JP2556878Y2 - ベンチレーテッドタイプディスクロータ - Google Patents

ベンチレーテッドタイプディスクロータ

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JP2556878Y2
JP2556878Y2 JP1992056915U JP5691592U JP2556878Y2 JP 2556878 Y2 JP2556878 Y2 JP 2556878Y2 JP 1992056915 U JP1992056915 U JP 1992056915U JP 5691592 U JP5691592 U JP 5691592U JP 2556878 Y2 JP2556878 Y2 JP 2556878Y2
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ribs
cylindrical portion
disk
sliding surface
long
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JP1992056915U
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JPH0612846U (ja
Inventor
鉄朗 青木
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桐生機械株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両のブレーキ装置に
用いられるベンチレーテッドタイプディスクロータの改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平2−253020号公報に示され
るごとき、従来の自動車等の車両のベンチレーテッドタ
イプディスクロータは、たとえば本書の図,図に示
すごとく、ディスクロータ1の、ブレーキパッドを押付
けて制動を行うための円板状のインナの摺動面ディスク
2とアウタの摺動面ディスク3とが相対峙して設けら
れ、制動の際前記ブレーキパッドの押付けによる摺動面
の発熱の冷却効果を高めるために、前記両ディスク2,
3の間に空気の流れる間隙を設け、該間隙に前記両ディ
スク2,3を連結するリブ4,4が放射状に形成され、
隣り合う各リブ4,4の間に冷却用空気の通路となるス
ロット5,5が設けられている。
【0003】前記アウタの摺動面ディスク3の軸心側に
は車両へ取り付けるための円筒状部6が連設され、該円
筒状部6の外端である底部は、車両への取付フランジ部
たる取付面7の外周縁に連続され、取付面7には、中央
孔8、取付孔9,9およびディスクロータ1の車両から
の取り外しのための補助孔10,10が穿設されてい
る。
【0004】前記従来のベンチレーテッドタイプディス
クロータは、車両のブレーキ制動を行うとき、高速回転
時に、または短時間内に制動頻度を多くした場合には、
インナの摺動面ディスク2およびアウタの摺動面ディス
ク3に高熱を発生し、図のごとく摺動面ディスク3は
円筒状部6を軸に点線のように熱変形を起こす。
【0005】この熱変形が生ずると、特にアウタの摺動
面ディスク3側に大きい内部応力が発生し、図および
に示すごとく、両ディスク2,3に、放射状のクラ
ックC,Cが発生し易くなり、また上述の熱変形を
起こすと、ブレーキパッドとディスクロータ1との当り
(接触)が不安定となり、ブレーキの効き変動を起こ
し、ブレーキジャダーが発生し易くなるという問題があ
る。
【0006】また、アウタの摺動面ディスクの内周端面
と円筒状部の外周面との間に間隙を形成し、各リブの内
端部のみを延出し、円筒状部に連設する構成も案出され
たが、この構成のベンチレーテッドタイプディスクロー
タにおいては、前記間隙の存在により、摺動面ディスク
の熱変形は減少し得るが、各リブとアウタの摺動面ディ
スクとの間、特にその内周端面付近との間、および各リ
ブと円筒状部との間の熱応力の働く位置が略同一面上に
あり、この面に応力集中を生ずることも予想されるので
この応力を分散することが好ましい。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、激しい制動
作用を受けアウタおよびインナの各摺動面ディスクが高
温となっても、従来のごとき熱変形を生ずる恐れがな
く、このためクラック発生もなく、冷却効率も良好で、
如何なる運転操作時にも良好なブレーキ性能を維持し、
かつ熱応力の分散が図れ、かつ強度の向上も図れるベン
チレーテッドタイプディスクロータを提供することを課
