JP2547397Y2 - 高弾性ゴムクローラ - Google Patents

高弾性ゴムクローラ

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JP2547397Y2
JP2547397Y2 JP1990019041U JP1904190U JP2547397Y2 JP 2547397 Y2 JP2547397 Y2 JP 2547397Y2 JP 1990019041 U JP1990019041 U JP 1990019041U JP 1904190 U JP1904190 U JP 1904190U JP 2547397 Y2 JP2547397 Y2 JP 2547397Y2
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rubber
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crawler
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JP1990019041U
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祐作 加藤
剛 内山
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福山ゴム工業 株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は移動式の作業機械に装着するゴムクローラに
関する。
(従来の技術) 従来のゴムクローラは、本体を天然ゴムからなる加硫
ゴムで構成し、第1図A及びBに示す如く金属製の芯金
2をゴムクローラ本体1内の周方向に一定間隔で埋設
し、当該芯金2の接地側に多数のスチールコード3を配
列して埋設し(スチールコード3は、駆動輪との係合孔
Hの両側に振り分け、且つ芯金2の翼部2bの下部に層状
に埋設してある)、更にゴムクローラ本体1の接地面側
には上記加硫ゴムよりなる接地ラグPを突設してなる。
このさい芯金2及びスチールコード3を埋設する理由
は、加硫ゴムで構成した本体が柔軟で伸び易いため、巾
方向及び周方向に対し補強材を埋設して剛性を付与する
必要があるためである。
一方、ゴムクローラ本体の内周側(反接地側)と外周
側(接地側)のゴム質を硬、軟に異ならしめたものが特
開昭56−90776号公報で知られている。
他方、ゴムクローラ本体をウレタンエラストマーで作
成することは特開平1−182182号公報で知らされてい
る。
(考案が解決しようとする課題) ゴムクローラは鉄クローラと比べて数々の利点が認め
られており、特に接地ラグがゴム質であるため舗装路面
を損傷しない点で多用されて来た。
しかしながら、前記のようにゴムクローラ本体内に剛
性を付与するべく多数の芯金やスチールコードなどを埋
設することを必要とするのであり、従って重量が大とな
るほか、しかもなお芯金のない部分では剛性が不足する
ためクローラ外れが比較的頻繁に起り易いのである。
一方、特開昭56−90776号公報のごとくゴムクローラ
本体の内周側と外周側のゴム質を異ならしめただけのも
のでは、未だ充分な上記問題点の解決とはならず、また
耐久性の点でも問題がある。
他方、特開平1−182182号公報のごとくゴムクローラ
全体をウレタンゴムで構成したものは高弾性、高剛性で
あるため上記欠点を解決するように思えるのであるが、
クローラ全体が高剛性となると、全体長で曲がり難い
ものとなることから駆動輪等との巻き付きが困難となっ
て駆動力の伝達に支障を生ずるなどの問題が生ずる、
該巻き付き部分(巻回部)において外周側となるほど大
なる伸長歪みが生じるものとなることから、この歪みに
よる疲労が内部に蓄積されて駆動輪と係合する部分が折
れたり、係合孔Hの側端方向に亀裂が入って切断したり
する。(ウレタンゴムは伸長歪みに対して耐久性に乏し
く、圧縮歪みに対しては優れている) なお、上記巻回部における伸長歪みを低減するために
ウレタンゴムの硬度を少し低くすると、ゴムクローラが
全体で伸びるものとなってクローラ外れなどの欠陥を生
じるものとなるのである。
(課題を解決するための手段) 本考案は上記問題点を解決せんとするものであって、
その特徴とするところはクローラ走行装置における駆動
輪及び遊動輪に巻回装着されるゴムクローラであって、
