JP2556364B2 - 真空蒸着装置 - Google Patents

真空蒸着装置

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JP2556364B2
JP2556364B2 JP63284457A JP28445788A JP2556364B2 JP 2556364 B2 JP2556364 B2 JP 2556364B2 JP 63284457 A JP63284457 A JP 63284457A JP 28445788 A JP28445788 A JP 28445788A JP 2556364 B2 JP2556364 B2 JP 2556364B2
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、塵やクラスター等に起因する生成膜の表面
欠陥を少なくした真空蒸着装置に関するものである。本
発明は真空蒸着装置の全般に適用できるものであるが、
以下では、真空蒸着装置を、分子線結晶成長装置で代表
させて説明する。
(従来の技術) 従来、表面欠陥の少ない分子線結晶成長(真空蒸着を
代表)を行なわせるためには、分子線源(主たる蒸発源
を代表)に投入する試料の純度をあげたり、分子線結晶
成長室(チャンバー)内の清浄度を上げるためオイルフ
リーの排気装置を使用したりして、超高真空を作りそこ
で分子線結晶成長を行なわせてきた。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら上記従来の方法を採用した分子線結晶成
長装置では、残留ガスや試料中の不純物等は取り除けて
も、チャンバー内部の塵や、クラスター等は除くことが
できなかった。
一般に超高真空を維持する装置から塵等を取り除くこ
とは容易でなく、そのために、分子線結晶成長では塵や
クラスターに起因する表面欠陥がかなり激しく発生する
欠点があった。特に、主たる蒸発源の分子線源のほか
に、従たる蒸発源として更に別の分子線源を設け、その
分子線源と基板の間に直流電圧を印加して、生成結晶膜
の電気伝導に寄与する不純物ドーピング量を高めようと
すると、表面欠陥が著増する傾向がありその対策が切望
されていた。
(発明の目的) 本発明は、上記問題を解決し、塵やクラスターの影響
を極めて抑制して良質の蒸着膜を得ることのできる真空
蒸着装置、また、表面欠陥の増加を招くことなく基板と
従たる分子線源(チャンバー等の他の同電位部を含む)
の間に直流電圧を印加することのできる分子線結晶成長
装置の提供を目的とする。
(問題を解決するための手段) 本発明は、真空蒸着を行うチャンバーの内部に蒸発源
を配置し、蒸発源からの蒸気を被蒸着物に到達させて真
空蒸着を行う真空蒸着装置において、蒸発源と被蒸着物
との間の位置に集塵電極が設置され、該蒸気の飛行路と
該集塵電極との間に直流の空間電界を設定して該蒸気中
に含まれる塵又は有害なクラスターを蒸気中から除去し
て被蒸着物における表面欠陥を低減させることが可能な
所定の直流電圧を該集塵電極に印加する直流電源を備え
ている真空蒸着装置によって、さらに、真空蒸着を行う
チャンバーの内部に蒸発源を配置し、蒸発源からの蒸気
を被蒸着物に到達させて真空蒸着を行う真空蒸着装置に
おいて、蒸発源と被蒸着物との間の位置に集塵電極が設
置されているとともに、該集塵電極の近傍の空間を電子
線で照射する電子線源が設けられており、該蒸気の飛行
路と該集塵電極との間に直流の空間電界を設定して該蒸
気中に含まれる塵又は有害なクラスターを蒸気中から除
去して集塵電極に集めることで被蒸着物における表面欠
陥を低減させることが可能な所定の直流電圧を該集塵電
極に印加する直流電源を備えている真空蒸着装置によっ
て、上記目的を達成したものである。
前記集塵電極を、蒸発源で発生した蒸気が被蒸着物に
向かって飛行するのを妨げない位置に設置することによ
って被蒸着物上の真空蒸着の均一性を確保でき、また、
前記直流電源が、真空蒸着中に直流電圧を集塵電極に印
加することによって、真空蒸着を極めて欠陥のないもの
にすることができる。
(作用) 上記各構成に係る真空蒸着装置においては、チャンバ
ー内の塵またはクラスターが、集塵電極の作る強い電界
によって分極を起こして電界強度の勾配によって除去さ
れるか、もしくは、電子線源による電子照射によって帯
電もしくはイオン化して集塵電極の作る強い電界によっ
て除去され、被蒸着物における表面欠陥が低減する。
(実施例) 第1図は本発明の実施例を代表する分子線結晶成長装
