JP2601147Y2 - 注出キャップ - Google Patents

注出キャップ

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JP2601147Y2
JP2601147Y2 JP1993051746U JP5174693U JP2601147Y2 JP 2601147 Y2 JP2601147 Y2 JP 2601147Y2 JP 1993051746 U JP1993051746 U JP 1993051746U JP 5174693 U JP5174693 U JP 5174693U JP 2601147 Y2 JP2601147 Y2 JP 2601147Y2
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孝光 野沢
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Yoshino Kogyosho Co Ltd
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Yoshino Kogyosho Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、液体を収納する壜体の
口筒に密に組付けられ、一部を破断除去して開封を達成
する注出キャップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、しょう油、食用油、ソース等の壜
であって、該壜内の液体を小出しに使用するものにおい
ては、注出筒を設けた合成樹脂製の注出キャップを、液
体充填後、壜口に組付けて密封することが行われてい
る。
【0003】この注出キャップは、有底筒形状の注出筒
の底壁の一部に、破断溝を介してプルリングを有する切
除壁を形成して構成され、プルリングの引き上げにより
切除壁を破断溝に沿って破断除去することにより壜体の
開放と共に、注出口の形成を達成するものである。
【0004】この種の注出キャップは、成形性の良さ、
優れた耐内容物性を発揮すること、密封性の良さ等の理
由から低密度ポリエチレン樹脂等の比較的軟質な合成樹
脂材料が使用されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、低密度
ポリエチレン樹脂等の比較的軟質な合成樹脂で成形され
た注出キャップは、耐熱性が低く、このため例えば85
〜90°で内容液を加熱充填し、この注出キャップで密
封した場合、この注出キャップが冷却前の内容液により
加熱されて熱収縮変形し、その密封性が低下すると共
に、壜体に対する組付き強度が低下すると云う問題があ
った。
【0006】そこで本考案は、上記した従来技術におけ
る問題点を解消すべく考案されたもので、注出キャップ
の熱収縮変形に伴う密封性および組付き強度の低下を補
足することを技術的課題とし、もって加熱による密封性
および組付き強度の低下のない注出キャップを得ること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
る本考案の手段は、壜体の口筒に密に組付き、有底筒形
状の注出筒の底壁の一部に、破断溝を設けることにより
プルリングを有する切除壁を形成した比較的軟質の合成
樹脂製の注出キャップであること、壜体の口筒に嵌入す
る内筒の外周面に、上位から、弾性収縮変形して口筒に
密嵌入する大径部と、口筒内径と略等しい外径を有し、
その下端に上方へ反転可能な斜め下向きの環状弾性突片
を設けた中径部と、口筒内径よりも小さい外径を有する
小径部と、を形成すること、にある。
【0008】また、第2の手段は、壜体の口筒に密に組
付き、有底筒形状の注出筒の底壁の一部に、破断溝を設
けることによりプルリングを有する切除壁を形成した比
較的軟質の合成樹脂製の注出キャップであること、壜体
の口筒に嵌入する内筒の外周面に、上位から、口筒内径
と略等しい外径を有し、下端に上方へ反転可能な斜め下
向きの環状弾性突片を設けた部分と、口筒内径よりも略
環状弾性突片の肉厚分だけ小さい外径を有し、下端に上
方へ反転可能な斜め下向きの環状弾性突片を設けた部分
と、を形成すること、にある。
【0009】
【作用】壜体の口筒に対する注出キャップの組付けは、
環状弾性突片を上方へ反転させながら、内筒を口筒内へ
上方から強引に押し込む。この組付け状態において、第
1の手段では、内筒の大径部が口筒の内周面に圧着する
と共に、環状弾性突片が上方へ反転してその弾性により
口筒の内周面に圧着している。
【0010】このため、注出キャップに加熱による収縮
変形が発生しても、予めこの収縮量を見込んでその外径
を大きく設定した大径部は、壜体の口筒に対する圧着程
度が低下するものの、この口筒内周面に対する密着状態
を維持し、かつ環状弾性突片と口筒内周面との弾性圧着
は保持されたままであるので、注出キャップによる壜体
の口筒の密封性が損なわれることはない。
【0011】また、第2の手段では、上方へ反転した上
下2段の環状弾性突片の壜体の口筒内周面に対する弾性
密着が、注出キャップの加熱による熱収縮変形とは関係
なしに、維持されることから、注出キャップによる壜体
の口筒の密封性が損なわれることがない。
【0012】いずれの手段も、注出キャップの内筒外周
面は下位ほど小径に形成されているので、この内筒の口
筒内への嵌入、組付けを容易に行うことができる。
【0013】また、いずれの手段でも、環状弾性突片は
内筒外周面の異径部分を形成する段部に設けてあるの
で、注出キャップ成形後の脱型時において、軸方向に移
動する金型に対して、環状弾性突片は引っ掛かることな
く小径部分の方向へ弾性変形できるため、離型が円滑に
行われる。
【0014】なお、壜体の開封は、従来通りに、プルリ
ングを指先で引き上げて、切除壁を破断溝に沿って破断
除去することにより達成される。
【0015】
【実施例】第1の手段の一実施例を図1、図2を参照し
ながら説明する。硝子、合成樹脂等で成形された壜体1
6の口筒17の外周面上端縁部には、この口筒17の開
口端縁の肉厚を外方に厚くする形態で係止突条18が周
突条状に周設されていて、この係止突条18を周設した
口筒17に本考案による注出キャップ1が被嵌状に組付
けられる。
【0016】低密度ポリエチレン等の比較的軟質な合成
樹脂材料で射出成形された注出キャップ1は、係止突条
18を設けた口筒17に外嵌する円筒形状をした外筒3
の上端に、内フランジ状の頂板9を介して注出筒10を
連設して構成されている。
【0017】注出筒10は、上方にラッパ状に拡がった
テーパ円筒壁を有する有底円筒形状をしていて、その筒
壁の略中央部を頂板9に連設し、底壁の一部に、破断溝
12を刻設することにより、上面周端縁部にプルリング
14を一体に起立設した切除壁13を形成している。
【0018】この注出筒10からは、口筒17内に密嵌
入する内筒2が垂下設されており、この内筒2の外周面
には、2箇所に段部7a,7bを設けることにより、上
部の大径部4、中間の中径部5及び下部の小径部6が形
成されており、そして、下方の段部7b、即ち中径部5
の下端に、上方へ反転可能な環状弾性突片8が斜め下向
きに一体形成してある。
【0019】内筒2の大径部4は、この部分の熱収縮量
を見越して、かつまた組付け時に弾性収縮変形して口筒
17に嵌入可能なように、口筒17内径よりもやや大径
に形成してあり、中径部5は口筒17内径と略等しい径
に形成してあり、また小径部6は口筒17内径よりもや
や小径に形成してある。
【0020】この注出キャップ1を壜体16の口筒17
に組付けると、図2に示すように内筒2の大径部4が口
筒17の内周面に圧着すると共に、環状弾性突片8が上
方へ反転してその弾性により口筒17の内周面に圧着す
るので、例え注出キャップ1が熱収縮変形しても、環状
弾性突片8と口筒17内周面との弾性圧着は保持される
ので、密封性が損われることは無い。
【0021】図2において、20は有頂円筒形状の外キ
ャップで、その周壁の内周面には、壜体口筒17の外周
面に設けた螺条19に螺合する螺条21が刻設されてお
り、この外キャップ20は、螺合により注出キャップ1
を覆うように口筒17に着脱自在に取り付けられる。
【0022】第2の手段の一実施例を図3により説明す
る。注出キャップ1aの基本的構成は、第1の手段と同
様であるので、相違点のみ説明する。内筒2aの外周面
には、2個所の段部27a,27bを設け、上位から、
壜体口筒17の内径と略等しい外径を有し、下端に第1
の考案と同様の環状弾性突片8aを設けた大径部24
と、該大径部24よりも略環状弾性突片8aの肉厚分だ
け小径で、下端に環状弾性突片8bを設けた中径部25
と、さらにこの中径部25よりも略環状弾性突片8bの
肉厚分だけ小径の小径部26と、が形成されている。
【0023】この注出キャップ1aの内筒2aには、第
1の手段における大径部4のように弾性収縮変形により
口筒17に密嵌入させる外周部分が無いので、注出キャ
ップ1aの口筒17に対する嵌入、組付けをより容易に
達成することができる。
【0024】
【考案の効果】本考案の注出キャップによれば、壜体口
筒への組付け状態において、上方へ反転した環状弾性突
片がその弾性により口筒の内周面に圧着するので、たと
え注出キャップが熱収縮等により変形したとしても、環
状弾性突片と口筒内周面との弾性圧着は保持されるた
め、密封性が損われることは無い。
【0025】また、注出キャップの内筒外周面を下位ほ
ど小径に形成したので、壜体口筒に対する嵌入、組付け
を極めて容易に行うことができる。
【0026】なおまた、環状弾性突片は内筒外周面の異
径部分を形成する段部に設けてあるので、注出キャップ
成形後の脱型時において、軸方向に移動する金型に対し
て、環状弾性突片は引っ掛かることなく小径部分の方向
へ弾性変形できるため、離型を円滑に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の手段の一実施例を示す全体縦断
面図。
【図2】図1の注出キャップを壜体口筒に組付けた状態
を示す全体縦断面図。
【図3】本考案の第2の手段の一実施例を示す要部の縦
断面図。
【符号の説明】
1、1a ; 注出キャップ 2、2a ; 内筒 3 ; 外筒 4 ; 大径部 5 ; 中径部 6 ; 小径部 7a、7b ; 段部 8、8a、8b ; 環状弾性突片 9 ; 頂板 10 ; 注出筒 12 ; 破断溝 13 ; 切除壁 14 ; プルリング 16 ; 壜体 17 ; 口筒 18 ; 係止突条 19、21 ; 螺条 20 ; 外キャップ 24 ; 大径部 25 ; 中径部 26 ; 小径部 27a、27b ; 段部

