JPH06236743A - 電子線装置のプローブ電流設定方式 - Google Patents

電子線装置のプローブ電流設定方式

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JPH06236743A
JPH06236743A JP24088191A JP24088191A JPH06236743A JP H06236743 A JPH06236743 A JP H06236743A JP 24088191 A JP24088191 A JP 24088191A JP 24088191 A JP24088191 A JP 24088191A JP H06236743 A JPH06236743 A JP H06236743A
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JP24088191A
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English (en)
Inventor
Masaaki Minoda
政顕 箕田
Satoru Sekine
哲 関根
Masato Kudou
政都 工藤
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Jeol Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 自動的に対物絞りの径φ、コンデンサレンズ
の連動比Kを最適の値に選び目標とするプローブ電流値
に設定する。 【構成】 加速電圧とプローブ電流に応じた対物絞り5
径の切り換えと集束レンズ3,4の励磁電流の連動比の
切り換えを行う境界電流値及び各対物絞りでの集束レン
ズの設定励磁電流量を求める式とを持ち、目標とするプ
ローブ電流量の入力に対して、境界電流値から対物絞り
径と連動比を設定し、前記式から設定励磁電流量を設定
した後、プローブ電流検出器6でプローブ電流量を検出
し、目標値との差が所定の範囲内の場合には第1の刻み
で励磁電流量を変化させ、所定の範囲以上の場合には第
2の刻みで励磁電流量を変化させて前記差が反転した後
に第1の刻みで励磁電流量を変化させて調整する。した
がって、調整範囲を限定して無駄な調整を少なくし、目
標とするプローブ電流量の設定を迅速に行うことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子銃と、第1及び第
2の集束レンズと、対物絞りと、プローブ電流検出器
と、対物レンズと、前記電子銃から放出された電子線が
前記各レンズによって集束されて照射される試料とを備
えた電子線装置のプローブ電流設定方式に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は電子線装置の構成概要を示す図、
図5は従来の電子線装置のプローブ電流設定方法を説明
するための図である。
【0003】一般に走査型オージェ電子分光装置(SA
M)や、電子プロ─ブX線マイクロアナライザ(EPM
A)等の電子線装置は、図4に示すように電子銃1、ガ
ンアライメントコイル2、コンデンサレンズ3(CL
1)、4(CL2)、対物絞り5、偏向コイル7、ステ
ィグマコイル8、対物レンズ9などより構成されてい
る。これら分析装置において、プローブ電流量IP の値
は、S/N等を決める重要な分析ファクタとなってい
る。一般的なこれらの装置では、3〜4種類の対物絞り
径φを持ち、プローブ電流量IP の値は、主として対物
絞り径φと2つのコンデンサレンズ3、4の励磁条件に
よって決まる。
【0004】従来、プローブ電流量IP の設定は、ほと
んどの場合オペレータが手動で行っていた。具体的に
は、オペレータがプローブ電流検出器6に接続した電流
計24でプローブ電流量IP の値を読み取りながら、対
物絞り5の径φの値はマニュアル操作機構23を、ま
た、コンデンサレンズ3、4の励磁条件は、励磁回路2
2の例えばつまみをそれぞれ手動で変えて、希望するプ
ローブ電流量IP の値を探していた。
【0005】近年、装置の自動化の進展と共に、SAM
やEPMAでも自動運転による終夜測定が行われるよう
になった。しかし、このような自動運転のシーケンスの
中に手動操作の過程が含まれると、自動化の大きな制約
になる。このため、例えば第1及び第2の集束レンズの
励磁と加速電圧の状態に応じて開き角制御用集束レンズ
の励磁強度を自動的に制御する提案(例えば特開平3ー
134944号公報参照)されているが、さらに、プロ
ーブ電流量IP の目標値を与え、それが実現されるよう
に、装置パラメータを自動制御する機構の実現が望まれ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これまでにも、プロー
ブ電流量IP を目標値(入力値)に自動設定しようとす
る試みは一部に行われていた。例えばコンデンサレンズ
CLの励磁電流のみを制御し、プローブ電流量IP の値
を設定している。この場合、プローブ電流量IPに対応
するコンデンサレンズCLの励磁電流を探す際、図5に
