JP2554515B2 - 毛髪化粧料 - Google Patents

毛髪化粧料

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JP2554515B2 JP63004353A JP435388A JP2554515B2 JP 2554515 B2 JP2554515 B2 JP 2554515B2 JP 63004353 A JP63004353 A JP 63004353A JP 435388 A JP435388 A JP 435388A JP 2554515 B2 JP2554515 B2 JP 2554515B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は毛髪に対し、優れた光沢を与え、なめらかな
感触を付与しながら、かつ良好なセット保持力を有する
毛髪化粧料に関するものである。
[従来の技術] 従来、毛髪化粧料には毛髪に光沢やなめらかさを与え
る目的でシリコーン油、エステル油、炭化水素油などの
油分を、可溶化、乳化、溶解して用いられている。特に
シリコーン油は、表面張力が低く毛髪へのなじみに優
れ、良い光沢が得られる為、近年多用されている。
又、毛髪セットの目的で高分子化合物としてポリビニ
ールピロリドン系ポリマー、酸性アクリル系ポリマーあ
るいはカチオン性ポリマー等が配合されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、シリコーン油に代表される油分では、
油分のもつ限界があり多量に用いたり、消費者が長いあ
いだ使用したりすると、頭髪のきしみ感が増したり脂ぎ
るといった欠点があった、更に、髪の毛や手から洗い落
とす際にも水洗いで簡単に落とせるものではなかった。
又なめらかさを付与する目的でカチオン界面活性剤も多
用されているが、望ましい光沢を与えるものではなく、
多量に配合すると安定性上も好ましくないという欠点が
あった。
一方、毛髪セットの目的で配合される上述の高分子化
合物も毛髪の固定すなわちセット力に優れるものの、光
沢、なめらかさを満足するものではなかった。
従って、本発明の目的は、上記のような欠点を解消
し、毛髪に優れた光沢を与え、なめらかな感触を付与
し、頭髪の脂じみがなく、更に髪や手からの水洗いが簡
単でかつ適度なセット力を有する毛髪化粧料を提供する
ことにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意研究した結
果、特定のポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロ
キサンと両性高分子を組み合わせて用いたならば、上記
目的を達成できることを見出し、この知見に基づいて本
発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、一般式[A]、[B]、[C]、
[D]で示されるポリオキシアルキレン変性オルガノポ
リシロキサンの1種又は2種以上0.1〜20重量%と、両
性高分子の1種又は2種以上0.1〜10重量%とを配合す
ることを特徴とする毛髪化粧料。
(式中、Rは炭素数1乃至3のアルキル基、又はフェニ
ル基、R′は水素、又は炭素数1乃至6のアルキル基、
pは1乃至5の整数、mは0乃至100の整数、nおよび
xは1乃至100の整数、tおよびyは0乃至50の整数で
あり、m、n、xおよびyは平均数であり、分子中にポ
リオキシアルキレン基を40〜85重量%含有し、且つ25℃
で100〜2000センチストークスの粘度を有するように選
ばれる。) 以下、本発明の構成について、更に詳細に説明する。
本発明に於て用いられるポリオキシアルキレン変性オ
ルガノポリシロキサンは、上記の一般式[A]、
[B]、[C]、[D]で示されるもので、ポリオキシ
アルキレン基を該重合体全重量に対して40〜85重量%、
好ましくは50〜75重量%含有し、且つ25℃において100
〜2000センチストークス、好ましくは120〜1800センチ
ストークスの粘度を有するものである。即ち、該重合体
全重量に対するポリオキシアルキレン基の量が40重量%
未満の場合には、両性高分子との相溶性が悪くなりその
為、乾燥後のツヤが劣化し又、髪や手についた時の水洗
いも悪くなる。一方85重量%を越えると、なめらかさ
や、毛髪のセット性を落とす方向に作用するため好まし
くない。又、粘度については、100センチストークスよ
り低い場合は、きしみ感が増し更にツヤの持続性が劣
り、2000センチストークスを越えると、べたつきが好ま
