JP2557126B2 - 熱湯への溶解性が改善されたゼラチン - Google Patents

熱湯への溶解性が改善されたゼラチン

Info

Publication number
JP2557126B2
JP2557126B2 JP2128193A JP12819390A JP2557126B2 JP 2557126 B2 JP2557126 B2 JP 2557126B2 JP 2128193 A JP2128193 A JP 2128193A JP 12819390 A JP12819390 A JP 12819390A JP 2557126 B2 JP2557126 B2 JP 2557126B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gelatin
water
hot water
raw material
solubility
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2128193A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0423834A (ja
Inventor
庄二 佐野
均 岡野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYOKUYO KAGAKU KOGYO KK
NITSUPI ZERACHIN KOGYO KK
Original Assignee
KYOKUYO KAGAKU KOGYO KK
NITSUPI ZERACHIN KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KYOKUYO KAGAKU KOGYO KK, NITSUPI ZERACHIN KOGYO KK filed Critical KYOKUYO KAGAKU KOGYO KK
Priority to JP2128193A priority Critical patent/JP2557126B2/ja
Publication of JPH0423834A publication Critical patent/JPH0423834A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2557126B2 publication Critical patent/JP2557126B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は熱湯への分散性及び溶解性を改善したゼラチ
ンに関する。更に詳細には、ゼラチン粒子の表面の少な
くとも一部を水溶性物質で被覆することによる、上記の
特性が改善されたゼラチンに関する。
従来技術 ゼラチンはテーブルゼリー、ゼリー菓子、各種の家庭
料理に広く使用されている、ゲル化能を有する可食性材
料である。ゼラチンは通常、乾燥粉末として市販されて
いる。使用の際、ゼラチン粉末を熱水に溶解するが、熱
湯に直接添加すると溶解しない塊である「ままこ」を生
じ、これを溶解するには長時間の撹はんが必要となる。
このような長時間の撹はんは手間が掛かり、ゼラチン粉
末の使用が面倒であった。
このような、「ままこ」の生成を防ぐために、ゼラチ
ン粉末を冷水中に分散し、十分に膨潤させた後、加熱、
溶解する操作が必要であった。この操作も膨潤に長時間
を要するため、手間が掛かり面倒であった。又、ゼラチ
ン粉末と糖類、塩類等の賦形剤粉末とを乾燥混合し、こ
の混合粉末を熱湯中に直接添加、溶解する方法が用いら
れているが、大量の賦形剤を必要とする欠点があった。
これらの欠点を解決するために、これまで様々な試み
が提案されてきた。例えば、 (1)水バインダーとして、ゼラチン粉末を造粒する方
法(特開昭59−154947号公報)。
(2)ゼラチンをバインダーとしてゼラチン粉末を造粒
する方法(特開昭61−163963号公報)。
(3)水溶性ゼラチンをバインダーとしてゼラチン粉末
を造粒する方法(特開昭62−17423号公報)。
しかしながら、(1)の方法で微粉ゼラチンの造粒を
行うと、原料ゼラチンの分散性及び溶解性は若千向上す
るものの、依然として、「ままこ」を形成するという問
題が残っている。
(2)の方法では、原料ゼラチンとバインダー用のゼ
ラチンとが同じ種類の材料でなけれはならない。即ち、
原料ゼラチンがアルカリ処理法によって作られたゼラチ
