JP2558255Y2 - 柵用継手構造 - Google Patents

柵用継手構造

Info

Publication number
JP2558255Y2
JP2558255Y2 JP1993040520U JP4052093U JP2558255Y2 JP 2558255 Y2 JP2558255 Y2 JP 2558255Y2 JP 1993040520 U JP1993040520 U JP 1993040520U JP 4052093 U JP4052093 U JP 4052093U JP 2558255 Y2 JP2558255 Y2 JP 2558255Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
joint member
lower joint
bolt
curved surface
diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1993040520U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH076428U (ja
Inventor
文彦 菅
知子 大高
Original Assignee
トーア・スチール株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by トーア・スチール株式会社 filed Critical トーア・スチール株式会社
Priority to JP1993040520U priority Critical patent/JP2558255Y2/ja
Publication of JPH076428U publication Critical patent/JPH076428U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2558255Y2 publication Critical patent/JP2558255Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Refuge Islands, Traffic Blockers, Or Guard Fence (AREA)
  • Fencing (AREA)
  • Mutual Connection Of Rods And Tubes (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は道路柵、フェンス、手摺
りなどに用いられる柵用継手構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその技術的課題】道路柵、フェンスな
ど支柱と支柱の間にビームを横架した構造物に関して、
実開昭60−159016号公報が提案されている。こ
の先行技術においては、取付け金具として支柱の曲率に
合致する曲率の底部を有する筒状体を使用し、この筒状
体の底部を支柱に当接してねじで支柱に固定し、筒状体
にビームの端部を挿入し、ビーム軸線と直交するねじに
よって筒状体とビームを連結した構造となっている。し
かしながら、この先行技術によれば横棒の端部が露出し
ないものの、横棒と筒状体は支柱に対し縦方向、横方向
および斜め方向は動くことができない。このため、設置
場所が傾斜地であるような場合に適合させることができ
ず、また左右支柱の位置ずれなどに則した横棒の横架調
整を行えず、コーナー部において両方向の横棒を鋭角や
鈍角にセットすることができないという問題があり、こ
のような取付け角度を設ける場合には、別途特殊な金具
を使用しなければならない不具合があった。加えて、こ
の先行技術では横棒を安定して仮置き、位置決めするこ
とができないため施工性が悪く、また、横棒を連結する
ための筒状体の雌ねじが袋ねじであるため、増し締めを
行うことができず、横棒を強固に連結することが困難で
あるという問題があった。
【0003】一方、実開平4−122723号公報に
は、図16のように、底面を凹球面状としたパイプ状取
付け金具100を使用し、これと支柱1との間に周縁が
支柱外面に当接する球座金101を介装し、球座金10
1とパイプ状取付け金具100と支柱1をボルト102
で結合し、パイプ状取付け金具100に横棒200を挿
着してボルト結合した構造が提案されている。しかしな
がら、この構造では、施工に当たってパイプ状取付け金
