように、かつ、前記第二の隔室と前記第二の吸着部と
が相互に対向するように前記チャンバプレートと前記キ
ャリアプレートとを接近させた状態で、前記第一の吸着
部に吸着された前記細胞を前記第一の隔室に搬送すると
共に、前記第二の吸着部に吸着された前記細胞を前記第
二の隔室に搬送することを特徴とする細胞搬送方法。
プレートと、前記第一の隔室に対応する位置関係にある
第一の吸着部と前記第二の隔室に対応する位置関係にあ
る第二の吸着部とを有するキャリアプレートを準備し、 前記第一の吸着部および前記第二の吸着部に細胞を吸
着し、 前記第一の隔室と前記第一の吸着部とが相互に対向す
るように、かつ、前記第二の隔室と前記第二の吸着部と
が相互に対向するように前記チャンバプレートと前記キ
ャリアプレートとを接近させた状態で、前記第一の吸着
部に吸着された前記細胞を前記第一の隔室に搬送すると
共に、前記第二の吸着部に吸着された前記細胞を前記第
二の隔室に搬送することを特徴とする細胞搬送方法。
（２）その上に第一および第二の隔室を有するチャンバ
プレートと、前記第一の隔室に対応する位置関係にある
第一の吸着部と前記第二の隔室に対応する位置関係にあ
る第二の吸着部とを有する第一のキャリアプレートと、
前記第一の隔室に対応する位置関係にある第三の吸着部
と前記第二の隔室に対応する位置関係にある第四の吸着
部とを有する第二のキャリアプレートとを準備し、 前記第一の吸着部、前記第二の吸着部、前記第三の吸
着部、前記第四の吸着部に細胞を吸着し、 前記第一の隔室と前記第一の吸着部とが相互に対向す
るように、かつ、前記第二の隔室と前記第二の吸着部と
が相互に対向するように前記チャンバプレートと前記第
一のキャリアプレートとを接近させた状態で、前記第一
の吸着部に吸着された前記細胞を前記第一の隔室に搬送
すると共に、前記第二の吸着部に吸着された前記細胞を
前記第二の隔室に搬送し、 前記第一の隔室と前記第三の吸着部とが相互に対向す
るように、かつ、前記第二の隔室と前記第四の吸着部と
が相互に対向するように前記チャンバプレートと前記第
二のキャリアプレートとを接近させた状態で、前記第三
の吸着部に吸着された前記細胞を前記第一の隔室に搬送
すると共に、前記第四の吸着部に吸着された前記細胞を
前記第二の隔室に搬送することを特徴とする細胞搬送方
法。
プレートと、前記第一の隔室に対応する位置関係にある
第一の吸着部と前記第二の隔室に対応する位置関係にあ
る第二の吸着部とを有する第一のキャリアプレートと、
前記第一の隔室に対応する位置関係にある第三の吸着部
と前記第二の隔室に対応する位置関係にある第四の吸着
部とを有する第二のキャリアプレートとを準備し、 前記第一の吸着部、前記第二の吸着部、前記第三の吸
着部、前記第四の吸着部に細胞を吸着し、 前記第一の隔室と前記第一の吸着部とが相互に対向す
るように、かつ、前記第二の隔室と前記第二の吸着部と
が相互に対向するように前記チャンバプレートと前記第
一のキャリアプレートとを接近させた状態で、前記第一
の吸着部に吸着された前記細胞を前記第一の隔室に搬送
すると共に、前記第二の吸着部に吸着された前記細胞を
前記第二の隔室に搬送し、 前記第一の隔室と前記第三の吸着部とが相互に対向す
るように、かつ、前記第二の隔室と前記第四の吸着部と
が相互に対向するように前記チャンバプレートと前記第
二のキャリアプレートとを接近させた状態で、前記第三
の吸着部に吸着された前記細胞を前記第一の隔室に搬送
すると共に、前記第四の吸着部に吸着された前記細胞を
前記第二の隔室に搬送することを特徴とする細胞搬送方
法。
