JP2557118Y2 - フリーホイールハブ装置 - Google Patents
フリーホイールハブ装置Info
- Publication number
- JP2557118Y2 JP2557118Y2 JP1990113250U JP11325090U JP2557118Y2 JP 2557118 Y2 JP2557118 Y2 JP 2557118Y2 JP 1990113250 U JP1990113250 U JP 1990113250U JP 11325090 U JP11325090 U JP 11325090U JP 2557118 Y2 JP2557118 Y2 JP 2557118Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- clutch
- cam
- cover
- axle
- wheel hub
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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Landscapes
- Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
- Mechanical Operated Clutches (AREA)
Description
本考案は、例えばパートタイム式四輪駆動車において
駆動・非駆動に切り換えられる車輪に装着されるフリー
ホイールハブ装置に関する。
駆動・非駆動に切り換えられる車輪に装着されるフリー
ホイールハブ装置に関する。
フリーホイールハブ装置の一つとして、車軸と車輪ハ
ブ間に設けたクラッチ機構を車輪ハブ側に設けた電気モ
ータにて作動させることにより、車軸と車輪ハブ間の動
力伝達を断続するようにしたものが、例えば実開昭62−
115229号公報にて提案されている。
ブ間に設けたクラッチ機構を車輪ハブ側に設けた電気モ
ータにて作動させることにより、車軸と車輪ハブ間の動
力伝達を断続するようにしたものが、例えば実開昭62−
115229号公報にて提案されている。
上記した従来のフリーホイールハブ装置においては、
クラッチ機構が、車軸の外端部に動力伝達可能に連結さ
れた環状のインナークラッチと、車輪ハブの外端に固定
されるボディ内に外周にて動力伝達可能かつ軸方向に摺
動可能に組付けられて内周にて前記インナークラッチの
外周に係合・離脱可能な環状のアウタークラッチと、前
記ボディに固定されるカバーに回転自在に組付けられ前
記アウタークラッチ内に向けて軸方向に突出する筒状の
外周面に回転カムを一体的に有しまた前記アウタークラ
ッチの外側(カバー側)を径方向外方に延びる環状プレ
ート部の外周面に前記電気モータにより駆動されるギヤ
を一体的に有するロータと、このロータの前記筒部外周
に組付けられて前記アウタークラッチに一体的に連結さ
れるとともに内周に向けて突設した爪にて前記回転カム
に外周側から係合し前記回転カムの回転(前記ロータの
回転)によって軸方向に移動されるカムフォロアとを備
える構成とされていて、ロータにおいて回転カムとし
て必要な筒部の軸方向寸法とギヤの強度を確保する上で
必要な環状プレート部の軸方向寸法があり、当該装置の
軸方向寸法が長くなる。回転カムはアウタークラッチ
の内周にあり、回転カムの有効径はアウタークラッチの
径により制約を受け十分に大きくできない場合がある。
等の問題がある。なお、回転カムの有効径が小さい場合
には、所定のカム駆動力(アウタークラッチを軸方向に
移動する力)を得るために電気モータの出力を大きくす
る必要がある。 本考案は、上記した問題に対処すべくなされたもので
あり、軸方向寸法を短くし得るとともに回転カムの有効
径を大きくし得るフリーホイールハブ装置を提供するこ
とを目的としている。
クラッチ機構が、車軸の外端部に動力伝達可能に連結さ
れた環状のインナークラッチと、車輪ハブの外端に固定
されるボディ内に外周にて動力伝達可能かつ軸方向に摺
動可能に組付けられて内周にて前記インナークラッチの
外周に係合・離脱可能な環状のアウタークラッチと、前
記ボディに固定されるカバーに回転自在に組付けられ前
記アウタークラッチ内に向けて軸方向に突出する筒状の
外周面に回転カムを一体的に有しまた前記アウタークラ
ッチの外側(カバー側)を径方向外方に延びる環状プレ
ート部の外周面に前記電気モータにより駆動されるギヤ
を一体的に有するロータと、このロータの前記筒部外周
に組付けられて前記アウタークラッチに一体的に連結さ
れるとともに内周に向けて突設した爪にて前記回転カム
に外周側から係合し前記回転カムの回転(前記ロータの
