JP2554505Y2 - 合成樹脂製コック並びにそのコックを用いた貯蔵タンク - Google Patents

合成樹脂製コック並びにそのコックを用いた貯蔵タンク

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JP2554505Y2
JP2554505Y2 JP1993040979U JP4097993U JP2554505Y2 JP 2554505 Y2 JP2554505 Y2 JP 2554505Y2 JP 1993040979 U JP1993040979 U JP 1993040979U JP 4097993 U JP4097993 U JP 4097993U JP 2554505 Y2 JP2554505 Y2 JP 2554505Y2
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cylinder
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繁雄 土井
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北陸土井工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、飲料水や灯油等の液体
を貯蔵するポリ容器に取り付け、内部の液体を抽出させ
ることができる合成樹脂製コック並びにそのコックを用
いた貯蔵タンクに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の合成樹脂製コックとしては、実開
昭58−16468号にて開示されたものがあり、具体
的には栓嵌入部2を有する本体1に、進行方向に通孔1
4,14を有するゴム等の弾性材製のスリーブパッキン
10を嵌入し、進行方向に貫通孔21,21を有する栓
20をスリーブパッキン10内に嵌入し、ハンドル30
を把持して回転させることにより開閉を行うものがあ
る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、従来の合成樹
脂製コックでは、スリーブパッキン10に対してハンド
ル30を把持して栓20を回転させることにより、通孔
14,14より位置をずらして貫通孔21,21をスリ
ーブパッキン10内面に当接させることにより閉止を行
っているだけであるので、例え水の貯蔵タンクに使用し
たとしても長時間使用すると内部の水圧により、出口側
とハンドル側から水が漏れてくる可能性があるという問
題点がある。従って、水と比較して浸透力の大きな灯油
等には到底使用することが不可能であった。
【0004】そこで、本考案は、例え長時間使用しても
出口側及びハンドル側にも完全に漏れることがなく、従
って灯油等にも使用が可能であり、しかも構造が簡単で
あるので低価格であり、メンテナンスが可能な合成樹脂
製コック並びにそのコックを用いた貯蔵タンクを提供し
ようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、上下に貫通する注出筒途中の側方から連通筒を延設
し、注出筒上部内面に雌ねじ部を設けたコック本体と;
前記コック本体の注出筒上部に螺合させる雄ねじ部を有
し、雄ねじ部下端に注出筒内の貫通孔と連通筒の通孔を
同時に閉止可能な中栓部材を設けた栓体とよりなり、コ
ック本体における連通筒より下方に位置する注出筒下部
を縮径して段部を形成し、この段部に栓体の中栓部材先
端を押圧させた状態で、注出筒上部内面に押圧させる漏
れ防止鍔部を周設した軟質部材よりなる中栓部材を用い
ることにより、注出筒内の貫通孔と連通筒の通孔を同時
に閉止可能としたことを特徴とする合成樹脂製コックを
提供しようとするものである。
【0006】また、同様に上記目的を達成するために、
上下に貫通する注出筒途中の側方から連通筒を延設し、
注出筒上部内面に雌ねじを設けたコック本体と、前記コ
ック本体の注出筒上部に螺合させる雄ねじ部を有し、雄
ねじ部下端に注出筒内の貫通孔と連通筒の通孔を同時に
閉止可能な中栓部材を設けた栓体とよりなる合成樹脂製
コックをタンク本体に取り付けてなる貯蔵タンクであっ
て、合成樹脂製コックにおいて、コック本体における連
通筒より下方に位置する注出筒下部を縮径して段部を形
成し、この段部に栓体の中栓部材先端を押圧させた状態
で、注出筒上部内面に押圧させる漏れ防止鍔部を周設し
た軟質部材よりなる中栓部材を用いることにより、注出
