JP2554388Y2 - 丸棒状ワークの高周波移動焼入コイル体 - Google Patents

丸棒状ワークの高周波移動焼入コイル体

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JP2554388Y2
JP2554388Y2 JP1993045926U JP4592693U JP2554388Y2 JP 2554388 Y2 JP2554388 Y2 JP 2554388Y2 JP 1993045926 U JP1993045926 U JP 1993045926U JP 4592693 U JP4592693 U JP 4592693U JP 2554388 Y2 JP2554388 Y2 JP 2554388Y2
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coil
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work
conductor
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日吉 渡邊
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、丸棒状ワークの高周波
移動焼入コイル体(以下高周波移動焼入コイル体を単に
移動焼入コイル体ともいう)に関する。
【0002】
【従来の技術】以下、図面を参照して従来の技術を説明
する。図4と図5は従来の丸棒状ワークの移動焼入コイ
ル体を説明するための図面であって、図4(a)は高周
波加熱コイル(以下高周波加熱コイルを単に加熱コイル
ともいう)の模式的斜視図、図4(b)は加熱コイルの
平面説明図、図5は図4(a)のY矢視側面説明図であ
る。
【0003】これらの図面に示すように、水平に配設さ
れた丸棒状ワーク10の外周面11を移動焼入する従来の移
動焼入コイル体2000は、いわゆる半開放鞍型コイルの一
種である高周波移動加熱コイル(以下高周波移動加熱コ
イルを単に加熱コイルともいう)200 と、加熱コイル20
0 を図示しない取付部材を介して取り付けた1対のコイ
ル側板230 (図5上で手前側と奥側)と、加熱コイル20
0 とワーク10との距離を一定に保つためにコイル側板23
0 に固定したスペーサ231 〜233 とを備えている。
【0004】加熱コイル200 は、ワーク10の一方側およ
び他方側において軸芯線12の方向に配設された1対の直
線状の加熱導体205 、206 と、加熱導体205 、206 の一
端にそれぞれ接続され、ワーク周方向に配設された1対
のほぼ1/4円弧状の加熱導体203 、204 と、加熱導体
205 、206 の他端同士を接続しワーク周方向に配設され
たほぼ1/2円弧状の加熱導体207 とを備えている。
【0005】また、加熱コイル200 は、加熱導体203 、
204 の端部に接続され、軸芯線12の方向に配設されてい
る1対の直線状の加熱導体201 、202 と、加熱導体201
、202 の端部にそれぞれ接続された1対のリード導
体208 、209 とを備えている。リード導体208 、209 の
端部は、それぞれ、高周波電源220 の両端に接続されて
いる。
【0006】そして、良導電四角金属管より構成されて
いる加熱導体201 〜207 は全てワーク10の外周面11に接
近し対向するように配置されている。なお、これら加熱
導体201 〜207 の中空部分は移動焼入コイル200 の冷却
液の流通路となっている。なお、215 および216 はそれ
ぞれ加熱導体205 および206 に装着された磁性体のコア
である。
【0007】210 および211 は、加熱コイル200 の冷却
液の排出管であって、加熱導体207の中空部分を2分す
る内部仕切板214 の両側の中空部分にそれぞれ連通して
いる。冷却液の供給は、リード導体208 、209 の中空部
分に連通するように接続された図示しない冷却液供給管
によって行われる。
【0008】なお、図5に示すように、ワーク10の軸芯
線12の方向から見て、センタスペーサ231 は、加熱導体
201 、202 に対応した位置に配置されており、また、サ
イドスペーサ232 および233 は、それぞれ、加熱導体20
5 および206 に対応した位置に配置されている。
【0009】移動焼入コイル体2000によってワーク10の
外周面11を移動焼入する際には、加熱コイル200 を水平
に配設したワーク10に跨がるようにワーク10の外周面11
に接近して配置後、ワーク10を軸芯線12を中心として回
転させながら、高周波電源220 の動作を開始すると共
に、移動焼入コイル体2000を矢印Rの方向に移動させて
ワーク10の移動加熱を行う。
