JPH09235209A - 抗菌性固体組成物 - Google Patents

抗菌性固体組成物

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JPH09235209A
JPH09235209A JP8344975A JP34497596A JPH09235209A JP H09235209 A JPH09235209 A JP H09235209A JP 8344975 A JP8344975 A JP 8344975A JP 34497596 A JP34497596 A JP 34497596A JP H09235209 A JPH09235209 A JP H09235209A
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hydrate
solid composition
organic acid
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antibacterial substance
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JP8344975A
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Ryuzo Ueno
隆三 上野
Tatsuo Kanayama
龍男 金山
Akihiko Tabata
昭彦 田畑
Yojiro Furukawa
陽二郎 古川
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Ueno Seiyaku Oyo Kenkyujo KK
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Ueno Seiyaku Oyo Kenkyujo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分子性天然抗菌性物質を含有する優れた水
溶解性と水浸透性を示す抗菌性固体組成物。 【解決手段】 高分子性天然抗菌性物質および有機酸水
和物および/または有機酸塩水和物が緊密に混合してな
る固体組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌性固体組成物
およびその製造法並びに食品保存料としてのその用途に
関する。
【0002】
【従来の技術】高分子性天然抗菌性物質としては、プロ
タミン、キトサン、リゾチーム、ポリリジンおよびペク
チン分解物等が知られ、これらの抗菌性物質は、通常粉
末状で流通している。食品に添加する場合、プロタミ
ン、リゾチーム、ポリリジンおよびペクチン分解物等は
粉末状あるいは水溶液として使用されることが多く、キ
トサンは酸性溶液に溶解して使用されている。
【0003】しかしながら、これらの天然抗菌性物質を
粉末状あるいは顆粒状のまま使用した場合、食品に対す
る分散性が不十分なため十分な抗菌効果が得られ難く、
他方水溶液として使用した場合には、分散性は改善され
るが、水分が少ない食品への使用が制限され、高分子で
あるため水溶液の粘度が高いので高濃度の溶液の調製が
困難である。従って抗菌性物質を食品に高濃度で添加で
きなかったりあるいは水溶液の状態では長期間の保存に
適さないと云った問題がある。
【0004】また、天然抗菌性物質を粉末状等の固化物
に調製する方法としては、減圧乾燥、噴霧乾燥といった
乾燥工程を含む方法や澱粉等の多孔質の賦形剤に吸着さ
せる方法が知られている。しかしながら、減圧乾燥、噴
霧乾燥といった乾燥工程は、通常加熱を伴うため、対象
が熱に弱い物質の場合には変色や変性を起こし易く、ま
た澱粉等の多孔質の賦形剤に吸着させる方法は、乾燥工
程を必要としないため熱による変色・変性は起こさない
が、保存性や安定性が悪いという改善すべき点を有して
いる。
【0005】さらに別の方法として、特開平6−303
937号公報には、粉末調味料素材に、目的とする顆粒
状調味料の重量に基づいて約0.1〜3.0重量%の割合
の水分を添加して混合・造粒し、次いで得られた未乾燥
状態の調味料顆粒に、目的とする顆粒状調味料の重量に