筒内の貫通孔と連通筒の通孔を同時に閉止可能としたこ
とを特徴とする貯蔵タンクを提供しようとするものであ
る。
【0007】更に、注出筒下部内に形成された段部の開
口端に突条を周設する方が好ましい。
【0008】
【作用】以上の如く本考案に係る請求項1及び請求項3
の合成樹脂製コック並びにそのコックを用いた貯蔵タン
クによれば、コックの栓体を回転させると、コック本体
の注出筒内面を設けた雌ねじ部と栓体の雄ねじ部との螺
合によりコック本体に対して栓体が上下動し、栓体を閉
じる方向に回転させると螺合力により軟質部材を用いた
中栓部材先端がコック本体内部の段部上面に押圧されて
閉止されるととにも、中栓部材の漏れ防止鍔部が注出筒
上部内面に押圧されて注出筒上部と連通筒が閉止される
ことにより、閉止された状態に保持されるのである。ま
た、栓体を開く方向に回転させると、コック本体の段部
上面に押圧されていた栓体の中栓部材先端が離れ、連通
筒が開放されて注出筒下部からタンク本体内部に貯蔵さ
れた飲料水や灯油等が注出されるのである。
【0009】また、請求項2及び請求項4の合成樹脂製
コック並びにそのコックを用いた貯蔵タンクによれば、
栓体を閉じる方向に回転させると軟質部材を用いた中栓
部材先端がコック本体内の段部の開口端に設けられた突
条に押圧されて閉止される
【0010】
【実施例】本考案の詳細を更に図示した実施例により説
明する。図1に示したものは、本考案の代表的実施例の
貯蔵タンクAであり、図2から図6に示したものは、こ
の貯蔵タンクAに取り付けた合成樹脂製コックB(以
下、単にコックBと称する。)である。
【0011】コックBは、図2に示すようにコック本体
1、中栓部材2を有する栓体3、レバー部材4、フラン
ジキャップ5、パッキン6、ジョイントナット7で構成
されている。
【0012】コック本体1は、図3の如く上下に貫通す
る注出筒8途中の側方から直角に連通筒9を延設し、該
注出筒上部8a内面の途中までピッチを大きくとるため
に2条ねじを用いた雌ねじ部10を刻設し、注出筒上部
8a表面先端に当止片11を突設し、図5のように連通
筒9より下方に位置する注出筒下部8bを縮径して内部
に段部12を形成し、この段部12の開口端に突条13
を周設し、更に連通筒9の途中に係止用鍔部14を周設
するとともに、係止用鍔部14より先端に固定用雄ねじ
部15を設けたものであり、合成樹脂にて一体成形した
ものである。
【0013】栓体3は、図3及び図5に示すように中空
の上面を開放した筒体の上端に対面する位置に係合凹部
16を有する嵌合用鍔部17を設け、この下方から途中
まで前記コック本体1の雌ねじ部10に螺合しうる同じ
く2条ねじを用いた雄ねじ部18を設け、先端部を縮径
させた縮径部3aを設け、該縮径部3aに中栓部材2を
外嵌させたものであり、合成樹脂にて一体成形したもの
である。中栓部材2は、ゴム、シリコンゴム等の軟質部
材を用いた有底の筒部材であり、上端から栓体3よりや
や大きな径になるように漏れ防止鍔部19を外方に延設
したものである。また、漏れ防止効果を高めるために漏
れ防止鍔部19表面に凸条を周設する方が好ましく、加
えて特に図示しないが栓体3の縮径部3a表面に、軸心
方向或いは径方向にリブを適数個設けることにより、中
栓部材2の抜け止め効果を発揮するのである。尚、中栓
部材2は、先端面で前記コック本体1の段部12を閉止
して出口側の漏れを防止し、漏れ防止鍔部19で注出筒
上部8a内面を押圧することによりレバー側の漏れを防
止するようにしたものであるが、筒部材の中栓部材2の
外径を漏れ防止鍔部19に合わせることにより、連通筒
9の通孔を閉止して出口側の漏れを防止することも可能
である。
【0014】レバー部材4は、図3のように栓体3の嵌
合用鍔部17に外嵌可能な大きさの内部を有する外筒部
20表面からレバー21を延設し、内面に対面する位置
に短い固定用リブ22aと長い固定用リブ22bを設け
たものであり、合成樹脂にて一体成形したものである。
【0015】フランジキャップ5は、図2及び図5に示
すようにタンク本体23の取合部と螺合可能な螺部24
を内面に有し、栓体3の固定用雄ねじ部15を挿入可能
な取付孔24を有する合成樹脂製のものである。
【0016】また、ジョイントナット7は、コック本体
1の固定用雄ねじ部15に螺合し得る合成樹脂製のナッ
トである。
【0017】そして、栓体3の中栓部材2をコック本体
1の注出筒上部8a内に挿入し、栓体3の雄ねじ部18