【0010】そして、矢印Rの方向に移動焼入コイル体
2000と同期して移動する図示しない焼入液噴射用ジャケ
ットから、焼入液が加熱されたワーク10の外周面11に噴
射されて外周面11の焼入が完了する。この際、加熱コイ
ル200 には、図4(b)に示す矢印Bの方向に電流が流
れ、加熱導体201 〜207 によってワーク10の外周面11が
加熱される。また、加熱コイル200 の冷却液は矢印Cの
方向に流れ、加熱導体201 〜207 を冷却する。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
移動焼入コイル体2000には以下に述べる2つの問題があ
る。即ち、1つには、軸芯線12を中心として回転してい
るワーク10は、実際には少しふれながら回転している。
これは、ワーク10が機械加工されたときから持っている
歪みによるふれ、水平に配設されたワーク10の自重によ
るたわみによるふれ、または、加熱、冷却で発生した歪
みによるふれによるもので、ワーク10が、図5に示すよ
うに、左右方向に偏芯することができるのは、移動焼入
コイル体2000のワーク10への載置が容易に行えるように
するために、また、ワーク10の熱膨張によるサイドスペ
ーサ232 、233 とのくいつきを無くするために、サイド
スペーサ232 と233 の先端間の距離を、ワーク10の直径
より少々大きくしあるからである。
【0012】なお、ワーク10の外周面11の頂部は、セン
タスペーサ231 に常に接触しているので、ワーク10が上
下方向にふれながら回転しても、軸芯線12とワーク外周
面11との距離は変わることはない。このようにワーク10
が回転中に左右方向に偏芯すると、特に加熱導体205 、
206 によるワーク10の外周面11の加熱深度にむらが発生
し、外周面11に形成された硬化層の深さが均一でなくな
ってしまう。
【0013】また、2つには、前記のように軸芯線12を
中心として回転しているワーク10の被加熱面である外周
面11が、この外周面11を加熱する加熱導体205 、206 か
ら遠ざかったり、近づいたりすることは、コイルの加熱
効率を低減させる。更に、移動焼入コイル体2000ではコ
アの装着は加熱導体205 および206 にしかできないの
で、この点からしてもコイルの加熱効率が低い。
【0014】本考案は上記事情に鑑みて創案されたもの
であって、水平に配設され、軸芯線を中心として回転し
ている丸棒状ワークの移動焼入コイル体において、ワー
クの加熱むらが少なく、しかも加熱効率も良い移動焼入
コイル体を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、請求項1記載の考案は、水平に配設され、軸芯線を
中心として回転している丸棒状ワークに載置されてワー
クの外周面を移動焼入する高周波移動焼入コイル体にお
いて、高周波加熱コイルと、高周波加熱コイルを取り付
けたコイル側板と、高周波加熱コイルとワークとの距離
を一定に保つために先端がワークの外周面に接触するよ
うにコイル側板に固定した複数のスペーサとを具備し、
前記高周波加熱コイルは、ワークの一方側および他方側
においてそれぞれ前記軸芯線の方向に配設された直線状
の第1および第2加熱導体と、第1および第2加熱導体
の一端同士および他端同士をそれぞれ接続するほぼ1/
2円弧状の第3および第4加熱導体と、第3および第4
加熱導体のほぼ中央点にそれぞれ接続され、前記軸芯線
の方向に沿って互いに近づくように配設された直線状の
第5および第6加熱導体と、第5および第6加熱導体の
端部にそれぞれ接続された一方および他方のリード導体
と、第1、第2、第5、および第6加熱導体に装着され
た磁性体のコアとを備え、前記リード導体間に高周波電
圧が印加されると共に、前記スペーサは、ワークを前記
軸芯線の方向からみたときに、第5および第6加熱導体
にほぼ対応する位置に配置されたセンタスペーサと、第
1および第2加熱導体にほぼ対応する位置に配置された
サイドスペーサとを備えている。
【0016】また、請求項2記載の考案は、水平に配設
され、軸芯線を中心として回転している丸棒状ワークに
載置されてワークの外周面を移動焼入する高周波移動焼
入コイル体において、高周波加熱コイルと、高周波加熱
コイルを取り付けたコイル側板と、高周波加熱コイルと
ワークとの距離を一定に保つために先端がワークの外周
面に接触するようにコイル側板に固定した複数のスペー
サとを具備し、前記高周波加熱コイルは、ワークの一方
側および他方側においてそれぞれ前記軸芯線の方向に配
設された直線状の第1および第2加熱導体と、第1およ
び第2加熱導体の一端同士および他端同士をそれぞれ接
続するほぼ1/2円弧状の第3および第4加熱導体と、
一端が第4加熱導体のほぼ中央点に接続され、前記軸芯