回転)によって軸方向に移動されるカムフォロアとを備
える構成とされていて、ロータにおいて回転カムとし
て必要な筒部の軸方向寸法とギヤの強度を確保する上で
必要な環状プレート部の軸方向寸法があり、当該装置の
軸方向寸法が長くなる。回転カムはアウタークラッチ
の内周にあり、回転カムの有効径はアウタークラッチの
径により制約を受け十分に大きくできない場合がある。
等の問題がある。なお、回転カムの有効径が小さい場合
には、所定のカム駆動力(アウタークラッチを軸方向に
移動する力)を得るために電気モータの出力を大きくす
る必要がある。 本考案は、上記した問題に対処すべくなされたもので
あり、軸方向寸法を短くし得るとともに回転カムの有効
径を大きくし得るフリーホイールハブ装置を提供するこ
とを目的としている。
上記した目的を達成するために、本考案においては、
車軸と車輪ハブ間に設けたクラッチ機構を、車軸の外端
部に動力伝達可能に連結された環状のインナークラッチ
と、車輪ハブの外端に固定されるボディ内に外周にて動
力伝達可能かつ軸方向に摺動可能に組付けられて内周に
て前記インナークラッチの外周に係合・離脱可能な環状
のアウタークラッチと、このアウタークラッチの外端部
外周に配設されて前記ボナィに固定されるカバーに回転
自在に組付けられ内周面に回転カムをまた外周面に電気
モータにより駆動されるギヤを一体的に形成してなる筒
状のロータと、このロータ内に組付けられて前記アウタ
ークラッチに一体的に連結されるとともに外周に向けて
突設した爪にて前記回転カムに内周側から係合し前記回
転カムの回転(前記ロータの回転)によって軸方向に移
動されるカムフォロアとを備える構成とした。この場合
において、カムフォロアの爪以外の部分との当接により
同カムフォロアのカバー側への軸方向移動を規制する筒
状凸部をカバーに形成するのが望ましい。
車軸と車輪ハブ間に設けたクラッチ機構を、車軸の外端
部に動力伝達可能に連結された環状のインナークラッチ
と、車輪ハブの外端に固定されるボディ内に外周にて動
力伝達可能かつ軸方向に摺動可能に組付けられて内周に
て前記インナークラッチの外周に係合・離脱可能な環状
のアウタークラッチと、このアウタークラッチの外端部
外周に配設されて前記ボナィに固定されるカバーに回転
自在に組付けられ内周面に回転カムをまた外周面に電気
モータにより駆動されるギヤを一体的に形成してなる筒
状のロータと、このロータ内に組付けられて前記アウタ
ークラッチに一体的に連結されるとともに外周に向けて
突設した爪にて前記回転カムに内周側から係合し前記回
転カムの回転(前記ロータの回転)によって軸方向に移
動されるカムフォロアとを備える構成とした。この場合
において、カムフォロアの爪以外の部分との当接により
同カムフォロアのカバー側への軸方向移動を規制する筒
状凸部をカバーに形成するのが望ましい。
本考案によるフリーホイールハブ装置においては、電
気モータを起動させると、電気モータの駆動力がギヤを
介してロータに伝わってロータが回転し、これに伴う回
転カムの回転によりカムフォロアが軸方向に移動されて
これと一体のアウタークラッチが軸方向に移動し、アウ
タークラッチがインナークラッチに対して係合または離
脱する。これにより、当該装置がフリー状態からロック
状態にまたはロック状態からフリー状態に切り換えら
れ、車軸と車輪ハブ間の動力伝達が断続される。
気モータを起動させると、電気モータの駆動力がギヤを
介してロータに伝わってロータが回転し、これに伴う回
転カムの回転によりカムフォロアが軸方向に移動されて
これと一体のアウタークラッチが軸方向に移動し、アウ
タークラッチがインナークラッチに対して係合または離
脱する。これにより、当該装置がフリー状態からロック
状態にまたはロック状態からフリー状態に切り換えら
れ、車軸と車輪ハブ間の動力伝達が断続される。
ところで、本考案によるフリーホイールハブ装置にお
いては、 筒状のロータがアウタークラッチの外端部外周に設置
されてカバーに回転自在に組付けられ、内周面に回転カ
ムをまた外周面に電気モータにより駆動されるギヤを一
体的に形成するようにしたため、回転カムとギヤを同心
的に設けることができ、回転カムの軸方向寸法内にギヤ
も構成できて、当該装置の軸方向寸法を短くすることが
できる。 アウタークラッチの外端部外周に配設される筒状ロー
タの内周面に回転カムを形成し、またロータ内に組付け
たカムフォロアの外周に向けて突設した爪が回転カムに
内周側から係合するようにしたため、アウタークラッチ
の径に拘束されることなく回転カムの有効径を大きくす
ることができ、電気モータの出力を小さくすることがで