とコック本体1における注出筒8の雌ねじ部10を螺合
させて最後までねじこむと一方の栓体3の係合凹部16
とコック本体1の当止片11が隣接する位置関係に設定
されており、この状態で係合凹部16,16と固定用リ
ブ22a,22bが係合されるように栓体3の嵌合用鍔
部17にレバー部材4の外筒部20を外嵌して無理嵌め
することによりコックBの組み立てることができるので
ある。このようにコックBの組み立てを容易に行うこと
ができるのである。また、コックBのレバー21を図6
の矢印方向に回転させると、レバー部材4の長い固定用
リブ22bがコック本体1の当止片11に当接するまで
回転することにより栓体3の中栓部材2が上昇して開放
されるのである。従って、コックBを分解するために
は、栓体3とレバー部材4の無理嵌めをこじあける必要
があるので、組み立て後はコックBの分解が困難となる
のである。尚、ここで補足説明すると、栓体3の雄ねじ
部18及びコック本体1の雌ねじ部10に2条ねじを用
いてピッチを大きくとっているので、図6のようにレバ
ー21を実線から想像線に示すように180゜回転させ
るだけで中栓部材2を十分に上昇させることができるの
である。更に、パッキン6を介在させた状態でコック本
体1における連通筒9先端の固定用雄ねじ部15をフラ
ンジキャップ5の取付孔24内に挿入し、該固定用雄ね
じ部15にジョイントナット7を螺合させて組み立てた
コックBを、ガスケットを介在させてフランジキャップ
5内面の螺部25に合成樹脂製或いは金属製或いは木製
のタンク本体23の取合部を螺合させることにより貯蔵
タンクAを組み立てることができる。尚、上述したコッ
クBでは、フランジキャップ5を用いてタンク本体23
に着脱自在としているが、タンク本体23に貫通孔を穿
設し、この貫通孔にコック本体1の固定用雄ねじ部15
を挿入してジョイントナット7で固定することにより、
貯蔵タンクAとすることもできる。
【0018】而して、本考案に係る代表的実施例の貯蔵
タンクAによれば、コックBのレバー部材4のレバー2
1を回転させると、コック本体1の注出筒8内面を設け
た雌ねじ部10と栓体3の雄ねじ部18との螺合により
コック本体1に対して栓体3が上下動し、レバー21を
閉じる方向に回転させると螺合力により軟質部材を用い
た中栓部材2先端がコック本体1の段部12上面の突条
13に押圧されて閉止されるととにも、図4及び図6の
想像線で示した位置にレバー21が位置してコック本体
1の長い固定用リブ22bが当止片11に当接し、中栓
部材2の漏れ防止鍔部19が注出筒上部8a内面に押圧
されて注出筒上部8aと連通筒9が閉止されることによ
り、閉止された状態に保持されるのである。また、レバ
ー21を開く方向に回転させると、コック本体1の段部
12上面の突条13に押圧されていた栓体3の中栓部材
2先端が離れ、連通筒9が開放されてタンク本体23内
部に貯蔵された飲料水や灯油等が注出されるのである
が、中栓部材2の漏れ防止鍔部19は注出筒上部8a内
面に押圧し、レバー側からの漏れを防止することができ
るのである。
【0019】このように本考案に係る代表的実施例の貯
蔵タンクAによれば、レバー21を閉じる方向に回転さ
せると螺合力により栓体3の中栓部材2先端がコック本
体1の段部12上面の突条13に弾圧されて閉止される
ととにも、中栓部材2の漏れ防止鍔部19が注出筒上部
8a内面に押圧されて注出筒上部8aと連通筒9が閉止
されることにより、閉止された状態に保持されるので、
出口側及びレバー側にも完全に漏れることがない構造に
することができるのである。従って、シリコンゴムを材
質とした中栓部材2を用いることにより、浸透力の大き
な灯油等にも使用することが可能となるのである。しか
も、コック本体1の注出筒8内面に設けた雌ねじ部10
と栓体3の雄ねじ部18との螺合力を利用して中栓部材
2のみで、出口側及びレバー側の漏れを防止することが
できるので、構造が簡単となり低価格でコックBや貯蔵
タンクAを提供することが可能となり、加えてメンテナ
ンスが大変に容易になるのである。
【0020】
【考案の効果】本考案に係る請求項1及び請求項3の合
成樹脂製コック並びにそのコックを用いた貯蔵タンクに
よれば、コック本体の注出筒内面に設けた雌ねじ部と栓
体の雄ねじ部との螺合力を利用して中栓部材のみで、出
口側及びレバー側の漏れを防止することができるので、
構造が簡単となり低価格でコックや貯蔵タンクを提供す
ることが可能となり、加えてメンテナンスが大変に容易