線の方向に沿って第3加熱導体のほぼ中央点の手前まで
配設された直線状の第5加熱導体と、第3加熱導体の前
記ほぼ中央点および第5加熱導体の他端にそれぞれ接続
された一方および他方のリード導体と、第1、第2、お
よび第5加熱導体に装着された磁性体のコアとを備え、
前記リード導体間に高周波電圧が印加されると共に、前
記スペーサは、ワークを前記軸芯線の方向からみたとき
に、第5加熱導体にほぼ対応する位置に配置されたセン
タスペーサと、第1および第2加熱導体にほぼ対応する
位置に配置されたサイドスペーサとを備えている。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本考案の実施例を説明
する。図1および図2は請求項1記載の考案の一実施例
を説明するための図面であって、図1(a)は加熱コイ
ルの模式的斜視図、図1(b)は図1のX矢視側面説明
図、図2は加熱コイルの平面図である。ワークとしては
従来の技術で説明した図4に示す丸棒状ワーク10を採り
上げた。
【0018】本実施例の移動焼入コイル体1000は、いわ
ゆる半開放鞍型コイルの一種である加熱コイル100 と、
加熱コイル100 を図示しない取付部材を介して取り付け
た1対のコイル側板130 (図1(b)上で手前側と奥
側)と、加熱コイル100 とワーク10との距離を一定に保
つためにコイル側板130 に固定したスペーサ131 〜133
とを備えている。
【0019】加熱コイル100 はワーク10の一方側におい
て軸芯線12の方向に配設された直線状の加熱導体103
(第1加熱導体)と、ワーク10の他方側において軸芯線
12の方向に配設された直線状の加熱導体104 (第2加熱
導体)と、加熱導体103 および104 の一端同士および他
端同士をそれぞれ接続するほぼ1/2円弧状の加熱導体
102 (第3加熱導体)および加熱導体105 (第4加熱導
体)とを備えている。
【0020】加熱コイル100 は、更に、加熱導体102 の
ほぼ中央点102cおよび加熱導体105のほぼ中央点105cに
それぞれ接続され、軸芯線12の方向に沿って互いに近づ
くように配設された直線状の加熱導体101 (第5加熱導
体)および加熱導体106 (第6加熱導体)と、加熱導体
101 および106 の端部にそれぞれ接続されたリード導体
107 および108 とを備えている。
【0021】なお、加熱導体102 はそのほぼ中央点102c
からそれぞれ加熱導体103 側および加熱導体104 側の加
熱導体102aおよび102bとから構成されている。また、加
熱導体105 はそのほぼ中央点105cからそれぞれ加熱導体
103 側および加熱導体104 側の加熱導体105aおよび105b
から構成されている。120 は高周波電源であってリード
導体107 および108 の両端間に接続されている。
【0022】加熱導体101 、106 、103 、および104 に
は、それぞれ、適宜の個数の磁性体の珪素鋼板やフェラ
イト製等の磁性体のコア111 、112 、113 、および114
が装着されている。なお、各加熱導体101 〜106 および
リード導体107 、108 は良導電金属四角管によって構成
されており、各導体の中空部分は加熱コイル100 の冷却
液の流通路となっている。この冷却液は、リード導体10
7 、108 の中空部分に連通するようにリード導体107 、
108 に接続された図示しない冷却液供給管から供給され
る。
【0023】なお、図1(b)に示すように、ワーク10
の軸芯線12の方向から見て、センタスペーサ131 は、加
熱導体101 、106 に対応した位置に配置されており、ま
た、サイドスペーサ132 および133 は、それぞれ、ほぼ
加熱導体103 および104 に対応した位置に配置されてい
る。
【0024】次に、移動焼入コイル体1000によるワーク
10の外周面11の移動焼入を説明する。まず、加熱コイル
100 を水平に配設したワーク10に跨がるように接近、配
置する。即ち、加熱導体101 、106 、103 および104 は
外周面11に接近対向し軸芯線12の方向に、また、加熱導
体102 および105 は外周面11に接近対向しワーク周方向
に、それぞれ、配置される。
【0025】この後、ワーク10を軸芯線12を中心として
回転させると共に、高周波電源120を動作させると、高
周波電流は矢印Aの方向(またはこの方向と反対方向)
に流れる。即ち、高周波電流は、リード導体107 および
加熱導体101 を通過後、加熱導体102 のほぼ中央点102c
において分流し、一方の電流は加熱導体102a、103 、お
よび105aを通り、他方の電流は加熱導体102b、104 、お
よび105bを通って、加熱導体105 のほぼ中央点105cで両