具100の軸線方向から長尺な横棒200の端部を挿入
する煩雑な手間を要し、しかも、連結用のボルトの挿通
位置合せのためパイプの挿脱や周方向回転を行わなけれ
ばならないため、作業性と作業能率が悪いという問題が
あった。また、この先行技術では、パイプ状取付け金具
100の底部にボルトと同程度の孔103が形成され、
支柱1と球座金101にボルト径よりも大きな通孔10
4,105が形成されている。このため、この先行技術
ではパイプ状取付け金具100がボルト102と一緒に
しか動くことができない。すなわち、パイプ状取付け金
具100だけをボルト102の軸線と交差する方向に自
由に角度を変化することができない。このため角度可調
整範囲が限定され、広角度の調整を行うことができな
い。ことに中間支柱の場合、ボルト102は支柱1を貫
通して左右のパイプ状取付け金具と球座金を結合するた
め、片側のパイプ状取付け金具の角度を変えると、他側
のパイプ状取付け金具が反対方向に角度を変化してしま
い、ビーム取付け角度を実質的に調整できないという問
題があった。
【0004】本考案は前記のような問題点を解消するた
めに考案されたもので、その目的とするところは、簡単
な構造により支柱に対してビームを上下、左右、斜めと
いった360°の全方向に任意に角度設定するすること
ができ、しかも施工性が良好な柵用継手構造を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本考案は、支柱にビームを連架するために用いられる継
手であって、該継手が、取付けボルトと、支柱に接する
曲率状の口縁を有し反支柱側には曲率面からなる凸曲面
を有し、該凸曲面の頂部に開孔を備えた半球状部材と、
樋状断面をなし、底部には雌ねじ付き突起を有し、先端
には前記凸曲面に対応する曲率面からなる凹曲面部を有
しかつその凹曲面部の中央に、取付けボルト径よりも十
分に大きな径の円形状の調整用孔を有して前記半球状部
材に対して360度方向で相対摺動可能な下継手部材
と、突き合せ時に前記下継手部材とで円筒を構成すべき
樋状断面をなし、前記雌ねじ付き突起に対応する位置に
連結ねじの挿入孔を有する上継手部材とを備えている構
成としたものである。前記半球状部材と下継手部材は相
対変位可能に連結された1部品となってもよく、また半
球状部材の開孔はボルト軸径よりも十分に大きく形成さ
れていてもよい。
【0006】
【作用】支柱に半球状部材が当接され、この半球状部材
は反支柱側には曲率面からなる凸曲面部を有しており、
この凸曲面部と下継手部材の曲率面からなる凹曲面部が
曲率面同士(球面同士)で接し、しかもその凹曲面部の
中央にボルト径よりも十分に大きな径の円形状からなる
角度調整用孔を有して前記半球状部材に対して360度
方向で相対摺動可能になっているため、半球状部材に対
して筒体(下継手部材と上継手部材)そのものを、上下、
左右、斜めの任意のあらゆる方向に変位させることがで
きる。このため、ビーム取付け角度を著しく拡大するこ
とができ、直線水平状だけでなく、傾斜さらには支柱の
曲りにも自在に対応することができる。半球状部材の開
孔をボルト軸径よりも大きくしたときには、半球状部材
そのものを支柱の表面に沿って移動できるため、ビーム
取付け調整角度を一段と広くすることができる。また、
施工上も、下継手部材が樋状をなしその樋底に雌ねじ付
き突起があるため、下継手部材と半球状部材とを支柱に
ボルトで仮締めした状態でビームの端部を下継手部材に
載せれば、ビームの端部の開孔が雌ねじ付き突起に嵌ま
るため瞬時に位置決めされ、長手方向、周方向に相対移
動しなくなる。したがって、ビームを持って所望方向に
振ることにより、前記下継手部材が半球状部材と相対移
動し、あるいはさらに半球状部材が支柱表面で移動する
ためきわめて簡単かつ正確にビーム角度調整を行うこと
ができる。
【0007】
【実施例】以下本考案の実施例を添付図面に基いて説明
する。図1と図7は本考案による柵用継手構造を適用し
た道路柵を示しており、1aは第1支柱、1bは第2支
柱、1cは第3支柱、1dは第4支柱、1eは第5支柱
であり、それぞれ耐食処理を施したスチールパイプから
なっている。第1支柱1aは第2支柱1b以降よりも高
位にあり、第3支柱1cと第5支柱1eはコーナ支柱で
あり、第2支柱1bないし第5支柱1e間には図示しな
いがそれぞれ1本以上の支柱がある。なお、特定の支柱
を指さない場合、以後支柱を1の符号で表示することに