になるのである。更に、栓体を閉じる方向に回転させる
と螺合力により栓体の中栓部材先端がコック本体の段部
上面に弾圧されて閉止されるととにも、中栓部材の漏れ
防止鍔部が注出筒上部内面に押圧されて注出筒上部と連
通筒が閉止されることにより、閉止された状態に保持さ
れるので、出口側及びレバー側にも完全に漏れることが
ない構造にすることができるのである。従って、浸透力
の大きな灯油等にも使用することが可能となるのであ
る。
【0021】請求項2及び請求項4の合成樹脂製コック
並びにそのコックを用いた貯蔵タンクによれば、栓体を
閉じる方向に回転させると軟質部材を用いた中栓部材先
端がコック本体内の段部の開口端に設けられた突条に押
圧されて閉止されるので、密閉性を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る代表的実施例の貯蔵タンクの要部
を示す斜視図
【図2】合成樹脂製コックの分解斜視図
【図3】同じく合成樹脂製コックの要部を示す分解斜視
【図4】同じく合成樹脂製コックの正面図
【図5】図4におけるA−A矢視断面図
【図6】同じく合成樹脂製コックの底面図
【符号の説明】
A 貯蔵タンク B 合成樹脂製コック 1 コック本体 2 中栓部材 3 栓体 4 レバー部材 5 フランジキャップ 6 パッキン 7 ジョイントナット 8 注出筒 9 連通筒 10 雌ねじ部 11 当止片 12 段部 13 突条 14 係止用鍔部 15 固定用雄ねじ部 16 係合凹部 17 嵌合用鍔部 18 雄ねじ部 19 漏れ防止鍔部 20 外筒部 21 レバー 22 固定用リブ 23 タンク本体 24 取付孔 25 螺部

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下に貫通する注出筒途中の側方から連
    通筒を延設し、注出筒上部内面に雌ねじ部を設けたコッ
    ク本体と、 前記コック本体の注出筒上部に螺合させる雄ねじ部を有
    し、雄ねじ部下端に注出筒内の貫通孔と連通筒の通孔を
    同時に閉止可能な中栓部材を設けた栓体とよりなり、 コック本体における連通筒より下方に位置する注出筒下
    部を縮径して段部を形成し、この段部に栓体の中栓部材
    先端を押圧させた状態で、注出筒上部内面に押圧させる
    漏れ防止鍔部を周設した軟質部材よりなる中栓部材を用
    いることにより、注出筒内の貫通孔と連通筒の通孔を同
    時に閉止可能としたことを特徴とする合成樹脂製コッ
    ク。
  2. 【請求項2】 注出筒下部内に形成された段部の開口端
    に突条を周設した請求項1記載の合成樹脂製コック。
  3. 【請求項3】 上下に貫通する注出筒途中の側方から連
    通筒を延設し、注出筒上部内面に雌ねじを設けたコック
    本体と、前記コック本体の注出筒上部に螺合させる雄ね
    じ部を有し、雄ねじ部下端に注出筒内の貫通孔と連通筒
    の通孔を同時に閉止可能な軟質部材を用いた中栓部材を
    設けた栓体とよりなる合成樹脂製コックをタンク本体に
    取り付けてなる貯蔵タンクであって、 合成樹脂製コックにおいて、コック本体における連通筒
    より下方に位置する注出筒下部を縮径して段部を形成
    し、この段部に栓体の中栓部材先端を押圧させた状態
    で、注出筒上部内面に押圧させる漏れ防止鍔部を周設し
    た軟質部材よりなる中栓部材を用いることにより、注出
    筒内の貫通孔と連通筒の通孔を同時に閉止可能としたこ
    とを特徴とする貯蔵タンク。
  4. 【請求項4】 注出筒下部内に形成された段部の開口端
    に突条を周設した請求項3記載の貯蔵タンク。
JP1993040979U 1993-07-28 1993-07-28 合成樹脂製コック並びにそのコックを用いた貯蔵タンク Expired - Lifetime JP2554505Y2 (ja)

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JPH0711600U JPH0711600U (ja) 1995-02-21
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JPH0792156B2 (ja) * 1990-05-09 1995-10-09 光陽産業株式会社 ガスコック

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