JPS62174231A - 溶解性改良ゼラチンの製法 - Google Patents
溶解性改良ゼラチンの製法Info
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
〔技術分野〕
この発明は、水または水溶液に対する溶解性を改良した
ゼラチンの製法に関する。 〔背景技術〕 ゼラチンを使用するにあたり、膨潤操作を必要としたり
、溶解時にママコになりやすいといった溶解作業におけ
る使いづらさや溶解時間に対する改善が望まれてきた。 膨潤操作を経ず、水または水溶液にゼラチン粉末を直接
投入して溶解する場合(以下、このような溶解法を「直
接溶解法」と記す)、ゼラチン粒子が水中で速やかにか
つ均一に濡れて分散して初めて溶解する。直接溶解にお
けるゼラチンの溶解時間は、ゼラチン粉末の粒度に依存
し、微粉はど短時間で溶解するはずである。しかし、ゼ
ラチン粉末は、微粉になるほどそのままでは水中で均一
に濡れにくく、ママコを形成するため、溶解操作(粉末
投入から完全溶解まで)に要する時間はかえって粗粒の
ほうが短くてすむ場合が多い。、また、微粉だと粉塵も
おきやすい。これらのような微粉の扱いにくさを改善し
、溶解性を改良する一方法として噴霧造粒がある。 噴霧造粒は、ゼラチンに糖類、塩類、界面活性剤などを
バインダーとして噴霧し、顆粒とする方法である。とこ
ろが、この方法は、糖類、塩類などの賦形剤が大量に使
われるため、得られた溶解性改良ゼラチンの用途が非常
に限定されたものになるうえ、ゼラチン100%のもの
を用いる分野には採用できないという問題がある。ゼラ
チン100%の溶解性改良ゼラチンを得る方法としては
、水をバインダーにした噴霧造粒によりゼラチン粉末を
顆粒化する方法がある。しかし、この方法では、微粉を
造粒すると、元ゼラチンよりは溶解性が良化するものの
依然ママコになるという問題が残り、逆に粗粒子の造粒
では熔解に要する時間があまり改善さない。 〔発明の目的〕 この発明は、以上のことに鑑みて、ゼラチンの溶解能率
を高め、溶解に要する時間を短縮できる溶解性改良ゼラ
チンの製法を提供することを目的とする。 〔発明の開示〕 ゼラチンを水または水溶液に投入すると、溶解と同時に
ゼラチン粒子の膨潤が始まる。一般に、ゼラチン粒子の
溶解速度よりも膨潤速度のほうが速いため、最初に水と
接触した一部のゼラチン粒子が膨潤して、他のゼラチン
粒子を包み込みやすい。これが、ゼラチン粉末がママコ
になりやすい理由の1つと考えられる。そして、ゼラチ
ン粒子が細かくなるほど、すなわち微粉になるほどママ
コを形成しやすく、溶解がかえって困難になる。 他方、ゼラチンのなかでも水溶性ゼラチンは、その他の
ゼラチン以上に溶解性が高(、しかも膨潤しないという
性質を有している。このため、発明者らは、この水溶性
ゼラチンの性質を利用してゼラチン粒子の膨潤開始時期
を遅らせることができれば、濡れや分散性が改良でき、
上記の目的が達成できると考え、この発明を完成した。 したがって、この発明は、ゼラチン粒子の表面に水溶性
ゼラチンをコーティングすることによりゼラチンの濡れ
および分散性を改良する溶解性改良ゼラチンの製法を要
旨としている。 以下に、この発明の詳細な説明する。 なお、この発明で、水溶性ゼラチンとは、ゼラチンまた
はその原料を酸、アルカリ、タンパク質分解酵素などに
よって加水分解を進め、ゼラチンを低分子量化したもの
である。常温(25℃)の水にも膨潤することなく速や
かに溶解したり、ゲル化能を有しないという性質がある
。JIS K 6503による粘度測定では、20mP
以下の粘度を示す。実使用の点からは15mP以下の粘
度を示すものが好ましい。 ゼラチンの、水または水溶液への溶解性は、ゼラチンが
単にそれらへ溶けやすいか否かで、良くなったり、悪く
なったりするのではなく、ゼラチンの濡れおよび分散性
の良否によって大きく左右される。この発明では、溶解
性改良とは、ゼラチン粒子の濡れおよび分散性の改善に
よって溶解能率を高め、全溶解操作の所要時間(すなわ
ち、前記の溶IW性)を短縮することである。なお、水
または水溶液の温度については、特に限定しない。 この発明に用いるゼラチン粒子は、特に限定するもので
ない。ゼラチンの種類も特に限定されず、酸処理ゼラチ
ン、アルカリ処理ゼラチンいずれも可能で、種々のもの
が用いられる。 ゼラチン粒子の表面に水溶性ゼラチンをコーティングす
る方法は、特に限定しないが、たとえば、流動状態に保
たれたゼラチン粉末に対し、水溶性ゼラチン溶液を噴霧
するなどの方法がある。流動状態に保たれたゼラチン粉
末に対し、水溶性ゼラチンを噴霧することによりコーテ
ィングを行えば、同時に造粒も行えるので、造粒による
効果とf目俟って、ゼラチンの溶解性がより良くなる。 また、造粒により顆粒となるので粉塵発生を抑えること
ができる。ゼラチン粉末を流動状態に保つ方法は、たと
えば、送風による場合が多いが、攪拌羽根を用いたり、