きる。 等の各効果を得ることができる。 また、カムフォロアの爪以外の部分との当接により同
カムフォロアのカバー側への軸方向移動を規制する筒状
凸部をカバーに形成した場合には、相対回転しているイ
ンナークラッチにアウタークラッチが係合しようとして
アウタークラッチがカバー側へ飛ばされる場合において
もカムフォロアの爪がカバーに当接することはなく、爪
の損傷を的確に防止することができる。
いては、 筒状のロータがアウタークラッチの外端部外周に設置
されてカバーに回転自在に組付けられ、内周面に回転カ
ムをまた外周面に電気モータにより駆動されるギヤを一
体的に形成するようにしたため、回転カムとギヤを同心
的に設けることができ、回転カムの軸方向寸法内にギヤ
も構成できて、当該装置の軸方向寸法を短くすることが
できる。 アウタークラッチの外端部外周に配設される筒状ロー
タの内周面に回転カムを形成し、またロータ内に組付け
たカムフォロアの外周に向けて突設した爪が回転カムに
内周側から係合するようにしたため、アウタークラッチ
の径に拘束されることなく回転カムの有効径を大きくす
ることができ、電気モータの出力を小さくすることがで
きる。 等の各効果を得ることができる。 また、カムフォロアの爪以外の部分との当接により同
カムフォロアのカバー側への軸方向移動を規制する筒状
凸部をカバーに形成した場合には、相対回転しているイ
ンナークラッチにアウタークラッチが係合しようとして
アウタークラッチがカバー側へ飛ばされる場合において
もカムフォロアの爪がカバーに当接することはなく、爪
の損傷を的確に防止することができる。
以下に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。 第1図は本考案によるフリーホイールハブ装置を示し
ていて、同装置は四輪駆動自動車の前輪ハブ部に組付け
られるものであり、図示しないトランスファ装置(二輪
・四輪切換装置)により駆動・非駆動に切り換えられる
車軸11をブッシュ(図示省略)を介して回転自在に支持
する筒状のスピンドル12上にはベアリング13を介して車
輪ハブ14(車輪は図示省略)が回転自在に組付けられる
とともに、ロックナット15が螺合固定されていて、この
ロックナット15の外端にはスリップリング16がネジ17に
より固着されている。なお、スリップリング16は運転席
に設けたスイッチ,通電制御装置,車載バッテリ等(図
示省略)に電気的に接続されている。 また車輪ハブ14の外端部には、ボデイ21とカバー22が
ボルト23により固定されている。ボデイ21は、筒状に形
成されていて、内部には減速機付きの電気モータ24と上
記スリップリング16に摺接して電気モータ24への通電を
可能とする電気ブラシ25が組付けられるとともに、リン
グ軸受26と環状のアウタークラッチ27が組付けられてい
る。なお、電気モータ24は運転席に設けたスイッチを操
作することにより正転または逆転できるようになってい
る。 リング軸受26は、ボデイ21に組付けたスナップリング
31により軸方向へ移動不能に組付けられていて、車軸11
の外端突出部上にスプライン係合されて一体回転する環
状のインナークラッチ32を回転可能に支持している。イ
ンナークラッチ32は、その外周にスプライン32aを有し
ていて、車軸11に組付けたスナップリング33とリング軸
受26間に組付けたスリップリング34及びプレート35によ
って軸方向へ移動不能とされている。 アウタークラッチ27は、その外周にてボデイ21に軸方
向へ移動可能にスプライン結合されていてボデイ21と一
体回転するようになっており、第1図及び第2図に示し
たように、ロータ41に形成した回転カム41a,カムフォロ
ア42,引張コイルスプリング43及び圧縮コイルスプリン
グ44等の協同作用により軸方向へ移動されてその内周に
形成したスプライン27aにてインナークラッチ32のスプ
ライン32aに係合・離脱するようになっている。 ロータ41は、筒状に形成されていて、アウタークラッ
チ27の外端部外周に配設されてカバー22にスリップリン
グ45を用いて軸方向へ移動不能かつ回転自在に組付けら
れており、その内周面にはカムフォロア42の爪42a(第
2図に示したように、外周に向けて突設されている)が
内周側から係合する回転カム41aが形成され、また外周
面には電気モータ24の出力軸24aに一体回転可能に組付
けたピニオン46と噛合して電気モータ24により回転駆動
されるギヤ41bが一体的に形成されている。 カムフォロア42は、その内周に設けた突起42bにてア
ウタークラッチ27のスプライン27aに係合していてアウ
タークラッチ27と一体回転するようになっており、アウ
タークラッチ27に引張コイルスプリング43を介して弾撥