する。各支柱1にはそれぞれビーム取付け位置にボルト
挿通孔10が設けられている。このボルト挿通孔10は
丸孔でもよい。また、ビーム取付け角度の調整範囲を広
くしたい場合には図5と図6の仮想線で示すように長孔
としてもよい。2は少なくとも1本のビームであり、耐
食処理を施したスチールパイプからなっており、この実
施例ではビーム2は独立した3本であるが、2本のビー
ム間を縦ビームで連結した形式のものでもよい。いずれ
にしてもビーム2の端部には後述する雌ねじ付突起より
も径の大きな開孔20,20が形成されている。
【0008】3は本考案による柵用継手であり、図8に
分解状態を示している。柵用継手3は、支柱1に当接す
る半球状部材4と、該半球状部材4と相対摺動可能な下
継手部材5と、該下継手部材5とでビーム端部外周を囲
む筒体を構成する上継手部材6と、半球状部材4を貫い
て下継手部材5から支柱1内へまたは支柱1から下継手
部材5に達する長さを持つ取付けボルト7および上継手
部材6と下継手部材5とビーム2とを結合する連結ねじ
8を備えている。まず、半球状部材4は鉄系金属板を絞
り加工するなどして作られたものであり、図8のように
支柱1の外周面に対応する曲率を持った口縁部40を有
し、反支柱側の凸曲面41はリブ状突起や凹部のない平
滑な曲率面(球状面)をなし、中央部には取付けボルト
7の挿通が可能な開孔42を有している。開孔42は図
6や図7(b)のようにボルト軸径と1〜2mm程度のクリ
アランスを有する大きさであってもよいし、図3、図
5、図7のようにボルト軸径よりもはるかに大きな径
(例えば1.5〜2倍以上)であってもよい。下継手部材
5と上継手部材6は、鉄系金属板をプレス加工するなど
して作られており、下継手部材5は半円弧状の樋状部5
0の前端に前記半球状部材4の凸曲面41と合致した曲
率の凹曲面部51を一体形成している。凹曲面部51の
上半部510は樋状部50の径よりも適度に小さな径の
半円状輪郭をなすように樋状部50の上縁から突出して
いる。
【0009】上継手部材6は下継手部材5とで円筒を形
成し得るように半円弧状の樋状部60を有し、樋状部6
0の前端には凹曲面部51の上半部周縁と密接するよう
に反転屈曲部63が形成され、その反転屈曲部63の周
方向両端が上半部510の基端と樋状部50の上縁をつ
なぐ段部500に当接するようになっている。さらに上
継手部材6は、樋状部60の下縁に続いて、下継手部材
5との突合せ時に樋状部50の外面に重なるカバー部6
4が形成されている。前記凹曲面部51は、リブ状突起
の嵌まる溝や突起などのない平滑な曲率面となってお
り、中央部には調整用孔52が形成されている。この調
整用孔52は横長穴などではなく、360度方向での角
度調整を行えるように真円形状である。かつ、調整用孔
52は取付けボルト7の軸径よりも十分に大きく、例え
ば1.5〜3倍とする。調整用孔52の径の上限は、下
継手部材5を半球状部材4と相対角度変化させたとき
に、取付けボルト7の頭部またはナット7’あるいはそ
れらの下に介装したワッシャ9の外面が下継手部材5や
上継手部材6の樋状部50,60の表面に当接しない範
囲までである。ワッシャ9に代えて座付きのボルトやナ
ットを使用してもよい。図10は半球状部材4の開孔4
2の径dと下継手部材5の調整用孔52の径d1との関
係を示しており、(a)はd<d1とした例を、(b)はd
=d1とした例を、(c)はd>d1とした例を示してい
る。
【0010】前記下継手部材5は、樋状部50の所定樋
底部位に雌ねじ付き突起53を有している。この雌ねじ
付き突起53は下継手部材5の外面に通じており、この
例ではビーム2の開孔20よりも径の小さいナットを樋
状部50に形成した通孔501にかしめ、溶接などの手
法で固定することによって構成されている。これに対
し、上継手部材6には雌ねじ付き突起53と同位置に連
結ねじ8を挿入する挿入孔65が形成されている。連結
ねじ8はたとえば丸皿ねじが用いられ、雌ねじ付き突起
53に進入しやすいようにテーパ棒先を有している。
【0011】取付けボルト7は通常のボルトのほか、図
7(b)で例示するようにボルト軸先端に可転頭片70を枢
着したハンガーボルト形式のものを使用してもよい。図
9は本考案における柵用継手の別の実施例を示してい
る。この実施例では、半球状部材4と下継手部材5とが
相対摺動可能な1部品となっている。すなわち、下継手