内部中央に転輪や遊動輪の外れ防止のために一定間隔で
突出形成する一対の角状突起を含む内周層をウレタンゴ
ムで、これと反対する接地面側のラグを含む外周層を天
然ゴム又は合成ゴム或は天然ゴムと合成ゴムとの混合ゴ
ムなどの加硫ゴムで異ならしめ、且つ上記内周層と外周
層のいずれか片方の境界近く、或は内周層と外周層の境
界近くの双方に補強材を周方向へ連続した層状に埋設し
た構成となし、上記駆動輪及び遊動輪への巻回部におい
て内周層の各部に対し伸長歪みを生ぜしめない構成とな
すことにある。
(作用) 本考案によるゴムクローラは、クローラ本体をその
厚さ方向で内周層と外周層とに区分し、内周層をウレタ
ンゴムで構成したためクローラ本体の角状突起を含む内
周層全体が高剛性のものとなってクローラ外れの生じ難
いものとなるのであり、且つ外周層を天然ゴム等よりな
る加硫ゴムで構成したため、接地面側のラグを含む外周
層全体が柔軟性となって内周側へ曲がり易いものとな
る。内周層及び外周層の境界面付近の内周層又は外周
層のいずれか一方もしくは両側に対し、高強度の補強材
を埋設してあるため、伸張しない層が形成されて脱輪を
防止する。補強材を内周層に埋設したものでは内周層
が補強されて係合孔付近に於ける亀裂や損傷が減少する
ものとなる。
(実施例) 第2図において10aはウレタンゴムよりなる内周層、1
0bは天然ゴム等の加硫ゴムよりなる外周層である。この
さい11,11は内周層10aの中央箇所に一定間隔で突設させ
た一対の角状突起であって、駆動輪や遊動輪が外れない
ように案内されるためのものでウレタンゴムで一体に成
型されてなる。また12は駆動輪の爪が嵌入されるための
係合用切欠である。これに対し13は外周層10bの接地側
へ突出したラグ、14は上記内周層10aとの境界面K近く
に埋設した補強材であって、専ら炭素繊維、ポリアリレ
ート繊維その他の高強度及び高弾性率であって殆ど伸び
ない繊維で織られた布が使用されるが、ナイロンやポリ
エステル繊維の如く高強度ではあるが、、上記炭素繊維
などと比較すると弾性率の点でやや劣るものも使用する
ことができる。なお、これら織布は上記各種繊維の単独
或は組み合わせとなした繊維コードを引き揃えて埋設す
るようになしても良い。
本考案において高強度の補強材14の作用効果はクロー
ラ本体内部に埋設されることにより駆動輪等との巻回部
においても伸長しない層を形成することにあり、従って
上記巻回部において補強材14の内周側は圧縮され、外周
側は伸長されるものとなる。
このさい補強材14の埋設位置は境界面K位置に近づけ
ることが好ましいのであって、この理由は内周層10aの
ウレタンゴムは繰り返し圧縮に対して耐久性が良好であ
るが、繰り返し伸長に対しては耐久性に乏しいため、内
周層10aを殆ど圧縮側に位置せしめて伸長側には存在し
ない構成とするのである。これに対し天然ゴム等の加硫
ゴムよりなる外周層10bは圧縮及び伸長のいずれに対し
ても耐久性が良好であるから問題はない。よって補強材
14の近接した境界面Kも同様に殆ど伸縮しないものとな
って殆ど歪みが生じないものとなり、又微小な歪みは補
強材14により分散されるために界面剥離等が生じ難いも
のとなるのである。
第3図は内周層10aと外周層10bの境界面を挟んでその
付近の双方に補強材14を埋設したものであって、このた
め境界面K及びその付近は更に伸縮のないものとなり、
界面剥離がないものとなる。
第4図は内周層10aに2層の補強材14を埋設した例で
あって、このさい補強材14の縦糸がクローラ周方向と交
差するように、即ちバイヤス状に工夫して埋設すること
により、より一層の補強効果を得ることができる。
第5図A、Bは本考案に係る高弾性ゴムクローラの製
造状態を示すものであって、先ず通常のゴムクローラと
同様にして上型15a及び下型15bの内部に未加硫ゴムF及
び補強材14を配置し、所定時間加熱、加圧して外周層10
bを形成し、次に同図Bに示す如く注型用上型16a及び同
下型16bの内部に外周層10bを配置して外周層10bの上部
に形成される空間S内に、注入口17から2液混合型の液
状ウレタンゴムを注入、充填したのち(このとき補強材
14を適宜配置して液状ウレタンゴムを注入、充填し、内
周層10aの内部にも補強材14を埋設させることができ
る)所定時間硬化、熟成させて内周層10aを形成し、こ
の結果外周層10bと内周層10aが合体したゴムクローラと
