JP2546459B2 - 質量分析装置 - Google Patents

質量分析装置

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JP2546459B2
JP2546459B2 JP3286188A JP28618891A JP2546459B2 JP 2546459 B2 JP2546459 B2 JP 2546459B2 JP 3286188 A JP3286188 A JP 3286188A JP 28618891 A JP28618891 A JP 28618891A JP 2546459 B2 JP2546459 B2 JP 2546459B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は質量分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、質量分析装置を用いてある特定
の質量数範囲(たとえば、m/zが100〜200)のイオ
ンについて定性、定量分析を行う場合には、その質量数
範囲において、分解能、測定感度、マスパターン比等の
各状態量が最適になるように装置条件を設定する必要が
ある。この装置条件の設定には、通常、オペレータがイ
オン源レンズへの印加電圧、四重極電極やマグネットへ
の印加電圧、イオン検出器への印加電圧等を調整するこ
とにより行われている。そして、調整後は、印加電圧等
の各設定値を保管しておき、前回の分析の場合と同じ測
定感度、分解能等を得るために、分析状態を再現する必
要がある場合には、先に保管しておいた各設定値を装置
に与え直すようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、質量分析を
行う場合、分析回数が増すにつれてイオン源が汚染され
たり、イオン検出器の特性が劣化するなどの経時変化が
生じる。このため、前回の分析の場合と今回の分析の場
合とで同じ電圧を印加しても、分解能等の状態量は変化
することになる。したがって、従来のように、同じ分析
状態を再現するために、印加電圧等の装置条件を同一に
設定するのは有効性に乏しく、現実には、分析を行うた
びに最適の分解能、測定感度等が得られるように、印加
電圧等の装置条件を手動で調整し直す必要があった。そ
のため、従来は、装置条件の調整に手間取るばかりでな
く、調整作業が煩雑なものとなっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した課題
を解決するためになされたものであって、質量分析時の
装置の経時変化に影響されることなく、常に最適な分析
状態が維持できるようにするものである。
【0005】そのため、本発明では、イオン源レンズへ
の印加電圧、四重極電極やマグネットへの印加電圧、イ
オン検出器への印加電圧等の各設定値に基づいて決まる
分解能、測定感度、マスパターン比等の各状態量を算出
する演算手段と、この演算手段が算出する各状態量を記
憶する記憶手段と、所定のイオン源に基づいて前記演算
手段で算出した各状態量と、前記所定のイオン源に基づ
いて前記演算手段で前回算出して前記記憶手段で記憶し
ている各状態量とが一致するように、各設定値を変更し
直す補正手段とを備えた構成とした。
【0006】
【作用】上記構成において、記憶手段には、従来のよう
に、装置条件を規定するいわば原因系となる設定値を記
憶するのではなく、その設定値に応じて演算手段によっ
て算出されるいわば結果系として分解能や測定感度等の
状態量が記憶され、分析状態を再現させたい場合には、
記憶手段に記憶された状態量を読み出し、所定のイオン
源に基づいて演算手段で算出した各状態量と、前記所定
のイオン源に基づいて前回算出して記憶手段で記憶して
いる各状態量とが一致するように、補正手段が前記各設
定値を変更し直す。したがって、質量分析計が経時変化
を起こしても状態量は変わらないので、常に、最適な分
析状態が維持できることになる。
【0007】
【実施例】図1は本発明の実施例に係る質量分析装置の
ブロック図である。
【0008】同図において、符号1は質量分析装置の全
体を示し、2は質量分析部で、本例では四重極型質量分
析計が使用される。なお、この質量分析部2には、図示
しないイオン源、イオン源レンズ、四重極電極、および
イオン検出器等が含まれている。
【0009】4は質量分析部2におけるイオン源レンズ
への印加電圧、四重極電極やマグネットへの印加電圧、
イオン検出器への印加電圧等を設定するための設定器、
6はCPUである。このCPU6は、設定器4で設定さ
れる上記の印加電圧等の各設定値に基づいて決まる分解
能、測定感度、マスパターン比等の各状態量を算出する
演算手段8と、後述のメモリ12に記憶された各状態量
に基づいて、この状態量を満足するように各設定値を変
更し直す補正手段10とを含む。
【0010】12は補正手段10で算出される状態量を
記憶する記憶手段としてのメモリ、14は補正手段10
からの補正用の制御信号に基づいて質量分析部2に所定
の印加電圧を与えるための制御部で、電圧回路や電源を
含んでいる。16は測定結果を表示するCRT等の表示
器である。
【0011】上記構成において、この質量分析装置1を
ある特定の質量数範囲(たとえば、m/zが100〜20
0)のイオンについて定性、定量分析を行うために、こ
の質量数範囲において、分解能、測定感度、マスパター
