JP2550380B2 - 人間の両耳音定位の増強された生物工学的エミュレーションを利用する3次元聴覚表示装置および方法 - Google Patents

人間の両耳音定位の増強された生物工学的エミュレーションを利用する3次元聴覚表示装置および方法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は両耳信号を処理する回路および方法に関し、
さらに詳しく述べれば、定位情報を持たない複数個の信
号を両耳信号に変換し、さらに音の定位位置の選択的な
移動を供給する方法および装置に関する。
人間は、その両耳音定位能力(両方の耳により音の位
置を決定する能力)によって3次元空間における音源を
検出しかつ定位することができる。両耳音定位は絶対3
次元散布および分解によると人間の両耳感覚系より少な
い情報量を供給するが、それは完全な3次元の球面、空
間方位知覚および関連環境認知により独特な利点を備え
ている。盲人が彼の両耳音定位系によって作られる複雑
な3次元空間知覚により彼の環境認知を利用しているの
を見ることは、人工的な感覚補強された3次元聴覚表示
系を作る感覚道を利用する確実な証拠である。
今日使用されている音表示技術の最も共通した形は、
立体音響すなわち「ステレオ」技術として知られてい
る。ステレオは、人間の両耳音定位−耳介間振幅差−に
必要な多くの両耳キューの内の1つだけを利用すること
によって、実際または人工の音定位表示を供給する試み
であった。簡単に述べると、頭の各側スピーカまたはヘ
ッドホンにより別個に再生コヒーレント音を人間の聴取
者に供給することによって、両側間に人工的にまたは自
然に発生されたどんな振幅差でも、優勢に再生された側
に音の知覚を移動する傾向がある。
残念ながら、ステレオの創作者たちは基本的な人間の
両耳音定位「規則」を理解せず、ステレオは人をあざむ
いて音の3次元位置が聴こえると信じさせる試みにおい
て聴取者の脳に人工的キューを供給する2イヤー系の要
求にはるかに合致していない。ステレオはさらにしばし
ば、3次元の音表示すなわち再生ではなく、聴取者の前
面に横方向に広がる「音の壁」を作ると言われる。
ステレオ方式の理論的改良は、2個を前方の左右に、
そして2個を後方の左右に置く、4個のスピーカの中心
に聴取者を置く4チャンネル音の方式である。せいぜ
い、「4チャンネル」は「取巻き音」の錯覚を聴取者に
対して作ることによって、ステレオ技術を上回る大きな
感動を与えるに過ぎない。本発明よりも「4チャンネ
ル」の他の実際的な不利は、本発明の技術に要求される
ステレオすなわち2チャンネルで必要とされる以上に、
4チャンネル方式で要求される情報の伝送、記憶及び再
生の能力が多大である点にある。スピーカの数および音
発散の不連続な位置の数を増加することにより(理論上
は、音発散の点が多いほど音源は正確に置くことができ
る。)音位置決めの一段と有意義な錯覚を作る多くの試
みがなされてきた。残念ながら、これも正確な定位情報
を散布する点で聴取者の自然聴覚系の要求に沿わない。
多重スピーカ再生の伝達および格納の費用を軽減する
ために、音の多数のチャンネルをより少ないチャンネル
にマトリックス化したり「折りたたむ」ような多くの技
術が開発された。とりわけ、現在使用されている極めて
通俗なシネマ・サウンド方式はこの方法を利用している
が、この場合もまた前述の理由で真の3次元音表示を提
供していない。
多重スピーカ表示の費用および複雑性を実際に考慮す
ると、分離チャンネルの数は通常制限される。したがっ
て、すべての実際的な目的で音定位認知の利得が「4チ
ャンネル」をはるかに越えない点に達するまで、かかる
表示にはさらに兼ね合いが必要になる。たいてい、シネ
マ産業に使用されている「取巻き音」の錯覚を作ること
に終るのが実状である。
末端の使用者が利用できかつ「3次元性と空間増強」
などを提供することを主張している音響増強技術のもう
1つの形は、遅延ラインおよび人工残響装置である。こ
れらの装置は普通、在来のステレオ源を取り、追加のス
ピーカ対により聴取者の背後から主として再生される残
響効果を遅らせたり供給するが、その主張される利点は
聴取者を「コンサート・ホール内」に置くことである。
音響増強技術は聴取者に対してある形の環境雰囲気を
作るが、それらは聴取者の脳に両耳キュー信号を送るよ
うに原音を3次元表示する能力を大幅に欠く。
音響環境内部から真の3次元録音および再生を得る良
好な方法は、両耳録音すなわち50年にわたって知られて
いる方法である。両耳録音は人体測定マネキンの胴体内
に含まれる2チャンネルのマイクロホン・アレイを利用
している。マイクロホンは、人間の外部聴覚系の音響特
性をあらゆる方法でまねる人工耳に取り付けられる。多
くの場合、人工耳は自然な人間の耳の直接耳型から作ら
れる。人体測定のモデルが両耳定位キューを発生させる
その機能において自然の外部聴覚装置によく似ているな
らば、そのように作られた「認知」および複合両耳像
は、鼓膜をまねるマイクロホンの出力から聴取者に対し
て再生される。人体測定モデルによって作られた両耳像
は、ヘッドホンにより、かつより少ない程度までスピー
カによって聴取者に対して再生されるとき、聴取者自身
の耳では聴えないが人体測定モデルの耳では聴こえる3
次元性の認知を作る。
両耳録音技術には下記の3大欠点がある: (a) 両耳録音技術は、オーディオ信号が人体測定モ
デルが関知するように正確な角度、深さおよび音響環境
でモデルに当たる空中音響音であることを要求する。換
言すれば、両耳録音技術は既存の音響環境内部からの音
源の次元性を証明する。
(b) 次に、両耳録音技術は利用される人耳モデルの
音変換特性に左右される。例えば、しばしば音源を前や
後などに聴取者が容易に定位できない−前後定位の混同
がある。両耳録音アレイでは、耳介のサイズおよび突起
は前後知覚のキュー変換を行う羽目になる。人体モデル
に構造変化を生じさせずに耳介効果を増強することは極
めて困難である。たとえかかる変化が作られても、前後
キューは残りのキュー関係を犠牲にして増強される。
(c) 第3に、両耳録音アレイは両耳定位法で利用さ
れる聴取者の頭の移動をまねることができない。聴取者
による頭の移動は、定位の容易および絶対精度の点で音
定位系の能力を増大することが知られている。音定位の
仕事における頭移動の利点は、制御される頭移動におい
て聴覚系に供給される「サーボ帰還」によって得られ
る。聴取者の頭移動は、音源位置および観測される音響
環境に関する情報の追加層を広める両耳知覚の変化を作
る。
一般に、両耳録音は実際の表示方式−音源位および環
境音響が人工的に作られて制御される表示−には不向き
である。
本発明の1つの目的は、複合式3次元聴覚情報表示装
置を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、音の定位位置が選択的に
移動されるように信号を処理し得る両耳信号処理回路お
よび方法を提供することである。
本発明のさらにもう1つの目的は、音響環境を人工的
に作るとともに自然な人間の聴覚道に生じる両耳音定位
処理をエミュレートしかつ増強しながら、3次元空間に
音源定位の増強された知覚を提供する人工表示装置を提
供することである。
上記および他の目的は、聴覚表示に対して聴取者に関
する音定位の錯覚を選択的に与える人間の両耳音定位の
増強された生体工学的エミュレーションを利用する3次
元聴覚表示装置の本発明によって達成される。本発明の
表示装置は、少なくとも1つの多周波数成分、すなわち
1つ以上の音信号を表わす電子入力信号を受信する装置
と、前記入力信号の一定の周波数成分の振幅を増大させ
ると同時に、前記入力信号の他の周波数成分の振幅を減
衰させて、前記信号の音源が聴取者の前後いずれかに置
かれているという錯覚を選択的に与え、かつそれによっ
て前後キュー信号を出力する前後定位装置と、前記前後
キュー信号の選択された周波数成分を選択的に減衰させ
て、前記信号の音源が聴取者に関して特定の高度にある
という錯覚を与えかつそれによって前後キューおよび高
度キューが与えられる信号を出力する、前記前後定位装