置の概略の正面断面図、第2図はその要部の拡大斜視
図、第3図は第1図のA−A断面図である。
分子線結晶成長室(以下チャンバーと呼ぶ)9の一部
壁面には覗き窓10が設けられている。
図示しない電子銃で加熱される分子線源1から発した
分子線4は、シャッター5を用いて、基板6への飛行の
道を開閉される(図の現状では、シャッターは「開」の
位置にある)。チャンバー9と分子線源1はともに接地
されている。
絶縁体30を用いてチャンバー9と絶縁されている基板
6には、チャンバー外の直流電源31から正または負の直
流電圧V31が印加できるようになっている。
2,3はこの発明で新しく設けられた集塵電極であっ
て、電気的に互いに接続された針状電極部2と板状電極
部3で構成されており、チャンバー9とは絶縁体20で絶
縁され、チャンバー9外の高圧直流電源21から正または
負の高圧直流電圧V21を印加できるようになっている。
8は抵抗加熱方式で分子線を発生する分子線源であっ
て、分子線源1を主として用いる場合は補助(従たる分
子線源)として設けてある。逆にこの分子線源8の方を
主たる分子線源として用いる場合もある。7は従たる分
子線源8から出る分子線のシャッターである。従たる分
子線源8はチャンバー9の壁と同電位にある。
また、100は電子線照射装置であって、電子線源とな
るフィラメント103には、大気側の接地された低圧直流
電源101から、チャンバー9の壁の一部に設けられた絶
縁物102を貫通して電流が送られて、これを白熱状態に
加熱し、電子線を発生してその電子線で前記した集塵電
極2、3の近傍の空間を照射するようになっている。
下記する本実施例の説明では、この電子線照射装置10
0を活かした場合と、そうでない場合との二つの場合に
わけて記述する。
以下では本発明の実施例の動作を、Si基板6の表面に
シリコンエピタキシャル成長膜を堆積させる場合で代表
させて述べる。
この場合は分子線源1に投入される材料はSiである。
そして、例えば、基板表面に作られるシリコンエピタキ
シャル成長膜にアンチモンをドーピングさせようとする
ときには、従たる分子線源8内にはアンチモンが投入さ
れる。
ドーピング量を増大させる目的で、従たる分子線源8
(及びチャンバー9の壁)と基板6との間にしばしば直
流電圧が印加されるのは前述の通りである。
又、特に、ZnSを結晶成長させるには分子線源に抵抗
加熱方式のものを用いなければならない。抵抗加熱方式
の分子線源である分子線源8の方を主たる分子線源とし
て用い、それに投入する材料にZnS(硫化亜鉛)を用い
る実験も行った。
上記の構成の分子線結晶成長装置で、本願の発明者ら
は、先ず電子線照射装置100を活かさないで実験を行な
った。
そして、集塵電極2,3に印加する電圧の値、および、
その分子線4に対する関係位置を適当に選択するとき、
基板6の表面の分子線結晶成長の欠陥を殆んどゼロにで
きることを発見した。
これを発見した実験の際の、装置の要部の寸法の、L1
〜L12およびR1の寸法は次の通りである。
L1=125、L2=250、L3=80、L4=400φ、L5=190、L6
=15φ、L7=80、L8=80、L9=90、L10=40φ、L11=35
φ、L12=20、R1=30。(単位はmm) 電子銃には加速電圧10kV、10kWのものを用いこの電子
銃でSiの分子線源1を加熱し、Si基板6への印加電圧V3
1および集塵電極2,3への印加電圧V21をゼロ(従って共
に接地電位)にして、4インチφの基板6の表面にSiの
分子線結晶成長を行なわせたところ、結晶成長の表面欠
陥数は33ヶ/cm2であった。
ところが、条件を上記のままにして、Ta製の集塵電極
2,3に印加する電圧V21だけを−5kVに変更して分子線結
晶成長を試みたところ、結晶成長の表面欠陥数は0ヶ/c
m2、即ち完全な無欠陥結晶表面を得た。結晶成長の速度
には変わりがなかった。
この好成績は、従来はどの分子線結晶成長装置でも決
して得られなかったものである。
なお、高電圧V21=−5kVは、分子線源1の電子銃の電
界には全く影響を与えていなかった。
好成績を得た理由としては2つが考えられる。1つは
チャンバー9内の塵、クラスター等が、集塵電極2,3の
作る電界によって分極を起こして、その或限度以上の大
きさのものが、いわゆるグラディエント力によってこの
集塵電極2,3に集められたためである。もう1つは、電
子銃により帯電もしくはイオン化した粒子だけが分子線
の主流からはずれて集塵電極2,3に向い(粒子の極性に
よっては飛ばされて)基板6に到達しなくなり、そのた