部材5の凹曲面部51には外周が調整用孔52に嵌合し
た短リング45の鍔部450がかしめあるいは溶接によ
って固定されている。短リング45は半球状部材4の開
孔42を貫くように伸び、端部に開孔42よりも径の大
きな曲率状の鍔部451を有している。したがって、下
継手部材5は半球状部材4と分離不可能に連結される
が、下継手部材5は半球状部材4と相対摺動自在であ
る。
【0012】なお、支柱1は図3のように上端部に任意
形状のキャップ1aを嵌着している。この実施例におい
ては、キャップ1aは抜け止め突起付きの弾性脚12を
間隔的に備えた接続部材11を溶接等により固定してお
り、さらに接続部材11の180度対称位置には、長孔
130を有するブラケット部13が形成されている。こ
のような構造によれば、弾性脚12のばね力と抜け止め
突起の係合による固定作用だけでなく、ブラケット部1
3,13を支柱1のボルト挿通孔10,10に位置さ
せ、取付けボルト7を長孔130,130を貫通させる
ことによりキヤップ6aの確実な抜け止めを図ることが
できる。
【0013】前記柵用継手3は中間支柱1b,1c,1
bにおいては180度対称位置に配され、ボルト挿通孔
10,10に挿通した取付けボルト7とナット7’によ
って締結される。端末支柱1aやコーナー支柱1eにお
いて、取付けボルト7はボルト挿通孔10,10を貫通
させてナットによって締結してもよいが、外観を考慮す
る場合には、無頭ボルトを使用して両端をナットで締付
けてもよいし、頭付きボルトを支柱に挿入してボルト挿
通孔10から外部に突出させ、ナットで締付けてもよ
い。簡便には前記したようなハンガーボルト形式のもの
を使用する。
【0014】
【実施例の作用】本考案の柵用継手の使用法と作用を説
明すると、例えば中間支柱においては、下継手部材5の
調整用孔52と半球状部材4の開孔42に取付けボルト
7(必要に応じてワッシャ9を挿通したもの)を挿通し、
その取付けボルト7を支柱1のボルト挿通孔10または
10,10通し、ボルト挿通孔から突出するボルト軸に
他側用の半球状部材4と下継手部材5を挿通し、下継手
部材5,5内に突出するボルト軸にナット7’(必要に
応じてワッシャ9を併用)を螺合し、下継手部材5,5
がぐらつかない程度に仮締めする。この状態が図15で
あり、となりの支柱も同様に柵用継手を取り付けてお
く。なお、キャップ6aとして実施例に示すものを使用
する場合には、支柱に取付けボルト7を貫通させる前
に、キャップ6aを支柱上端に嵌合させ、接続部材11
のブラケット部13に設けてある長孔130に取付けボ
ルト7を貫通させるもので、これでキッャプ6aは取外
し不能に固定される。図15の状態では下継手部材5,
5が台座のように張り出しており、そこでビーム2の端
部を下継手部材5に載せれば、下継手部材5は樋底部位
に雌ねじ付き突起53があるため、ビーム2の開孔20
が雌ねじ付き突起53に嵌まり、ビーム2の長手方向と
周方向の位置決めが瞬時に完了する。この状態でビーム
2の他端をとなりの支柱の下継手部材に載せれば、同様
に長手方向と周方向の位置決めされる。この時にとなり
あう支柱同士に上下、左右、斜めのずれがある場合、ビ
ーム2を持って希望する方向に動かせば、半球状部材4
と下継手部材5が相対移動し、あるいはさらに半球状部
材4と支柱1とが相対移動するため、簡単確実かつ正確
にビーム角度を調整することができる。
【0015】すなわち、半球状部材4の凸曲面41に開
孔42があり、凸曲面41と接する下継手部材5の凹曲
面部51に大きな径の円形状の調整用孔52がある。そ
こで、下継手部材5は取付けボルト7が調整用孔52に
当接する限度まで半球状部材4の凸曲面41上を360
°の任意の方向に移動することができる。半球状部材4
の凸曲面41の開孔42をボルト軸径と近似した寸法に
した場合でも、ビーム2を振ることによって、図6と図
7(b)のように下継手部材5が半球状部材4上を移動
する。半球状部材4の凸曲面41の開孔42をボルト軸
径より十分に大きく形成した場合には、支柱1のボルト
挿通孔10がボルト軸径と近似する円孔であっても、ビ
ーム2を動かすことにより、半球状部材4は図5と図7
(a)のようにビーム2の振り方向と反対方向でかつ取付
けボルト7が開孔42に当接するまで支柱表面を動き、
この状態で下継手部材5が半球状部材4上を移動する。
したがって、ビーム2を広い角度範囲で振らせることが
できる。この例ではワッシャ9が下継手部材5の樋状部
