JP2557465Y2 - アイアンフオークと土工機械本体アームの連結構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の利用分野】本考案は家屋の解体等において動力
掴み装置として使用するアイアンフォークに関し、特
に、アイアンフォークの構造と土工機械本体アームへの
連結構造に関する。

【０００２】

【考案が解決しようとする課題】掴み装置のように一対
の開閉部材を有する土工機械のアタッチメントはこれま
で一つの作動リンクだけで一対の開閉部材を開閉するこ
とができず、補助リンクが必要であった。このように複
数のリンクを使用する場合はこれらリンクを所定の位置
関係に取付けるためにホルダが必要になる。ところが、
ホルダに複数のリンクをあらかじめ組付けたものは掴み
装置自体はコンパクトになるが、掘削バケットのように
別のリンクを使用する土工機械のアームに付け換えると
きは概存のリンクまでを取り外さなければならず、付け
換え作業がきわめて面倒であった。

【０００３】そこで、本考案の目的は、フオーク部材間
に連繋リンクや補助リンクあるいはホルダをまったく必
要とせずに一対のフォーク部材を連動させて開閉させる
ことができるとともに、バケットアタッチメントの操作
に使用していた駆動リンクをそのまま利用して連結する
ことができるアイアンフォークと土工機械本体アームの
連結機構を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本考案の特徴は上記目的
を達成するために、一対の開閉フォーク部材を有するア
イアンフォークと、油圧シリンダロッド先端に本体アー
ムへの支持リンクとアタッチメント駆動リンクを軸着し
た土工機械本体アームとの連結構造において、油圧シリ
ンダの駆動力によって開閉駆動される主動フォーク部材
の基端部と従動フォーク部材の基端部を回動自在に連結
し、この連結部の前方に離隔して形成した従動フォーク
部材の取付孔をアーム先端の取付孔に軸着するととも
に、油圧シリンダロッドに連結されている駆動リンクの
先端を前記主動フォーク部材に軸着したことにある。

【０００５】

【作用】本考案は上記構成になるので、バケットアタッ
チメントのステイに軸着されている駆動リンクの先端と
バケツト回動軸を外してバケットを取除いた後、主動フ
ォークに開閉自在に軸着してある従動フォーク部材の前
方取付孔を土工機械のアーム先端取付孔に軸着し、土工
機械のアームのシリンダロッド先端に取付けられていた
概存の駆動リンクを主動フォーク部材に軸着するだけで
土工機械本体アームへのアイアンフォークの付け換えが
完了するとともに、油圧シリンダロッドによる駆動リン
クの引戻し・押出運動で一対のフォーク部材が連動して
開閉される。

【０００６】

【実施例】以下、本考案の実施例を添付図面を参照して
説明する。第１図において、１はパワーショベル等の土
工機械（図は省略）のブームに連結されているアーム本
体、２はアーム本体１の基部に一端を連結した油圧シリ
ンダである。アーム本体１は周知のように先端に各種作
業アタッチメントをピン３を介して軸着するための取付
孔４を有するとともに、この取付孔４の後方に、前記油
圧シリンダ２のロッド２´と協働してアタッチメントを
作動するための支持リンク５の一端がピン６により回動
自在軸着されている。また、シリンダロッド２´の先端
には、例えばアーム先端の取付孔４に掘削バケットアタ
ッチメントを取付けて使用する場合に、該バケットのス
テイに軸着されるバケット回動用の駆動リンク７が連結
されている。

【０００７】他方、アイアンフォーク８は主動フォーク
部材９と従動フォーク部材１０のみからなり、両フォー
ク部材９，１０が各基端部の軸着部１１において開閉自
在に連結されているとともに、従動フォーク部材１０に
は前記開閉用軸着部１１から前方に離隔した位置に、ア
ーム本体１先端部の前記取付孔４に軸着するための取付
孔１２が設けられている。また、主動フォーク部材９の
背部には連結孔１３を設けたステイ１４が一体に形成さ
れている。図の実施例はこの連結孔１３は１個である
が、ステイ１４の前方から後方に沿って複数個配設して
もよい。

【０００８】本考案のアイアンフォーク８は従動フォー
ク部材１０の取付孔１２をアーム１の先端取付孔４にピ
ン３で回動自在に軸着するとともに、該従動フォーク部
材１０の後端に軸着部１１を介して連結されている主動
フォーク部材９のステイ１４の連結孔１３に、前記油圧
シリンダロッド２´の先端に連結されている駆動リンク
７の先端を軸着するだけで取付けが完了する。

【０００９】駆動リンク７と支持リンク５がシリンダロ
ッド２´により前方に押し出されると主動フォーク部材
９は基端部の軸着部１１を中心にして反時計方向に回動
するが従動フォーク部材１０は軸着部１１の前方でアー
ム本体１に軸着されているので時計方向に連動して回動
し、アイアンフォーク８は図の鎖線位置に閉じる。駆動
リンク７と支持リンク５を引き戻すと逆の作用でアイア
ンフォーク８は図の実線位置に開く。特に、本考案では
従動フォーク部材１０は位置の異なる２点１１，１２で
支持され、しかも、シリンダに支持された主動フオーク
部材９の基端が従動フオーク部材１０の基端に支持され
ているので、連繋リンク、支持リンク、ホルダ等をまっ
たく必要とせずに主動フォーク部材９と従動リンク１０
が連動して回動する。

【００１０】本考案は図のように駆動リンク７の先端を
主動フォーク部材９のステイ１４に軸着したことをもう
一つの特徴としている。この駆動リンク７はバケットア
タッチメントなどの他の作業部材を使用するときの概存
のリンクであるため、アタッチメント取換えの際に駆動
リンク７を外す必要がなくなるとともに、支持リンク７
とシリンダロッド２´を主動フォーク部材９のステイ１
４に連結するのに比較して、駆動リンク７をステイ１４
に軸着する方がはるかに作業が容易である。

【００１１】

【効果】本考案の装置は上記のように従動フォーク部材
をアーム本体に軸着し、シリンダロッドに取付けたまま
の概存の駆動リンクを主動フォーク部材に連結するだけ
で取付けが完了する。しかも、従動フォーク部材は何ら
他のリンクを用いずに支持され、且つ主動フォーク部材
と連動して回動する構造になっているので部品点数が著
しく減少し、製作、取付けが、きわめて容易になる。

【００１２】概存の駆動リンクをそのまま使用できるの
で、バケットのような他のアタッチメントと取換える際
に駆動リンクを外す必要がなくなり、付け換え作業が著
しく簡略化される。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の構成を示す連結構造の側面図、

【符号の説明】

１…本体アーム、 ２…油圧シリンダ、 ５…支持リン
ク、 ７…駆動リンク、 ８…アイアンフォーク、 ９
…主動フォーク部材、 １０…従動フォーク部材、 １
１…開閉軸着部、 １２…取付孔、 １４…ステイ。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一対の開閉フォーク部材を有するアイア
   ンフォークと、油圧シリンダロッド先端に本体アームへ
   の支持リンクとアタッチメント駆動リンクを軸着した土
   工機械本体アームとの連結構造において、油圧シリンダ
   ２の駆動力によって開閉駆動される主動フォーク部材９
   の基端部と従動フォーク部材１０の基端部を回動自在に
   連結し、この連結部の前方に離隔して形成した従動フォ
   ーク部材１０の取付孔１２をアーム１先端の取付孔４に
   軸着するとともに、油圧シリンダロッド２′に連結され
   ている駆動リンク７の先端を前記主動フォーク部材９に
   軸着したことを特徴とするアイアンフォークと土工機械
   本体アームの連結構造