JP2594949B2 - 薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成装置

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JP2594949B2
JP2594949B2 JP62146554A JP14655487A JP2594949B2 JP 2594949 B2 JP2594949 B2 JP 2594949B2 JP 62146554 A JP62146554 A JP 62146554A JP 14655487 A JP14655487 A JP 14655487A JP 2594949 B2 JP2594949 B2 JP 2594949B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、薄膜形成装置に関する。
(従来技術) 薄膜の形成に関しては従来からCVD法やPVD法等の形成
方式がしられ、これらを利用した種々の形成装置が提案
されている。
低温で薄膜形成でき、かつ密着性のよい薄膜を得る事
をねらいとして、出願人は先に、蒸発源と、これに対向
するように基板を保持する対電極との間に熱電子発生用
のフィラメントを配するとともに、フィラメントと対電
極との間にグリッドを配し、グリッドを対電極に対して
正電位とするようにした薄膜形成装置を提案した(特開
昭59−89763号公報)。
この装置では、蒸発源から蒸発した蒸発物質をフィラ
メントからの熱電子でイオン化し、グリッド、対電極間
の電界で加速して基板に当て、薄膜を形成するのである
が、対電極にたいするグリッドの電位が高すぎると、イ
オンは過剰に加速され、かえって薄膜を損傷する恐れが
ある。従ってグリッドの電位をなるべく低くしたい訳で
あるが、そうするとフィラメントからの熱電子が強く加
速されず、イオン化に適したエネルギーを持つ熱電子の
密度が少なくなり、蒸発物質のイオン化率が小さくなっ
て形成される薄膜の基板に対する密着性や結晶性に問題
が生ずる恐れがある。このため、この装置では良好な薄
膜形成の為にグリッド電圧の調整が面倒であった。
(目的) 本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであっ
て、その目的とするところは、良好な薄膜を低温で、容
易且つ確実に形成しうる新規な、薄膜形成装置の提供に
ある。
(構成) 以下、本発明を形成する。
本発明の薄膜形成装置は、真空槽と、蒸発源と、対電
極と、グリッドと、電子銃と、電源手段と、導電手段
と、スリット部材と、電子誘導手段とを有する。
真空槽には、活性ガスもしくは不活性ガス、または、
これら両者の混合ガスが導入される。蒸発源、対電極、
グリッド、電子銃、スリッド部材、電子誘導手段は真空
槽内に配備される。
蒸発源は、真空槽内において蒸発物質を蒸発させるた
めの手段であり、周知の各種の蒸発源、例えば、後述す
るコイル状のものや、ボート状のもの、或は電子ビーム
蒸発源等を用い得る。
対電極は基板、即ち薄膜を形成すべき板状部材を蒸発
源と対向するように保持する。
グリッドは、上記蒸発源と対電極との間に配備される
が、蒸発物質を通過させうる形態、例えば網状に構成さ
れる。
電子銃は、蒸発物質をイオン化するための電子を発生
するために設けられ、熱電子発生用のフィラメントを有
する。
電源手段は、真空槽内に所定の電気的状態を実現する
ための手段である。
導電手段は真空槽内と電源手段とを電気的に接続する
手段である。
スリット部材は、フィラメントからの放射が基板を直
撃するのを防止するとともに、熱電子を上記グリッド近
傍の空間に排出しうる位置にスリットを有する。
電子誘導手段は、フィラメントからの熱電子の軌道を
電気的および/または磁気的に偏向させ、スリット部材
のスリットを介して、グリッド近傍の空間に導く。
薄膜形成時には、電源手段によりグリッドが対電極に
対し正電位に保たれる。
本発明では、電子銃による電子で蒸発物質のイオン化
を行うので、グリッドの電位を低くしても蒸発物質を効
率よくイオン化できる。
また、電子銃のフィラメントから放射される中性粒子
やイオン等が基板を直撃するのをスリット部材で防止す
るので、上記放射により基板が熱的に損傷されることが
ない。
(実施例) 以下、図面を参照しながら具体的な実施例に即して説
明する。
図において、符号1は真空槽を示す。この真空槽はベ
ルジャー3をベースプレート2の上に、パッキングを介
して一体化することにより内部に密閉空間を形成する様
に構成されている。ベースプレート2には孔2aが穿設さ
れており、真空槽内部は図示されない真空排気系へ孔2a
を介して連結され真空槽1内の機密性を維持しつつ、周
知の方法で真空槽内に活性ガスもしくは不活性ガス、又
は、これら両者の混合ガスを導入しうるようになってい
る。
