JPH09151428A - 防護柵の手摺用自在継手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 支柱に対する手摺の取付け角度を自在にに変
えることができ、しかも、優れた美観を有する。 【解決手段】 支柱５の上端に固定されたキャップ７の
上端に固定される連結金具８と、キャップ７の上方に連
結金具８を介して手摺６を固定するための手摺固定金具
１０とからなる。連結金具８は、球状下半部８Ａおよび
矩形状上半部８Ｂを有し、手摺固定金具１０は、手摺６
の端部が載置される受け台１０Ａと、連結金具８の球状
下半部８Ａおよび矩形状上半部８Ｂが嵌合する嵌合孔１
０Ｂと、受け台１０Ａに形成された、手摺６を手摺固定
金具１０に固定するための手摺固定ボルト１１が挿通さ
れるボルト孔１０Ｃとを有している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、防護柵の手摺用
自在継手、特に、支柱の上端に手摺を取り付ける場合に
おいて、支柱に対する手摺の取付け角度を自在に、即
ち、ユニバーサルに変えることができ、しかも、優れた
美観を有する、防護柵の手摺用自在継手に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来、支柱の上端に手摺を取り付けるた
めの継ぎ手構造として、図１７あるいは図１８に示すよ
うなものが知られている。図１７に示す継ぎ手構造は、
コ字型のボルト１を支柱２の上端と手摺３とに挿通させ
て、支柱２の上端に手摺３を水平に固定するものであ
る。そして、図１８に示す継ぎ手構造は、コ字型ボルト
の一端を外方に折り曲げた異形ボルト４を支柱２の上端
と手摺３とに挿通させて、支柱２の上端に手摺３を水平
に固定するものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た両継ぎ手構造は、手摺３を支柱２の上端に固定するこ
とはできても、支柱２に対する手摺３の取付け角度を変
えることができなかった。

【０００４】従って、この発明の目的は、支柱の上端に
手摺を取り付ける場合において、支柱に対する手摺の取
付け角度を、支柱の中心軸線を含む垂直面内において
は、所定角度範囲内、そして、支柱の中心軸線と直交す
る水平面内においては、３６０°の角度範囲内に自在に
変えて固定することができる防護柵の手摺用自在継手を
提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
防護柵の支柱の上端に、前記支柱の中心軸線を含む垂直
面内および前記中心軸線と直交する水平面内において角
度調整自在に手摺を固定するための、防護柵の手摺用自
在継手において、前記支柱の上端に固定されたキャップ
の上端に固定される連結金具と、前記キャップの上方に
前記連結金具を介して前記手摺を固定するための手摺固
定金具とからなり、前記連結金具は、球状下半部および
矩形状上半部を有し、前記手摺固定金具は、前記手摺の
端部が載置される受け台と、前記連結金具の前記球状下
半部および前記矩形状上半部が嵌合する嵌合孔と、前記
受け台に形成された、前記手摺を前記手摺固定金具に固
定するための手摺固定ボルトが挿通されるボルト孔とを
有していることに特徴を有するものである。

【０００６】請求項２記載の発明は、前記連結金具は、
前記連結金具を通り前記キャップに螺合する垂直ボルト
により、前記手摺固定金具と一体的に、前記水平面内に
おける所定角度位置において固定可能であり、前記手摺
固定金具は、前記手摺固定金具に螺合し、先端が前記連
結金具内に挿入される水平ボルトによって、前記連結金
具に回動自在に支持されることに特徴を有するものであ
る。

【０００７】

【発明の実施の形態】次に、この発明の、防護柵の手摺
用自在継手の一実施例を、図面を参照しながら説明す
る。

【０００８】図１は、支柱のキャップに固定された、こ
の発明の手摺用自在継手を示す平面図、図２は、支柱の
キャップに固定された、この発明の手摺用自在継手を示
す正面図、図３は、支柱のキャップに固定された、この
発明の手摺用自在継手を示す側面図、図４は、図１のＡ
−Ａ線断面図、図５は、図１のＢ−Ｂ線断面図、図６
は、この発明の手摺用自在継手における連結金具を示す
平面図、図７は、前記連結金具を示す正面図、図８は、
前記連結金具を示す側面図、図９は、前記連結金具を示
す底面図、図１０は、図６のＡ−Ａ線断面図、図１１
は、この発明の手摺用自在継手における手摺固定金具を
示す平面図、図１２は、前記手摺固定金具を示す正面
図、図１３は、前記手摺固定金具を示す側面図、図１４
は、前記手摺固定金具を示す底面図、図１５は、図１１
のＡ−Ａ線断面図、図１６は、この発明の手摺用自在継
手によって、支柱の上端に手摺を固定した状態を示す正
面図である。