この細胞搬送方法においては、吸着装置の各吸着部に
細胞を吸着させた状態で、移動装置により吸着装置をチ
ャンバプレート上に相対的に移動し、隔室と吸着部との
位置合せをしたのち、細胞を吸着部から離脱させれば、
チャンバプレートの隔室に細胞を搬送することができ
る。
細胞を吸着させた状態で、移動装置により吸着装置をチ
ャンバプレート上に相対的に移動し、隔室と吸着部との
位置合せをしたのち、細胞を吸着部から離脱させれば、
チャンバプレートの隔室に細胞を搬送することができ
る。
第１図はこの発明に係る細胞搬送方法を実施するため
の細胞搬送装置を示す概略断面図、第２図は第１図に示
した細胞搬送装置のキャリアプレートを示す平面図、第
３図は同じく拡大正断面図、第４図は第１図に示した細
胞搬送装置のチャンバプレートを示す拡大断面図であ
る。図において、11は容器、13は一端が容器11の底部に
接続された排出管で、排出管13の他単は緩衝液排出装置
（図示せず）に接続されている。14は容器11内に載置さ
れた支持体、１は支持体14に固定されたチャンバプレー
トで、チャンバプレート１はSi単結晶からなり、厚さは
0.4mm、直径は75mmである。３はチャンバプレート１に
複数設けられた隔室で、隔室３は0.8mmのピッチでマト
リクス状に45×45個配置されている。18は隔室３の底部
に設けられたスリットで、スリット18は隔室３と連通し
ている。７は容器、10は一端が容器７の底部に接続され
た供給管で、供給管10の他端は緩衝液供給装置（図示せ
ず）に接続されている。15はシリンジポンプ（図示せ
ず）を接続するための接続孔、２はキャリアプレート
で、キャリアプレート２はSi単結晶からなり、厚さは0.
4mm、直径は75mmである。４はキャリアプレート２の底
部に設けられた吸着座で、吸着座４は隔室３に対応した
位置に45×45個配置されている。12はキャリアプレート
２に設けられた連通孔で、連通孔12は吸着座４と連通し
ており、貫通孔12の最小径は約10μｍである。16はキャ
リアプレート２に取り付けられた枠体、９は一端が枠体
16に接続されたフレキシブルホースで、フレキシブルホ
ース９の他端は緩衝液給排装置（図示せず）に接続され
ている。21はキャリアプレート２、枠体16等で構成され
た吸着装置で、吸着装置21は移動装置（図示せず）によ
って紙面上下方向および左右方向に移動される。６は容
器７、11内に入れられたしょ糖水溶液等の緩衝液であ
る。
の細胞搬送装置を示す概略断面図、第２図は第１図に示
した細胞搬送装置のキャリアプレートを示す平面図、第
３図は同じく拡大正断面図、第４図は第１図に示した細
胞搬送装置のチャンバプレートを示す拡大断面図であ
る。図において、11は容器、13は一端が容器11の底部に
接続された排出管で、排出管13の他単は緩衝液排出装置
（図示せず）に接続されている。14は容器11内に載置さ
れた支持体、１は支持体14に固定されたチャンバプレー
トで、チャンバプレート１はSi単結晶からなり、厚さは
0.4mm、直径は75mmである。３はチャンバプレート１に
複数設けられた隔室で、隔室３は0.8mmのピッチでマト
リクス状に45×45個配置されている。18は隔室３の底部
に設けられたスリットで、スリット18は隔室３と連通し
ている。７は容器、10は一端が容器７の底部に接続され
た供給管で、供給管10の他端は緩衝液供給装置（図示せ
ず）に接続されている。15はシリンジポンプ（図示せ
ず）を接続するための接続孔、２はキャリアプレート
で、キャリアプレート２はSi単結晶からなり、厚さは0.