置に接続された可変ノッチ・フィルタを含む高度定位装
置とを含んでいる。
若干の実施例はさらに、高度定位装置に接続されて高
度定位装置からの前記信号出力に対応する2つの出力信
号を発生させる方位角定位装置であり、前記出力信号の
1つは聴取者の左右に見かけの音源を移動する選択され
た時間だけ他の出力に関して遅延され、前記方位角定位
装置はさらに聴取者に関する音源の見かけの高度の増加
と共に前記時間遅延を減少させる高度調節装置を含み、
前記方位角定位装置は前後定位装置および高度定位装置
と直列に接続されている、前記方位角定位装置を含んで
いる。
若干の実施はさらに、前記入力信号に対応する多重遅
延信号を出力する頭外定位装置と、前記入力信号に対応
する残響信号を出力する残響装置と、頭外定位装置、残
響装置の出力および両耳信号を作る前記方位角定位装置
からの前記2つの出力信号を組み合わせて振幅を測定す
る混合器とを含んでいる。本発明の若干の実施例では、
両耳信号を可聴信号に変える変換装置が具備されてい
る。
本発明の好適な実施例では、前後定位装置の出力を受
けるように接続されている高度定位装置と、高度定位装
置の出力を受けるように接続されている方位角定位装置
との直列接続が形成されている。頭外定位装置および残
響装置はこの直列接続と並列に接続されている。
好適な実施例では、頭外定位装置および残響装置はお
のおの、選択された周波数帯の入る前記頭外定位装置と
残響装置との出力の成分のみを通す別々の集中装置を備
えている。
特別に応用される本発明の変形では、別々の入力信号
が約18cm、すなわちほぼ人間の頭の幅だけ分離された1
対のマイクロホンによって発生される。これら各入力信
号は、別々の前後定位装置および高度定位装置によって
処理される。高度定位装置の出力は両耳信号として用い
られる。この実施例はとりわけ群衆や聴衆の音を録音す
るのに役立つ。
音定位の錯覚を聴取者に選択的に与える3次元聴覚表
示を作る本発明による方法は、少なくとも1つの多周波
数成分、すなわち1つ以上の音信号を表わす電子入力信
号を受信しかつ前記入力信号の一定の周波数成分の振幅
を増大させると同時に前記入力信号の他の周波数成分の
振幅を減衰させて、前記信号の音源が聴取者の前後いず
れかに置かれているというキューを選択的に与えること
によって前後定位を求め、また前記前後キュー信号の選
択された周波数成分を選択的に減衰させて、前記信号の
音源が聴取者に関して特定の高度にあるという錯覚を与
えることによって高度定位を求めることを含んでいる。
好適な実施例はさらに、前記前後および高度キュー信
号に対応する2つの出力信号を発生させ、前記出力信号
の1つを他に関して聴取者の左右に見かけの音源を移動
する選択された時間の周期だけ遅延させ、かつ前記時間
遅延を聴取者に関する音源の見かけの高度の増加と共に
減少させて前記前後および高度キュー信号に方位角のキ
ューを与えることによって方位角定位を求める方法を含
む。頭外定位は前記入力信号に対応する多重遅延信号を
発生させることによって達成され、また残響および深さ
制御は前記入力信号に対する残響信号を発生させること
によって達成される。両耳信号は多重遅延信号、残響信
号および両耳信号を作る2つの出力信号を組み合わせて
振幅測定することによって作られる。これらの両耳信号
はその後可聴音に変えられる。
変形された実施例では、ほぼ人間の頭の幅だけ隔離さ
れた位置で受信された音波は、前記方法により別々に前
後定位されかつ高度定位された別々の電子入力信号に変
換される。
本発明の上記および他の目的、特徴ならびに利点は、
付図に関する一定の好適な実施例の下記詳細な説明を考
慮すれば一段と容易に理解されるものと思われる。
人間の聴覚系は、わずか2個の音響センサおよび脳へ
の神経路(両耳)を利用して、複合式球形3次元空間に
音を両耳定位する。聴取者の外部聴覚系は、自らの環境
内の事象と組み合わされ、神経路および脳に3次元配置
の認知としてデコードされる情報を供給する。したがっ
て、音定位のキュー「規則」および人間の両耳音定位の
他の制限は、脳に通じる両耳、外部聴覚路および関連の
検出ならびに神経デコーディング系によって作られる音
処理・検出系の内部に固有のものである。
基本的な人間の両耳音定位「規則」による可聴者を表
わす電子信号を処理することによって、本発明の装置は
音の次元位置が聴こえていると信じ込ませるように聴取
者の脳に人工的暗示(人工キュー)を供給する。
第1図は3次元聴覚表示を発生させかつ制御する装置
のブロック図概要である。表示された音像の明細は、方
位角、高度、深さ、焦点および表示環境におけるその位
置に関する。方位角、高度、および深さの情報は例えば
操縦桿202などを介して相互作用するように制御コンピ
ュータ200に入力される。表示環境のサイズはつまみ204
により選択することができる。焦点はつまみ206により
同様に調節することができる。頭位置追尾装置194によ
ってオプション情報がオーディオ位置制御コンピュータ
200に供給され、その装置194には、航空電子に応用され
るような絶対表示環境内で聴取者の相対頭位置が提供さ
れる。方向制御情報はそのとき、3次元聴覚表示発生を
達成するように信号処理素子を制御するオーディオ位置
制御コンピュータ200の記憶装置に記憶されたパラメー
タの表からパラメータを選択するのに用いられる。適当
なパラメータは、以下に詳しく説明する通り、オーディ
オ位置制御コンピュータ200から本装置のいろいろな信
号処理素子にダウンロードされる。位置パラメータのど
んな変化でも、ほぼ瞬時にかつ支障なく3次元音位置像
の変動を作るような方法で、タウンロードされかつ活性
化される。
表示すべきオーディオ信号は入力端子110で装置に電
子的に入力され、かつ3つの信号処理チャンネルすなわ
ち通路に分離されて、直接音(第4図および第7図)早
期横反射音(第5図および第20図)、ならびに残響(第
6図および第25図)となる。
これら3つの通路は、音響環境において音源位置から
聴取者までの音の伝搬を含む成分をシミュレートする。
第2図は聴取者に関するこれら3つの成分を示す。第3
図は音源から聴取者までの音の多重通路伝搬および時間
の関数としての音響環境との相互作用を示す。
再び第1図から、入力端子110は直接の可聴音を表わ
す多周波数成分電子信号を受信する。かかる信号は、例
えば楽器や歌手のような音源の近くに置かれたマイクロ
ホンによって通常の方法で発生される。直接音により、
壁その他の物体からの原音の反射および残響がないこと
が示される。他の音源からの背景音もない。入力信号を
発生させるのに直接音だけを使用することが望ましい
が、かかる他の不用な音は直接音に比べて大幅に減衰さ
れても存在し、これは本発明による装置および方法の効
果を減少させる。しかし、第27図について説明するもう
1つの実施例では、早期反射および残響を含む音は、あ
る特別の目的で本発明の装置ならびに方法を用いて処理
することができる。また、複数個の異なる直接音を表わ
す多数のかかる入力信号は同じ端子110に同時に供給さ
れることがあるが、かかる各信号は別々に処理されるこ
とが望ましい。
入力端子110は前後キュー装置100の入力に接続されて
いる。さらに詳しく説明する通り、前後キュー装置100
は電子キューを信号に加えるので、その信号から最終的
に再生される音に向かう聴取者は音源の位置を自分の前
又は後ろに認識することができる。
ステレオ方式、すなわち前後スピーカ間に振幅差を作
ることによって見かけの音源の定位を変えようとする
「バランス」制御を有する前後スピーカを持つ方式は、
前後音源位置を定位する際の人間の聴覚道の要求および
「規則」に全く無関係である。聴取者の脳が、音源が前
又は後ろにあると認識するように人為的にだますように
するには、スペクトル情報の変化が人間の前後音位定検
出系を働かせるように再生音の上に重ねられなければな
らない。技術の一部として、スペクトル重複による人工
的な前後キューが本発明に利用されかつ具体化されてい
る。
同じ音の周波数は聴覚系によって指向性があるものと
して認識されることが知られている。これは、耳介を含