真空、1内には、図示のように蒸発源11、対電極5、
グリッド6、電子銃30、1対の偏向コイル10、スリット
部材12が配備されている。電子銃30はフィラメント7、
補助グリッド8、アノード9により構成される。
これら真空槽1内の各部材は、それぞれ支持体13,14,
15,16,17,18,19により支持されている。
これら支持体13ないし19はいずれも導電性であって、
ベースプレート2との絶縁性を確保されつつ、かつ、真
空槽1内の密閉性を確保した状態でベースプレート2を
貫通して真空槽外へ引き出されている。即ち、これら支
持体は、各部材を支持するとともに、これら真空槽内の
部材と真空槽外とを電気的に接続する機能をも有し、他
の配線具とともに導電手段を構成する。
なお、真空槽1内において、対電極5、蒸発源11は略
水平状態に設けられている。
蒸発源11は例えばタングステンやモリブデン等の金属
をコイル状に形成してなる抵抗加熱式のものであるが、
前述のごとく、ボート状に形成した蒸発源や、電子ビー
ム蒸発源など、従来真空蒸着方式で用いられている各種
の蒸発源を蒸発源11にかえて用いることが出来る。
電源手段40は真空槽外に設けられ、図の如く、交流の
電源22、直流の電源23,24,25,26,,27,28を有し、その
外、図示されない、操作用の各種スイッチを含んでい
る。
上記各電源は、以下の如く接続されている。
先ず、交流の電源22は蒸発源11を加熱するためのもの
であり、一対の支持体15により蒸発源11に接続されてい
る。
直流の電源23,24,25,26,27,28のうち電源23はそのプ
ラス側が支持体14を介してグリッド6に接続され、マイ
ナス側は支持体13を介して対電極5に接続されている。
電源24は、電子銃30のフィラメント7を支持する一対の
支持体19に接続され、電源25はそのプラス側が電源24,2
8のマイナス側に、マイナス側は支持体18を介して電子
銃30の補助グリッド8に接続されている。電源26のプラ
ス側は支持体17を介して電子銃30のアノード9に接続さ
れ、マイナス側は接地されている。電源27は1対の偏向
コイル10を支持する支持体16に接続されている。さら
に、電源28のプラス側は接地され、マイナス側は電源24
のマイナス側と接続されている。なお、図中の接地は必
ずしも必用ではない。
グリッド6は網目状など、蒸発物質を通過させ得る形
態に構成され、電源23の作用により、対電極5に対して
正電位とされる。従って、グリッド6と対電極5とのあ
いだには、グリット6から対電極5へ向かう電界が形成
される。
スリット部材12は、図示の如くに電子銃30と一対の偏
向コイル10とを覆うように形成され、電子銃のフィラメ
ント7からの放射が、対電極に保持された基板を直撃し
ないようになっている。1対の偏向コイル10は、電子誘
導手段であって、図面を裏側から表側へ貫くような偏向
用磁界を発生するように構成配備されている。電子銃30
から放出された電子は偏向コイル10の形成する磁界中に
入射し、偏向用磁界の作用によりその軌道を偏向され、
スリット部材10のスリットSLの部位に誘導され、上記ス
リットSLを通ってグリッド6の近傍の空間に出て行く。
なお、図の装置にたいし、付加的なスリットや公知の
電子レンズの類を使用することも可能である。さらに、
電子銃30、1対の偏向コイル10、スリット部材12は、こ
れを図のグリッド6を含む水平面に関し、図示の態位と
対称的に配備しても良い。基板や電子銃の冷却の為の冷
却水などの導入のためのパイプ等を真空槽1内に配備す
ることも勿論可能である。また、スリット部材12にバイ
アス電圧を印加する電源手段等を付加しても良い。
さて、以下に実施例装置による薄膜形成を説明する。
薄膜を形成するべき基板100を図の如く対電極5に保
持させて、グリッド6を介して蒸発源11と対向させる。
蒸発源11には、蒸発物質を保持させる。用いる蒸発物質
は、形成する薄膜に応じて定まり、例えばアルミニウ
ム、金のような金属や、金属の酸化物、フッ化物、硫化
物、あるいは合金等である。
真空槽1内には、活性ガス、不活性ガスあるいは、こ
れらの混合ガスが10〜10-3Paの圧力で導入される。ここ
では説明の具体性のために、導入ガスは、アルゴン等の
不活性ガスであるとする。
この状態で装置を作動させると、蒸発源11に保持され
た蒸発物質が蒸発する。蒸発して微粒子となった蒸発物
質は、基板100へ向かって、広がるように飛行し、グリ
ッド6を通り抜ける。
一方、電子銃30からは電子が放出されるが、この電子
は、1対の偏向コイル10により形成された偏向用磁界に
より反時計方向の軌道を描きつつ誘導され、スリット部
材12のスリットSLを通ってグリッド6の方へ飛行する。
そして、飛行中の蒸発物質にぶつかると、これをイオン
化する。かくして、グリッド近傍の空間にプラズマ状態
が実現される。イオン化された蒸発物質は、グリッド6