【０００９】図１から図１６において、５は、防護柵用
支柱、６は、支柱５の上方に、後述するキャップを介し
て、この発明の自在継手によって固定されるパイプ製手
摺、７は、支柱５の上端に嵌め込まれるキャップであ
る。キャップ７の軸心部には、後述する垂直ボルトが螺
合する雌ネジ７Ａが形成されている。キャップ７の上面
は、後述する連結金具と密着するように平面状に形成さ
れている。

【００１０】８は、キャップ７の上面に固定される連結
金具である。連結金具８は、図６から図１０に示すよう
に、球状下半部８Ａ、矩形状上半部８Ｂ、後述する垂直
ボルトが挿通される垂直ボルト挿通孔８Ｃ、および、後
述する水平ボルトの先端が挿入される水平ボルト挿入孔
８Ｄを有している。連結金具８の下面は、キャップ７の
上面と密着するように平面状に形成されている。連結金
具８は、垂直ボルト挿通孔８Ｃ内に挿通され、キャップ
７の雌ネジ７Ａに螺合する垂直ボルト９により、支柱５
の中心軸線と直交する水平面内の所定水平角度位置にお
いてキャップ７の上面に固定される。垂直ボルト９は六
角孔９Ａ付きボルトであり、その頭部が垂直ボルト挿通
孔８Ｃから突出しない長さを有している。

【００１１】１０は、キャップ７の上方に連結金具８を
介して手摺６をユニバーサルに固定するための手摺固定
金具である。手摺固定金具１０は、図１１から図１５に
示すように、手摺６の端部が載置される、手摺６とほぼ
同一曲率で湾曲した受け台１０Ａ、連結金具８の球状下
半部８Ａおよび矩形状上半部８Ｂが嵌合する嵌合孔１０
Ｂ、受け台１０Ａに形成された、手摺固定ボルト１１が
挿通される長孔１０Ｃ、および、後述する水平ボルトが
螺合する水平ボルト孔１０Ｄを有している。手摺固定ボ
ルト１１は、図４に示すように、長孔１０Ｃおよび手摺
６の孔６Ａを通り、手摺６内に挿入されたスリーブ１３
のボルト孔１３Ａに螺合することによって手摺６を手摺
固定金具１０に固定する。

【００１２】水平ボルト１２は、六角孔１２Ａ付きボル
トであり、手摺固定金具１０の水平ボルト孔１０Ｄに螺
合し、連結金具８の水平ボルト挿入孔８Ｄ内に先端が挿
入される。水平ボルト１２は、手摺固定金具１０の垂直
面内における回動を円滑にする作用の他、施工後の振動
等によって、部分的に支柱５の沈下が起きようとして
も、その周辺の支柱５における、この発明の自在継手の
抵抗によって、手摺６が手摺固定金具１０と共に沈下す
ることを防止する作用を有する。水平ボルト１２は、そ
の頭部が水平ボルト孔１０Ｄから突出しない長さを有し
ている。

【００１３】連結金具８の球状下半部８Ａは、手摺固定
金具１０の嵌合孔１０Ｂと球面嵌合しているので、支柱
５の中心軸線および受け台１０Ａを含む垂直面内におい
て水平ボルト１２を中心として自在に回動する。即ち、
図４の矢印方向（Ｘ）において、水平ボルト１２を中心
として自在に回動する。しかしながら、前記垂直面と交
差する面内においては、連結金具８の矩形状上半部８Ｂ
が嵌合孔１０Ｂと嵌合していることから動かず、従っ
て、図５の矢印方向（Ｙ）に手摺６が倒れることを防止
できる。

【００１４】このように構成されている、この発明の、
防護柵の手摺用自在継手によれば、以下のようにして、
支柱５の上端に手摺６が固定される。先ず、支柱５の上
端にキャップ７を嵌め込む。次に、嵌合孔１０Ｂ内に連
結金具８を嵌め込んだ手摺固定金具１０を、垂直ボルト
９によってキャップ７上に仮止めする。次に、手摺固定
金具１０の水平面内における角度を決定し、垂直ボルト
９を本締めする。手摺固定金具１０の水平面内における
角度調整は、垂直ボルト９を中心として３６０°自在に
行える。なお、手摺固定金具１０は、その嵌合孔１０Ｂ
と連結金具８の矩形状上半部８Ｂとが嵌合しているの
で、垂直面内において連結金具８と一体でないと回転し
ない。次に、スリーブ１３を介して互いに連結された手
摺６を手摺固定金具１０上に載置し、手摺固定ボルト１
１によって手摺６を手摺固定金具１０に固定する。この
ようにして、支柱５の上端に手摺６が固定される。