ンであれば、バインダー用ゼラチンも同様の方法による
ものでなければならない。又、原料ゼラチンが酸処理法
によるゼラチンならば、バインダー用ゼラチンも酸処理
ゼラチンを用いる事が必要である。異なる製造法による
ゼラチンを用いると、造粒されたゼラチン粒子を熱水に
溶解したときに、濁りを生じる危険があるからである。
更に、バインダー用のゼラチン液の粘度が高くなるた
め、スプレーの際に、糸引き現象を起こすという欠点も
ある。この方法を実施する為には、バインダーゼラチン
の粘度、バインダー液の濃度、バインダー及び原料ゼラ
チンの製造方法等に十分の注意を払うことが必要であ
る。
(3)の方法は(2)の方法と同様に、原料ゼラチン
とバインダーとしての水溶性ゼラチンとは製造処理法が
同じでなければならない。水溶性ゼラチンは通常のゼラ
チンと製造方法が異なる為、特別の製造設備を設ける
か、又は市販されているものを別途購入しなければなら
ない。一般的に、水溶性ゼラチンは通常のゼラチンに比
べて高価であるという難点がある。
発明が解決しようとする問題点 従来の技術では難点のあった、乾燥粉末ゼラチンの熱
水中への分散性及び溶解性を改善し、「ままこ」を作る
ことなく、熱水に直接添加しても容易に分散し溶解する
ゼラチン粉末の開発が望まれていた。
本発明は分散性及び溶解性が改善されたゼラチン粉末
を容易かつ安価に提供することを目的とするものであ
る。
課題を解決するための手段 本発明ではゼラチン粒子の表面の少なくもと一部を水
溶性物質で被覆することにより、熱水に対する分散性及
び溶解性を著しく改善し、しかも、容易かつ安価に製造
することに成功した。
本発明に使用できる原料ゼラチンはアルカリ処理法、
酸処理法等公知のいずれの方法で製造されたものでも良
い。又、どのような特性(例えば、粘度、ゲル強度、等
電点等)を持つゼラチンも本発明の原料ゼラチンとして
使用できる。
ゼラチンは使用目的により、糖類、塩類、界面活性
剤、可塑剤、栄養強化剤、着色剤、調味料等の1種以上
を予め配合することにより特性を変えて、原料ゼラチン
として使用することができる。
原料ゼラチンを被覆するために使用する水溶性物質
は、ゼラチンの乾燥重量に基づき0.01重量%以上、好ま
しくは、0.1−10重量%の配合量使用できる。
本発明における水溶性物質とは、水可溶性又は水易溶
性物質を意味する。水溶性物質としては、グリシン、L
−リジン、L−グリタミン酸等のアミノ酸;糖類、フラ
クトース、グルコース、ソルビトール等の糖類;食塩、
塩化カリウム、硫酸ナトリウム等の塩類;水溶性ペプチ
ド、水溶性酸等のその他の水溶性物質が含まれる。これ
らの水溶性物質は2種以上併用することもできる。
本発明において、原料ゼラチン粒子表面に水溶性物質
を被覆する方法は、本発明の目的を達成できるならばど
のような方法も利用できる。
例えば、流動状態を保ったゼラチン粒子に水溶性物質
の水溶液を噴霧し、被覆を行うと共に造粒する流動層造
粒法、又は原料ゼラチンをドラム中で撹はんしながら水
溶性物質の水溶液を噴霧して同時に造粒を行う混合撹は
ん造粒法等の方法が使用できる。
以下に流動層造粒法を例にとって、本発明を更に詳し
く説明する。原料ゼラチンが流動状態に保たれる条件で
あれば、乾燥の為の送風にかんしては送法温度及び送風
量に特に制限はない。又、水溶性物質の水溶液の温度、
濃度、スプレー圧等の条件についても、所定量の水溶性
物質が原料ゼラチン粒子に被覆される限り、特に制限は
ない。水溶性物質を高濃度水溶液として使用すれば、造
粒負荷を軽減することができる。しかも、水溶液は高濃
度であっても常温でゲル化又は固化することがないか
ら、スプレーラインを保温する必要はないという、利点
もある。前述のように、水溶性物質は2種以上を混合溶
解して使用することもできる。
本発明の方法で製造される、水溶性物質で被覆され造
粒されたゼラチン粒子は熱水に対する分散性及び溶解性
が著しく改善されており、熱水に直接添加しても「まま
こ」を作ることなく、短時間で溶解する。
更に、従来法における欠点である、バインダーゼラチ
ンの原料ゼラチンとの製造法に基づく種類の差異を考慮
する必要がなく、又、バインダーにゼラチンを使用する
場合のゲル化防止のためにスプレーラインを保温する必
要もない。このように、本発明の改善されたゼラチンは
従来法に比較して、容易かつ安価に製造することができ
る。
以下に実施例により本発明を更に具体的に説明する。
尚、実施例で製造された改善ゼラチンの分散性、溶解