送風と攪拌羽根とを併用する方法など、送風のみに限ら
ない。送風による場合も、熱風とすることが多いが、こ
れに限定されない。水溶性ゼラチン溶液を噴霧(スプレ
ー)する場合、水溶性ゼラチンは、通常、ゲル化能を有
しないため、スプレーラインの保温(再ゲル化防止)が
不要であること、低粘度であるため、高濃度で噴霧でき
コーティング時の乾燥負荷が軽減できるなどの利点があ
る。もちろん、コーティングに使用する水溶性ゼラチン
溶液の温度、粘度(分子量)、濃度は限定されない。た
だし、この発明の製法により得られる溶解性改良ゼラチ
ンの分散性をより良くするという点からは、水溶性ゼラ
チンとして、粘度が12mP以下のものを用いるように
するのが好ましい。 表面に水溶性ゼラチンをコーティングされたゼラチン粒
子は、水または水溶液に投入した際、表面の水溶性ゼラ
チンが膨潤することなく溶けるため、ゼラチン粉末の各
粒子が均一に速やかに濡れる。これによってママコの発
生が抑えられ、ゼラチン粒子の溶解が滞りなく開始する
。このため、この発明の製法によれば、ゼラチンが微粉
であっても濡れおよび分散性が向上するため、造粒を同
時に行えば、それによる分散性の改善と相俟ってより一
層の熔解性改良がなされるのである。 この発明の製法により得られる溶解性改良ゼラチンは、
水分6.8%以上に調整されていると、分散性がより良
くなる。これは、溶解性改良ゼラチンの水分が高いほど
、粉末の濡れやすさが良化するからと考えられる。前記
のように、溶解性改良ゼラチンの水分を調整するために
は、水溶性ゼラチンをコーティングする際の温度・湿度
条件を適宜調整することにより行う方法、水溶性ゼラチ
ンをコーティングした後に溶解性改良ゼラチンを適宜の
温度・湿度条件下におくことにより行う方法などがある
が、これらの方法に限定されない。 この発明の製法により得られる溶解性改良ゼラチンは、
ゼラチン以外のものは含まず、食品、洗剤、界面活性剤
、化粧品、製紙、繊維、塗料、医薬品、凝集剤など種々
の用途に用いることができ、水または水溶液に対する溶
解性が優れているので、使いやすくなっている。 以下、この発明の実施例および比較例を示す。 また、それぞれで得られた溶解性改良ゼラチンを ゛試
料として下記の対比実験を行った。 (実施例I、比較例1〜3) 80メソシユ(タイラー標準ふるい)通過のアルカリ処
理ゼラチン粉末0.7 kgを、上部噴霧方式の造粒機
(フローコーター PLO−17フロイント産業/大川
原製作所製)に仕込み、下記の条件で、第1表に示す種
類、濃度の噴霧液(コーティング剤)を噴霧して、コー
ティングおよび造粒を行い、溶解性改良ゼラチンを得た
。 〔コーティングおよび造粒条件〕 ・ゼラチン仕込量 0.7 kg ・造粒人口温度 80〜82°C ・造粒出口温度 35〜40℃ ・造粒時間 15分間 (噴霞十振盪) ・スプレー圧 1.5 kg / crl(水お
よび5%水溶性ゼラチン は1.25 kg/ cat) ・スプレー1 6.6 m 12 /min・ダ
ンパ開度 40% 溶解性改良前の元ゼラヂン(すなわち水溶性ゼラチンを
コーティングしないもの:80メツシュ通過品)を比較
例4(試料9)、また、溶解性改良ゼラチンと同一タイ
プで、かつ粒度もそれに近い分布を示すゼラチン粉末(
水溶性ゼラチンをコーティングせず、35メソシユ通過
で、80メソシュ不i11過品)を比較例5 (試料1
0)として測定結果の比較対照に用いた。 試料1〜10のそれぞれについて、16.24.35,
42,60,80,100メソシユの各ふるい(タイラ
ー標準ふるい)を用いて分級し、各粒度の重量測定で粒
度分布を測定した。 結果を第1表に併せて示した。 試料1〜8の16メノシユパス品と試料9,10につい
て、それぞれ、カサ比重、水分、粘度、ゼリー強度、分
散性、ママコの発生および溶解性を調べ、結果を第1表
に併せて示した。 なお、水分、粘度およびゼリー強度はJIS K 65
03によって′/Jll定した。また、分散性は、ゼラ
チン1gを、水(25°C)100mj!に投入し、軽
く振動を与えた時の粒子が完全に濡れるまでの時間で評
価した。溶解性は、ゼラチン3gを、550rpmで攪
拌されている水(60℃)に投入し、完全溶解に要する
時間(目視)で評価した。溶解性の測定時に、ママコの
発生の有無を観察し、その結果についても第1表に併せ
て示した。ママコ発生は、次の5段階で評価した。 ◎・・・全くママコが発生しないもの O・・・少しかたまりになってもすぐに分散していく △・・・投入の仕方により、わずかに発生することがあ
る(数回に1回) 拳 ×・・・一部の粒子は分散するが、ママコが水中
で浮遊する ××・・・はとんどの粒子がママコとなる上記対比実験
の結果、第1表にみるように、次のことがわかる。 (Δ)粒度分布およびカサ比重についてこの発明にかか
る製法により得られたもの(試料1〜3)は、水をスプ
レーしたもの(試料7)と比較すると、いずれもコーテ