ン比等の各状態量が最適になるように装置条件を設定す
るには、予め、設定器4によって質量分析部2における
イオン源レンズへの印加電圧、四重極電極への印加電
圧、イオン検出器への印加電圧等を概略設定した後、調
整用の標準試料(たとえばPFTBA)を質量分析部2に
導入する。そして、質量分析部2での測定結果をCPU
6に取り込む。CPU6の演算手段8は、その測定デー
タを処理して、表示器16の画面上にたとえば図2のよ
うに測定結果を表示する。
【0012】図2では、標準試料のマススペクトルのピ
ークの内の代表的な3つの質量数(PFTBAではm/z
=69,219,502)のピークプロファイルp1〜p3
が表示されるとともに、その下に各設定値が表示されて
いる。
【0013】オペレータは、この表示器16の画面を観
察しながら、設定器4を操作してイオン源レンズへの印
加電圧、四重極電極への印加電圧、イオン検出器への印
加電圧等の各設定値を調整して、試料分析に最適の装置
条件を確定する。
【0014】この手動による調整が終了すると、設定器
4から調整終了指令をCPU6に与えると、演算手段8
がその分析状態を再現するに必要な状態量である分解能
Rm、測定感度Sm、マスパターン比Pを求める。
【0015】具体的には、標準試料としてPFTBAを
用いた場合、分解能Rmは、各ピークp1〜p3について、
これらの各ピークp1〜p間の質量数の差をM1〜M3、各
ピークp1〜p3の半値幅をΔM1〜ΔM3としたとき、M1
/ΔM1,M2/ΔM2,M3/ΔM3により求まる。ま
た、測定感度Smは各ピークp1〜p3でのイオン検出器か
らの信号出力レベルとして求まる。さらに、マスパター
ン比Pは、質量数69のピークp1の強度をI1、他のピ
ークp2,p3の強度をI2,I3とすると、I2/I1,I3
/I1として求まる。そして、これらの状態量のデータ
がメモリ12に格納される。
【0016】試料間での測定データを比較する必要があ
るなど、分析状態を再現させたい場合には、調整用の標
準試料(たとえばPFTBA)を質量分析部2に導入する
とともに、設定器4からCPU6に再現開始指令を与え
る。すると、補正手段10は、メモリ12に予め記憶さ
れている各状態量のデータを読み出し、これらの状態量
に基づいて制御部14に制御信号を与えて、質量分析部
2の印加電圧等を変化させ、これに応じて質量分析部2
で得られる測定データに基づいて現在の状態量をその都
度計算し、この各状態量がメモリ12に予め記憶された
状態量に一致するように調整を行う。
【0017】すなわち、図3のフローチャートに示すよ
うに、まず、質量分析部2の四重極電極への印加電圧を
走査する条件を変更し(ステップ)、現在の分解能を測
定する(ステップ)。そして、この現在の分解能と予め
得られている分解能との差が許容範囲内にあるか否かを
判別し(ステップ)、許容範囲内にあれば、次に、イオ
ン源レンズへの印加電圧を変更し(ステップ)、現在の
測定感度を求める(ステップ)。続いて、この現在の測
定感度と予め得られている測定感度との差が許容範囲内
にあるか否かを判別し(ステップ)、許容範囲内にあれ
ば、さらに、検出器レンズへの印加電圧を変更し(ステ
ップ)、現在のマスパターン比を求める(ステップ
)。そして、この現在のマスパターン比と予め得られ
ているマスパターン比との差が許容範囲内にあるか否か
を判別し(ステップ)、許容範囲内にあれば、調整が終
了する。
【0018】なお、この実施例では、質量分析部2は、
四重極型のものを用いたが、磁場型のものにも本発明を
適用できるのは勿論である。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、従来のように、装置条
件を規定するいわば原因系となる設定値を利用して装置
を調整するのではなく、その設定値によって得られる結
果系としての分解能や測定感度等の状態量を利用して装
置を調整するので、質量分析計が経時変化を起こしても
状態量は不変となり、常に、最適な分析状態を再現でき
るので、測定結果の信頼性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る質量分析装置のブロック
図である。
【図2】図1の装置において、手動調整時の表示画面の
一例を示す説明図である。
【図3】図1の装置において、分析状態の再現手順を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1…質量分析装置、2…質量分析部、4…設定器、6…
CPU、8…演算手段、10…補正手段、12…記憶手
段(メモリ)。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン源レンズへの印加電圧、四重極電
    極やマグネットへの印加電圧、イオン検出器への印加電
    圧等の各設定値に基づいて決まる分解能、測定感度、マ
    スパターン比等の各状態量を算出する演算手段と、 この演算手段で算出する各状態量を記憶する記憶手段
    と、 所定のイオン源に基づいて前記演算手段で算出した各状
    態量と、前記所定のイオン源に基づいて前記演算手段で
    前回算出して前記記憶手段で記憶している各状態量とが
    一致するように、各設定値を変更し直す補正手段と、 を備えることを特徴とする質量分析装置。
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