基づいて約0.3〜30重量%の割合の無水状態の可食
性水化物を添加して水分を固定化する顆粒状調味料の製
造法が開示されている。
【0006】この方法は、上記のとおり、顆粒状調味料
および粉末調味料素材を湿式造粒により造粒する際、添
加した水分を無水状態の可食性水化物の添加により結晶
水として固定化するというものであるが、水分量が湿式
造粒に際に添加される程度の少量の場合であり、しかも
対象が顆粒状調味料あるいは粉末状調味料となってい
る。
【0007】
【発明が解決すべき課題】本発明の目的は、高分子性天
然抗菌性物質を含有する新規な固体組成物を提供するこ
とにある。本発明の他の目的は、食品に対し良好な分散
性を持って含有せしめることのできる固体組成物を提供
することにある。本発明のさらに他の目的は、水に対し
優れた親和性、例えば優れた水溶解性や水浸透性を示す
抗菌性固体組成物を提供することにある。本発明のさら
に他の目的は、本発明の上記固体組成物からなる食品保
存料を提供することにある。本発明のさらに他の目的
は、本発明の上記固体組成物を工業的に有利に製造する
方法を提供することにある。本発明のさらに他の目的
は、本発明の上記固体組成物の食品保存料への使用を提
供することにある。本発明のさらに他の目的および利点
は以下の説明から明らかになろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、本発明
の上記目的および利点は、第1に、(A)高分子性天然
抗菌性物質並びに(b)有機酸水和物および有機酸塩水
和物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の水和物が
緊密に混合してなる固体組成物によって達成される。
【0009】本発明において、高分子性天然抗菌性物質
としては特に制限はなく、抗菌性タンパク、抗菌性ポリ
ペプタイドおよび抗菌性多糖類等の種々のものが使用で
きるが、例えばプロタミン(塩基性タンパク、粉末、水
に可溶)、リゾチーム(塩基性タンパク、結晶性粉末、
水に可溶)、ポリリジン(L−リジンのポリペプタイ
ド、粉末、水に可溶)、キトサン(ポリグルコサミン、
粉末又はフレーク状、水に不溶、酸に可溶)、ペクチン
分解物(ポリガラクツロン酸、液体又はペースト、水に
可溶)、ナイシン(ポリペプタイド、結晶、希酸に可
溶)およびラクトフェリン(タンパク質)等が好ましく
用いられる。
【0010】有機酸水和物および有機酸塩水和物として
は、水可溶性のものが好ましい。有機酸水和物として
は、例えば有機カルボン酸水和物、有機スルホン酸水和
物、有機ホスホン酸水和物を挙げることができる。これ
らのうち、有機カルボン酸水和物が好ましく、とりわけ
脂肪族カルボン酸水和物が特に好ましい。有機酸水和物
としては、例えばシュウ酸、クエン酸、D,L−酒石
酸、メソ酒石酸等を好ましいものとして挙げることがで
きる。これらのうち、シュウ酸が特に好ましい。
【0011】また、有機酸塩水和物としては、例えば有
機カルボン酸塩水和物、有機スルホン酸塩水和物、有機
ホスホン酸塩水和物を挙げることができる。これらのう
ち、有機カルボン酸塩水和物が好ましく、とりわけ脂肪
族カルボン酸塩水和物が特に好ましい。
【0012】また、有機酸塩水和物としては、可溶性の
ものが好ましく、例えば酢酸ナトリウム水和物、クエン
酸カリウム水和物、クエン酸カルシウム水和物、クエン
酸鉄(III)水和物、クエン酸ナトリウム水和物、コハ
ク酸二ナトリウム水和物、コハク酸一ナトリウム水和
物、シュウ酸アンモニウム水和物、シュウ酸二カリウム
水和物、シュウ酸一カリウム水和物、シュウ酸カルシウ
ム水和物、シュウ酸セシウム水和物、シュウ酸鉄(II
I)水和物、シュウ酸バリウム水和物、酒石酸アンチモ
ニルカリウム水和物、L−酒石酸カリウム水和物、L−
酒石酸一ナトリウム水和物、L−酒石酸二ナトリウム水
和物、D−酒石酸二ナトリウム水和物、乳酸亜鉛水和
物、乳酸マグネシウム水和物、乳酸スロトンチウム水和
物および乳酸カルシウム水和物等が挙げられる。これら
のうち、特に酢酸ナトリウム水和物、乳酸カルシウム水
和物、コハク酸二ナトリウム水和物が好ましく用いられ
る。本発明の固体組成物は、上記の如き、高分子性天然
抗菌性物質と、有機酸水和物および/または有機酸塩水