イング剤7温度が高くなるほど、できあがる造粒粒子は
細か(なる傾向にある。その結果、カサ比重も大きくな
っていく。粉末の扱いやすさや沈降性からみると、カサ
比重は大きい方が良いのは当然である。 粒子の性状は、砂糖をコーティング剤にしたもの(試料
8)が他に比べて、かたまりになりやすく、べたつき気
味であったほかは、いずれも大きな差はなかった。 (B)ゼラチン物性について 水溶性ゼラチンはゲル化能を有さず、またゼラチンに比
べて低粘度であるため、コーティング剤として大量に使
用し、ゼラチン粉末への持ち込み足が多くなると、得ら
れる溶解性改良ゼラチンの粘度やゼリー強度に影響を与
えると予想される。 ごれは砂糖をコーティング剤にしたもの(試料8)など
でも同様の問題が発生ずる。しかし、第1表に示すコー
ティング剤?農度の範囲(5〜20%)では大ぎな影響
は見られなかった。 (C)分散性および溶解性について (i)分散性 水をスプレーしたもの(試料7)は、カサ高く、軽いこ
ともあり、分散性は改良されず、かえって悪化している
。また、ママコも発生しやすい。 ゼラチンにより、コーティングおよび造粒したもの(試
料4〜6)では、この点がかなり改良されているものの
、投入法によっては泡を抱き込んでママコになる場合が
あり、不安定な点を残している。またゼラチン濃度を変
化させてコーティングしても分散性には大きな変化は見
られなかった。砂糖をコーティング剤とした場合(試料
8)も同様の結果となった。 これに対し、水溶性ゼラチンをコーティングしたもの(
試料1〜3)は、他よりすぐれた分散性を示し、特に水
溶性ゼラチン濃度10〜20%の分11文性が最も良い
結果となっている。また、水溶性ゼラチンをコーティン
グ剤とした溶解性改良ゼラチンはいずれもママコの形成
は全くなかった。 第2表にコーティングに使用した水溶性ゼラチンの物性
を示す。測定値はJ、IS K 6503によるもので
ある。 (II)ママコの発生 分散性の結果と同様に、水溶性ゼラチンをコーティング
することで、ママコ発生が抑えられており、他のコーテ
ィング剤以上の効果が得られている。水溶性ゼラチンを
コーティングした試料1〜3は、ゼラチンをコーティン
グした試料4〜6にみられるような、投入法によりママ
コが発生する不安定さもみられない。すなわち、水)容
性ゼラチンがコーティングされたゼラチン粒子は、均一
に濡れが起こっていることがわかる。 (iii )溶解性 溶解操作においては、ゼラチン粒子の分散のしやすさが
それに続く溶解の能率を決定する。この点から、水溶性
ゼラチンを用いてコーティングおよび造粒したゼラチン
(試料1〜3)の溶解性は他のものに比べてやはり良好
な結果を示している。分散性と同様に、?8解性につい
ても水溶性ゼラチン濃度として10〜20%のコーテイ
ング品がずくれている。 ママコ発生の有無が溶解性に影響を与えているのは明ら
かで、特に試料9(元ゼラチン)は、粒子のはとんとか
ママコとなるため、溶解に非常に時間を要している。 つぎに、実施例1と同じ装置を用いてコーティングを行
い、はとんど造粒が起こっていない実施例を示す。 (実施例2) 第3表に示す粒度分布を示すゼラチン粉末0.61(g
を、実施例■で用いたのと同じ装置に仕込み、下記の条
件で、水溶性ピラチンの20%溶液を噴霧して、コーテ
ィングを行い、溶解性改良ゼラチンを得た。この溶解性
改良ゼラチンの粒度分布を第3表に併せて示した。 〔コーチ、fング条件〕 l昆合−コーチインク − 乾燥−コーチインク−乾
燥(3分間) (2分間) (3分間
)→ コーティング → 乾燥 (3分間)
ゼラチンの製法に関する。 〔背景技術〕 ゼラチンを使用するにあたり、膨潤操作を必要としたり
、溶解時にママコになりやすいといった溶解作業におけ
る使いづらさや溶解時間に対する改善が望まれてきた。 膨潤操作を経ず、水または水溶液にゼラチン粉末を直接
投入して溶解する場合(以下、このような溶解法を「直
接溶解法」と記す)、ゼラチン粒子が水中で速やかにか
つ均一に濡れて分散して初めて溶解する。直接溶解にお
けるゼラチンの溶解時間は、ゼラチン粉末の粒度に依存
し、微粉はど短時間で溶解するはずである。しかし、ゼ
ラチン粉末は、微粉になるほどそのままでは水中で均一
に濡れにくく、ママコを形成するため、溶解操作(粉末
投入から完全溶解まで)に要する時間はかえって粗粒の
ほうが短くてすむ場合が多い。、また、微粉だと粉塵も
おきやすい。これらのような微粉の扱いにくさを改善し
、溶解性を改良する一方法として噴霧造粒がある。 噴霧造粒は、ゼラチンに糖類、塩類、界面活性剤などを
バインダーとして噴霧し、顆粒とする方法である。とこ
ろが、この方法は、糖類、塩類などの賦形剤が大量に使
われるため、得られた溶解性改良ゼラチンの用途が非常
に限定されたものになるうえ、ゼラチン100%のもの
を用いる分野には採用できないという問題がある。ゼラ
チン100%の溶解性改良ゼラチンを得る方法としては