50に当接するまで移動できる。なお、このケースと次
のケースにおいては、半球状部材4と下継手部材5を相
対変位なしに一体のまま上下、左右、斜めに移動するこ
ともできる。支柱のボルト挿通孔10を長孔にし、取付
けボルト7としてハンガーボルトを使用した場合には、
取付けボルト7それ自体を振ることができるため、半球
状部材4と下継手部材5を一体にしたまま、取付けボル
ト7を軸として(支柱の中心を軸として)大きく動かすこ
とができる。したがって、ビーム2をきわめて広い角度
範囲で振らすことができる。
【0016】図11は支柱1のボルト挿通孔10を横長
孔とした場合の角度調整を示しており、イの状態から半
球状部材4と下継手部材5を一体にしたままで第1段と
してロの状態に角度を変化させ、さらにこの状態で第2
段として下継手部材5のみを動かすことにより、ハのよ
うにビーム角度を変化させることができる。例えば、取
付けボルト径を10mmとし、支柱のボルト挿通孔を12
mmφ×30mmの長孔とし、開孔42の径を20mmφと
し、調整用孔52の径を16mmφとし、取付けボルト7
としてハンガーボルトを使用した場合、第1段ではα=
16°の角度変化を行え、第2段だけでβ=17°の角
度変化を得ることができる。従って、この場合には11
4°〜180°〜246°の角度調整が可能である。図
12と図13はコーナーに適用した例であり、90度位
置に柵継手3,3を取付けた場合、上記条件では第1段
と第2段で53°の鋭角にまで角度変化させることがで
き、また第1段と第2段で150°の鈍角にまで角度変
化させることができる。図14は傾斜角度の調整を示し
ており、支柱1のボルト挿通孔10が円孔でも横長孔の
場合でも、取付けボルトが貫通でもハンガーボルトで
も、調整用孔52の径が26mmφのときに下継手部材5
を動かすだけで水平に対し約±15°の角度変化が可能
であり、半球状部材4をも動かすと水平に対し約±22
°の角度変化が可能である。図6のように支柱1のボル
ト挿通孔10を12mmφの円孔とし、これに取付けボル
ト7を支柱に貫通させ、半球状部材4の凸曲面41の開
孔42の径をボルト挿通孔10と同径の12mmφとし、
調整用孔52の径を24mmφに設定した場合、半球状部
材4が位置固定で下継手部材5だけを動かしても、36
0°の方位で14°の角度変化を得ることができ、従っ
てこの場合でも152°〜180°〜208°の角度調
整が可能である。さらに、上記条件で凸曲面41の開孔
42を20mmφとした場合には、半球状部材4を支柱に
沿って動かすことにより360°の方位で20°の角度
変化を得ることができるため、この場合には140°〜
180°〜220°の角度変化が可能である。
【0017】上記のような角度調整において、ビーム2
の開孔20が下継手部材5の雌ねじ付き突起53に嵌ま
っているため、ビーム2に何ら位置ずれを与えず簡単に
行うことができる。このように角度の調整が終わったな
らば、ナット7’を回動して本締めする。これで角度は
固定され、支柱1と半球状部材4と下継手部材5は結合
される。ついで、上継手部材6を下継手部材5に被せ
ば、ねじ挿入孔65がビーム2の開孔20および雌ねじ
付き突起53と同心状に位置されるから、連結ねじ8を
ねじ挿入孔53に挿入して締め付ければよく、この場
合、上面からの締付け作業のため容易であり、かつ雌ね
じ付き突起の雌ねじは下継手部材5を貫通しているため
増し締めが可能であり、強固に上継手部材6と下継手部
材5およびビーム2を結合することができる。なお、上
継手部材6は下縁にカバー部64,64を有しているた
め、ビーム2の径に多少誤差があっても目立たなくする
ことができる。第2実施例のように下継手部材5と半球
状部材4を一体化した場合には、部品数を減らすことが
でき、取扱いが容易となる。
【0018】
【考案の効果】以上説明した本考案によるときには、半
球状部材4が反支柱側に曲率面からなる凸曲面41を有
し、これに下継手部材5の曲率面からなる凹曲面部51
が接し、かつ下継手部材5の凹曲面部51の中央に、取
付けボルト径よりも十分に大きな径の円形状の調整用孔
52を有して前記半球状部材4に対して360度方向で
相対摺動可能であるため、半球状部材4を支柱1に当接
させたまま、ビーム2をつなぐ下継手部材5は半球状部
材4に対して上下、左右、斜めとあらゆる方位に自在に
動くことができ、したがって、柵として使用される支柱
間にビーム2を横架する場合にビーム2を支柱に対して