的に結合され、またカバー22間に設けた圧縮コイルスプ
リング44によりアウタークラッチ27とともに第1図及び
第2図の図示左方に付勢されている。また、カムフォロ
ア42は、第1図及び第2図の図示位置(フリー状態の位
置)にてカバー22に形成した筒状凸部22aに当接するよ
うになっていて、図示位置より右方へは移動しないよう
になっており、これにより爪42aがカバー22に当接しな
いようになっている。 上記のように構成した本実施例においては、運転席の
スイッチを操作して電気モータ24を起動させると、電気
モータ24の駆動力がその出力軸24aからピニオン46とギ
ヤ41bを介してロータ41に伝わってロータ41が回転し、
これに伴う回転カム41aの回転によりカムフォロア42が
軸方向に移動されてこれと一体のアウタークラッチ27が
軸方向に移動し、アウタークラッチ27がインナークラッ
チ32に対して係合または離脱する。これにより、当該装
置がフリー状態(第3図に展開して示した回転カム41a
の山部にカムフォロアの爪42aが係合している状態)か
らロック状態(回転カム41aの谷部にカムフォロアの爪4
2aが係合している状態)にまたはロック状態からフリー
状態に切り換えられ、車軸11と車輪ハブ14間の動力伝達
が断続される。したがって、当該装置がフリー状態に切
り換えられている場合において車軸11が図示省略のトラ
ンスファ装置により非駆動状態とされておれば、当該車
軸11を停止させることができ、当該車軸11を含む駆動系
の回転駆動に要する動力損失を無くして燃費向上を図る
ことができるとともに、当該車軸11を含む駆動系の回転
駆動による騒音の発生を防止することができる。 ところで、本実施例においては、筒状のロータ41がア
ウタークラッチ27の外端部外周に配設されてカバー22に
回転自在に組付けられ、内周面に回転カム41aをまた外
周面に電気モータ24により駆動されるギヤ41bを一体的
に形成するようにしたため、回転カム41aとギヤ41bを同
心的に設けることができ、回転カム41aの軸方向寸法内
にギヤ41bも構成できて、当該装置の軸方向寸法を短く
することができる。 また、本実施例においては、アウタークラッチ27の外
端部外周に配設される筒状ロータ41の内周面に回転カム
41aを形成し、またロータ41内に組付けたカムフォロア4
2の外周に向けて突設した爪42aが回転カム41aに内周側
から係合するようにしたため、アウタークラッチ27の径
に拘束されることなく回転カム41aの有効径を大きくす
ることができ、アウタークラッチ27を軸方向に移動させ
るに要する電気モータ24の出力を小さくすることができ
る。 更に本実施例においては、カムフォロア42が爪以外の
部分にてカバー22の筒状凸部22aに当接するようにし
て、第1図及び第2図の図示位置より右方へは移動しな
いようにしてあるため、相対回転しているインナークラ
ッチ32にアウタークラッチ27が係合しようとしてアウタ
ークラッチ27が外方へ飛ばされる場合(例えば、急発進
時において当該装置をフリー状態からロック状態にする
場合)においてもカムフォロア42の爪42aがカバー22に
当接することはなく、爪42aの損傷を的確に防止するこ
とができる。
る。 第1図は本考案によるフリーホイールハブ装置を示し
ていて、同装置は四輪駆動自動車の前輪ハブ部に組付け
られるものであり、図示しないトランスファ装置(二輪
・四輪切換装置)により駆動・非駆動に切り換えられる
車軸11をブッシュ(図示省略)を介して回転自在に支持
する筒状のスピンドル12上にはベアリング13を介して車
輪ハブ14(車輪は図示省略)が回転自在に組付けられる
とともに、ロックナット15が螺合固定されていて、この
ロックナット15の外端にはスリップリング16がネジ17に
より固着されている。なお、スリップリング16は運転席
に設けたスイッチ,通電制御装置,車載バッテリ等(図
示省略)に電気的に接続されている。 また車輪ハブ14の外端部には、ボデイ21とカバー22が
ボルト23により固定されている。ボデイ21は、筒状に形
成されていて、内部には減速機付きの電気モータ24と上
記スリップリング16に摺接して電気モータ24への通電を
可能とする電気ブラシ25が組付けられるとともに、リン
グ軸受26と環状のアウタークラッチ27が組付けられてい
る。なお、電気モータ24は運転席に設けたスイッチを操
作することにより正転または逆転できるようになってい
る。 リング軸受26は、ボデイ21に組付けたスナップリング
31により軸方向へ移動不能に組付けられていて、車軸11
の外端突出部上にスプライン係合されて一体回転する環