4mm、直径は75mmである。４はキャリアプレート２の底
部に設けられた吸着座で、吸着座４は隔室３に対応した
位置に45×45個配置されている。12はキャリアプレート
２に設けられた連通孔で、連通孔12は吸着座４と連通し
ており、貫通孔12の最小径は約10μｍである。16はキャ
リアプレート２に取り付けられた枠体、９は一端が枠体
16に接続されたフレキシブルホースで、フレキシブルホ
ース９の他端は緩衝液給排装置（図示せず）に接続され
ている。21はキャリアプレート２、枠体16等で構成され
た吸着装置で、吸着装置21は移動装置（図示せず）によ
って紙面上下方向および左右方向に移動される。６は容
器７、11内に入れられたしょ糖水溶液等の緩衝液であ
る。
この細胞搬送装置を使用した細胞搬送方法において
は、まず第５図（ａ）に示すように、酵素により個々に
分離した植物細胞５を緩衝液６とともに封入したシリン
ジポンプ８を接続孔15に接続したのち、第５図（ｂ）に
示すように、シリンジポンプ８を駆動して、細胞５を容
器７内に押し出すとともに、緩衝液給排装置によりフレ
キシブルホース９を介して枠体16内の緩衝液６を吸引す
ると、枠体16内が負圧になり、細胞５が吸着座４に吸着
される。つぎに、第５図（ｃ）に示すように、緩衝液給
排装置により枠体16内の緩衝液６を吸引し続けるととも
に、緩衝液供給装置により供給管10を介して容器７内に
緩衝液６を供給すると、緩衝液６が容器７から溢流し
て、吸着座４に吸着されていない細胞５が容器７内から
除去される。つぎに、第５図（ｄ）に示すように、緩衝
液給排装置により枠体16内の緩衝液６を吸引し続けると
ともに、移動装置によって吸着装置21を容器11内に移動
し、隔室３と吸着座４との位置合せをしたのち、第５図
（ｅ）に示すように、キャリアプレート２をチャンバプ
レート１に密着させた状態で、緩衝液給排装置により枠
体16内に緩衝液６を供給して、枠体16内を正圧にすると
ともに、緩衝液排出装置により排出管13を介して支持体
14内の緩衝液６を吸引して、支持体14内を負圧にする
と、細胞５が吸着座４から離脱して、細胞５が隔室３内
に収納される。つぎに、第５図（ｆ）に示すように、緩
衝液排出装置により支持体14内の緩衝液６を吸引し続け
た状態で、移動装置によって吸着装置21に容器７内に移
動すれば、チャンバプレート１を容器11外に搬出するこ
とができる。
は、まず第５図（ａ）に示すように、酵素により個々に
分離した植物細胞５を緩衝液６とともに封入したシリン
ジポンプ８を接続孔15に接続したのち、第５図（ｂ）に
示すように、シリンジポンプ８を駆動して、細胞５を容
器７内に押し出すとともに、緩衝液給排装置によりフレ
キシブルホース９を介して枠体16内の緩衝液６を吸引す
ると、枠体16内が負圧になり、細胞５が吸着座４に吸着
される。つぎに、第５図（ｃ）に示すように、緩衝液給
排装置により枠体16内の緩衝液６を吸引し続けるととも
に、緩衝液供給装置により供給管10を介して容器７内に
緩衝液６を供給すると、緩衝液６が容器７から溢流し
て、吸着座４に吸着されていない細胞５が容器７内から
除去される。つぎに、第５図（ｄ）に示すように、緩衝
液給排装置により枠体16内の緩衝液６を吸引し続けると
ともに、移動装置によって吸着装置21を容器11内に移動
し、隔室３と吸着座４との位置合せをしたのち、第５図
（ｅ）に示すように、キャリアプレート２をチャンバプ
レート１に密着させた状態で、緩衝液給排装置により枠
体16内に緩衝液６を供給して、枠体16内を正圧にすると
ともに、緩衝液排出装置により排出管13を介して支持体
14内の緩衝液６を吸引して、支持体14内を負圧にする
と、細胞５が吸着座４から離脱して、細胞５が隔室３内
に収納される。つぎに、第５図（ｆ）に示すように、緩
衝液排出装置により支持体14内の緩衝液６を吸引し続け
た状態で、移動装置によって吸着装置21に容器７内に移
動すれば、チャンバプレート１を容器11外に搬出するこ
とができる。