、水をバインダーにした噴霧造粒によりゼラチン粉末を
顆粒化する方法がある。しかし、この方法では、微粉を
造粒すると、元ゼラチンよりは溶解性が良化するものの
依然ママコになるという問題が残り、逆に粗粒子の造粒
では熔解に要する時間があまり改善さない。 〔発明の目的〕 この発明は、以上のことに鑑みて、ゼラチンの溶解能率
を高め、溶解に要する時間を短縮できる溶解性改良ゼラ
チンの製法を提供することを目的とする。 〔発明の開示〕 ゼラチンを水または水溶液に投入すると、溶解と同時に
ゼラチン粒子の膨潤が始まる。一般に、ゼラチン粒子の
溶解速度よりも膨潤速度のほうが速いため、最初に水と
接触した一部のゼラチン粒子が膨潤して、他のゼラチン
粒子を包み込みやすい。これが、ゼラチン粉末がママコ
になりやすい理由の1つと考えられる。そして、ゼラチ
ン粒子が細かくなるほど、すなわち微粉になるほどママ
コを形成しやすく、溶解がかえって困難になる。 他方、ゼラチンのなかでも水溶性ゼラチンは、その他の
ゼラチン以上に溶解性が高(、しかも膨潤しないという
性質を有している。このため、発明者らは、この水溶性
ゼラチンの性質を利用してゼラチン粒子の膨潤開始時期
を遅らせることができれば、濡れや分散性が改良でき、
上記の目的が達成できると考え、この発明を完成した。 したがって、この発明は、ゼラチン粒子の表面に水溶性
ゼラチンをコーティングすることによりゼラチンの濡れ
および分散性を改良する溶解性改良ゼラチンの製法を要
旨としている。 以下に、この発明の詳細な説明する。 なお、この発明で、水溶性ゼラチンとは、ゼラチンまた
はその原料を酸、アルカリ、タンパク質分解酵素などに
よって加水分解を進め、ゼラチンを低分子量化したもの
である。常温(25℃)の水にも膨潤することなく速や
かに溶解したり、ゲル化能を有しないという性質がある
。JIS K 6503による粘度測定では、20mP
以下の粘度を示す。実使用の点からは15mP以下の粘
度を示すものが好ましい。 ゼラチンの、水または水溶液への溶解性は、ゼラチンが
単にそれらへ溶けやすいか否かで、良くなったり、悪く
なったりするのではなく、ゼラチンの濡れおよび分散性
の良否によって大きく左右される。この発明では、溶解
性改良とは、ゼラチン粒子の濡れおよび分散性の改善に
よって溶解能率を高め、全溶解操作の所要時間(すなわ
ち、前記の溶IW性)を短縮することである。なお、水
または水溶液の温度については、特に限定しない。 この発明に用いるゼラチン粒子は、特に限定するもので
ない。ゼラチンの種類も特に限定されず、酸処理ゼラチ
ン、アルカリ処理ゼラチンいずれも可能で、種々のもの
が用いられる。 ゼラチン粒子の表面に水溶性ゼラチンをコーティングす
る方法は、特に限定しないが、たとえば、流動状態に保
たれたゼラチン粉末に対し、水溶性ゼラチン溶液を噴霧
するなどの方法がある。流動状態に保たれたゼラチン粉
末に対し、水溶性ゼラチンを噴霧することによりコーテ
ィングを行えば、同時に造粒も行えるので、造粒による
効果とf目俟って、ゼラチンの溶解性がより良くなる。 また、造粒により顆粒となるので粉塵発生を抑えること
ができる。ゼラチン粉末を流動状態に保つ方法は、たと
えば、送風による場合が多いが、攪拌羽根を用いたり、
送風と攪拌羽根とを併用する方法など、送風のみに限ら
ない。送風による場合も、熱風とすることが多いが、こ
れに限定されない。水溶性ゼラチン溶液を噴霧(スプレ
ー)する場合、水溶性ゼラチンは、通常、ゲル化能を有
しないため、スプレーラインの保温(再ゲル化防止)が
不要であること、低粘度であるため、高濃度で噴霧でき
コーティング時の乾燥負荷が軽減できるなどの利点があ
る。もちろん、コーティングに使用する水溶性ゼラチン
溶液の温度、粘度(分子量)、濃度は限定されない。た
だし、この発明の製法により得られる溶解性改良ゼラチ
ンの分散性をより良くするという点からは、水溶性ゼラ
チンとして、粘度が12mP以下のものを用いるように
するのが好ましい。 表面に水溶性ゼラチンをコーティングされたゼラチン粒
子は、水または水溶液に投入した際、表面の水溶性ゼラ
チンが膨潤することなく溶けるため、ゼラチン粉末の各
粒子が均一に速やかに濡れる。これによってママコの発
生が抑えられ、ゼラチン粒子の溶解が滞りなく開始する
。このため、この発明の製法によれば、ゼラチンが微粉
であっても濡れおよび分散性が向上するため、造粒を同
時に行えば、それによる分散性の改善と相俟ってより一
層の熔解性改良がなされるのである。 この発明の製法により得られる溶解性改良ゼラチンは、
水分6.8%以上に調整されていると、分散性がより良
くなる。これは、溶解性改良ゼラチンの水分が高いほど
、粉末の濡れやすさが良化するからと考えられる。前記
のように、溶解性改良ゼラチンの水分を調整するために
は、水溶性ゼラチンをコーティングする際の温度・湿度
条件を適宜調整することにより行う方法、水溶性ゼラチ