するのである。なお、図面で18は空気抜孔である。上記
製造にさいし、外周層10bの内周層10aに対する接着面に
対し、予め有機塩素系プライマーを塗布処理して置くこ
とができる。
本考案のゴムクローラの製造方法の別法として、初め
注型用金型により先ず内周層を成型し、次に該内周層を
未加硫ゴムと共に加硫用金型の中に配置し、プレス加硫
を行って該内周層10aの外周側に外周層10bを一体に形成
することができる。
第6図は更に他の実施例を示すものであって、内周層
10aの横巾をクローラ本体10の横巾よりも小となる寸法
として、これを外周層10b内に埋設されるようになした
ものであり、内周層10aを形成するウレタンゴムの所要
量を低減させてコストダウンの図れるものとなるほか、
左右両側端部はゴム質のため障害物が当った場合に傷が
付き難いものとなる特徴がある。
第7図Aは上記例における内周層10aの別の実施例を
示すものであって、左右側壁面の適当間隔にひれ片4aを
突設した構成となしてあり、これを同図Bに示す如く外
周層10bと合体させるようになす。該ひれ片4aの作用は
外周層10bに対し内周層10aのより強力な一体化を図るこ
とのできるものである。
上記したゴムとウレタンの物性例を示すと次の通りで
ある。
(考案の効果) 本考案のゴムクローラは圧縮側となる内周層10aが繰
り返し圧縮に対し耐久性が良好で且つ高剛性のウレタン
ゴムであるため、クローラ外れ防止に関し格別に優れた
ものとなり、芯金を省略することが出来るのであり、又
外周層10bは従来のゴムクローラと同じ圧縮及び伸張に
耐久性の優れた加硫ゴムであるため、クローラ本体の外
周側及び接地ラグが柔軟で内周側に曲がり易いものとな
って駆動輪への巻き付きが容易となり、又舗装路面を損
傷しないものとなるほか、屈曲亀裂及びカット傷の成長
の防止等に著効を示すのである。
又、内周層及び外周層の境界面K付近に補強材を配設
するため、補強材の存在によって内周層と外周層の境界
面付近に於ける急激な伸張作用の緩和が図れるようにな
り、又微小な歪みは分散されることとなって、境界面に
於ける界面剥離等が可及的に生じないようになりゴムク
ローラの耐久性が向上するほか、伸張しない層が設けら
れることとなって脱輪防止効果が高まる。
更に金属製の芯金を使用しないことから、ゴムクロー
ラ全体の重量が軽減して走行に際して省エネ化が図ら
れ、且つ走行中に於ける駆動輪や転輪等の摩擦による騒
音の減少や摩耗、振動の減少が図れるほか、芯金とゴム
の接着工程の省略や製造コスト削減等の上で著効を奏す
るものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来のゴムクローラを示すものでAは幅方向断
面図、Bは同平面図、第2図は本考案に係る高弾性ゴム
クローラを示すものであってAは幅方向断面図、Bは同
平面図、第3図及び第4図は他の例を示すもの、第5図
A、Bは本考案に係る高弾性ゴムクローラの製造説明
図、第6図は更に他の例を示すもの、第7図は上記例の
変形例でAは内周層の斜視図、同Bは全体斜視図であ
る。 1……ゴムクローラ本体、2……芯金 10a……内周層、10b……外周層 11……角状突起、14……補強材 15a……上型、15b……下型 K……境界面

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】クローラ走行装置に於ける駆動輪及び遊動
    輪に巻回装着されるゴムクローラであって、内部中央に
    転輪や遊動輪の外れ防止のために一定間隔で突出形成す
    る一対の角状突起を含む内周層をウレタンゴムで、これ
    と反対する接地面側のラグを含む外周層を加硫ゴムで異
    ならしめ、且つ上記内周層と外周層のいずれか片方の境
    界近く、或いは内周層と外周層の境界近くの双方に補強
    材を周方向へ連続する層状に埋設した構成となしたこと
    を特徴とする高弾性ゴムコーラ。
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KR101094042B1 (ko) * 2003-11-20 2011-12-19 고쿠리츠다이가쿠호진 토쿄고교 다이가꾸 크롤러벨트, 크롤러장치 및 크롤러벨트의 제조방법

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