このように、この細胞搬送方法においては、液圧によ
り細胞５を吸着座４に吸着させ状態で、移動装置により
吸着装置21をチャンバプレート１上に移動し、隔室３と
吸着座４との位置合せをしたのち、液圧により細胞５を
吸着座４から離脱させれば、細胞５を隔室３内に収納す
ることができるから、一度に多数の細胞５を各隔室３に
搬送することができるので、極めて短時間に細胞５を各
隔室３に搬送することができる。
り細胞５を吸着座４に吸着させ状態で、移動装置により
吸着装置21をチャンバプレート１上に移動し、隔室３と
吸着座４との位置合せをしたのち、液圧により細胞５を
吸着座４から離脱させれば、細胞５を隔室３内に収納す
ることができるから、一度に多数の細胞５を各隔室３に
搬送することができるので、極めて短時間に細胞５を各
隔室３に搬送することができる。
第６図はこの発明に係る他の細胞搬送方法を実施する
ための細胞搬送装置を示す概略斜視図である。図におい
て、7a、7bは容器11の両側に設けられた容器、21a、21b
は吸着装置、9a、9bはフレキシブルホースで、吸着装置
21a、21bの構成は吸着装置21の構成と同様である。17
a、17bは吸着装置21a、21bを矢印Ａ方向および矢印Ｂ方
向に移動する移動装置である。
ための細胞搬送装置を示す概略斜視図である。図におい
て、7a、7bは容器11の両側に設けられた容器、21a、21b
は吸着装置、9a、9bはフレキシブルホースで、吸着装置
21a、21bの構成は吸着装置21の構成と同様である。17
a、17bは吸着装置21a、21bを矢印Ａ方向および矢印Ｂ方
向に移動する移動装置である。
この細胞搬送装置を使用した細胞搬送方法において
は、第１の細胞を吸着装置21aで吸着した状態で、移動
装置17aにより吸着装置21aをチャンバプレート１上に移
動し、隔室３と吸着装置21aの吸着座との位置合せを
し、第１の細胞を吸着座から離脱して、第１の細胞を隔
室３内に収納し、つぎに第２の細胞を吸着装置21bで吸
着した状態で、移動装置17bにより吸着装置21bをチャン
バプレート１上に移動し、隔室３の吸着装置21bの吸着
座との位置合せをし、第２の細胞を吸着座から離脱し
て、第２の細胞を隔室３内に収納すれば、隔室３内に細
胞対を形成することができる。この状態で、チャンバプ
レート１をポリエチレングリコールに浸すか、電気的パ
ルスを印加すると、各隔室３内で細胞を融合することが
できる。
は、第１の細胞を吸着装置21aで吸着した状態で、移動
装置17aにより吸着装置21aをチャンバプレート１上に移
動し、隔室３と吸着装置21aの吸着座との位置合せを
し、第１の細胞を吸着座から離脱して、第１の細胞を隔
室３内に収納し、つぎに第２の細胞を吸着装置21bで吸
着した状態で、移動装置17bにより吸着装置21bをチャン
バプレート１上に移動し、隔室３の吸着装置21bの吸着
座との位置合せをし、第２の細胞を吸着座から離脱し
て、第２の細胞を隔室３内に収納すれば、隔室３内に細
胞対を形成することができる。この状態で、チャンバプ
レート１をポリエチレングリコールに浸すか、電気的パ
ルスを印加すると、各隔室３内で細胞を融合することが
できる。
したがって、異種のプロトプラストを細胞融合すると
きに、この細胞搬送方法を用いれば、短時間に多数のプ
ロトプラストを隔室に搬送することができるから、多数
のプロトプラストを隔室に搬送したとしても、搬送操作
中にプロトプラストの活性が低下することがないので、
１度に融合しうるプロトプラストの数を著しく向上する
ことができる。
きに、この細胞搬送方法を用いれば、短時間に多数のプ
ロトプラストを隔室に搬送することができるから、多数
のプロトプラストを隔室に搬送したとしても、搬送操作
中にプロトプラストの活性が低下することがないので、
１度に融合しうるプロトプラストの数を著しく向上する
ことができる。
なお、上述実施例においては、吸着装置として液圧に
より細胞５を吸着部である吸着座４に吸着させる吸着装
置21を用いたが、表面に有機、無機の膜からなる吸着部