ンをコーティングした後に溶解性改良ゼラチンを適宜の
温度・湿度条件下におくことにより行う方法などがある
が、これらの方法に限定されない。 この発明の製法により得られる溶解性改良ゼラチンは、
ゼラチン以外のものは含まず、食品、洗剤、界面活性剤
、化粧品、製紙、繊維、塗料、医薬品、凝集剤など種々
の用途に用いることができ、水または水溶液に対する溶
解性が優れているので、使いやすくなっている。 以下、この発明の実施例および比較例を示す。 また、それぞれで得られた溶解性改良ゼラチンを ゛試
料として下記の対比実験を行った。 (実施例I、比較例1〜3) 80メソシユ(タイラー標準ふるい)通過のアルカリ処
理ゼラチン粉末0.7 kgを、上部噴霧方式の造粒機
(フローコーター PLO−17フロイント産業/大川
原製作所製)に仕込み、下記の条件で、第1表に示す種
類、濃度の噴霧液(コーティング剤)を噴霧して、コー
ティングおよび造粒を行い、溶解性改良ゼラチンを得た
。 〔コーティングおよび造粒条件〕 ・ゼラチン仕込量 0.7 kg ・造粒人口温度 80〜82°C ・造粒出口温度 35〜40℃ ・造粒時間 15分間 (噴霞十振盪) ・スプレー圧 1.5 kg / crl(水お
よび5%水溶性ゼラチン は1.25 kg/ cat) ・スプレー1 6.6 m 12 /min・ダ
ンパ開度 40% 溶解性改良前の元ゼラヂン(すなわち水溶性ゼラチンを
コーティングしないもの:80メツシュ通過品)を比較
例4(試料9)、また、溶解性改良ゼラチンと同一タイ
プで、かつ粒度もそれに近い分布を示すゼラチン粉末(
水溶性ゼラチンをコーティングせず、35メソシユ通過
で、80メソシュ不i11過品)を比較例5 (試料1
0)として測定結果の比較対照に用いた。 試料1〜10のそれぞれについて、16.24.35,
42,60,80,100メソシユの各ふるい(タイラ
ー標準ふるい)を用いて分級し、各粒度の重量測定で粒
度分布を測定した。 結果を第1表に併せて示した。 試料1〜8の16メノシユパス品と試料9,10につい
て、それぞれ、カサ比重、水分、粘度、ゼリー強度、分
散性、ママコの発生および溶解性を調べ、結果を第1表
に併せて示した。 なお、水分、粘度およびゼリー強度はJIS K 65
03によって′/Jll定した。また、分散性は、ゼラ
チン1gを、水(25°C)100mj!に投入し、軽
く振動を与えた時の粒子が完全に濡れるまでの時間で評
価した。溶解性は、ゼラチン3gを、550rpmで攪
拌されている水(60℃)に投入し、完全溶解に要する
時間(目視)で評価した。溶解性の測定時に、ママコの
発生の有無を観察し、その結果についても第1表に併せ
て示した。ママコ発生は、次の5段階で評価した。 ◎・・・全くママコが発生しないもの O・・・少しかたまりになってもすぐに分散していく △・・・投入の仕方により、わずかに発生することがあ
る(数回に1回) 拳 ×・・・一部の粒子は分散するが、ママコが水中
で浮遊する ××・・・はとんどの粒子がママコとなる上記対比実験
の結果、第1表にみるように、次のことがわかる。 (Δ)粒度分布およびカサ比重についてこの発明にかか
る製法により得られたもの(試料1〜3)は、水をスプ
レーしたもの(試料7)と比較すると、いずれもコーテ
イング剤7温度が高くなるほど、できあがる造粒粒子は
細か(なる傾向にある。その結果、カサ比重も大きくな
っていく。粉末の扱いやすさや沈降性からみると、カサ
比重は大きい方が良いのは当然である。 粒子の性状は、砂糖をコーティング剤にしたもの(試料
8)が他に比べて、かたまりになりやすく、べたつき気
味であったほかは、いずれも大きな差はなかった。 (B)ゼラチン物性について 水溶性ゼラチンはゲル化能を有さず、またゼラチンに比
べて低粘度であるため、コーティング剤として大量に使
用し、ゼラチン粉末への持ち込み足が多くなると、得ら
れる溶解性改良ゼラチンの粘度やゼリー強度に影響を与
えると予想される。 ごれは砂糖をコーティング剤にしたもの(試料8)など
でも同様の問題が発生ずる。しかし、第1表に示すコー
ティング剤?農度の範囲(5〜20%)では大ぎな影響
は見られなかった。 (C)分散性および溶解性について (i)分散性 水をスプレーしたもの(試料7)は、カサ高く、軽いこ
ともあり、分散性は改良されず、かえって悪化している
。また、ママコも発生しやすい。 ゼラチンにより、コーティングおよび造粒したもの(試
料4〜6)では、この点がかなり改良されているものの
、投入法によっては泡を抱き込んでママコになる場合が
あり、不安定な点を残している。またゼラチン濃度を変
化させてコーティングしても分散性には大きな変化は見
られなかった。砂糖をコーティング剤とした場合(試料
8)も同様の結果となった。 これに対し、水溶性ゼラチンをコーティングしたもの(
試料1〜3)は、他よりすぐれた分散性を示し、特に水
溶性ゼラチン濃度10〜20%の分11文性が最も良い
結果となっている。また、水溶性ゼラチンをコーティン