む外耳のいろいろなくぼみおよび空洞が一定の周波数を
減衰させたり増強させる効果を持つからである。研究者
たちの発見によれば、すべての人間の脳は、たとえ特定
の脳と組み合わされる耳が減衰および増強のその組を完
全に提供し得ない場合でも、減衰および増強の同じ組を
捜し求める。
第8図は下記のように定義される周波数スペクトルと
して示される前後バイアス・アルゴリズムを表わす。
(1):Fpoint(Hz)=e((point#・0.555)+4.860) ただしFpointは第8図および第9図に示される通り、
前方キューまたは後方キューが与えられる特定な点にお
ける周波数である。A、B、CおよびDで示される通
り、4つの周波数帯域がある。これらの帯域は自然に観
測されかつこのアルゴリズムにより増強された心理音響
のバイアス区分を形成する。順バイアスでは、帯域Aお
よびCのスペクトルが増強されて、帯域BおよびDのス
ペクトルが減衰される。逆バイアスでは全く反対の手順
が行われる。帯域AおよびCのスペクトルは減衰され、
帯域BおよびCはそれぞれのスペクトル内容で増強され
る。
第8図に示される点番号は前/後定位装置100の4つ
のスペクトル変更帯域を作るのに重要な周波数を表わ
す。アルゴリズム(1)は、スペクトル・バイアスに利
用されかつ第9図で表に示されている点1〜8の計算用
公式を作る。点番号1、3、5、7およびオーディオ通
過帯域の上端は4つのバイアス帯の縁の変換点を含む。
点番号2、4、6、および8はスペクトル・バイアス情
報を検出する際の人間聴覚系の最大感度点を含。. バイアス帯当たりの減衰または増強の正確なスペクト
ル形状および程度は、応用の程度に大きく左右される。
例えば、帯域から帯域へのスペクトル変移は一般に、情
報表示応用の場合よりも録音産業応用の場合の方がより
円滑にかつ微妙であると思われる。点番号2,4、6、お
よび8での最大増強または減衰は一般に、最小とし低周
波数での±3dbから高周波数での±6dbまでの範囲とな
る。この場合もまた、正確な形状および増強と減衰の範
囲は技術の所望の応用と共に経験によって左右される。
第8図のバイアス帯を反射するフィルタによるスペクト
ルの操作ならびにアルゴリズムは、第1図の直接音用の
前/後スペクトル・バイアスの有効な発生および増強を
生じると思う。
いま第1図および第7図から、入力端子110に加えら
れる直接音電子入力信号はまず、オーディオ位置制御コ
ンピュータ200の制御を受けて電子スイッチ101により選
択される通り2つの前/後スペクトル・バイアス・フィ
ルタF1またはF2の内の1つによって処理される。フィル
タF1およびF2は、アルゴリズム(1)で特徴づけられた
スペクトルのハイライトから作られたレスポンス形状を
有する。フィルタF1は聴取者の前面に向かう音をバイア
スし、フィルタF2は聴取者の背面の音をバイアスする。
フィルタF1は、端子110への信号入力の約392Hzおよび
3605Hzの中心周波数を持つバイアス帯を増強する一方、
約1188Hzおよび10938Hzの中心周波数を持つバイアス帯
を同時に減衰させて信号に前部キューを与える。逆に、
約392Hzおよび3605Hzの中心周波数を持つバイアス帯を
減衰させる一方、約1188Hzおよび10938Hzの中心周波数
を持つバイアス帯を同時に増強させることによって、フ
ィルタF2は後部キューを信号に与える。
フィルタF1およびF2は、任意な所望のレスポンスを持
つようにディジタル制御可能でかつ位相遅延を招かない
いわゆる有限インパルス・レスポンス(FIR)を有す
る。フィルタF1およびF2はスイッチ101によって選択さ
れた別々のフィルタとして示されているが、実際にはオ
ーディオ位置制御コンピュータ200からダウンロードさ
れたデータによって変えられるレスポンス特性、すなわ
ち前方または後方通過帯域キュー、を有する1個のフィ
ルタが存在する。
極端な高度(±90度)で、音像は実際に前後いずれで
もないように上げられ、したがってこの段階によって最
小限度に処理されるにとどまる。
高度キューは直接音をVノッチ・フッルタすることに
よって導き得ることが知られている。フィルタの第1素
子の前/後スペクトル・バイアスによる直接音の心理音
響エンコーディングに似た方法で、フィルタの第2素子
102が心理音響高度キューを作るように導かれる。選択
されたフィルタF1またはF2からの出力信号はVノッチ・
フィルタ102を通される。オーディオ位置制御コンピュ
ータ200はフィルタ102のフィルタ動作を制御するパラメ
ータをダウンロードして、音源位置の所望高度に対応す
る周波数でスペクトル・ノッチを作る。
第10図は、「E」で表わされる周波数範囲内のスペク
トルにノッチを作る場合のフィルタ素子102の周波数ス
ペクトルを示す。
ノッチの正確な周波数中心は所望の高度に対応し、そ
れぞれ聴取者の耳に対して−45゜と+45゜との範囲内の
高度キューを与えるように6KHzから12KHzまでまたはそ
れ以上を単調に増加する。水平点は約7KHzにある。高度
対ノッチの中心周波数の正確な知覚はある程度聴取者次
第である。しかし、一般に、ノッチの中心周波数は多対
象観測と共に十分に相関する。
ノッチ周波数位置対高度は非線形であり、かつ対応す
る正の高度増加で要求される周波数ステップのより大き
な増加を有する。スペクトル・ノッチ形状および最大減
衰は若干応用次第である。しかし、一般に、V形フィル
タによる減衰の15〜20dbが適当である。ノッチの全帯域
幅にほぼ1つの臨界帯域幅でなければならない。
第11図と第12図は、人間の耳に関連した音源と共に高
度の関数として観測されたスペクトル・ノッチの移動を
示す。ノッチ位置は高度の関数として単調に増加してい
るのがはっきり見られる。注目すべきことは、甲介およ
び対耳輪空洞の調波共振モードに対応する第2ノッチが
真の耳で観測されることである。調波共振モードは自然
の耳では機械的に防止不可能であり、1次像よりも高い
高度で像のゴーストにつながる。第1図および第7図の
アーキテクチャにおいて第10図に示されるノッチ・フィ
ルタを実現すると、このゴースト現象が除去されて定位
の明確度が増大される。フィルタ102のフィルタ動作に
よるスペクトルの正しい操作は、聴取者のための増強さ
れた心理音響高度キューを作る。
フィルタ102は別のフィルタとして示されたが、実際
にはフィルタF1とフイルタF2とを単一のFIRフィルタに
組み合わせたものでよく、その前/後および高度ノッチ
・キュー特性はオーディオ位置制御コンピュータ200か
らダウンロードすることができる。かくて、オーディオ
位置制御コンピュータ200はこの組合せFIRフィルタのパ
ラメータを簡単に変えることによって、前/後および高
度キューをすぐに制御することができる。他の形のフィ
ルタも考えられるが、FIRフィルタはどんな移相も生じ
ない利点を備えている。
第1図の直接音信号処理チェーンにある第3素子は耳
介間の時間差を作ることによって方位ベクトルを作る。
耳介間の時間遅延は、第13図から第15図までに示される
通り、音源から最大距離にある耳まで同じ音信号がさら
に進まなければならない時に生じる(「遠」耳対「近」
耳)。第2アルゴリズムは遠耳信号の時間遅延差を決定
するのに利用される。
(2):Tdelay=(4.566・10-6・(sin-1(sin(Az)・
cos(El)))) +(2.616・10-4・(sin(Az)・cos(El))) ただしAzおよびElはそれぞれ方位ならびに高度の角度
である。
第13図は音源および方位位置(水平面における)の関
数として作られる伝搬通路を示す。音は毎秒約1,100フ
ィート(330m)で空中を進み、したがって音源から伝搬
する音はまず遠耳に達する前に近耳に当たる。音が方位
の極端(90度)であるとき、遅延は最大0.67ミリ秒に達
する。心理音響学の研究は、10マイクロ秒までの差を検
出し得る人間の聴覚系を立証した。
方位および高度角の関数として複合耳介間時間遅延ゆ
がみ因子が存在する。この関数は、音源が1m以上の深さ
で出てから距離に左右されない。水平にかつ人間の被試