方の電流が合流し、加熱導体106 を通過後、リード導体
108 を経て高周波電源120 に戻る。
【0026】即ち、加熱導体101 および106 に流れる電
流は、加熱導体103 および104 にそれぞれ流れる電流の
2倍の大きさになっている。なお、リード導体107 の中
空部分に供給された冷却液も、電流と同じく矢印Aの方
向に流れて各導体を冷却し、リード導体108 の中空部分
を経て排出される。
【0027】移動焼入コイル体1000を軸芯線12に沿って
矢印Pの方向に移動させると、外周面11が順次加熱され
る。そして、矢印Pの方向に移動焼入コイル100 と同期
して移動する図示しない焼入液噴射用ジャケットから、
焼入液が加熱されたワーク10の外周面11に噴射されて外
周面11の焼入が完了する。
【0028】前述のように、従来の移動焼入コイル体20
00によるワーク10の焼入の場合には、ワーク10の一方側
および他方側に配設された直線状の加熱導体205 、206
とワーク10との距離が、ワーク10の左右方向の偏芯によ
って変動するので、ワーク10の外周面11の加熱むらがあ
った。本実施例によるワーク10の加熱では、ワーク10の
一方側および他方側に配設された直線状の加熱導体103
と加熱導体104 とによるワーク10の加熱に加えて、加熱
導体101 および106 による加熱が加わり、しかも、加熱
導体103 および104 の通電電流よりも加熱導体101 およ
び106 の通電電流が2倍である。
【0029】即ち、加熱導体101 、106 は、軸芯線12の
方向におけるワーク10の主とした加熱導体である上、こ
の主とした加熱導体101 、106 とワーク10との距離は、
センタスペーサ131 がワーク10の外周面の上辺に接触し
ているので、ワーク10が図1(b)に示すように偏芯し
ても殆ど変わらないので、移動焼入コイル100 によるワ
ーク10の加熱に際しては、加熱むらが極めて少ない上
に、磁性体のコア111 〜114 が、軸芯線12の方向の3列
の加熱導体に装着されているから、加熱効率も向上して
いる。
【0030】次に、請求項2記載の考案の一実施例を説
明する。図3はこの実施例の加熱コイル100 Aの模式的
斜視図である。同図に示すように、加熱コイル100 A
は、前記した加熱コイル100 と同じ加熱導体102 〜105
を備えているが、加熱コイル100 の加熱導体101 に対応
する加熱導体が無く、また、加熱コイル100 の加熱導体
106 に対応する加熱導体106aは、加熱導体102 のほぼ中
央点102cの手前まで延設されている。そして、加熱導体
102 のほぼ中央点102cと加熱導体106aの端部にそれぞれ
リード導体107 および108 が接続されている。
【0031】加熱コイル100 Aを備えた移動焼入コイル
体によっても、移動焼入コイル体1000と同様に、ワーク
10の外周面11を有効に焼入することができ、移動焼入コ
イル体1000と同じ効果を挙げることができる。
【0032】
【考案の効果】以上説明したように請求項1記載の丸棒
状ワークの移動焼入コイルは、水平に配設され、軸芯線
を中心として回転している丸棒状ワークに載置されてワ
ークの外周面を移動焼入する移動焼入コイル体におい
て、加熱コイルと、加熱コイルを取り付けたコイル側板
と、加熱コイルとワークとの距離を一定に保つために先
端がワークの外周面に接触するようにコイル側板に固定
した複数のスペーサとを具備し、加熱コイルは、ワーク
の一方側および他方側においてそれぞれワークの軸芯線
の方向に配設された直線状の第1および第2加熱導体
と、第1および第2加熱導体の一端同士および他端同士
をそれぞれ接続するほぼ1/2円弧状の第3および第4
加熱導体と、第3および第4加熱導体のほぼ中央点にそ
れぞれ接続され、ワークの軸芯線の方向に沿って互いに
近づくように配設された直線状の第5および第6加熱導
体と、第5および第6加熱導体の端部にそれぞれ接続さ
れた一方および他方のリード導体と、第1、第2、第
5、および第6加熱導体に装着された磁性体のコアとを
備え、リード導体間に高周波電圧が印加されると共に、
スペーサは、ワークを軸芯線の方向からみたときに、第
5および第6加熱導体にほぼ対応する位置に配置された
センタスペーサと、第1および第2加熱導体にほぼ対応
する位置に配置されたサイドスペーサとを備えている。
【0033】従って、請求項1記載の移動焼入コイル体
によって丸棒状ワークの外周面を移動焼入するときに
は、ワークが左右に偏芯してもワークとの距離があまり
変わらない第5および第6加熱導体による加熱が主力と
なっているので、ワークの加熱むらが少なく、従って、
形成された硬化層の深さも均一となる。
【0034】また、主とした加熱導体である第5および