グ剤とした溶解性改良ゼラチンはいずれもママコの形成
は全くなかった。 第2表にコーティングに使用した水溶性ゼラチンの物性
を示す。測定値はJ、IS K 6503によるもので
ある。 (II)ママコの発生 分散性の結果と同様に、水溶性ゼラチンをコーティング
することで、ママコ発生が抑えられており、他のコーテ
ィング剤以上の効果が得られている。水溶性ゼラチンを
コーティングした試料1〜3は、ゼラチンをコーティン
グした試料4〜6にみられるような、投入法によりママ
コが発生する不安定さもみられない。すなわち、水)容
性ゼラチンがコーティングされたゼラチン粒子は、均一
に濡れが起こっていることがわかる。 (iii )溶解性 溶解操作においては、ゼラチン粒子の分散のしやすさが
それに続く溶解の能率を決定する。この点から、水溶性
ゼラチンを用いてコーティングおよび造粒したゼラチン
(試料1〜3)の溶解性は他のものに比べてやはり良好
な結果を示している。分散性と同様に、?8解性につい
ても水溶性ゼラチン濃度として10〜20%のコーテイ
ング品がずくれている。 ママコ発生の有無が溶解性に影響を与えているのは明ら
かで、特に試料9(元ゼラチン)は、粒子のはとんとか
ママコとなるため、溶解に非常に時間を要している。 つぎに、実施例1と同じ装置を用いてコーティングを行
い、はとんど造粒が起こっていない実施例を示す。 (実施例2) 第3表に示す粒度分布を示すゼラチン粉末0.61(g
を、実施例■で用いたのと同じ装置に仕込み、下記の条
件で、水溶性ピラチンの20%溶液を噴霧して、コーテ
ィングを行い、溶解性改良ゼラチンを得た。この溶解性
改良ゼラチンの粒度分布を第3表に併せて示した。 〔コーチ、fング条件〕 l昆合−コーチインク − 乾燥−コーチインク−乾
燥(3分間) (2分間) (3分間
)→ コーティング → 乾燥 (3分間)
噴霧 □ 振盪
(20秒間) (5秒間)
(8〜12回)
第3表にみるように、このコーティング操作ではほとん
ど粒度変化がなく、造粒が起こっていないと考えられる
。 試料11.12のゼラチンにつき、上記と同様にしてカ
サ比重、分散性、ママコ形成および溶解性を調べ、第1
1表に示した。 第4表にみるように、元ゼラチン(試料11)に比べる
と、水溶性ゼラチンをコーティングされたゼラチン(試
料12)は、分散性がかなり改善されている。また、マ
マコの形成がなくなっているため、ゼラチン粒子の濡れ
が均一に起こっているのがわかる。これらにより溶解性
がかなり良くなっている。これらの物性改善は、造粒に
よるものではなく、水溶性ゼラチンをコーティングした
ことによるものである。 (実施例3) 80メソシユ(タイラー標準ふるい)通過のアルカリ処
理ゼラチン粉末0.7 kgを、実施例1と同し装置に
仕込み、造粒入口温度以外は実施例1と同じ、コーティ
ングおよび造粒条件とし、10%水溶性ゼラチン(実施
例1と同じ粘度のもの)を噴霧して、コーティングおよ
び造粒を行い、溶解性改良ゼラチンを得た。なお、この
とき、造粒入口温度を50〜80℃の間で変化させるこ
とにより、製品水分(溶解性改良ゼラチンの水分)を第
5表に示すように調整した。 各水分の溶解性改良ゼラチンについて、それぞれ、分散
性および溶解性を調べ、結果を第5表に併せて示した。 なお、水分はJIS K 6503によって測定した。 また、分散性は、ゼラチン1gを、水(25℃)100
mlに投入し、粒子が完全に濡れるまでの時間で評価し
た。※を付したものは、そのままでは顆粒の一部が沈降
しないため、外的振動を加えたものである。溶解性は、
ゼラチン3gを、550rpmで攪拌されている水(6
0°C)に投入し、完全溶解に要する時間(目視)で評
価した。 第5表 (実施例4) 実施例3において、造粒入口温度を60〜65℃とした
以外は、実施例3と同様にして、溶解性改良ゼラチンを
得た。この溶解性改良ゼラチンの水分は3.8%であっ
た。 この溶解性改良ゼラチンを恒温恒温装置で、第6表に示
すような水分に調整した。水分調整後の各溶解性改良ゼ
ラチンについて、それぞれ、分散性および溶解性を調べ
、結果を第6表に併せて示した。 なお、水分、分散性および溶解性は実施例3のときと同
様にして調べた。結果は、数回繰り返して平均した値で
ある。 第6表 第5表および第6表にみるように、製品の水分が高いほ
ど、粉末の濡れやすさが良化している。 特に、溶解性改良ゼラチンの水分が6.8%以上である
と、外的振動を加えなくても短時間で沈降しており、分
散性がより良くなっている。 (実施例5) 実施例1において、造粒入口温度を60〜65°C,造
粒出口温度を30〜35°Cとし、噴霧する水溶性ゼラ
チン(濃度10%)の粘度を第7表に示すように変えた
以外は、実施例1のコーティングおよび造粒条件と同様
にして、溶解性改良ゼラチンを得た。各溶解性改良ゼラ
チンの水分は8.5〜9.0%であった。 各溶解性改良ゼラチンについて、それぞれ、分散性およ