験者の例に向けられた音の耳介間時間遅延を考えてみ
る。その点で、耳介間時間遅延は最大になると思う。も
し音源が側部から物体より上の位置まで上げられると、
耳介間時間遅延は最大値から0まで変わると思う。それ
故、高度はアルゴリズム(2)に見られる通り、方位角
の変化の関数として耳介間時間遅延を示す式に因数分解
されなければならない。
第16図は同じ耳介間時間遅延についての前後知覚のあ
いまいさを示す。同じことが上げられた点に沿って生じ
る。あいまいさは第1図の直接音通路の前2段に導かれ
た心理音響の前/後スペクトル・バイアスおよび高度ノ
ッチ・エンコーディングによって除かれる。
この耳介間時間遅延は、ここに説明されたすべての定
位キューのように、明らかに音の位置に関する頭の位置
の関数である。聴取者の頭が時計方向に回転するにつれ
て、耳介関時間遅延は音位置が上から見て(第17図)聴
取者の前後いずれかの点にあるならば増加する。もう1
つの言い方をすれば、もし頭に関する音位置が聴取者の
すぐ前または後ろの点から聴取者のすぐ片側の点まで移
動されると、耳介間時間遅延は増加する。逆に、音の見
かけの位置が聴取者の一番右の点にあるならば、耳介間
時間遅延は聴取者の頭が時計方向に回転されるにつれて
あるいは音の見かけの位置が聴取者の一番右の点から聴
取者のすぐ前または後ろの点まで移動する場合に減少す
る。
以下の応用でさらに詳しく説明するが、耳介間時間遅
延の変化の速度および方向は、聴取者の頭が音の位置に
ついてさらにキューを与えるように回転されるにつれて
聴取者によって感知される。聴取者の頭に、例えばパイ
ロットのヘルメットに付けられた適当なセンサ194によ
って、頭の運動の速度および方向が感知され、また追加
の音定位キューを聴取者に供給するためにこれまで説明
された各キューに変化が作られる。
第17図は、第1図に示されたオプションの頭位置帰還
装置194によって聴取者の頭の位置変化を修正する場合
の利点を示す。聴取者の頭の運動が既知であると、オー
ディオ位置制御コンピュータ200は作られた音像の相対
位置の関数として聴取者の絶対頭位置を絶えず修正する
ことができる。こうして、聴取者はその定位の容易およ
び精度を有効に増強するようにその脳の中の前庭位置帰
還を利用するために頭を自由に動かすことができる。第
17図に見られる通り、音源に関する頭位置の変化は後ろ
とは反対の前からの音に関する耳介間時間遅延で反対の
変化を作る。同様に、第2素子処理に示される通り、耳
介間時間遅延および高度ノッチ位置は前方や後方の上げ
られた音に関して頭の傾斜により不一致を作る。
第18図は、頭位置帰還装置が利用される場合に、心理
音響表示の精度を増強するのに都合よく使用される頭運
動のすべてのモードを示す。
第19図は、耳介間時間遅延の代替としての耳介間振幅
差の使用を示す。耳介間振幅差は耳介間時間遅延に代わ
ることができるが、代替の結果音位置ぎめ精度は低下
し、音再生のレベルおよび交換機能におけるオーディオ
信号スペクトルに左右される。
アルゴリズム(2)による、方位および高度の関数と
しての耳介間時間差の正しい発生は、第1図の直接音信
号処理チェーンにおける電子オーディオ信号の音位置ベ
クトルを完成させる。
第7図は、方位ベクトル・キューとしての耳介間時間
遅延の発生に利用される信号処理を示す。音が右側から
入って来るならば近耳は右耳であり、音が左側から入っ
て来るならば近耳は左耳である。第7図に示される通
り、遠耳(音方向に対して反対例)の信号は、Vノッチ
・フイルタ102の出力を供給される2個の可変遅延ユニ
ット106または108の内の1個によって遅延される。2個
の遅延ユニット106または108のどちらがが活性化される
べきか(すなわち遠耳であるべき選択)ならびに遅延の
量(すなわち第13図に示される方位角Az)は、オーディ
オ位置制御コンピュータ200によって決定される。遅延
時間は、代表的な方位角について第15図に作表されるア
ルゴリズム(2)の関数である。耳介間時間遅延のベク
トルの傍系化は、実際の頭に関して音源位置の線形関数
ではない。時間遅延装置106および108の出力は、それぞ
れ出力リード112ならびに114から取られる。
上述のキューのすべては、聴取者に関する音源を与え
たれた方向に置くに過ぎない。追加のキューなしに、聴
取者はその頭の表面上のある点から来るような再生音
を、例えばイヤホンによってのみ知覚する。音源を聴取
者の頭の外側にあると思わせるように、環境からの横反
射を導く必要がある。それは最初の音に対するこの反射
音の非干渉性であり、これによって音が聴取者の頭の外
側から来るかのようになる。
オーディオ信号の3次元定位知覚発生用の第2信号処
理通路は、早期反射の創造にある。第3図、第5図およ
び第21図は伝搬時間の関数としての早期横反射成分を示
す。音源が実際の環境で音を発生するにつれて、聴取者
はある距離でまず第1信号処理通路に従って直接音を聴
き、次に時間の経過につれて、音は後ろにはね変る反射
エネルギーとして壁、天井および床の表面から戻る。こ
れらの早期反射は不連続エコーとして心理音響学的に知
覚されず、環境の寸法および内部の「広さ」の量に関す
る既知「触覚」として知覚される。
早期反射は、直接信号の関数として不連続な時間遅延
反射を作るように適当に構成された多数の時間遅延デバ
イスによって、第2信号通路内に合成的に作られる。こ
の関数の結果は第21図に示されている。最初の反射が表
面の1つから戻るまで最初の時間遅延がある。最初の反
射の最初の時間遅延、その振幅レベル、および入って来
る方向は、「広がり」と寸法の意味の形成に重要であ
る。直接音に関するエネルギー・レベル、最初の時間遅
延および方向は、像移動の発生や不連続エコーの知覚を
防止するように「ハース効果(Hass Effect)」窓にす
べて含まれなければならない。
真の心理音響知覚試験は、付随する像または音色のひ
ずみのない空間効果の最良の発生が30〜60ミリ秒の時間
わく内に最初の反射を戻すことを提案している。最初の
反射、およびすべての以後の反射は、第1信号処理チェ
ーンにおける直接音とほどんど同じように、反射エネル
ギーの聴取者への復帰角の関数として方向ベルトルで示
されなければならない。しかし実際には、処理経済のた
めにかつ実際の心理音響に関して、モデル化はそう複雑
である必要はない。早期反射用の信号通路の次の素子に
見られる通り、焦点制御器140はしばしば、前/後スペ
クトル・バイアスまたは高度ノッチ・キューの必要をな
くすに足るだけ早期反射のスペクトルをフィルタする。
唯一の必要な仕事は、反射の方位と高度をベクトル化す
るように近耳と遠耳との間に耳介間時間遅延成分を発生
させることである。これはアルゴリズム(2)に従って
行うべきである。
効果は少ないが、若干の応用において耳介間時間遅延
の代わりに耳介間振幅差を用いることができる。以後の
早期遅延の正確な時間遅延、振幅および方向ならびにモ
デル化された不連続反射の数は、性質がすこぶる複雑で
あり、完全には予測できない。
第22図および第23図に示される通り、環境のサイズに
より異なる早期反射が作られる。第22図は小さな部屋に
共通する高密度の反射を表わし、第23図は不連続反射が
より長い伝搬通路を取るより大きな部屋の一段と現実的
な反射を表わす。
第22図および第23図の反射の線形時間反射は、最適の
順序正しい反射を意味するものでない。現実の部屋モデ
ル化のようなある応用は、無視できないほどより無秩序
にかつ「束ねられた」反射時間を生じると思われる。
早期反射成分の密度および方向の正確なモデル化は技
術の応用に大きく左右される。例えば、録音産業の応用
では、直接音が置かれている音響環境の良好な意味を伝
えることが望ましい。与えられた音響環境内での反射の
モードは、内部の形状、音源から聴取者までの配向、お
よび音響減衰要素に大きく左右される。明らかに、シャ
ワー室の音響はコンサート・ホールに比べて早期反射密
度およびレベルが高い。建築物音響モデル化の実務者た
ちは、早期反射発生装置に用いるのに適した早期反射成
分の正確な時間遅延、方向、振幅などを完全にモデル化