第6加熱導体とワークとの距離の変動が少ないことに加
えて、磁性体のコアを第1、第2、および第5、第6加
熱導体(軸芯線の方向の3本の加熱導体)に装着するこ
とができるので、コイルの加熱効率が向上する。
【0035】請求項2記載の移動焼入コイル体の加熱コ
イルの構造は、請求項1記載の移動焼入コイル体の加熱
コイルと同等の加熱効果をワークに与えるので、請求項
2記載の移動焼入コイル体を用いて丸棒状ワークを焼入
する場合においても、請求項1記載の移動焼入コイル体
によるのと同じ効果を享受することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は請求項1記載の考案の一実施例の移動
焼入コイル体の加熱コイルの模式的斜視図、(b)は
(a)の矢視X側面説明図である。
【図2】図1(a)に示す加熱コイルの平面図である。
【図3】請求項2記載の考案の一実施例の移動焼入コイ
ル体の加熱コイルの模式的斜視図である。
【図4】(a)は丸棒状ワークの従来の移動焼入コイル
体の加熱コイルの模式的斜視図、(b)は平面図であ
る。
【図5】図4(a)の矢視Y側面説明図である。
【符号の説明】
10 丸棒状ワーク 11 外周面 12 軸芯線 100 、 100A 移動焼入コイル 101 〜106 、106a 加熱導体 107 、108 リード導体 111 〜114 コア 120 高周波電源 130 コイル側板 131 〜133 スペーサ

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平に配設され、軸芯線を中心として回
    転している丸棒状ワークに載置されてワークの外周面を
    移動焼入する高周波移動焼入コイル体において、 高周波加熱コイルと、高周波加熱コイルを取り付けたコ
    イル側板と、高周波加熱コイルとワークとの距離を一定
    に保つために先端がワークの外周面に接触するようにコ
    イル側板に固定した複数のスペーサとを具備し、 前記高周波加熱コイルは、 ワークの一方側および他方側においてそれぞれ前記軸芯
    線の方向に配設された直線状の第1および第2加熱導体
    と、 第1および第2加熱導体の一端同士および他端同士をそ
    れぞれ接続するほぼ1/2円弧状の第3および第4加熱
    導体と、 第3および第4加熱導体のほぼ中央点にそれぞれ接続さ
    れ、前記軸芯線の方向に沿って互いに近づくように配設
    された直線状の第5および第6加熱導体と、 第5および第6加熱導体の端部にそれぞれ接続された一
    方および他方のリード導体と、 第1、第2、第5、および第6加熱導体に装着された磁
    性体のコアとを備え、 前記リード導体間に高周波電圧が印加されると共に、 前記スペーサは、ワークを前記軸芯線の方向からみたと
    きに、第5および第6加熱導体にほぼ対応する位置に配
    置されたセンタスペーサと、第1および第2加熱導体に
    ほぼ対応する位置に配置されたサイドスペーサとを備え
    たこを特徴とする丸棒状ワークの高周波移動焼入コイル
    体。
  2. 【請求項2】 水平に配設され、軸芯線を中心として回
    転している丸棒状ワークに載置されてワークの外周面を
    移動焼入する高周波移動焼入コイル体において、 高周波加熱コイルと、高周波加熱コイルを取り付けたコ
    イル側板と、高周波加熱コイルとワークとの距離を一定
    に保つために先端がワークの外周面に接触するようにコ
    イル側板に固定した複数のスペーサとを具備し、 前記高周波加熱コイルは、 ワークの一方側および他方側においてそれぞれ前記軸芯
    線の方向に配設された直線状の第1および第2加熱導体
    と、 第1および第2加熱導体の一端同士および他端同士をそ
    れぞれ接続するほぼ1/2円弧状の第3および第4加熱
    導体と、 一端が第4加熱導体のほぼ中央点に接続され、前記軸芯
    線の方向に沿って第3加熱導体のほぼ中央点の手前まで
    配設された直線状の第5加熱導体と、 第3加熱導体の前記ほぼ中央点および第5加熱導体の他
    端にそれぞれ接続された一方および他方のリード導体
    と、 第1、第2、および第5加熱導体に装着された磁性体の
    コアとを備え、 前記リード導体間に高周波電圧が印加されると共に、 前記スペーサは、ワークを前記軸芯線の方向からみたと
    きに、第5加熱導体にほぼ対応する位置に配置されたセ
    ンタスペーサと、第1および第2加熱導体にほぼ対応す
    る位置に配置されたサイドスペーサとを備えたこを特徴
    とする丸棒状ワークの高周波移動焼入コイル体。
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