題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本考案は、ベンチレーテッドタイプディスクロータ
の相対峙する2枚の円盤状のアウタおよびインナの両摺
動面ディスク相互の対向面間を連結する多数のリブを、
軸心に対し放射状に形成し、前記リブは長リブと短リブ
とを交互に設け、前記長リブのディスク内側の端部のみ
を、軸心方向へ徐々に幅広に拡大し、かつ前記アウタお
よびインナの両摺動面ディスクの内周端面より半径方向
内方へ延出し、車両への取付面外周縁に連続する円筒状
部に幅広端で連設し、また隣接する長リブの幅広端間の
空気通路の内端を前記円筒状部の取付面方向へ向けて
アウタおよびインナの両摺動面ディスクの対向間隔より
も長さHだけ深く形成すると共に、アウタの摺動面ディ
スクの内周端面と、前記円筒状部の外周面との間に間隙
を形成したという構成としている。
【0009】
【作用】本考案によると、アウタとインナの両摺動面デ
ィスクはリブで連結されるのみで、車両への取付面外周
縁に連続する円筒状部とは直接連続されることがなく、
該円筒状部の外周面とアウタの摺動面ディスクの内周端
面との間には間隙が形成されているので、冷却効果が向
上すると共に、円筒状部との連結は、軸心方向へ徐々に
幅広に拡大され、かつ摺動面ディスクより低温の長リブ
の幅広端のみによって行われ、また隣接する長リブの幅
広端間の空気通路の内端が前記円筒状部の取付面方向へ
向けて、アウタおよびインナの両摺動面ディスクの対向
間隔より長さHだけ深く形成されているので大量の冷却
空気がスムースに流れ、冷却効果が向上し、高温の摺動
面ディスクは直接円筒状部と連結されないので、熱変形
が小となり、アウタの摺動面ディスクの内部応力が減少
し、クラックの発生もなく、ブレーキパッドとの当接も
安定し、耐久性が高められ、かつ各長リブとアウタの摺
動面ディスクの内周端面付近との間、および各長リブと
円筒状部との間の連結位置が分散されているので応力集
中が同一面上に生ずることがなく連結部分の強度が向上
する。
【0010】
【実施例】図1ないし図は実施の一例のベンチレーテ
ッドタイプディスクロータ1を示しており、相対峙する
アウタの摺動面ディスク11とインナの摺動面ディスク
12とは、軸心Oに対し放射状に形成された多数のリブ
13により一体に結合されている。
【0011】前記リブ13は長リブ13Aと短リブ13
Bとが交互に形成されている。
【0012】前記長リブ13Aのディスク内側の端部1
4のみが、軸心O方向へ徐々に幅広に拡大され、かつ前
記アウタおよびインナの両摺動面ディスク11,12の
内周端面15,16より半径方向内方へ延出されてい
る。
【0013】前記長リブ13Aの幅広の端部14は、ベ
ンチレーテッドタイプディスクロータ1を車両へ取り付
ける取付面17の外周縁18に連続する円筒状部19に
一体に連設されている。
【0014】この結果、アウタの摺動面ディスク11の
内周端面15と、前記円筒状部19の外周面20との間
には間隙21が形成されている。
【0015】また隣接する前記長リブ13A,13Aの
幅広の端部14,14の間に内空気通路31が形成さ
れ、該内空気通路31、隣接する前記両長リブ13
A,13Aの間に形成されている短リブ13Bと前記両
長リブ13A,13Aとの間にそれぞれ形成される外空
気通路32,32とが、前記短リブ13Bの内端部33
より軸心O側で合流することにより広い空気通路に形成
されている。
【0016】前記内空気通路31の内端34は、前記外
空気通路32のアウタ摺動面ディスク11側のアウタ側
面35よりも、前記円筒状部19の取付面17方向へ向
けて、図2および図4に示すごとく、アウタおよびイン
ナの両摺動面ディスクの対向間隔より長さHだけ深く形
成されている。この結果、図1ないし図4から明らかな
ごとく、長リブ13Aの端部14と円筒状部19との連
続部は、空気通路31の内端34の存在により、実質的
に、アウタ摺動面ディスク11と長短両リブ13A,1
3Bとの連設部の存在するアウタ側面35よりも、取付
面17方向に近い面に存在することとなる。
【0017】取付面17には、従来品と同じく、中央孔
8、取付孔9、取り外し用の補助孔10が開設されてい
る。
【0018】
【考案の効果】本考案では、アウタとインナの両摺動面
ディスクは長リブで連結されるのみで、車両への取付面
外周縁に連続する円筒状部とは直接連続されることがな
く、該円筒状部の外周面とアウタおよびインナの両摺動
面ディスクの内周端面15,16との間に間隙が形成さ
れているので、冷却効果が向上する。
【0019】アウタとインナの両摺動面ディスクと前記
円筒状部との連設は、リブのうち一つ置きに形成されて