び溶解性を調べ、結果を第7表に併せて示した。 なお、分散性および溶解性は実施例3のときと同様にし
て調べた。水溶性ゼラチンの粘度は、■がJIS K
6503により調べたものである。■は15%溶液の4
0°Cで■と同様の粘度測定装置を用いて調べたもので
ある。 第7表 第7表にみるように、水溶性ゼラチンの粘度が12mP
以下であると、外的振動を与えなくても溶解性改良ゼラ
チンの顆粒が短時間で沈降しており、分散性がより良い
。 〔発明の効果〕 この発明にかかる溶解性改良ゼラチンの製法は、ゼラチ
ン粒子の表面に水溶性ゼラチンをコーティングすること
によりゼラチンの濡れおよび分散性を改良するので、ゼ
ラチンが酸処理品であるかアルカリ処理品であるかを問
わず、溶解性を改良したゼラチンを得ることができる。 ゼラチンの濡れおよび分散性が改良されることにより、
水または水溶液への溶解時のママコ発生が防止され、溶
解作業性が向上する。水溶性ゼラチンはゼラチン由来で
あるので、得られる溶解性改良ゼラチンはゼラチン以外
のものを含まず、種々の用途に用いることができる。
ど粒度変化がなく、造粒が起こっていないと考えられる
。 試料11.12のゼラチンにつき、上記と同様にしてカ
サ比重、分散性、ママコ形成および溶解性を調べ、第1
1表に示した。 第4表にみるように、元ゼラチン(試料11)に比べる
と、水溶性ゼラチンをコーティングされたゼラチン(試
料12)は、分散性がかなり改善されている。また、マ
マコの形成がなくなっているため、ゼラチン粒子の濡れ
が均一に起こっているのがわかる。これらにより溶解性
がかなり良くなっている。これらの物性改善は、造粒に
よるものではなく、水溶性ゼラチンをコーティングした
ことによるものである。 (実施例3) 80メソシユ(タイラー標準ふるい)通過のアルカリ処
理ゼラチン粉末0.7 kgを、実施例1と同し装置に
仕込み、造粒入口温度以外は実施例1と同じ、コーティ
ングおよび造粒条件とし、10%水溶性ゼラチン(実施
例1と同じ粘度のもの)を噴霧して、コーティングおよ
び造粒を行い、溶解性改良ゼラチンを得た。なお、この
とき、造粒入口温度を50〜80℃の間で変化させるこ
とにより、製品水分(溶解性改良ゼラチンの水分)を第
5表に示すように調整した。 各水分の溶解性改良ゼラチンについて、それぞれ、分散
性および溶解性を調べ、結果を第5表に併せて示した。 なお、水分はJIS K 6503によって測定した。 また、分散性は、ゼラチン1gを、水(25℃)100
mlに投入し、粒子が完全に濡れるまでの時間で評価し
た。※を付したものは、そのままでは顆粒の一部が沈降
しないため、外的振動を加えたものである。溶解性は、
ゼラチン3gを、550rpmで攪拌されている水(6
0°C)に投入し、完全溶解に要する時間(目視)で評
価した。 第5表 (実施例4) 実施例3において、造粒入口温度を60〜65℃とした
以外は、実施例3と同様にして、溶解性改良ゼラチンを
得た。この溶解性改良ゼラチンの水分は3.8%であっ
た。 この溶解性改良ゼラチンを恒温恒温装置で、第6表に示
すような水分に調整した。水分調整後の各溶解性改良ゼ
ラチンについて、それぞれ、分散性および溶解性を調べ
、結果を第6表に併せて示した。 なお、水分、分散性および溶解性は実施例3のときと同
様にして調べた。結果は、数回繰り返して平均した値で
ある。 第6表 第5表および第6表にみるように、製品の水分が高いほ
ど、粉末の濡れやすさが良化している。 特に、溶解性改良ゼラチンの水分が6.8%以上である
と、外的振動を加えなくても短時間で沈降しており、分
散性がより良くなっている。 (実施例5) 実施例1において、造粒入口温度を60〜65°C,造
粒出口温度を30〜35°Cとし、噴霧する水溶性ゼラ
チン(濃度10%)の粘度を第7表に示すように変えた
以外は、実施例1のコーティングおよび造粒条件と同様
にして、溶解性改良ゼラチンを得た。各溶解性改良ゼラ
チンの水分は8.5〜9.0%であった。 各溶解性改良ゼラチンについて、それぞれ、分散性およ
び溶解性を調べ、結果を第7表に併せて示した。 なお、分散性および溶解性は実施例3のときと同様にし
て調べた。水溶性ゼラチンの粘度は、■がJIS K
6503により調べたものである。■は15%溶液の4
0°Cで■と同様の粘度測定装置を用いて調べたもので
ある。 第7表 第7表にみるように、水溶性ゼラチンの粘度が12mP
以下であると、外的振動を与えなくても溶解性改良ゼラ
チンの顆粒が短時間で沈降しており、分散性がより良い
。 〔発明の効果〕 この発明にかかる溶解性改良ゼラチンの製法は、ゼラチ
ン粒子の表面に水溶性ゼラチンをコーティングすること
によりゼラチンの濡れおよび分散性を改良するので、ゼ
ラチンが酸処理品であるかアルカリ処理品であるかを問
わず、溶解性を改良したゼラチンを得ることができる。 ゼラチンの濡れおよび分散性が改良されることにより、