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壜体の口筒に密に組付き、有底筒形状の
    注出筒の底壁の一部に、破断溝を設けることによりプル
    リングを有する切除壁を形成した比較的軟質の合成樹脂
    製の注出キャップであって、前記壜体の口筒に嵌入する
    内筒の外周面に、上位から、弾性収縮変形して前記口筒
    に密嵌入する大径部と、前記口筒内径と略等しい外径を
    有し、その下端に上方へ反転可能な斜め下向きの環状弾
    性突片を設けた中径部と、前記口筒内径よりも小さい外
    径を有する小径部と、を形成して成る注出キャップ。
  2. 【請求項2】 壜体の口筒に密に組付き、有底筒形状の
    注出筒の底壁の一部に、破断溝を設けることによりプル
    リングを有する切除壁を形成した比較的軟質の合成樹脂
    製の注出キャップであって、前記壜体の口筒に嵌入する
    内筒の外周面に、上位から、前記口筒内径と略等しい外
    径を有し、下端に上方へ反転可能な斜め下向きの環状弾
    性突片を設けた部分と、前記口筒内径よりも略環状弾性
    突片の肉厚分だけ小さい外径を有し、下端に上方へ反転
    可能な斜め下向きの環状弾性突片を設けた部分と、を形
    成して成る注出キャップ。
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