め、結晶成長の速度を落とすことなくしかも表面欠陥を
ゼロに出来たものである。
強い電界が塵やクラスターに作用し、欠陥数に影響を
与えているとの考えは、続いて行なった以下の各実験に
よって、妥当であることが明らかになった。
まず集塵電極を第6図aの2′,3′のに取り替えた。
そしてこの集塵電極2′,3′を第4図のCの位置に固定
して印加電圧V21およびV31と表面欠陥数の関係を調べ
た。その結果を第8図に示す。この実験では成長速度が
2Å/Sとなる様に電子銃の出力をコントロールしてい
る。
●は分子線源に対して集塵電極を負に印加した場合、 ○は分子線源に対して集塵電極を正に印加した場合、 ▲は分子線源に対して集塵電極を負に、基板に+600V
を印加した場合、 △は分子線源に対して集塵電極を正に、基板に+600V
を印加した場合、 ■は分子線源に対して集塵電極を負に、基板に−600V
を印加した場合、 □は分子線源に対して集塵電極を正に、基板に−600V
を印加した場合、 集塵電極2′,3′に3〜4kVも印加すれば表面欠陥が1
/1000以下に減少しており、充分に効果があることがわ
かる。
尚、8kVを印加するまでは、集塵電極と蒸発源(即ち
アース)との間には、電子銃の出力に比例して多少の変
動はあるが、約2mAの電流が流れていた。しかし、集塵
電極の極性の如何に拘らず8kVより強い電圧を印加する
と放電が発生し、より強い電圧を印加することができな
かった。
また同じチャンバーを使って、集塵電極の位置を変え
ても実験を行なった。
針状電極2′の先端を、第4図に示したように、基板
6と分子線源1を結ぶ線の中点Pに向け、中点Pと、高
電圧を印加した針状電極2′の先端との距離が、常に12
5mmになるようにしながら、Cの位置を分子線源1のル
ツボから125mmの高さにして、A,B,C,D,Eとその設置場所
を約30゜宛回転させて(A位置だけは基板との衝突を避
けて集塵電極2′,3′をやや後退させてある)実験を行
なったところ、表面欠陥数と集塵電極の位置との間に第
7図のような実験データが得られた。集塵電極2′,3′
には正負の3kVを印加して成績を調べている。
集塵電極がない(「無」の表示の)ときは表面欠陥数
が約3800(ヶ/cm2)あったのに対して、すべての位置で
効果があり、基板に近い方が比較的良い結果が得られ
た。
集塵電極に正,負どちらのバイアスを印加しても欠陥
数の低減効果が得られた。
同様に、集塵電極2′,3′の位置を分子線源1からの
高さを125mmに保って、分子線の中心Pからの距離を第
5図のようにして変えて実験を行なったところ表1のよ
うな結果が得られた。
明かな差は出て来なかったが、集塵電極2′,3′が分
子線4から離れるにつれて表面欠陥数が増える傾向にあ
る。このことから集塵電極2′,3′が分子線4中の塵や
クラスターを集めているのは確かと考えられる。なお集
塵電極2′,3′を分子線4中に入れると、膜厚分布が多
少悪くなった。
分子線源に抵抗加熱方式を用いた場合と比較してみた
結果を表2に示す。尚この実験では、第1図の分子線源
8として、試料にZnSを用いた抵抗加熱方式の分子線源
を採用し、これを主たる分子線源として用いた。集塵電
極の位置は双方とも第4図のC位置である。
分子線形成のメカニズムが異なっても、集塵電極の効
果は絶大であることがわかる。集塵電極がない電子銃の
場合に特に表面欠陥が多いのは、電子銃の電界によって
試料に引き込まれた塵がクラスターの原因になったり、
塵がそのまま分子線に混じって飛んでいったりするため
と考えられる。
表面欠陥数の集塵電極形状依存性を、分子線源に電子
銃を使った場合と、抵抗加熱を使った場合についてそれ
ぞれ調べた。
電極は第6図に示した各種形状の集塵電極を用意し
た。集塵電極は第4図Cの位置で固定し、+3kVを印加
している。基板6にはバイアス電圧を印加していない。
表面欠陥数を調べた結果を表3に示す。
特に網状電極を分子線中に設置したgの場合には、成
長速度が低下し、膜厚分布が非常に悪くなった。しかし
いずれの電極形状に於いても表面欠陥の減少がみられ
る。そして、電子銃を用いた場合に、抵抗加熱を用いた
場合より集塵電極の著しい効果がみられる。又、分子線
源に抵抗加熱方式を用いた場合には、集塵電極には角ば
った形状を採用すると効果があるのがわかる。電極の尖
った部分にできる急峻な電界強度の勾配が有利に作用す
るためと考えられる。又、均一な電界である形状hで集
塵効果が少なかったことからも、分子に比べてある限度
以上の大きさをもつ塵やクラスターが、電界勾配をより