360°の方位で自由に角度調整することができ、施工
場所に即応した正確な架設を簡単に行なうことができ
る。また、下継手部材5が底部に雌ねじ付き突起53を
有し、上継手部材6が雌ねじ付き突起53に対応する位
置に連結ねじ8の挿入孔65を有しているため、ビーム
2の開孔を下継手部材5の雌ねじ付き突起53に嵌める
ように下継手部材5に載置するだけで瞬時に位置決めさ
れ、角度調整時にビーム2は長手方向の位置ずれが生じ
ずに簡単に行なうことができ、かつ、角度調整後に上継
手部材6を被せれば自動的に連結ねじ8の挿入孔65が
ビーム2の開孔20および雌ねじ付き突起53と同心に
なり、連結ねじ8を上側から簡単に緊締することがで
き、当該ビーム2の上に別のビームなどがあって上から
では連結ねじ8のねじ込みが困難な場合にも、下継手部
材5が半球状部材4に対して360°の方向で相対摺動
できるため、下継手部材5を取付けボルト軸心を中心と
して回転させることで横方向など希望する自由空間に向
けることができ、その後下継手部材5を取付けボルト軸
心を中心として回転させて元の状態に戻せるため、簡
単、能率的に作業を行なうことができ、しかも構造も簡
単であるため安価に得ることができるなどのすぐれた効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案を適用した柵の一例を示す側面図であ
る。
【図2】同じくその平面図である。
【図3】図1における第2支柱部分の拡大断面図であ
る。
【図4】図3の縦断面図である。
【図5】図2における第3支柱部分の拡大横断面図であ
る。
【図6】図2における第3支柱部分の別の実施例を示す
拡大横断面図である。
【図7】図1における第1支柱部分の拡大断面図であ
る。
【図8】本考案における柵継手の一例を示す分解斜視図
である。
【図9】本考案における柵継手の他の実施例を上継手部
材を省略して示す側面図である。
【図10】本考案における半球状部材と下継手部材の孔
関係を示す説明図である。
【図11】本考案における角度調整範囲を例示する平面
図である。
【図12】本考案におけるコーナー部の角度調整範囲を
例示する平面図である。
【図13】本考案におけるコーナー部の角度調整範囲を
例示する平面図である。
【図14】本考案における傾斜角度調整度合いを例示す
る平面図である。
【図15】本考案継手を支柱に取り付けた状態を示す斜
視図である。
【図16】従来の柵継手を示す断面図である。
【符号の説明】 1 支柱 2 ビーム 4 半球状部材 5 下継手部材 6 上継手部材 7 取付けボルト 8 連結ボルト 10 ボルト挿通孔 40 口縁 41 凸曲面 42 開孔 50 樋状部 51 凹曲面部 52 調整用孔 53 雌ねじ付き突起

Claims (5)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】支柱1にビームを連架するために用いられ
    る継手であって、該継手が、 取付けボルト7と、 支柱1に接する曲率状の口縁40を有し反支柱側には曲
    率面からなる凸曲面41を有し、該凸曲面41の頂部に
    開孔42を備えた半球状部材4と、 樋状断面をなし、底部には雌ねじ付き突起53を有し、
    先端には前記凸曲面41に対応する曲率面からなる凹曲
    面部51を有しかつその凹曲面部51の中央に、取付け
    ボルト径よりも十分に大きな径の円形状の調整用孔52
    を有して前記半球状部材4に対して360度方向で相対
    摺動可能な下継手部材5と、 突き合せ時に前記下継手部材5とで円筒を構成すべき樋
    状断面をなし、前記雌ねじ付き突起53に対応する位置
    に連結ねじ8の挿入孔65を有する上継手部材6とを備
    えていることを特徴とする柵用継手構造。
  2. 【請求項2】半球状部材4と下継手部材5が相対摺動可
    能に連結されているものを含む請求項1に記載の柵用継
    手構造。
  3. 【請求項3】半球状部材4の開孔42がボルト径よりも
    十分に大きく、下継手部材5の調整用孔52が上記開孔
    径と同等以上であるものを含む請求項1または請求項2
    に記載の柵用継手構造。
  4. 【請求項4】上継手部材6が下縁に下継手部材5の上縁
    を外囲するカバー部64,64を有するものを含む請求
    項1ないし請求項3のいずれかに記載の柵用継手構造。