和物とが緊密に混合してなる。「緊密に混合してなる」
とは固体組成物のどの部分をとってみても一定の組成を
示す良好な混合状態にあることを意味している。本発明
の固体組成物は、高分子性天然抗菌性物質並びに有機酸
水和物および/または有機酸塩水和物の合計重量に基づ
いて、高分子性天然抗菌性物質を0.1〜50重量%、
有機酸水和物および/または有機酸塩水和物を50〜9
9.9重量%で含有することができる。これらの範囲内
において、最も好適な割合は、固体組成物の使用目的あ
るいは使用する天然抗菌性物質あるいは有機酸および/
または有機酸塩に依存する。本発明の固体組成物は、例
えば粉末状あるいは粒状の形態にあることが好ましく、
平均粒径50〜100μmであるのがより好ましい。
【0013】本発明の固体組成物は、高分子性天然抗菌
性物質を含む水溶液に、無水の有機酸および/または無
水の有機酸塩を添加、混合して固体組成物を形成する、
ことを特徴とする固体組成物の製造法によって有利に製
造される。
【0014】上記方法は、具体的には、例えば静置固化
法(トレー法あるいはスチールベルト法)、直接粉末化
法(ニーダー法)等である。静置固化法は、例えば次の
ように実施される。高分子性天然抗菌性物質の水溶液
に、無水の有機酸および/または無水の有機酸塩を添
加、混合したものを、例えばトレーのような容器に移
し、そのまま又は冷却して静置し固化せしめた後、容器
より取り出すか、あるいはスチールベルト上に連続的に
供給し、シート状に冷却固化し、必要に応じて粉解砕し
て本発明の組成物を得る。好ましくは高分子性天然抗菌
性物質の水溶液に、無水の有機酸および/または無水の
有機酸塩を均一に溶解させたものを用いる。この時加温
してもかまわないし、また完全に溶解しなくてもよい。
さらにこのとき、必要に応じ他の添加物を加えることも
できる。
【0015】また、直接粉末化法は、例えば次のように
実施される。高分子性天然抗菌性物質の水溶液、あるい
はこの水溶液に無水の有機酸および/または無水の有機
酸塩を添加、混合したものを、ニーダーに代表される容
器内に可動翼を持った混練機に投入し、必要に応じてさ
らに無水の有機酸および/または無水の有機酸塩を加
え、混練することによって固化、粉解砕せしめ目的物を
得る。好ましくは高分子性天然抗菌性物質の水溶液に、
無水の有機酸および/または無水の有機酸塩を均一に溶
解させたものを用いる。この時必要に応じ加温してもか
まわないし、また完全に溶解しなくてもよい。さらにこ
のとき、必要に応じ他の添加物を加えることもできる。
短時間で処理が可能であり、粉解砕も同時に行なうこと
ができる。混練機としては、回分式および連続式のいず
れも使用可能である。また、ジャケット等を用いて冷却
してもよい。混練機の例としては、例えばコニーダー、
双腕型ニーダー、リボン型混合機、スクリュー型混合
機、マラー型混合機、放射ロッド型混合機、ピンミキサ
ー、ボテータ、セルフクリーニング型混合機、らいかい
機、ミックスマラー、マルチマル、ウェットパンミル、
速練機、万能ミキサ、カッターミキサ、シュギーミキ
サ、エクストルーダー、コンテイニュアスニーダー等が
用いられる。その中でコニーダー、双腕型ニーダー、コ
ンテイニュアスニーダー等のいわゆるニーダーと称せら
れるものが好ましい。
【0016】その他、ニーダー等で上記の如く原料を混
練し、適当な固さになった時に圧展あるいは押し出し等
の成型を行った後、固化せしめることも可能である。そ
の後同様にして粉解砕を行ない本発明の固体組成物を得
る。上記方法において、高分子性天然抗菌性物質の水溶
液は、一部が溶解していない状態でもかまわない。ま
た、必要に応じて酸、アルカリ等を添加し、pHを調整
することもできる。例えば水不溶性のキトサンは酸性水
溶液に溶解して用いることができる。
【0017】上記方法において、高分子性天然抗菌性物
質の水溶液と、無水の有機酸および/または無水の有機
酸塩とを混合することにより固化する理由は、水溶液中
の自由水が無水の有機酸および/または無水の有機酸塩
に捕獲されて有機酸の水和物および/または有機酸塩の
水和水として固定されると考えられる。無水の有機酸お
よび/または無水の有機酸塩は、その種類によって、水
和水の数が異なる。例えば酢酸ナトリウムは3水和物が