することができる。産業内部で実行されるものは、正し
い早期反射の時間順序を達成する手段として鏡像反射源
モデルを使用する。航空電子表示装置のような他の応用
では、現実の音響環境のかかる正確なモデルを作る必要
はないかもしれない。実際には、最大の「広がり」の認
知を作るほうが重要かもしれない。
要するに、早期反射期間中に横方向から(聴取者の側
から)反射されるエネルギーが大きいほど、大きな「広
がり」が聴取者によって知覚される。「広がり」の適正
化は複雑であり、早期反射の方向に左右される。したが
って、できるだけ多くの横方向化を持つ−大きな耳介間
時間遅延(最大0.67ミリ秒)により最も良く作られた−
早期反射を発生させることが、「広がり」と空間効果を
作るのに重要である。
早期反射における横方向のエネルギー部分が強いほ
ど、空間効果は大きく、したがって早期横反射の指示は
第2信号処理チェーンのこの素子の多数の応用について
少しばかり重要である。早期反射の重要性に関して最も
重要なことは、直接音像の「頭外定位」を作ることであ
る。早期反射エネルギー部分によって作られる「広が
り」および環境を感覚せずに、聴取者の脳は直接音の基
準を感覚しないように思われる。頭外定位を良好に作る
ために直接音エネルギーを越えることは早期反射エネル
ギーでは普通の出来事である。したがって、頭外定位を
「支持する」早期反射エネルギーの部分がなくても、聴
取者は、特に音再生にヘッドホンが使用されるとき、直
接音を方向のベクトルとして知覚するが、残念ながら奥
行については「頭の上の右」として知覚する。したがっ
て、早期反射のモデル化および直接音像の頭外定位を作
る場合のその重要性は、正しい表示を作る上に決定的で
ある。
いま第20図をもっとよく見れば、頭外定位キュー・ス
テップを実行する装置が示されている。入力端子110か
らのオーディオ入力信号は、直列に接続されている複数
個の時間遅延回路(TD)118から成る頭外定位発生器116
(「OHL GEN」)に供給される。各時間遅延回路118の遅
延量はオーディオ位置制御コンピュータ200によって制
御される。各時間遅延回路118の出力は、次の後続時間
遅延回路118の入力に接続されるほか、別の対の耳介間
時間遅延回路120,122;124,126;128,130;および132,134
の入力に接続されている。120〜134の耳介間時間遅延回
路の対は、第7図の回路104と事実上同様に作動して方
位キュー、すなわち耳介間時間遅延を、端子110におけ
る信号入力ならびにそれぞれの遅延ユニット120〜134か
らの出力の各遅延型に与える。オーディオ位置制御コン
ピュータ200は各遅延ユニット対に関してアルゴリズム
(2)により計算された時間遅延をダウンロードする。
しかし遅延は各遅延ユニット対に関してランダムである
ことが望ましい。かくて例えば、第1遅延ユニット118
の出力は遅延ユニット120,122によってそれに与えられ
た方位キューを有し、それは聴取者の一番左から来るよ
うに思われる(すなわち遅延ユニット120はどんな遅延
もなしに遅延ユニット122を通過した信号に比較される
その信号入力に0.67ミリ秒の遅延を加える)が、第2時
間遅延ユニット118の出力は遅延ユニット124および126
によりそれに与えられた一番右のキューを有する(すな
わち遅延ユニット126はそれを通る信号に0.67ミリ秒の
遅延を加えるが遅延ユニット124は遅延を加えない)。
遅延ユニット120,124,128および132の出力は測定およ
び加算接続部136に供給される。遅延ユニット122,126,1
30および134の出力は測定および加算接続器138に供給さ
れる。接続部136および138の出力はそれぞれ、これから
説明する機能を有する焦点制御回路140の対応する入力
に供給される左(L)および右(R)信号である。
第2信号処理チェーンの第2素子は、直接音像の所望
の「焦点」を保つように早期反射のエネルギー・スペク
トルを変えている。第24図に見られる通り、早期反射成
分が低周波スペクトルのエネルギーを供給するようにフ
ィルタされるならば、早期反射によって作られる「広が
り」の知覚は音場による「エンベロープ(包囲)」の認
識を与える。早期反射スペクトルが中間周波数成分を含
むならば、直接音は横方向に拡散されて「焦点ぼけさ
れ」たり広げられる。その上、ますます高音成分が含ま
れるにつれて、像はますます横方向に引かれて全く像の
形が変わる。したがって、早期反射スペクトルを変える
ことにより(特に低減フィルタで)、直接音像は自由に
影響を受けてコヒーレント定位音から広がった像に変わ
る。
再び第20図から、焦点制御回路140は加算接続部136お
よび138のL信号出力ならびにR信号出力をそれぞれ供
給される2個の可変帯域フィルタ142および144から成っ
ている。フィルタ142および144によってそれぞれの出力
リード146ならびに148に送られる周波数帯は、オーディ
オ位置制御コンピュータ200によって制御される。かく
てLおよびR出力を帯域フィルタして周波数成分を250H
z±200Hzに制限することにより、エンベロープメントの
キューが与えられる。周波数成分が1.5KHz±500Hzに制
限されるならば、音源広げのキューが与えられ、また4K
Hz以上に制限されれば、変えられた像のキューが与えら
れる。
録音産業の応用における焦点制御器140の目的の一例
として、「より豊かな音」の像を少し広げることが望ま
しいことがある。こうするために、オーディオ位置制御
コンピュータ200によりフィルタ142および144は低周波
数スペクトルとのエネルギーを主として通す。航空電子
表示装置では、厳しい方位精度のより細かい「焦点」を
保つことが一段と重要である。かかる応用では、オーデ
ィオ位置制御コンピュータ200によりフィルタ142および
140は低周波エネルギーを通さない。
もちろん、焦点制御が変更されると、早期反射エネル
ギー部分も変わる。したがって、第1図のエネルギー密
度混合器168は、正しい空間印象および頭外定位エネル
ギーの比を保つように、オーディオ位置制御コンピュー
タ200により再調節する必要がある。第1図および第26
図に示されるようなエネルギー密度混合器168は各チャ
ンネル内で別々にレシオメータ(ratiometric)混合を
行い、右耳情報を左耳情報表示成分から分離するように
必ず保つ。
早期反射、および特に早期横反射を発生させ、さらに
第2信号処理チェーンによって帯域幅を集束させると、
エネルギー密度混合器168で混合される直接音に関して
時間的に遅延されるエネルギーが作られる。「集束され
た」早期反射の追加は、聴取者用の「広がり」および頭
外定位の知覚を作る。
オーディオ信号の3次元定位知覚を作るのに用いられ
る第1図の第3信号処理通路は反響を作る。第2図およ
び第6図は、直接音および現実の音響環境内に作られる
早期反射に関する反響の概念を示す。聴取者は音源から
ある距離で、まず原音を、すなわち第1信号処理通路で
モデル化されたような直接音を聴く。時間が続くにつれ
て、早期反射の形の2次エネルギーは、その表面から反
射されてから順序正しい形で音響環境から戻る。聴取者
は音響環境の認知像を構成する、それぞれの方向、振
幅、品質および伝搬時間に関して2次反射を感知するこ
とができる。反射されたすべての成分について、音響環
境内の1つまたは2つの反射後、この2次エネルギーは
音響環境内で戻る反射エネルギーの方向および反射エネ
ルギーの順序によって極端に拡散するようになる。聴取
者は個々の反射エネルギーの方向を感知することが不可
能になり、エネルギーは四方から来ているように感知さ
れる。これは反響として知られる第3エネルギーであ
る。
心理音響学の分野および実用上の心理音響装置の製造
に従事した者は、第1図の第3信号処理チェーンの第1
素子に適した反響発生器の設計および製造に関する適当
な知識を有する。しかし、反響発生器の出力段に課され
るべき必要な制御がある。反響器の出力は、その反射す
るエネルギーの方向および順序について、できるだけコ
ヒーレントであってはならない。この場合もまた、反射