を設け、細胞表面の親水性、付着性等を利用して、細胞
を化学的に吸着する吸着装置を用いてもよい。たとえ
ば、Si単結晶からなるキャリアプレートの表面にSiO2膜
からなる吸着部を設ければ、細胞の親水性により、細胞
をSiO2膜に吸着することができ、この場合には水を供給
すれば、細胞をSiO2膜から離脱することができる。ま
た、キャリアプレートの表面にポリリジン膜からなる吸
着部を設ければ、細胞の付着性により、細胞をポリリジ
ン膜に吸着することができ、この場合には薬液を供給す
れば、細胞をポリリジン膜から離脱することができる。
また、上述実施例においては、隔室３の形状を吸着座４
の形状とは異なる形状にしたが、隔室の形状を吸着座４
の形状と同一の形状にしてもよく、この場合にはチャン
バプレート１とキャリアプレート２とを密着させた状態
で細胞対を融合してもよい。さらに、上述実施例におい
ては、吸着座４の数を隔室３の数と等しくしたが、たと
えば吸着座４の数を隔室３の数の1/2とするように、吸
着座４の数を隔室３の数より少なくしてもよく、この場
合には搬送操作を複数回行なえば、全ての隔室３に細胞
５を搬送することができる。また、上述実施例において
は、細胞が植物細胞５の場合について説明したが、細胞
が動物細胞等の場合にもこの発明を適用可能であること
は当然であり、また細胞が有核であっても無核であって
もこの発明を適用できることは明らかである。さらに、
上述実施例においては、搬送装置により吸着装置21を移
動したが、搬送装置により容器７、11を移動してもよ
い。すなわち、搬送装置により吸着装置21を容器７、11
に対して相対的に移動すればよい。また、上述実施例に
おいては、２個の容器７、11を設けたが、１個の容器を
着脱可能な仕切板で仕切り、仕切板で仕切られた各部分
に吸着装置21、チャンバプレート１を設けてもよい。さ
らに、チャンバプレート１とキャリアプレート２とを密
着させた状態で、隔室３内で融合細胞を培養してもよ
い。また、チャンバプレート１、キャリアプレート２を
加工するときには、Si単結晶の（100）面を板面に選
び、水酸化カリウム水溶液による異方性エッチングによ
り、隔室３、吸着座４等を形成すれば、サイドエッチの
極めて少ないすり鉢状の隔室３、吸着座４等を精度良く
加工することができる。
より細胞５を吸着部である吸着座４に吸着させる吸着装
置21を用いたが、表面に有機、無機の膜からなる吸着部
を設け、細胞表面の親水性、付着性等を利用して、細胞
を化学的に吸着する吸着装置を用いてもよい。たとえ
ば、Si単結晶からなるキャリアプレートの表面にSiO2膜
からなる吸着部を設ければ、細胞の親水性により、細胞
をSiO2膜に吸着することができ、この場合には水を供給
すれば、細胞をSiO2膜から離脱することができる。ま
た、キャリアプレートの表面にポリリジン膜からなる吸
着部を設ければ、細胞の付着性により、細胞をポリリジ
ン膜に吸着することができ、この場合には薬液を供給す
れば、細胞をポリリジン膜から離脱することができる。
また、上述実施例においては、隔室３の形状を吸着座４
の形状とは異なる形状にしたが、隔室の形状を吸着座４
の形状と同一の形状にしてもよく、この場合にはチャン
バプレート１とキャリアプレート２とを密着させた状態
で細胞対を融合してもよい。さらに、上述実施例におい
ては、吸着座４の数を隔室３の数と等しくしたが、たと
えば吸着座４の数を隔室３の数の1/2とするように、吸
着座４の数を隔室３の数より少なくしてもよく、この場
合には搬送操作を複数回行なえば、全ての隔室３に細胞
５を搬送することができる。また、上述実施例において
は、細胞が植物細胞５の場合について説明したが、細胞
が動物細胞等の場合にもこの発明を適用可能であること
は当然であり、また細胞が有核であっても無核であって
もこの発明を適用できることは明らかである。さらに、
上述実施例においては、搬送装置により吸着装置21を移
動したが、搬送装置により容器７、11を移動してもよ