安定であるから、無水酢酸ナトリウム82g(1モル)
で自由水54g(3モル)を水和水として固定すること
ができる。従って、高分子性天然抗菌性物質の水溶液を
固化するに必要な無水の有機酸および/または無水の有
機酸の量は、上記の如くして推察することができる。実
際には、得られた固体組成物に若干の自由水が存在して
も差し支えないので、上記の如くして求められる理論水
和水の量とも云うべき量の90〜300%の水和水量に
相当する無水の有機酸および/または無水の有機酸塩を
添加、混合するのが望ましい。
【0018】本発明の固体組成物は、高分子性天然抗菌
性物質単体と比較して、食品に対する良好な分散性を有
し、さらに水に対する優れた親和性を有する。この理由
は定かではないが、本発明の固体組成物は、実質的には
高分子性天然抗菌性物質が水溶液における性質を保持し
たまま、見かけ上固化されているためと考えられる。例
えば、単体のプロタミンは食品中の水に溶解することに
よりカチオン性のイオン解離状態を呈し、これにより抗
菌性を示すという順序を経るが、溶解時に局部的に粘度
が上昇するためダマになり易く食品中での均一分散がで
きなくなり、効果がバラつくことがあったが、本発明の
固体組成物中ではプロタミンは既に水に溶解させた時と
同様のイオン化状態のまま存在しているため、再度水に
溶解させる必要がなく、速やかに食品中に分散し、効果
を発するものと考えられる。
【0019】本発明の固体組成物は、種々の食品、飲料
に添加され、食品の保存料として有利に作用する。以
下、実施例により本発明をさらに詳述する。
【0020】
【実施例】
実施例1 プロタミン20%水溶液と無水酢酸ナトリウムとを表1
に示す重量部で混合し、約90℃の湯浴中で加熱溶解さ
せ、トレーに投入して放置し、室温で固化させた。得ら
れた固化物をブレンダーで粉砕し、粉砕性を調べた。結
果を表1に示した。
【0021】
【表1】
【0022】実施例2 プロタミン40%水溶液と無水酢酸ナトリウムとを表2
に示す重量部で混合し、約90℃の湯浴中で加熱溶解さ
せ、双腕型ニーダー(佐竹化学機械工業(株)製:SA
TAKE準KC−6)に投入し、混合し、固化、粉砕せ
しめた。粉砕性は表2に示すとおりであった。
【0023】
【表2】
【0024】実施例3〜6 実施例1において、プロタミン20%水溶液の代わりに
表3に示す高分子性天然抗菌性物質を表3に示す割合で
用いる他は実施例1と同様にして得られた固化物の粉砕
性を調べた。いずれの場合も、良好な粉砕性を示した。
【0025】
【表3】
【0026】実施例7 プロタミン30%水溶液48.8重量部と無水コハク酸
二ナトリウム51.2重量部とを用いて実施例1と同様
にして得られた固化物の粉砕性を調べたところ良好な粉
砕性を示した。
【0027】実施例8および比較例1 製剤A(本発明) 塩酸でpHを7に調整したプロタミン40%水溶液5
7.12gに無水酢酸ナトリウム42.88gを加え、加
熱溶解させた。この溶液をバットに入れ、室温で一晩放
置したところ、全体が板状に固化した。この固化物をコ
ーヒーミルで粉砕し、48メッシュ(300μm)以下
の部分を採り、製剤Aとした。
【0028】製剤B(対照) 塩酸でpHを7に調整したプロタミン40%水溶液を真
空乾燥し固化物を得た。これをコーヒーミルで粉砕し、
48メッシュ以下の部分を得た。次に酢酸ナトリウム3
水和物を同様に粉砕、篩別したものを製剤Aと同じ比率
になるように混合し、製剤Bとした。
【0029】<水に対する溶解性の比較>製剤A、Bを
それぞれ6.6gづつ秤り取り、25℃の水約295g
にスターラー(スターラーバー3cm)を用いて溶かし
た。結果は表4のとおりであった。
【0030】
【表4】
【0031】<製剤に対する水の浸透性の比較>製剤
A、Bをそれぞれ5.0gづつ秤り取り、φ15mmの
試験管に入れた後、水を3.0g入れ、室温に放置し
た。結果は表5のとおりであった。
【0032】
【表5】
【0033】実施例9 プロタミン30%水溶液と無水の酢酸ナトリウムを表6
に示す重量部で混合し、約90℃の湯浴中で加熱溶解さ
せ、55℃に保温し混合溶液−1を得た。
【0034】
【表6】
【0035】この溶液と無水の酢酸ナトリウムを表7に
示す条件でコンテイニュアスニーダー((株)栗本鐵工