性、ゼリー強度及び粘度は下記の試験法で測定された。
(1)粒度分布: JIS標準ふるいで試験 (2)分散性: 70℃の蒸留水を200ml容量のビーカー
に200ml入れ、ゼラチン5gを10秒で添加し、全ての粒子
が濡るまでの時間を測定する。
(3)溶解性: 70℃の蒸留水を300ml容量のビーカー
に200ml入れ、300rpmで撹はんし、ゼラチン5gを添加し
て全ての粒子が溶解するまでの時間を測定する。
(4)ゼリー強度: JIS K 6503の方法に準ずる。
(5)粘度: JIS K 6503の方法に準ずる。
実施例1 JIS標準ふるい80メッシュ通過のアルカリ処理ゼラチ
ン分300gを、流動層造粒乾燥機AERMA−TIC STREA−1に
仕込み、流動状態を保ちながら水で溶解した5%濃度の
グリシン溶液を噴霧し、造粒、乾燥して熱湯に対する分
散性、溶解性が著しく改善されたゼラチン(製品1)を
297g得た。上記と同様のゼラチンを上記と同様の造粒機
に各300g仕込み、流動状態を保ちながら水で溶解したL
−リジン5%を水溶液、L−グルタミン酸5%水溶液を
噴霧し造粒乾燥して熱湯に対する分散性、溶解性が著し
く改善されたゼラチンを各300g(製品2)、298g(製品
3)を得た。それぞれの製品の粒度分布、分散性、溶解
性、ゼリー強度、粘度を測定し、結果を表1に示す。比
較として原料ゼラチン(比較1)、及び原料ゼラチンと
同じ方法で製造されたものであるが粒度分布が造粒した
ゼラチンに近いゼラチン(比較2)を用いた。
表1から明らかに本発明の方法で加工したゼラチンは
熱湯に対する分散性、溶解性が改善されている。しかも
本発明はゼラチンの性質(ゼリー強度、粘度)に変化が
ないことがわかった。
製品1:グリシン5%水溶液を噴霧したもの 製品2:L−リジン5%水溶液を噴霧したもの 製品3:L−グルタミン酸5%水溶液を噴霧したもの 比較1:原料ゼラチン 比較2:原料ゼラチンと同じものであるが、粒度分布が造
粒したゼラチンに近いゼラチン 尚、製造条件は下記の通りである。
(1)送風温度 50℃ (2)スプレー圧 1.5kg/cm2 (3)スプレー量 3ml/min (4)水溶性物質(バインダー)量(ドライ換算)20%
(原料ゼラチン重量に基づく) 発明の効果 本発明は次のような優れた効果がある。
(1)本発明によって処理されたゼラチンは熱湯に対す
る分散性、溶解性が著しく改善された。
(2)「ままこ」の発生が全くない。
(3)水溶性物質の添加量が原ゼラチンに対して1.5重
量%〜2.0重量%と少ないので、ゼラチン本来の性質
(ゼリー強度、粘度)に実質上変化がない。
(4)微粉による飛散がないので製品が取り扱いやす
い。
(5)従来のバインダーに比較して、安価な水溶性物質
を用いることができるので、製造コストは従来品より安
価にすることができる。
(6)製造上の制限がないので、容易に製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−174231(JP,A) 特開 昭61−163963(JP,A) 特開 昭61−98737(JP,A) 特開 昭61−252231(JP,A) 特開 昭57−168921(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料ゼラチン粒子の表面の少なくとも一部
    を可食性の水溶性アミノ酸で被覆した、熱湯への分散性
    及び溶解性の改善されたゼラチン粒子。
JP2128193A 1990-05-18 1990-05-18 熱湯への溶解性が改善されたゼラチン Expired - Lifetime JP2557126B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2128193A JP2557126B2 (ja) 1990-05-18 1990-05-18 熱湯への溶解性が改善されたゼラチン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2128193A JP2557126B2 (ja) 1990-05-18 1990-05-18 熱湯への溶解性が改善されたゼラチン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0423834A JPH0423834A (ja) 1992-01-28
JP2557126B2 true JP2557126B2 (ja) 1996-11-27