強く感じるという前記したモデルの妥当性が首肯され
る。
集塵電極が不純物ドーピング量に影響を与えるかどう
かについても実験を行なった。
従来、Sbの様に付着係数の低い物質のドーピングは、
基板に電圧をかけることで電子銃式蒸着源の電子により
イオン化されたSiイオンを基板に引き込み、そのSiイオ
ンのアシストで表面に吸着したSbを基板に注入する方法
と、ドーパント用の抵抗加熱分子線源の上部にイオン化
機構を設けSb分子の一部を分解イオン化する方法があ
る。そこでそれぞれについて実験を行った。
第1図の構成で集塵電極の位置は第4図C、形状は第
5図aのもの、とし±3kVを印加した。主たる分子線源
1は電子銃加熱である。ドーパント(不純物)は抵抗加
熱方式の従たる分子線源8で飛ばした。尚、キャリア濃
度は室温で、ホール効果を利用して決定した。ドーパン
トはn型用にアンチモン(Sb)を用いている。その結果
を第4表に示す。
この表から集塵電極への高電圧の印加によりドーピン
グ量が減少していることがわかる。これはドーピングの
アイストイオンが集塵電極の影響を受けて基板に到達で
きなかった為と考えられる。
そこでイオン化機構付きの抵抗加熱式分子線源(以
下、イオン化分子線源)を用意し、そのイオン化分子線
源を集塵電極に対して基板近くに設置し不純物ドーピン
グとの関係を調べた。
その結果を第5表に示す。
この表から抵抗加熱式イオン化分子線源を基板近くに
設置し集塵電極と基板の電位をうまく選べば、不純物ド
ーピングに全く影響を与えることなく表面欠陥数を減少
させることができることがわかる。
以上いずれの実験においても、多少の差はあるが成長
速度を落とす事なく集塵効果がみられた。
集塵電極設置の副次的効果として、分子線源に電子銃
を用いた場合に起こりがちな試料の突沸が、集塵電極に
高電圧を印加すると忽ち減少するのが肉眼で観測されて
いる。このことから電子銃の場合によく起こる試料の突
沸が、電子銃の加速電界によって引き込まれた塵による
ものであったことが明かとなった。突沸の減少から、分
子線中のクラスターも大幅に減少していると考えられ
る。
次に、分子線源に抵抗加熱式分子線源を用いる場合の
集塵効果を向上させるために、電子線照射装置100を活
かし、即ち、電子線源であるフィラメント101を加熱し
て白熱状態にして、上記同様の実験を行なった。これ
は、平行平板電極のような均一な電界の場合でも分子線
源に電子銃を用いると集塵効果が現れたこと、に注目し
て試みられたものである。
フィラメント101の強い電子線照射によって基板の表
面が損傷を受けるのを避ける目的で、フィラメント103
からは基板6を見通せないように、フィラメント103に
は覆い104を設置した。この電子線照射装置を活かし
て、電子銃を用いた場合と抵抗加熱式分子線源を用いた
場合の二つの場合で、表面欠陥の電極形状依存性を調べ
た。電極は、第6図に示した各種形状の集塵電極を用意
した。集塵電極は第4図Cの位置で固定し、+3kVを印
加している。基板にはバイアスを印加していない。その
結果を表6に示す。
(註1)両電極で分子線を挟むようにして設置し、針状
電極に+1.5kV、長方形板電極には−1.5kVを印加した場
合。
(註2)分子線を取り囲むようにルツボのすぐ上に集塵
電極を置いた。
実験の結果、殆んどすべてのケースで、前述に勝ると
も劣らない好成績が得られた。
特に分子線源に抵抗加熱式分子線源を用いる場合に
は、電子線照射装置があると、電子線照射装置が無い場
合に比べ明らかに効果がみられた。
又集塵電極に負の高電圧を印加した場合も、正に印加
した場合ほどではなかったが、集塵電極による表面欠陥
の減少がみられた。
この電子線源101による電子線照射のある場合や電子
銃を用いた場合は、明かに集塵の作用機序が電子線の照
射のない場合と異なり、チャンバー内の塵、クラスタ
ー、等の散乱断面積の大きなものだけが電子線の照射を
受けて帯電もしくはイオン化し、高電圧の印加された集
塵電極によって、特に或限度以上の大きさの塵、クラス
ターだけが起動を曲げられて分子線中から除去されるも
のと考えられる。
本発明は、上記のような単純な構造の集塵電極、ある
いは集塵電極と電子線照射装置を設け、高電圧を印加
し、あるいはフィラメントを加熱するだけであり、その
作用も単純明快である。従って本発明の方法は、分子線
結晶成長装置に限らず、広く従来の他の装置例えば、蒸
着式の薄膜形成装置にも容易に利用でき、純度の高い薄
膜形成が可能になる。
また、この集塵電極は蒸着以外の他の目的の真空チャ
ンバーにも使用できる。さらにチャンバー内のかなり大