所製:KRCニーダーS2)に連続供給し、ニーダー出
口に付設した多孔板(φ4mm)によりヌードル状に成
形した。成形後、冷却固化し、粉砕篩別により製品を得
た。
【0036】
【表7】
【0037】実施例10 常温のプロタミン30%水溶液と無水の乳酸カルシウム
を表8に示す条件でコンテイニュアスニーダー((株)
栗本鐵工所製:KRCニーダーS2)に連続供給し、ニ
ーダー出口に付設した多孔板(φ4mm)によりヌード
ル状に成形した。成形後、冷却固化し、粉砕篩別により
製品を得た。
【0038】
【表8】
【0039】実施例11 プロタミン30%水溶液と無水の酢酸ナトリウムを表9
に示す重量部で混合し、約90℃の湯浴中で加熱溶解さ
せ、80℃に保温した。この溶液を22℃に設定された
回転する無端のダブルベルト(サンドビツク(株)製:
ダブルスチールベルト)上に3000g/minで連続
供給し、厚さ4mmの板状に成形冷却固化を行った。得
られた固化物は粉砕篩別により製品とした。
【0040】
【表9】
【0041】実施例12 プロタミン40%水溶液と無水の酢酸ナトリウムを表1
0に示す重量部で混合し、約90℃の湯浴中で加熱溶解
させ、80℃に保温した。この溶液をジャケット温度1
0℃に設定された双腕型ニーダー(佐竹化学機械工業
(株)製:SATAKE準KC−6)に2000g投入
し、冷却固化粉砕を行った。得られた固化物はさらに整
粒し製品とした。
【0042】
【表10】
【0043】実施例13 プロタミン30%水溶液と無水のシュウ酸を表11に示
す重量部で、ポリ袋に入れ、均一に混合すると初めは粘
土状となり、次第に固化し、10分程度で粉末化した。
【0044】
【表11】
【0045】
【発明の効果】本発明の固体組成物を用いれば、従来食
品に水溶液として添加しなければ効果が不十分であった
高分子性天然抗菌性物質を食品に良好に分散させること
が可能となる。また、本発明の固体組成物自身に水に対
する優れた親和性を持たせることが可能となる。これら
によって、高分子性天然抗菌性物質の有する抗菌作用の
発現性にバラつきを生じることなく、食品の種類を問わ
ず、保存性に優れた食品を製造することができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)高分子性天然抗菌性物質並びに
    (B)有機酸水和物および有機酸塩水和物よりなる群か
    ら選ばれる少なくとも1種の水和物が緊密に混合してな
    る固体組成物。
  2. 【請求項2】 高分子性天然抗菌性物質がプロタミン、
    キトサン、リゾチーム、ポリリジン、ペクチン分解物、
    ナイシンおよびラクトフェリンよりなる群から選ばれる
    少なくとも1種である請求項1に記載の固体組成物。
  3. 【請求項3】 無水の有機酸がシュウ酸である請求項1
    に記載の固体組成物。
  4. 【請求項4】 有機酸塩水和物が酢酸ナトリウム水和
    物、乳酸カルシウム水和物およびコハク酸二ナトリウム
    水和物よりなる群から選ばれる少なくとも1種である請
    求項1に記載の固体組成物。
  5. 【請求項5】 粉末状ないし粒状の形態にある請求項1
    〜4のいずれかに記載の固体組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかの固体組成物か
    らなる食品保存料。
  7. 【請求項7】 高分子性天然抗菌性物質を含む水溶液
    に、無水の有機酸および無水の有機酸塩よりなる群から
    選ばれる少なくとも1種を添加、混合して固体組成物を
    形成する、ことを特徴とする固体組成物の製造法。
  8. 【請求項8】 無水の有機酸および無水の有機酸塩より
    なる群から選ばれる少なくとも1種の添加、混合を、生
    成する混合物が溶液状態を保持する温度で実施し、その
    後冷却して固体組成物を形成する、請求項7に記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜5のいずれかの固体組成物の
    食品の保存料としての使用。
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