Family

ID=14978756

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2128193A Expired - Lifetime JP2557126B2 (ja) 1990-05-18 1990-05-18 熱湯への溶解性が改善されたゼラチン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2557126B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
MX2008009567A (es) * 2006-01-30 2009-02-26 Hercules Inc Proceso para hacer eteres de celulosa dispersables en agua fria y usos de los mismos.
JP2009055787A (ja) * 2007-08-05 2009-03-19 Reiko Sosogi 機能性流動体および機能性ジェルの製造法
JP5693805B2 (ja) * 2007-09-04 2015-04-01 太陽化学株式会社 糊料組成物
JP4948608B2 (ja) * 2010-01-13 2012-06-06 新田ゼラチン株式会社 粉末ミックス、食品および粉末ミックス用配合材料

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57168921A (en) * 1981-04-10 1982-10-18 Sumitomo Chem Co Ltd Production of highly water-absorbing polymeric material having improved water-absorption rate
JPS6198737A (ja) * 1984-10-19 1986-05-17 Toagosei Chem Ind Co Ltd 水溶性組成物
JPS61163963A (ja) * 1985-01-15 1986-07-24 Nitta Zerachin Kk 易溶化ゼラチンの製法
JPS61252231A (ja) * 1985-05-01 1986-11-10 Wakunaga Kounou Kk 粒状糊料およびその製造法
FR2586030B1 (fr) * 1985-08-07 1987-12-18 Rousselot Cie Gelatine a proprietes ameliorees et son procede de preparation par pelliculage avec une gelatine hydrolysee
JPS62174231A (ja) * 1985-10-04 1987-07-31 Nitta Zerachin Kk 溶解性改良ゼラチンの製法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0423834A (ja) 1992-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3672314B2 (ja) 防湿性フィルム被覆材組成物、方法および被覆成形物
JPS6147807B2 (ja)
US3850838A (en) Dispersibility of water-soluble gums
Bianchini et al. Influence of extrusion-spheronization processing on the physical properties of d-indobufen pellets containing pH adjusters
JP3188657B2 (ja) 錠剤又は顆粒状製品
JPS6192570A (ja) 酵素造粒法
JPS62121729A (ja) 改良されたゼラチンおよびその製造方法
US20090208603A1 (en) Super dispersible gums and powders and process for making the same
JP2557126B2 (ja) 熱湯への溶解性が改善されたゼラチン
JPH01159048A (ja) 多糖類の顆粒組成物、その製法および用途
JPS5930722B2 (ja) 粉粒状多孔質キトサンの製造方法
WO2003061646A1 (fr) Procede pour produire des granules contenant des acides amines ramifies
JPS6115653A (ja) 飼料添加物
JP3958909B2 (ja) 冷水可溶性顆粒状ゼラチン
HU217957B (hu) Eljárás bázisos ionogén hatóanyag-akrilát műgyanta aggregátum előállítására
JPH0240301A (ja) 農園芸用顆粒水和剤およびその製造法
JP2007008872A (ja) 造粒粒子の製造方法およびその造粒粒子、並びに固形製剤
JP2557126C (ja)
JP2504888B2 (ja) 易溶性ゼラチンの製造方法
JP2008007523A (ja) 固形重曹透析用剤
JPH0538263A (ja) 即溶解性グルコマンナン組成物、その使用方法及びその製造法
JPS6144111B2 (ja)
JP3046105B2 (ja) キトサン−植物繊維複合体及びその調製方法
JPS61252231A (ja) 粒状糊料およびその製造法
JPH09235209A (ja) 抗菌性固体組成物

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080905

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080905

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090905

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090905

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100905

Year of fee payment: 14

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100905

Year of fee payment: 14