い。すなわち、搬送装置により吸着装置21を容器７、11
に対して相対的に移動すればよい。また、上述実施例に
おいては、２個の容器７、11を設けたが、１個の容器を
着脱可能な仕切板で仕切り、仕切板で仕切られた各部分
に吸着装置21、チャンバプレート１を設けてもよい。さ
らに、チャンバプレート１とキャリアプレート２とを密
着させた状態で、隔室３内で融合細胞を培養してもよ
い。また、チャンバプレート１、キャリアプレート２を
加工するときには、Si単結晶の（100）面を板面に選
び、水酸化カリウム水溶液による異方性エッチングによ
り、隔室３、吸着座４等を形成すれば、サイドエッチの
極めて少ないすり鉢状の隔室３、吸着座４等を精度良く
加工することができる。
以上説明したように、この発明に係る細胞搬送方法に
おいては、吸着装置の各吸着部に細胞を吸着させた状態
で、移動装置により吸着装置をチャンバプレート上に相
対的に移動し、隔室と吸着部との位置合せをしたのち、
細胞を吸着部から離脱させれば、チャンバプレートの各
隔室に細胞を搬送することができるので、極めて短時間
に細胞を各隔室に搬送することができる。このように、
この発明の効果は顕著である。
おいては、吸着装置の各吸着部に細胞を吸着させた状態
で、移動装置により吸着装置をチャンバプレート上に相
対的に移動し、隔室と吸着部との位置合せをしたのち、
細胞を吸着部から離脱させれば、チャンバプレートの各
隔室に細胞を搬送することができるので、極めて短時間
に細胞を各隔室に搬送することができる。このように、
この発明の効果は顕著である。
第１図はこの発明に係る細胞搬送方法を実施するための
細胞搬送装置を示す概略断面図、第２図は第１図に示し
た細胞搬送装置のキャリアプレートを示す平面図、第３
図は同じく拡大断面図、第４図は第１図に示した細胞搬
送装置のチャンバプレートを示す拡大断面図、第５図は
第１図に示した細胞搬送装置の動作説明図、第６図はこ
の発明に係る他の細胞搬送方法を実施するための細胞搬
送装置を示す概略斜視図である。 １……チャンバプレート ２……キャリアプレート ３……隔室 ４……吸着座 ５……植物細胞 17a、17b……移動装置 21、21a、21b……吸着装置
細胞搬送装置を示す概略断面図、第２図は第１図に示し
た細胞搬送装置のキャリアプレートを示す平面図、第３
図は同じく拡大断面図、第４図は第１図に示した細胞搬
送装置のチャンバプレートを示す拡大断面図、第５図は
第１図に示した細胞搬送装置の動作説明図、第６図はこ
の発明に係る他の細胞搬送方法を実施するための細胞搬
送装置を示す概略斜視図である。 １……チャンバプレート ２……キャリアプレート ３……隔室 ４……吸着座 ５……植物細胞 17a、17b……移動装置 21、21a、21b……吸着装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小比田 啓之 東京都国分寺市東恋ヶ窪１丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 細江 義久 静岡県清水市村松390番地 株式会社日 立製作所清水工場内 (72)発明者 桜野 正敏 静岡県清水市村松390番地 株式会社日 立製作所清水工場内
Claims (4)
- 【請求項１】その上に第一および第二の隔室を有するチ
ャンバプレートと、前記第一の隔室に対応する位置関係
にある第一の吸着部と前記第二の隔室に対応する位置関
係にある第二の吸着部とを有するキャリアプレートを準
備し、 前記第一の吸着部および前記第二の吸着部に細胞を吸着
し、 前記第一の隔室と前記第一の吸着部とが相互に対向する
ように、かつ、前記第二の隔室と前記第二の吸着部とが
相互に対向するように前記チャンバプレートと前記キャ
リアプレートとを接近させた状態で、前記第一の吸着部
に吸着された前記細胞を前記第一の隔室に搬送すると共
に、前記第二の吸着部に吸着された前記細胞を前記第二
の隔室に搬送することを特徴とする細胞搬送方法。 - 【請求項２】前記第一の吸着部に吸着された前記細胞と