いる長リブの幅広端で行われるので、前記連設により連
設部分の強度が落ちることはない。
【0020】また円筒状部と長リブの幅広の端部との連
設部位の熱変形が小となり、摺動面ディスクおよび長リ
ブと円筒状部との連設部位における内部応力も小とな
り、これらの部分にクラックが発生することもなく、ブ
レーキパッドとの当接も安定し、ベンチレーテッドタイ
プディスクロータの耐久性が高められる効果がある。
【0021】隣接する長リブの内端部間に形成される内
空気通路と短リブの両側に形成される外空気通路とは短
リブの内端部より軸心寄りで合流され、かつ内空気通路
の内端は円筒状部の取付面方向へ向けて、アウタおよび
インナの両摺動面ディスクの 対向間隔より長さHでけ
く形成され内空気通路の断面積が広げられており、
つ長リブの内側の端部は軸心方向へ徐々に幅広に拡大さ
れているので、内空気通路から外空気通路への空気流
が増加され、図4に矢印X,Y,Zで示すごとく、空気
抵抗を生ずる突起等に阻害されることなく冷却空気が
ムースに流れる。
【0022】さらに各リブ13A,13Bとアウタ摺動
面ディスク11との連設位置は同一面上にあるが、各
長リブ13Aと円筒状部19との連設位置は取付面17
方向に近い面に形成され、両連設位置は同一面上になく
二面に分散されているので、連設部位における内部応力
が集中されることなく分散されているので、ベンチレー
テッドタイプディスクロータの耐久性がさらに高められ
る効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のインナ摺動面ディスク側の平面図であ
る。
【図2】図1中折線Z−O−Zにおける縦断面図であ
る。
【図3】図1中矢視A方向の部分立面図である。
【図4】図1に示すものの一部を切欠し断面として示し
た斜面図である。
【図5】従来品の一例を一部断面として示した平面図で
ある。
【図6】図5に示すものの縦断面図である。
【図7】従来品の要部の熱変形状態の略示断面図であ
る。
【図8】従来品のインナ摺動面ディスクのクラックの発
生状態を模型的に示す部分平面図である。
【図9】従来品のアウタ摺動面ディスクのクラックの発
生状態を模型的に示す部分平面図である。
【符号の説明】
1 ベンチレーテッドタイプディスクロータ 11 アウタ摺動面ディスク 12 インナ摺動面ディスク 13 リブ 13A 長リブ 13B 短リブ 14 端部 15 アウタ摺動面ディスクの内周端面 16 インナ摺動面ディスクの内周端面 17 取付面 18 外周縁 19 円筒状部 20 外周面 21 間隙 31 内空気通路 O 軸心 H 長さ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対峙する2枚の円盤状のアウタおよび
    インナの両摺動面ディスク相互間を連結する多数のリブ
    が、軸心に対し放射状に形成されているベンチレーテッ
    ドタイプディスクロータにおいて、前記リブは長リブと
    短リブとが交互に設けられ、前記長リブのディスク内側
    の端部のみが、軸心方向へ徐々に幅広に拡大され、かつ
    前記アウタおよびインナの両摺動面ディスクの内周端面
    より半径方向内方へ延出され、車両への取付面外周縁に
    連続する円筒状部に幅広端で連設され、また隣接する長
    リブの幅広端間の空気通路の内端が前記円筒状部の取付
    面方向へ向けて、アウタおよびインナの両摺動面ディス
    クの対向間隔より長さHだけ深く形成されていると共
    に、アウタの摺動面ディスクの内周端面と、前記円筒状
    部の外周面との間に間隙が形成されているベンチレーテ
    ッドタイプディスクロータ。
JP1992056915U 1992-07-21 1992-07-21 ベンチレーテッドタイプディスクロータ Expired - Lifetime JP2556878Y2 (ja)

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JPH0612846U JPH0612846U (ja) 1994-02-18
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5849545A (ja) * 1981-09-18 1983-03-23 Takaoka Kogyo Kk デイスク・ブレ−キ・ロ−タおよびその製造方法
JPH02107834A (ja) * 1988-10-18 1990-04-19 Honda Motor Co Ltd ベンチレーテッドブレーキロータ

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