水または水溶液への溶解時のママコ発生が防止され、溶
解作業性が向上する。水溶性ゼラチンはゼラチン由来で
あるので、得られる溶解性改良ゼラチンはゼラチン以外
のものを含まず、種々の用途に用いることができる。
Claims (4)
- (1)ゼラチン粒子の表面に水溶性ゼラチンをコーティ
ングすることによりゼラチンの濡れおよび分散性を改良
する溶解性改良ゼラチンの製法。 - (2)ゼラチン粒子の表面に水溶性ゼラチンをコーティ
ングすることが、流動状態に保たれたゼラチン粉末に水
溶性ゼラチン溶液を噴霧することにより行われる特許請
求の範囲第1項記載の溶解性改良ゼラチンの製法。 - (3)溶解性改良ゼラチンの水分を6.8%以上とする
特許請求の範囲第1項または第2項記載の溶解性改良ゼ
ラチンの製法。 - (4)水溶性ゼラチンの粘度が12mP以下である特許
請求の範囲第1項ないし第3項のいずれかに記載の溶解
性改良ゼラチンの製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP1986/000499 WO1987002047A1 (en) | 1985-10-04 | 1986-09-29 | Process for preparing gelatin having improved solubility |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60-222288 | 1985-10-04 | ||
JP22228885 | 1985-10-04 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62174231A true JPS62174231A (ja) | 1987-07-31 |
Family
ID=16780016
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61216933A Pending JPS62174231A (ja) | 1985-10-04 | 1986-09-13 | 溶解性改良ゼラチンの製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62174231A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0303959A2 (de) * | 1987-08-13 | 1989-02-22 | Deutsche Gelatine-Fabriken Stoess AG | Kaltwasserlösliche, instantisierte Gelatine und Verfahren zur Herstellung derselben |
JPH0423834A (ja) * | 1990-05-18 | 1992-01-28 | Nippi Zerachin Kogyo Kk | 熱湯への溶解性が改善されたゼラチン |
JPH0489836A (ja) * | 1990-08-02 | 1992-03-24 | Tosuko Kk | ウールパウダーの製造法 |
WO2021110729A1 (en) * | 2019-12-02 | 2021-06-10 | Tessenderlo Group Nv | A gelatin composition, a process for making such and uses thereof |
-
1986
- 1986-09-13 JP JP61216933A patent/JPS62174231A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0303959A2 (de) * | 1987-08-13 | 1989-02-22 | Deutsche Gelatine-Fabriken Stoess AG | Kaltwasserlösliche, instantisierte Gelatine und Verfahren zur Herstellung derselben |
JPH0423834A (ja) * | 1990-05-18 | 1992-01-28 | Nippi Zerachin Kogyo Kk | 熱湯への溶解性が改善されたゼラチン |
JPH0489836A (ja) * | 1990-08-02 | 1992-03-24 | Tosuko Kk | ウールパウダーの製造法 |
WO2021110729A1 (en) * | 2019-12-02 | 2021-06-10 | Tessenderlo Group Nv | A gelatin composition, a process for making such and uses thereof |
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