きい塵を含めて、塵等を1ヶ所に集めることができるた
め、本発明の実施例を実施する装置ではメンテナンスも
容易になる。
なおチャンバー内に高い直流電圧を印加する電極を備
えた装置は、従来も存在する。
例えば、特公昭57−57553号公報「イオンプレーティ
ング方法」の装置等がそれである。
しかしそれらはすべて、電圧の印加により放電を発生
させ、放電によって分子をイオン化させるものであっ
て、本発明のように電圧を集塵を目的として印加するも
のは、従来は存在しない。
(発明の効果) 本発明の真空蒸着装置によれば、成長速度を落とすこ
となく、また不純物のドーピング量にも影響を与えるこ
となく、塵やクラスターに起因する結晶欠陥を極めて減
少させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を代表する分子線結晶成長装置
の、集塵電極、分子線源、基板の構成を示す正面断面
図。 第2図はその要部の斜視図。 第3図はそのA−A断面図。 第4,5図は集塵電極の位置と表面欠陥数を調べたときの
集塵電極の位置を示す図。 第6図は用意した集塵電極の各形状の図。 第7図は集塵電極の位置と表面欠陥数の関係の図。 第8図は集塵電極に印加する電圧と表面欠陥数の関係の
図。 1……分子線源、2,3……集塵電極、4……分子線、5
……シャッター、6……基板、9……チャンバー、10…
…覗き窓、20,30……絶縁体、21,31……直流電源、100
……電子線照射装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−124929(JP,A) 特開 昭60−91625(JP,A) 特開 昭62−30315(JP,A) 特開 昭62−56568(JP,A) 実開 昭62−80324(JP,U) 特公 昭57−5050(JP,B2)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空蒸着を行うチャンバーの内部に蒸発源
    を配置し、蒸発源からの蒸気を被蒸着物に到達させて真
    空蒸着を行う真空蒸着装置において、蒸発源と被蒸着物
    との間の位置に集塵電極が設置され、該蒸気の飛行路と
    該集塵電極との間に直流の空間電界を設定して該蒸気中
    に含まれる塵又は有害なクラスターを蒸気中から除去し
    て集塵電極に集めることで被蒸着物における表面欠陥を
    低減させることが可能な所定の直流電圧を該集塵電極に
    印加する直流電源を備えていることを特徴とする真空蒸
    着装置。
  2. 【請求項2】真空蒸着を行うチャンバーの内部に蒸発源
    を配置し、蒸発源からの蒸気を被蒸着物に到達させて真
    空蒸着を行う真空蒸着装置において、蒸発源と被蒸着物
    との間の位置に集塵電極が設置されているとともに、該
    集塵電極の近傍の空間を電子線で照射する電子線源が設
    けられており、該蒸気の飛行路と該集塵電極との間に直
    流の空間電界を設定して該蒸気中に含まれる塵又は有害
    なクラスターを蒸気中から除去して集塵電極に集めるこ
    とで被蒸着物における表面欠陥を低減させることが可能
    な所定の直流電圧を該集塵電極に印加する直流電源を備
    えていることを特徴とする真空蒸着装置。
  3. 【請求項3】前記集塵電極を、蒸発源で発生した蒸気が
    被蒸着物に向かって飛行するのを妨げない位置に設置し
    たことを特徴とする特許請求の範囲第1または2項記載
    の真空蒸着装置。
  4. 【請求項4】前記直流電源は、真空蒸着中に直流電圧を
    集塵電極に印加するものであることを特徴とする特許請
    求の範囲第1、2または3項記載の真空蒸着装置。
  5. 【請求項5】前記蒸発源は分子線結晶成長を行うための
    主たる蒸発源であり、該主たる蒸発源の他に、イオン化
    機構のある従たる分子線源が設けられ、結晶成長中に該
    従たる分子線源内の物質による不純物ドーピングの増量
    を行うよう、該基板に所定の直流電圧を印加するドーピ
    ング用直流電源が備えられ、さらに、前記直流電源は、
    該ドーピング用直流電源が印加する直流電圧とは逆の極
    性の直流電圧を前記集塵電極に印加するものであること
    を特徴とする分子線結晶装置である特許請求の範囲第4
    項記載の真空蒸着装置。
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