成分の方向ベクトルは、第1図の全直接音信号処理チェ
ーンのように複雑にモデル化することができる。
しかし実際には、処理経済のためにまた実際の心理音
響学に関して、モデル化をそう複雑にする必要がないの
は、第1図の第3信号処理チェーンの次の素子、すなわ
ち焦点制御器162が前/後スペクトル・バイアスまたは
高度ノッチ・キューを不要にするだけ反響のスペクトル
をしばしば厳しくフィルタするからである。反響発生器
の出力における唯一の必要な仕事は、到来エネルギーの
方向をベクトル化するように近耳と遠耳との間に耳介間
時間遅延成分を作ることである。
耳介間時間遅延による方向のベクトル化は、正確な反
射方向のモデル化およびそれらの反射のベクトル化のよ
うな、極めて複雑な方法でモデル化され;またそれは例
えば反響発生器の出力における簡単な遅延素子によって
多数の疑似ランダム耳介間時間遅延を作ることによって
簡単にモデル化される。かかる遅延は遠耳で0〜0.67ミ
リ秒の範囲でランダムまたは疑似ランダムなベクトルを
作ることができる。
いま第25図から、反響および深さ制御回路150は、端
子110で信号入力の遅延および再遅延型である複数個の
信号を出力する、ヤマハ・モデルDSP−1効果プロセッ
サのような、反響器152を含む。2つの出力だけが図示
されているが、言うまでもなく、使用される反響器の特
定なモデル次第でさらに多くの出力が考えられる。反響
器152の各出力は別々の遅延ユニット154または156に供
給される。左遅延ユニット154の出力は可変帯域フィル
タ158の入力に接続され、また右遅延ユニット156の出力
は可変帯域フィルタ160の入力に接続されている。
反響器152および遅延ユニット154,156はオーディオ位
置制御コンピュータによって制御される。遅延ユニット
154,156の目的は耳介間時間遅延を導入することによっ
て方向をベクトル化することである。上述の通り、拡散
されている第3エネルギーの知覚を作るように到来する
成分の方向をランダムな形でベクトル化することが重要
である。かくてコンピュータ200は、遅延時間の量を絶
えず変化させている。耳介間時間遅延は方向をベクトル
化する最も適当な手段であるが、若干の応用では上述の
通り耳介間振幅差を使用するほうが適当かもしれない。
適当な反響発生器の出力に関する標準の反響減衰曲線
(平均)において、反響時間はレベルの60db減衰によっ
て測定され、かつ実際には0.1〜15秒にわたることがあ
る。音響環境の表面から反射される反響エネルギーは、
反射通路伝搬時間が短い小さな環境で高い反響密度を有
するが、大きな環境での反響の密度は個々の長い反射伝
搬通路により低くなる。このパラメータはモデル化され
る音響環境に従って変化する必要がある。
真の音響環境において反響と共に起こる傾向があるの
は減衰作用対周波数である。音響エネルギーが真の表面
から反射されるごとに、そのエネルギーのある部分は熱
として消失され、エネルギー損がある。しかし、エネル
ギー損はオーディオ周波数スペクトルにわたって一様で
はなく、低周波音はほぼ完全に反射される傾向があり、
高周波エネルギーは繊維状の物質などによってはるかに
容易に吸収される傾向がある。これは低周波数よりも高
周波数でより短い反響の減衰時間を作る傾向がある。さ
らに、空中を進行する音の伝搬損は大きな音響環境内の
反響の高低両周波数成分の損失を招くことがある。実際
に、反響減衰要素のパラメータは一段と厳格な制御下に
高周波成分を保つように有利に調節して、より良い「焦
点」を得ることができる。
可変時間遅延ユニット154,156の出力は直接音の焦点
制御を達成するようにフィルタされる。再び第25図か
ら、このフィルタ動作は焦点制御装置162を構成する可
変帯域フィルタ158,160によって達成される。オーディ
オ位置制御コンピュータ200は、フィルタに所望の帯域
周波数を選択させる。帯域フィルタ158,160の出力164,1
66はそれぞれ、左(L)および右(R)信号として混合
器168に供給される。
この焦点制御段162は、早期反射が終ったときに反響
成分などのスペクトル減衰要素に関して反響開始時間次
第で不要となることがある。しかし一般には、反響エネ
ルギーのスペクトル内容を含むことが有利と思われる。
直接音による焦点制御の利点は前述の通りである。
本装置の1つの重要な要素は、音響環境内の直接音像
の深さ知覚制御である。反響環境内に音源が聴取者に関
して深く置かれるほど、早期反射および反響エネルギー
に比べて直接音の振幅が低くなる。
直接音が聴取者からの距離の倍加により6dbだけ振幅
を減少させる傾向がある。直線目盛では、遅延は遠ざか
る距離の逆二乗に比例する。音源の全エネルギーは聴取
者に直接届かないが、環境内のこれらのエネルギーの反
射は時間について同じレベルまで積分する傾向がある。
したがって心理音響学的に、聴取者の心は距離を決定す
る際に直接音と早期反射および反響成分とのエネルギー
比に気づく。さらに詳しく説明すれば、音源が聴取者か
ら深く反響環境内に移行すると、聴取者は直接音が近い
ときは、直接音の大きさによって「かき消されている」
早期反射及び残響エネルギーを持つものを音響心理学的
に求め、直接音が若干離れた位置にあるときに直接音を
かき消していた反射音をもっぱら求めるようになるであ
ろう。
第1図のエネルギー密度混合器168は、直接音エネル
ギー、早期反射エネルギーおよび反響エネルギーの割合
を変えて、錯覚による環境内の深さに直接音の所望位置
を作るのに使用される。反射成分に対する直線音の正確
な割合は、深さの配置を決定する実験によって最もよく
定められるが、一般にそれは深さの増加により単調な減
少機能を保つ。
いま第26図から、3対の電位差計170,172;174,176;お
よび178,180から成る混合器168がその作動を説明する目
的で図示されている。実際の場合には、混合器は同じ結
果を生じるように作られた測定加算接合部または可変利
得増幅器によって構成されることがある。電位差計170,
172;174,176;178,180はそれぞれ回路地気と別の出力11
2,114;146,148;164,166との間に接続されている。各対
の電位差計は手動制御またはオーディオ位置制御コンピ
ュータ200の制御を受けて、共通は移動し得るように機
械的に共に結合されたそれぞれのワイパ・アームを備え
ている。電位差計170,174および178のワイパ・アーム
は、装置の左両耳出力信号を構成する出力186を有する
加算接合部182で加算される。電位差計172,176および18
0のワイパ・アームは共に電気接続されて、装置の右両
耳出力信号184を構成する。作動の際、電位差対の相対
位置は錯覚による環境内の深さに直接音の所望位置を作
るように、早期反射(リード146および148)に比例する
直接音エネルギー(リード112および114)と、反響エネ
ルギー(リード164および166)との比を選択調節するよ
うに変えられる。
深さ配置の2次現象がある−直接音像が錯覚による環
境内にさらに深く置かれるにつれて、その位置の正確な
定位は原点でさらに拡散するようになる。したがって、
直接音が反響場にいる聴取者からさらに遠くなるほど、
それは反響場と同様にその原点に関しますます拡散する
ようになる。
上述の通り、前のキュー・ユニット100,102,104,116,
140,150,162および168はすべてオーディオ位置制御コン
ピュータ200の制御を受けて作動するが、同コンピュー
タ200は例えばプログラム式マイクロプロセッサである
ことができ、メモリに記憶された所定のパラメータの表
からオペレータにより選択されたこれらの各キュー・ユ
ニットの所要セッティングを簡単にダウンロードする。
オペレータの選択は記録媒体に記録されたプログラムに
よりまたはコントロール202,204および206により相互作
用的に、オーディオ位置制御コンピュータ200に入力す
ることができる。
結局、リード186および188による混合装置168からの
両耳信号出力は、例えば聴取者の両側に置かれることが
望ましいスピーカまたはイヤホン190および192により可