しくない。
ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンの
配合量は、毛髪化粧料全量中の0.1〜20重量%であり好
ましくは、0.5〜10重量%である。0.1重量%未満では、
ツヤの持続性やなめらかさが劣り、20重量%を越える
と、なめらかさや、毛髪のセット等の仕上りが劣り好ま
しくない。
本発明で用いられる両性樹脂は、製品中で可溶また
は、分散性の重合体で一般式[E]で示されるものであ
る。好ましい樹脂は、一般式で、n:m=90:10〜70:30でR
6が12〜24個の炭素原子を有する飽和又は不飽和のアル
キル基のものが特に好ましい。又、分子量も、100,000
〜30,000のものが最適である。配合量は、毛髪化粧料全
量中0.1〜10重量%、好ましくは、0.5〜5重量%であ
る。
本発明の毛髪化粧料には上記の必須構成成分に加え
て、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的
範囲で、油分、水溶性高分子、分子中に2個以上の水酸
基を有する多価アルコール等の保湿剤、キレート剤、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、防腐剤、ビタミ
ン・ホルモン等の薬剤、コラーゲン・ケラチン・エラス
チン等の加水分解物、アミノ酸、ペプタイド類、天然多
糖類、粉末類、香料を配合してもよい。
又、溶剤としてエタノールまたは水、エアゾールタイ
プのヘアスプレー用のプロペラントガスとして種々のハ
ロゲン化炭化水素、LPG、ジメチルエーテル、炭酸ガ
ス、窒素ガス等を配合することも出来る。
[発明の効果] 本発明は毛髪に対し、優れた光沢を与え、なめらかな
感触を付与し、頭髪の脂じみがなく、更に髪や手からの
水洗いが簡単でかつ適度なセット力を有する毛髪化粧料
を提供するものである。
[実施例] 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
本発明は、これらによって限定されるものではない。配
合量は全て重量%である。
尚、効果の判定は、以下の評価法によった。
使用性評価方法 女性パネル20名により、試料4gを実際に頭髪に直接塗
布し、各自好みのヘアスタイルにセットした後、官能に
よって評価した。
評価は以下の4段階評価で行なった。
著しく良好であれば◎、良好であれば○、 普通であれば△、劣っていれば×と評価した。
実施例1〜4、比較例1〜6 表−1に示す組成の毛髪化粧料を以下の製法にて調製
した。
No.3に、No.1、2、4、5、6を溶解した後No.7を溶
解したNo.8を添加し表−1にしめす毛髪化粧料を得た。
尚、表−1に示した、両性高分子は、一般式[E]で
示される構造式(R1、R2、R3、R5はメチル基,R4、R7
エチレン基,R6はブチル基,Aは酸素原子)でn:m=30:70,
分子量10,000のものである。
又、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサ
ンは、一般式[A]で示される構造式(R:メチル基,
R′:水素,p=3)で、ポリオキシアルキレン含有率な
らびに、粘度の条件は表−1に示した通りである。
表−1からわかるように、本発明の毛髪化粧料におい
ては、特定の両性高分子と特定のポリオキシアルキレン
変性オルガノポリシロキサンが共存することが必須で、
しかもポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサ
ンが本発明の範囲からはずれる場合、なめらかさ、べた
つきのなさ、きしみ感のなさが著しく劣り、ツヤの持続
性、セット力、手からの洗い落としも好ましくないこと
が明らかである。
実施例5 ヘアブロー (1)ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサ
ン (一般式[B],Rの5%がフェニル基で残りはメチル
基,R′は水素,p=3,ポリオキシエチレン基含有率50%,
ポリオキシプロピレン基含有率20%,粘度400CS/25℃) 2.0 (2)両性高分子 (R1、R2、R3、R5はメチル基 R4、R7はエチレン基 R6はブチル基、Aは酸素原子) 2.0 (3)1,3−ブチレングリコール 1.0 (4)メチルパラベン 0.1 (5)コラーゲン加水分解物 1.0 (6)ポリオキシエチレン(15モル付加)オレイルアル
コールエーテル 0.5 (7)香料 適量 (8)エタノール 20.0 (9)精製水 残余 製法 (8)に(1)、(2)、(4)、(6)、(7)を