  5. 【請求項5】取付けボルト7がハンガーボルトを含む請
    求項1ないし請求項4のいずれかに記載の柵用継手構
    造。
JP1993040520U 1993-06-30 1993-06-30 柵用継手構造 Expired - Lifetime JP2558255Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993040520U JP2558255Y2 (ja) 1993-06-30 1993-06-30 柵用継手構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993040520U JP2558255Y2 (ja) 1993-06-30 1993-06-30 柵用継手構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH076428U JPH076428U (ja) 1995-01-31
JP2558255Y2 true JP2558255Y2 (ja) 1997-12-24

Family

ID=12582791

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1993040520U Expired - Lifetime JP2558255Y2 (ja) 1993-06-30 1993-06-30 柵用継手構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2558255Y2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5417234B2 (ja) * 2010-03-23 2014-02-12 積水樹脂株式会社 防護柵のビーム取付構造
JP5762990B2 (ja) * 2012-01-31 2015-08-12 三協立山株式会社 建築構造体

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2562798Y2 (ja) * 1992-06-04 1998-02-16 神鋼建材工業株式会社 防護柵の横桟取付け用金具

Also Published As

Publication number Publication date
JPH076428U (ja) 1995-01-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2558255Y2 (ja) 柵用継手構造
JP2884479B2 (ja) 手摺り柵
JP3807701B2 (ja) 接続用継手およびそれを用いた接続構造
KR20120033608A (ko) 각도조절이 가능한 난간 연결장치
JP2000352172A (ja) 接続具
JP2603639Y2 (ja) 防護柵
JP2508955Y2 (ja) 支柱の取付け構造
JP3311742B1 (ja) 傾斜調整可能な親綱支柱
JP2628273B2 (ja) 道路柵
JPH11229675A (ja) フェンス
JPH073109B2 (ja) 手すり用支柱の取付装置
JP2766241B2 (ja) 防護柵
JPH05321339A (ja) 角度自在雨除けル−フ
JPH11293636A (ja) 支柱とパネルとの接合構造
JPH1113032A (ja)
JP2003307004A (ja) ビーム手摺
JPH0350216Y2 (ja)
JP3023355U (ja) 手摺用連結継手
JPH09151428A (ja) 防護柵の手摺用自在継手
JPH08333860A (ja) 架設部材の自在継手並びに自在継手用取付具および架 設部材用取付具
JPH083559Y2 (ja) 手摺りの接続構造および接続金具
JPH0415239Y2 (ja)
AU702916B2 (en) Angle adaptor
JPH0635546U (ja) 傾斜地用柵のビームパイプ取付構造
JPH10259682A (ja) ヒンジ及びフエンス扉

Legal Events

Date Code Title Description
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R323533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term