変再生されるが、通常の応用では信号はまず多くの他の
両耳信号と共に録音され、次に例えばレコード、テー
プ、サウンド・フィルムまたは光ディスクを作るために
両耳録音テープにマスターされる。別法として、両耳信
号は例えばステレオFM受信機またはステレオ・テレビジ
ョン受像機のようなステレオ受信機に送信される。次
に、言うまでもなく、スピーカ190および192はこれらの
在来式オーディオ再生法および装置を記号で表わしてい
る。さらにスピーカ190および192の2個だけが示されて
いるが、他の実施例ではもっとも多くのスピーカが使用
される。そのような場合、聴取者の片側にあるスピーカ
はすべて両耳信号の同じ信号を供給されるものとする。
いま第27図から、さらにもう1つの実施例が開示され
ている。この実施例は群衆すなわち人の群れの音を再生
する両耳信号を作るような、特別の応用を有する。この
実施例では、1対の全指向性すなわちカージオイドマイ
クロホン196および198が人間の頭の幅にほぼ相当する約
18cmだけ隔てて置かれている。マイクロホン196および1
98はこれらの位置で音を変換して、第1図および第20図
に示されかつプライムのない同じ参照数字で識別された
その相対物と同じ方法で構成・制御されている前/後定
位装置100′,100″ならびに別の高度定位装置102′,10
2″から成る別々な直接音処理チャンネルの対応する電
気入力信号を作る。
作動の際、マイクロホン196,198に達する音は既に横
方向の早期反射、反響を含み、音が作られるマイクロホ
ン196,198を取巻く実際の環境の影響により集束され
る。マイクロホンの間隔はLおよびR出力信号間に耳介
間時間遅延を作る。この実施例は本明細書の始めに説明
された先行技術の人体測定装置に似ているが、ただし前
/後および高度キューは電子的に与えられる。この種の
先行技術のモデル装置では、前/後キューまたは高度キ
ューを変えるために、キューを与えるモデル耳をマイク
ロホンの周囲に作る必要があった。同じく前述の通り、
かかる先行技術の方法は面倒であっただけではなく、し
ばしば他の所望キューから除外された。この実施例は、
前後および高度キューを速かにかつ容易に選択させる。
本装置は例えばステレオ・テレビジョンの場合に、テレ
ビジョン視聴者の後ろにあるように視聴音を作る。これ
は、生の視聴者の前面に隔置されたマイクロホン196お
よび198を置き(または視聴者の前に置かれたかかるマ
イクロホンから取られるステレオ録を使用し)、別々の
前/後定位装置100′と100″および高度定位装置102′
と102″を用いて音を別々に処理し、そして所望の位置
キューを例えば第1図のスピーカ190および192のような
ステレオ・テレビジョン・スピーカ間に正しく置かれた
聴取者の後方の少し高い所に与える、ことによって簡単
に行われる。聴取者はそのとき自分がテレビジョン視聴
音の前面に座っているかのように音が聴える。
本発明は好適な実施例について図示されかつ説明され
たが、本発明に関連する当業者にとって明らかないろい
ろな変更および変形が、本発明の主旨および範囲内にあ
ると思われる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の回路のブロック図、第2図から第6図
までは音源により作られる異なる種類の音、すなわち直
接音、早期反射音および反響を説明するのに用いる図、
第7図は第1図に示された実施例の直接音チャンネル処
理部分の詳細なブロック図、第8図および第9図は前後
キューを説明するのに用いる図、第10図から第12図まで
は高度キューを説明するのに用いる図、第13図から第17
図までは方位キューの耳介間時間遅延の原理を説明する
のに用いる図、第18図は頭の運動の種類を示す図、第19
図は耳介間振幅差を用いて方位キューを示す図、第20図
は第1図に示された実施例の早期反射チャンネルの詳細
なブロック図、第21図から第24図までは早期反射をキュ
ーとして説明するのに用いる図、第25図は第1図に示さ
れた実施例の反響チャンネルの詳細なブロック図、第26
図は第1図に示された実施例のエネルギー密度混合器部
分の詳細なブロック図、第27図は本発明のなおもう1つ
の実施例のブロック図である。 主な符号の説明: 110……入力端子;100,102,104……直接音チャンネル;11
6,140……早期反射チャンネル;150,162……反響チャン
ネル;168……混合器;190,192……スピーカ;194……頭位
置帰還装置;200……オーディオ位置制御コンピュータ

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】聴取者に音の位置の錯覚を選択的に与える
    3次元聴覚表示装置であって、 少なくとも1つの多周波数成分、すなわち1又は2以上
    の音信号を表わす電子入力信号を受信する装置と、 前記入力信号の一定の周波数成分の振幅を増大させると
    同時に、前記入力信号の他の周波数成分の振幅を減衰さ
    せて、前記信号の音源が聴取者の前後いずれかに置かれ
    ているという錯覚を選択的に与え、かつそれによって前
    後キューと共に前記入力信号を出力する前後定位装置
    と、 可変ノッチフィルターを含み、前記前後定位装置に接続
    された高度定位装置であって、音源位置の所望の高度に
    対応する前記前後キュー信号の周波数成分にスペクトル
    ノッチを作り、これにより、前記信号の音源が聴取者に
    対して特定の高度にあるという錯覚を与え、かつそれに
    よって前後キューおよび高度キューが与えられた信号を
    出力する高度定位装置と、 前記高度定位装置に接続されて、前記高度定位装置から
    の前記前後および高度キューが与えられた信号出力に対
    応する2つの出力信号を発生する方位角定位装置であっ
    て、前記2つの出力の1つがある選択された時間だけ他
    の出力に対して遅延されて聴取者の左又は右に音源の見
    かけの位置を移動させ、該方位角定位装置がさらに聴取
    者に対する音源の見かけの高度の増加に伴って前記時間
    遅延を減少させる高度調節装置を含み、該方位角定位装
    置が前記前後定位装置および高度定位装置と直列に接続
    されている、前記方位角定位装置とを含む3次元聴覚表
    示装置。
  2. 【請求項2】前記高度調節装置が下記の関数により時間
    遅延を変えることを特徴とする請求項1記載の3次元聴
    覚表示装置: Tdelay=(4.566・10-6・(arcsin(sin(Az)・cos(E
    l)))) +(2.616・10-4・(sin(Az)・cos(El))) ただし、AzおよびElはそれぞれ聴取者に対する音源の方
    位および高度の角度である。
  3. 【請求項3】前記入力信号に対応する多重遅延出力信号
    を出力する頭の外側に位置を決定する頭外定位装置と、
    前記入力信号に対応する残響信号を出力する残響装置
    と、前記頭外定位装置、残響装置および両耳信号を作る
    前記方位角定位装置からの前記2つの出力信号の出力を
    組み合わせて振幅を調整する混合器と、をさらに含むこ
    とを特徴とする請求項1記載の3次元聴覚表示装置。
  4. 【請求項4】両耳信号を可聴音に変える変換装置をさら
    に含む、ことを特徴とする請求項3記載の3次元聴覚表
    示装置。
  5. 【請求項5】前記方位角定位装置が0〜0.67ミリ秒の間
    2つの出力信号の1つを他の出力信号に対し選択的に遅
    延させる、ことを特徴とする請求項1記載の3次元聴覚
    表示装置。
  6. 【請求項6】前記残響装置が、前記入力信号に対応する
    が0.1〜0.5秒の範囲内で遅延された出力信号を選択的に
    出力する、ことを特徴とする請求項3記載の3次元聴覚
    表示装置。
  7. 【請求項7】前記頭外定位装置または前記残響装置の出
    力の少なくとも1つを供給された少なくとも1つの集束
    装置であって、前記供給された出力を選択的に帯域フィ