【００１５】手摺６の垂直面内における傾斜角度は、連
結金具８の球状下半部８Ａと、手摺固定金具１０の嵌合
孔１０Ｂとが球面嵌合しているので、所定角度範囲内、
即ち、手摺固定金具１０とキャップ７とが干渉するまで
の角度範囲内において自在に調整することができる。し
かも、手摺固定金具１０から連結金具８の水平ボルト挿
入孔８Ｄ内に挿入された水平ボルト１２によって、手摺
６の、図５における矢印方向（Ｙ方向）の倒れを防止す
ることができるので、手摺６を手等によって支持する必
要がなく、施工が楽に行える。更に、手摺固定金具１０
の下面から露出する手摺固定ボルト１１の頭部以外、ボ
ルト類は、一切、継手外面から露出しないので、優れた
外観が得られる。

【００１６】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、以下のような有用な効果がもたらされる。

【００１７】 連結金具に球状下半部および矩形状上
半部を形成し、これらと嵌合する嵌合孔を手摺固定金具
に形成することによって、手摺固定金具は、水平面内に
おいて３６０°自在に角度調整することができ、垂直面
内において所定角度範囲内（手摺固定金具とキャップと
が干渉するまでの角度範囲内）自在に角度調整すること
ができる。

【００１８】 手摺固定金具の下面から露出する手摺
固定ボルトの頭部以外、ボルト類は、一切、継手外面か
ら露出しないので、優れた外観が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】支柱のキャップに固定された、この発明の手摺
用自在継手を示す平面図である。

【図２】支柱のキャップに固定された、この発明の手摺
用自在継手を示す正面図である。

【図３】支柱のキャップに固定された、この発明の手摺
用自在継手を示す側面図である。

【図４】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【図５】図１のＢ−Ｂ線断面図である。

【図６】この発明の手摺用自在継手における連結金具を
示す平面図である。

【図７】前記連結金具を示す正面図である。

【図８】前記連結金具を示す側面図である。

【図９】前記連結金具を示す底面図である。

【図１０】図６のＡ−Ａ線断面図である。

【図１１】この発明の手摺用自在継手における手摺固定
金具を示す平面図である。

【図１２】前記手摺固定金具を示す正面図である。

【図１３】前記手摺固定金具を示す側面図である。

【図１４】前記手摺固定金具を示す底面図である。

【図１５】図１１のＡ−Ａ線断面図である。

【図１６】この発明の手摺用自在継手によって、支柱の
上端に手摺を固定した状態を示す正面図である。

【図１７】従来の継手構造を示す部分断面図である。

【図１８】別の従来の継手構造を示す部分断面図であ
る。

【符号の説明】

１：ボルト ２：支柱 ３：手摺 ４：ボルト ５：支柱 ６：手摺 ６Ａ：孔 ７：キャップ ７Ａ：雌ネジ ８：連結金具 ８Ａ：球状下半部 ８Ｂ：矩形状上半部 ８Ｃ：垂直ボルト挿通孔 ８Ｄ：水平ボルト挿通孔 ９：垂直ボルト ９Ａ：六角孔 １０：手摺固定金具 １０Ａ：受け台 １０Ｂ：嵌合孔 １０Ｃ：長孔 １０Ｄ：ボルト孔 １１：手摺固定ボルト １２：水平ボルト １２Ａ：六角孔 １３：スリーブ １３Ａ：ボルト孔

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 防護柵の支柱の上端に、前記支柱の中心
   軸線を含む垂直面内および前記中心軸線と直交する水平
   面内において角度調整自在に手摺を固定するための、防
   護柵の手摺用自在継手において、 前記支柱の上端に固定されたキャップの上端に固定され
   る連結金具と、前記キャップの上方に前記連結金具を介
   して前記手摺を固定するための手摺固定金具とからな
   り、前記連結金具は、球状下半部および矩形状上半部を
   有し、前記手摺固定金具は、前記手摺の端部が載置され
   る受け台と、前記連結金具の前記球状下半部および前記
   矩形状上半部が嵌合する嵌合孔と、前記受け台に形成さ
   れた、前記手摺を前記手摺固定金具に固定するための手
   摺固定ボルトが挿通されるボルト孔とを有していること
   を特徴とする、防護柵の手摺用自在継手。
2. 【請求項２】 前記連結金具は、前記連結金具を通り前
   記キャップに螺合する垂直ボルトにより、前記手摺固定
   金具と一体的に、前記水平面内における所定角度位置に
   おいて固定可能であり、前記手摺固定金具は、前記手摺
   固定金具に螺合し、先端が前記連結金具内に挿入される
   水平ボルトによって、前記連結金具に回動自在に支持さ
   れることを特徴とする、請求項１記載の、防護柵の手摺
   用自在継手。