状のインナークラッチ32を回転可能に支持している。イ
ンナークラッチ32は、その外周にスプライン32aを有し
ていて、車軸11に組付けたスナップリング33とリング軸
受26間に組付けたスリップリング34及びプレート35によ
って軸方向へ移動不能とされている。 アウタークラッチ27は、その外周にてボデイ21に軸方
向へ移動可能にスプライン結合されていてボデイ21と一
体回転するようになっており、第1図及び第2図に示し
たように、ロータ41に形成した回転カム41a,カムフォロ
ア42,引張コイルスプリング43及び圧縮コイルスプリン
グ44等の協同作用により軸方向へ移動されてその内周に
形成したスプライン27aにてインナークラッチ32のスプ
ライン32aに係合・離脱するようになっている。 ロータ41は、筒状に形成されていて、アウタークラッ
チ27の外端部外周に配設されてカバー22にスリップリン
グ45を用いて軸方向へ移動不能かつ回転自在に組付けら
れており、その内周面にはカムフォロア42の爪42a(第
2図に示したように、外周に向けて突設されている)が
内周側から係合する回転カム41aが形成され、また外周
面には電気モータ24の出力軸24aに一体回転可能に組付
けたピニオン46と噛合して電気モータ24により回転駆動
されるギヤ41bが一体的に形成されている。 カムフォロア42は、その内周に設けた突起42bにてア
ウタークラッチ27のスプライン27aに係合していてアウ
タークラッチ27と一体回転するようになっており、アウ
タークラッチ27に引張コイルスプリング43を介して弾撥
的に結合され、またカバー22間に設けた圧縮コイルスプ
リング44によりアウタークラッチ27とともに第1図及び
第2図の図示左方に付勢されている。また、カムフォロ
ア42は、第1図及び第2図の図示位置(フリー状態の位
置)にてカバー22に形成した筒状凸部22aに当接するよ
うになっていて、図示位置より右方へは移動しないよう
になっており、これにより爪42aがカバー22に当接しな
いようになっている。 上記のように構成した本実施例においては、運転席の
スイッチを操作して電気モータ24を起動させると、電気
モータ24の駆動力がその出力軸24aからピニオン46とギ
ヤ41bを介してロータ41に伝わってロータ41が回転し、
これに伴う回転カム41aの回転によりカムフォロア42が
軸方向に移動されてこれと一体のアウタークラッチ27が
軸方向に移動し、アウタークラッチ27がインナークラッ
チ32に対して係合または離脱する。これにより、当該装
置がフリー状態(第3図に展開して示した回転カム41a
の山部にカムフォロアの爪42aが係合している状態)か
らロック状態(回転カム41aの谷部にカムフォロアの爪4
2aが係合している状態)にまたはロック状態からフリー
状態に切り換えられ、車軸11と車輪ハブ14間の動力伝達
が断続される。したがって、当該装置がフリー状態に切
り換えられている場合において車軸11が図示省略のトラ
ンスファ装置により非駆動状態とされておれば、当該車
軸11を停止させることができ、当該車軸11を含む駆動系
の回転駆動に要する動力損失を無くして燃費向上を図る
ことができるとともに、当該車軸11を含む駆動系の回転
駆動による騒音の発生を防止することができる。 ところで、本実施例においては、筒状のロータ41がア
ウタークラッチ27の外端部外周に配設されてカバー22に
回転自在に組付けられ、内周面に回転カム41aをまた外
周面に電気モータ24により駆動されるギヤ41bを一体的
に形成するようにしたため、回転カム41aとギヤ41bを同
心的に設けることができ、回転カム41aの軸方向寸法内
にギヤ41bも構成できて、当該装置の軸方向寸法を短く
することができる。 また、本実施例においては、アウタークラッチ27の外
端部外周に配設される筒状ロータ41の内周面に回転カム
41aを形成し、またロータ41内に組付けたカムフォロア4
2の外周に向けて突設した爪42aが回転カム41aに内周側
から係合するようにしたため、アウタークラッチ27の径
に拘束されることなく回転カム41aの有効径を大きくす
ることができ、アウタークラッチ27を軸方向に移動させ
るに要する電気モータ24の出力を小さくすることができ
る。 更に本実施例においては、カムフォロア42が爪以外の
部分にてカバー22の筒状凸部22aに当接するようにし
て、第1図及び第2図の図示位置より右方へは移動しな
いようにしてあるため、相対回転しているインナークラ
ッチ32にアウタークラッチ27が係合しようとしてアウタ
ークラッチ27が外方へ飛ばされる場合(例えば、急発進
時において当該装置をフリー状態からロック状態にする
場合)においてもカムフォロア42の爪42aがカバー22に