    ルタして、周波数成分を250Hz±200Hzに制限してエンベ
    ロープメント(envelopment)のキューを与え、1.5kHz
    ±500Hzに制限して音源ひろがりのキューを与え、かつ4
    kHz以上に制限して変位像キューを与える集束装置をさ
    らに含む、ことを特徴とする請求項3記載の3次元聴覚
    表示装置。
  8. 【請求項8】前記頭外定位装置が前記角多重遅延出力信
    号について別の、選択された耳介間の時間遅延を導く装
    置をさらに含む、ことを特徴とする請求項3記載の3次
    元聴覚表示装置。
  9. 【請求項9】前記入力信号が直接音信号を表わす、こと
    を特徴とする請求項3記載の3次元聴覚表示装置。
  10. 【請求項10】聴取者に音の位置の錯覚を選択的に与え
    る聴覚表示装置であって、少なくとも1つの多周波数成
    分、すなわち1又は2以上の音信号を表わす電子入力信
    号を受信する装置と、 約392Hzおよび3605Hzに中心周波数を有するバイアス帯
    を選択的に増大させると同時に、約1188Hzおよび10938H
    zに中心周波数を有するバイアス帯を減衰させて信号に
    前記キューを導き、また、約392Hzおよび3605Hzに中心
    周波数を有するバイアス帯を選択的に減衰させると同時
    に、約1188Hzおよび10938Hzに中心周波数を有するバイ
    アス帯を増大させて電子入力信号に後部キューを導き、
    これにより、前後キュー信号を出力する前後定位装置
    と、 可変ノッチフィルターを含み、前記前後定位装置に接続
    された高度定位装置であって、音源位置の所望の高度に
    対応する前記前後キュー信号の周波数成分にスペクトル
    ノッチを作り、これにより、前記信号の音源が聴取者に
    対して特定の高度にあるという錯覚を与え、かつそれに
    よって前後キューおよび高度キューが与えられた信号を
    出力する高度定位装置と、 を含むことを特徴とする聴覚表示装置。
  11. 【請求項11】前記前後定位装置が有限インパルス・フ
    ィルタを含む、ことを特徴とする請求項1又は10記載の
    装置。
  12. 【請求項12】前記高度定位装置が6KHzから12KHzの範
    囲内の選択された周波数成分を減衰させて聴取者の耳に
    対しそれぞれ−45゜から+45゜の範囲内の高度キューを
    与える、ことを特徴とする請求項1又は10記載の装置。
  13. 【請求項13】1対の前後定位装置および1対の高度定
    位装置をさらに含み、またほぼ人間の頭の幅だけ隔置さ
    れた1対のマイクロホンであって、前記各マイクロホン
    が前記前後定位装置の別々の1つに加えられる別々の電
    子入力信号を作り、それによって前記1対の高度定位装
    置の出力が両耳信号を構成する1対のマイクロホンをさ
    らに含む、ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか
    に記載の装置。
  14. 【請求項14】聴取者に音定位の錯覚を選択的に与える
    3次元聴覚表示を作る方法であって、 少なくとも1つの多周波数成分、すなわち少なくとも1
    つの音信号を表わす電子入力信号を受信し、かつ該入力
    信号の一定の周波数成分の振幅を増大させると同時に、
    前記入力信号の他の周波数成分の振幅を減衰させて、前
    記音源が聴取者の前後いずれかに置かれているという錯
    覚を聴取者に与える前後キュー信号を選択的に生成する
    前後定位段階と、 音源位置の所望の高度に対応する前記前後キュー信号の
    周波数成分にスペクトルノッチを作り、これにより、前
    記信号の音源が聴取者に対して特定の高度にあるという
    錯覚を与える前後および高度キュー信号を生成する高度
    定位段階と、 前記前後および高度キュー信号に対応する2つの出力信
    号を発生させ、聴取者の左又は右に見かけの音源を移動
    するように選択された時間の周期だけ前記出力信号の1
    つを他方に対して遅延させ、かつ聴取者に対する音源の
    見かけの高度の増加に伴い前記時間遅延を減少させて前
    記前後および高度キュー信号に方位角のキューを与える
    方位角定位段階とを含む、 3次元聴覚表示を作る方法。
  15. 【請求項15】聴取者に音定位の錯覚を選択的に与える
    聴覚表示を作る方法であって、 少なくとも1つの多周波数成分、すなわち少なくとも1
    つの音信号を表わす電子入力信号を受信し、かつ、約39
    2Hzおよび3605Hzに信号の中心周波数を有するバイアス
    帯を選択的に増大させると同時に、約1188Hzおよび1093
    8Hzに中心周波数を有するバイアス帯を減衰させ、ま
    た、約392Hzおよび3605Hzに信号の中心周波数を有する
    バイアス帯を選択的に減衰させる同時に、約1188Hzおよ
    び10938Hzに中心周波数を有するバイアス帯を増大させ
    て前記信号の音源が聴取者の前後いずれかに置かれてい
    るという錯覚を聴取者に与える前後キューを選択的に生
    成する前後定位段階と、 音源位置の所望の高度に対応する前記前後キュー信号の
    周波数成分にスペクトルノッチを作り、これにより、前
    記信号の音源が聴取者に対して特定の高度にあるという
    錯覚を与える高度定位段階とを含む聴覚表示を作る方
    法。
  16. 【請求項16】前記高度定位を行う段階が、6KHz乃至12
    KHzの範囲内の選択された周波数成分を減衰させて聴取
    者の耳に対してそれぞれ45゜乃至+45゜の範囲内の高度
    キューを与える、ことを特徴とする請求項14又は15記載
    の方法。
  17. 【請求項17】さらに、ほぼ人間の頭の幅の距離だけ隔
    置された位置で受信された音波を別の入力信号に変換す
    る段階と、該入力信号の各々を別々に前後定位および高
    度定位を行う段階とを含む、ことを特徴とする請求項14
    又は15記載の方法。
  18. 【請求項18】前記入力信号が直接音を表わす、ことを
    特徴とする請求項14又は15記載の方法。
  19. 【請求項19】前記入力信号に対応する多重遅延信号を
    発生させることによって頭外定位を行う段階と、 前記入力信号に対応する残響信号を発生させることによ
    って残響および深さを制御する段階と、 前記多重遅延信号、残響信号および2つの出力信号を組
    み合わせて振幅を調整することよって両耳信号を発生す
    る両耳信号発生段階とを含む、 ことを特徴とする請求項16記載の方法。
  20. 【請求項20】さらに、前記両耳信号を可聴信号に変換
    する段階を含むことを特徴とする請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】前記残響を作る段階が、前記入力信号に
    対応するが0.1乃至15秒の範囲内で遅延された信号を発
    生する段階を含む、ことを特徴とする請求項19記載の方
    法。
  22. 【請求項22】前記方位角定位を求める段階において、
    前記時間遅延が下記の関数により決定されることを特徴
    とする請求項14記載の3次元聴覚表示を作る方法: Tdelay=(4.566・10-6・(arcsin(sin(Az)・cos(E
    l)))) +(2.616・10-4・(sin(Az)・cos(El))) ただし、AzおよびElはそれぞれ方位および高度の角度で
    ある。
  23. 【請求項23】前記方位角定位を行う段階が、2つの出
    力信号の1つを他の出力信号に関して0乃至0.67ミリ秒
    選択的に遅延させる、ことを特徴とする請求項14記載の
    3次元聴覚表示を作る方法。
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