から対電極5に向かう電界の作用により基板100に向か
って加速され、高速で基板100に衝突し、これにより基
板100上に所望の薄膜が形成される。
このとき、スリット部材12の作用により、基板100は
フィラメント7からの放射の直撃を免れ、この放射直撃
による基板温度の上昇は、有効に防止され、薄膜の、放
射金属イオンによる汚染も良好に防止される。
電子銃30から放出される電子の、密度、エネルギー、
空間的分布は、電源手段の操作で制御することができ、
グリッド6の電圧が低い場合でも、蒸発物質を有効にイ
オン化出来る。
真空槽1内に、活性ガスを単独で、または不活性ガス
とともに導入して成膜を行えば、蒸発物質を活性ガスと
化合させて、化合物による薄膜を得る事ができる。
例えば、不活性ガスとしてアルゴン、活性ガスとして
酸素を導入し、圧力を10-1〜10-2Paに調整し、蒸発物質
としてアルミニュームを選べば、基板上にAl2O3の薄膜
を形成する事ができる。
また、この場合、蒸着物質としてSiまたは、SiOを選
べば、SiO2の薄膜を得る事が出来る。蒸発物質としてI
n,Znを選べば、In2O,ZnOの薄膜が得られる。また、ガス
としてH2S、蒸発物質としてCdを選べばCdSの薄膜が得ら
れる。さらに、活性ガスとしてアンモニアをアルゴンと
共に用い、蒸発物質としてTi,Taを用いると、TiN,TaN等
の薄膜を得る事も可能である。
(効果) 以上、本発明によれば、新規な薄膜形成装置を提供で
きる。
この装置による薄膜形成においては、蒸発物質はイオ
ン化され電気的に加速されて高エネルギーを有するの
で、成膜、結晶化に必用なエネルギーを熱の形で与える
必用がなく、したがって、耐熱性に劣るプラスチックな
どを基板として薄膜形成を行うこともできる。またグリ
ッドの電圧を低くしても十分なイオン化効率が得られる
ので、イオン衝撃による損傷の少ない、良質の薄膜を形
成することが出来る。また、スリット部材の作用によ
り、基板はフィラメントからの放射の直撃を免れ、この
放射直撃による基板温度の上昇や、薄膜の、放射金属イ
オンによる汚染が良好に防止される。
蒸発物質のイオン化には電子銃による電子が極めて有
効に寄与するので10-3Pa以下の圧力の高真空下に於いて
も蒸発物質のイオン化が可能であり、このため薄膜中へ
のガス分子の取り込みが極めて少なく出来、高純度の薄
膜形成が可能である。また、薄膜の構造も極めて緻密な
ものとすることが可能であり、通常、薄膜の密度はバル
クのそれより小さいとされているが、本発明の装置で形
成すると、バルクの密度と略同程度の密度が得られる。
本発明の薄膜形成装置はLSI、IC等を構成する半導体
薄膜や、電極に用いられる高純度の金属薄膜の形成に極
めて適している。
なお、実施例においては、電子誘導手段として磁気的
なものを説明したが、電気的な手段、例えば適当な形状
のコンデンサー電極を単独で、あるいは磁界発生用コイ
ルと組み合わせて用いても良い。
【図面の簡単な説明】
図は、本発明の1実施例を示す図である。 1……真空槽、5……対電極、6……グリッド、11……
蒸発源、30……電子銃、40……電源手段、10……電子誘
導手段としての1対の偏向コイル、12……スリット部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−89763(JP,A) 特公 昭49−47910(JP,B1) 特公 昭54−18988(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性ガスもしくは不活性ガス、または、こ
    れら両者の混合ガスが導入される真空槽と、 この真空槽内において蒸発物質を蒸発させるための蒸発
    源と、上記真空槽内に配備され、基板を上記蒸発源と対
    向するように保持する対電極と、 上記蒸発源と対電極との間に配備され、蒸発物質を通過
    させうる、グリッドと、 上記真空槽内に配備され、熱電子発生用のフィラメント
    を有し、薄膜形成時に蒸発物質をイオン化するための電
    子を発生させる電子銃と、 上記真空槽内に所定の電気的状態を実現するための電源
    手段と、真空槽内と電源手段とを接続する導電手段と、 上記フィラメントからの放射による基板の直撃を防止
    し、かつ、熱電子を上記グリッド近傍の空間に排出しう
    るスリットを有する、スリット部材と、 上記フィラメントからの熱電子の軌道を電気的および/
    または磁気的に偏向させ、上記スリットを介して、グリ
    ッド近傍の空間に導くための電子誘導手段と、を有し、 薄膜形成時に、上記電源手段により上記グリッドが上記
    対電極に対し正電位に保たれることを特徴とする、薄膜
    形成装置。
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