溶解し、(3)、(5)を溶解した(9)を混合しヘア
ブローを得た。
実施例6 ヘアムース (1)ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサ
ン (一般式[C],Rの1%がエチル基で残りはメチル基,
R′はブチル基,p=3,ポリオキシエチレン基含有率45
%,ポリオキシプロピレン基含有率5%,粘度1000CS/2
5℃) 10.0 (2)両性高分子 (R1、R2、R3、R5はメチル基 R4、R7はエチレン基 R6はステアリル基、Aは酸素原子) 4.0 (3)ポリオキシエチレン(120モル付加)硬化ヒマシ
油エステル 2.0 (4)エタノール 10.0 (5)n−ブタン 7.0 (6)香料 適量 (7)精製水 残余 製法 (4)に(1)、(2)、(3)、(6)、(7)を
溶解した溶液をエアゾール容器に入れて弁を取り付けた
後に(5)を充填しヘアムース を得た。
実施例7 ヘアクリームオイル (1)ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサ
ン (一般式[D],Rはメチル基,R′の5%がメチル基で残
りは水素,p=1,ポリオキシエチレン基含有率75%,粘度
150CS/25℃) 18.0 (2)両性高分子 (R1、R2、R3、R5はメチル基 R4、R7はエチレン基 R6はエチレン基、Aは酸素原子) 4.0 (3)ポリオキシエチレン(120モル付加)硬化ヒマシ
油エステル 1.0 (4)グリセリン (5)2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン硫
酸ソーダ 0.3 (6)ヒドロキシエチルセルロース(商品名;ナトロゾ
ール250HH) 2.0 (7)エタノール 30.0 (8)オリゴペプタイド 0.5 (9)メチルパラベン 0.1 (10)香料 適量 (11)精製水 残余 製法 (4)に(6)を分散溶解し(11)に添加し溶解した
後、(7)に(1)、(2)、(3)、(9)、(10)
を溶解したものを混合し、そのなかへ(5)、(8)を
添加しヘアクリームオイルを得た。
以上実施例5〜7の毛髪化粧料は安定性に優れ使用性
においても従来のものに比べ、なめらかな感触できしみ
感がなくツヤならびにその持続に優れ、かつ良好なセッ
ト保持力を有するものであることが確認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 難波 富幸 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株式会社資生堂研究所内 審査官 内藤 伸一

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[A]、[B]、[C]、[D]で
    示されるポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキ
    サンの1種又は2種以上0.1〜20重量%と、両性高分子
    の1種又は2種以上0.1〜10重量%とを配合することを
    特徴とする毛髪化粧料。 (式中、Rは炭素数1乃至3のアルキル基、又はフェニ
    ル基、R′は水素、又は炭素数1乃至6のアルキル基、
    pは1乃至5の整数、mは0乃至100の整数、nおよび
    xは1乃至100の整数、tおよびyは0乃至50の整数で
    あり、m、n、xおよびyは平均数であり、分子中にポ
    リオキシアルキレン基を40〜85重量%含有し、且つ25℃
    で100〜2000センチストークスの粘度を有するように選
    ばれる。)
  2. 【請求項2】両性高分子が下記の一般式[E]で表され
    る樹脂である特許請求の範囲第1項記載の毛髪化粧料。 一般式[E] (n:m=90:10から50:50の範囲であり、分子量は、50,00
    0から500,000の範囲である。 R1およびR5は、水素原子又は、メチル基、R2、R3はそれ
    ぞれ1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、R4及びR7
    はそれぞれ1〜4個の炭素原子を有するアルキレン基、
    R6は、1〜24個の炭素原子を有する飽和又は不飽和のア
    ルキル基、Aは、酸素原子又はNH基)
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