当接することはなく、爪42aの損傷を的確に防止するこ
とができる。
第1図は本考案によるフリーホイールハブ装置の一実施
例を示す断面図、第2図は当該フリーホイールハブ装置
の回転カムとカムフォロアの関係を示す要部断面図、第
3図は回転カムの展開図である。 符号の説明 11……車軸、14……車輪ハブ、21……ボディ、22……カ
バー、24……電気モータ、27……アウタークラッチ、32
……インナークラッチ、41……ロータ、41a……回転カ
ム、41b……ギヤ、42……カムフォロア。
例を示す断面図、第2図は当該フリーホイールハブ装置
の回転カムとカムフォロアの関係を示す要部断面図、第
3図は回転カムの展開図である。 符号の説明 11……車軸、14……車輪ハブ、21……ボディ、22……カ
バー、24……電気モータ、27……アウタークラッチ、32
……インナークラッチ、41……ロータ、41a……回転カ
ム、41b……ギヤ、42……カムフォロア。
Claims (2)
- 【請求項1】車軸と車輪ハブ間に設けたクラッチ機構を
車輪ハブ側に設けた電気モータにて作動させることによ
り、車軸と車輪ハブ間の動力伝達を断続するようにした
フリーホイールハブ装置において、前記クラッチ機構
を、前記車軸の外端部に動力伝達可能に連結された環状
のインナークラッチと、前記車輪ハブの外端に固定され
るボディ内に外周にて動力伝達可能かつ軸方向に摺動可
能に組付けられて内周にて前記インナークラッチの外周
に係合・離脱可能な環状のアウタークラッチと、このア
ウタークラッチの外端部外周に配設されて前記ボディに
固定されるカバーに回転自在に組付けられ内周面に回転
カムをまた外周面に前記電気モータにより駆動されるギ
ヤを一体的に形成してなる筒状のロータと、このロータ
内に組付けられて前記アウタークラッチに一体的に連結
されるとともに外周に向けて突設した爪にて前記回転カ
ムに内周側から係合し前記回転カムの回転によって軸方
向に移動されるカムフォロアとを備える構成としたこと
を特徴とするフリーホイールハブ装置。 - 【請求項2】前記カムフォロアの爪以外の部分との当接
により同カムフォロアの前記カバー側への軸方向移動を
規制する筒状凸部を前記カバーに形成したことを特徴と
する請求項1記載のフリーホイールハブ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990113250U JP2557118Y2 (ja) | 1990-10-29 | 1990-10-29 | フリーホイールハブ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990113250U JP2557118Y2 (ja) | 1990-10-29 | 1990-10-29 | フリーホイールハブ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0469321U JPH0469321U (ja) | 1992-06-19 |
JP2557118Y2 true JP2557118Y2 (ja) | 1997-12-08 |
Family
ID=31860814
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1990113250U Expired - Lifetime JP2557118Y2 (ja) | 1990-10-29 | 1990-10-29 | フリーホイールハブ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2557118Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6684624B2 (ja) * | 2016-03-28 | 2020-04-22 | 株式会社ユニバンス | クラッチ装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6310451A (ja) * | 1986-06-27 | 1988-01-18 | Mitsubishi Electric Corp | イオン注入装置用電子シヤワ−装置 |
-
1990
- 1990-10-29 JP JP1990113250U patent/JP2557118Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0469321U (ja) | 1992-06-19 |
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