前記第二の吸着部に吸着された前記細胞とは同種のもの
であることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の細
胞搬送方法。 - 【請求項３】その上に第一および第二の隔室を有するチ
ャンバプレートと、前記第一の隔室に対応する位置関係
にある第一の吸着部と前記第二の隔室に対応する位置関
係にある第二の吸着部とを有する第一のキャリアプレー
トと、前記第一の隔室に対応する位置関係にある第三の
吸着部と前記第二の隔室に対応する位置関係にある第四
の吸着部とを有する第二のキャリアプレートとを準備
し、 前記第一の吸着部、前記第二の吸着部、前記第三の吸着
部および前記第四の吸着部に細胞を吸着し、 前記第一の隔室と前記第一の吸着部とが相互に対向する
ように、かつ、前記第二の隔室と前記第二の吸着部とが
相互に対向するように前記チャンバプレートと前記第一
のキャリアプレートとを接近させた状態で、前記第一の
吸着部に吸着された前記細胞を前記第一の隔室に搬送す
ると共に、前記第二の吸着部に吸着された前記細胞を前
記第二の隔室に搬送し、 前記第一の隔室と前記第三の吸着部とが相互に対向する
ように、かつ、前記第二の隔室と前記第四の吸着部とが
相互に対向するように前記チャンバプレートと前記第二
のキャリアプレートとを接近させた状態で、前記第三の
吸着部に吸着された前記細胞を前記第一の隔室に搬送す
ると共に、前記第四の吸着部に吸着された前記細胞を前
記第二の隔室に搬送することを特徴とする細胞搬送方
法。 - 【請求項４】前記第一の吸着部に吸着された前記細胞と
前記第二の吸着部に吸着された前記細胞とは同種のもの
であり、前記第三の吸着部に吸着された前記細胞と前記
第四の吸着部に吸着された前記細胞とは同種のものであ
ることを特徴とする特許請求の範囲第３項記載の細胞搬
送方法。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62215288A JP2559760B2 (ja) | 1987-08-31 | 1987-08-31 | 細胞搬送方法 |
| US07/235,485 US4895805A (en) | 1987-08-31 | 1988-08-24 | Cell manipulating apparatus |
| DE3829028A DE3829028A1 (de) | 1987-08-31 | 1988-08-26 | Zellenhandhabungsvorrichtung |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62215288A JP2559760B2 (ja) | 1987-08-31 | 1987-08-31 | 細胞搬送方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6460365A JPS6460365A (en) | 1989-03-07 |
| JP2559760B2 true JP2559760B2 (ja) | 1996-12-04 |
Family
ID=16669837
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62215288A Expired - Lifetime JP2559760B2 (ja) | 1987-08-31 | 1987-08-31 | 細胞搬送方法 |
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| Country | Link |
|---|---|
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| JP (1) | JP2559760B2 (ja) |
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