示すようにコンデンサレンズCLの励磁電流ICL2 を最
大励磁から一定の刻みで探していくため、探す際の刻み
数が多くなり、調整に長時間を要していた。また、調整
時間を短くする目的で、刻みの大きさを大きく取ると、
誤差が大きくなる。したがって、この方法では、調整の
時間が十数秒かかり、しかも、プローブ電流量IP の設
定誤差も40〜50%にもなっていた。
【0007】また、SAMやEPMAでは、必要とされ
るプローブ電流量IP の範囲が10-12 〜10-5Aと広
く、コンデンサレンズCLの励磁電流との関係は、図5
に示すように非線形であって、しかも対物絞り径によっ
て特性が変化する。このような広範囲のプローブ電流量
P の各値で最小ビーム径を得るためには、単にコンデ
ンサレンズCLの励磁を制御するだけでなく、対物絞り
径φの値と、さらに、コンデンサレンズCLが2段(C
L1,CL2)から構成されている場合には、それらの
連動比(K=ICL1 /ICL2 )に対する制御が要求され
る。従って、従来のコンデンサレンズCLの励磁条件の
みの制御では、例えプローブ電流量IPが目標値に設定
されたとしても、対物絞り径φやコンデンサレンズの連
動比Kをプローブ電流量IP に対して、最適な値に選べ
ないため、自動分析では、その装置で本来到達可能な最
小ビーム径を得ることはできなかった。
【0008】本発明は、上記の課題を解決するものであ
って、自動的に対物絞りの径φ、コンデンサレンズの連
動比Kを最適の値に選び目標とするプローブ電流値に設
定することができる電子線装置のプローブ電流設定方式
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのために本発明の電子
線装置のプローブ電流設定方式は、電子銃と、第1及び
第2の集束レンズと、対物絞りと、プローブ電流検出器
と、対物レンズと、前記電子銃から放出された電子線が
前記各レンズによって集束されて照射される試料とを備
えた電子線装置において、加速電圧に応じた対物絞り径
の切り換えと集束レンズの励磁電流の連動比の切り換え
を行う境界電流値及び各対物絞りでの集束レンズの設定
励磁電流量を求める式とを持ち、目標とするプローブ電
流量の入力に対して、前記境界電流値から対物絞り径と
連動比を設定し、前記式から前記設定励磁電流量を設定
した後、プローブ電流検出器でプローブ電流量を検出
し、目標とするプローブ電流量との差が所定の範囲内の
場合には、第1の刻みで励磁電流量を変化させて調整
し、前記差が所定の範囲以上の場合には、第2の刻みで
励磁電流量を変化させて前記差が反転した後に前記第1
の刻みで励磁電流量を変化させて調整するようにしたこ
とを特徴とするものである。
【0010】
【作用】本発明の電子線装置のプローブ電流設定方式で
は、加速電圧に応じた対物絞り径の切り換えと集束レン
ズの励磁電流の連動比の切り換えを行う境界電流値及び
各対物絞りでの集束レンズの設定励磁電流量を求める式
とを持つので、目標とするプローブ電流量の入力に対し
て、前記境界電流値から対物絞り径と連動比を設定し、
前記式から前記設定励磁電流量を設定することができ
る。そして、これらを設定した後、プローブ電流検出器
でプローブ電流量を検出し、目標とするプローブ電流量
との差が所定の範囲内の場合には、第1の刻みで励磁電
流量を変化させて調整し、前記差が所定の範囲以上の場
合には、第2の刻みで励磁電流量を変化させて前記差が
反転した後に前記第1の刻みで励磁電流量を変化させて
調整するので、無駄な調整を少なくし、目標とするプロ
ーブ電流量の設定を迅速に行うことができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1は本発明の電子線装置のプローブ電流設定
方式の1実施例を示す図、図2は本発明によるプローブ
電流量IP の設定方法を説明するための図、図3はプロ
ーブ電流量調整のフローチャートである。図1におい
て、1は電子銃、2はガンアライメントコイル、3と4
は集束レンズ、5は対物絞り、6はプローブ電流検出
器、7は偏向コイル、8はスティグマコイル、9は対物
レンズ、10は試料、11は加速電源制御回路、12は
集束レンズの励磁回路、13は対物絞り切換駆動回路、
14はプローブ電流検出回路、15はCPU、16はキ
ーボードを示す。
【0012】図1に示すように電子銃1、ガンアライメ
ントコイル2、集束レンズ3(CL1)、4(CL
2)、対物絞り5、偏向コイル7、スティグマコイル
8、対物レンズ9などより構成された電子照射系でプロ
ーブ電流量IP に影響するものとして、電子銃1の軸を
調整するガンアライメントコイル2と集束レンズ3、4
による集束条件、及び対物絞り5の径φがある。
【0013】本発明では、電子銃1の軸については十分
調整され、また、ガンアライメントについても十分調整
されていることを前提として、プローブ電流量IP の設
定を考える。そして、オペレータが希望するプローブ電
流量IP の値をキーボード16より入力すると、CPU
15でプローブ電流検出器6からプローブ電流を検出し
対物絞りの径φ、集束レンズ4の励磁電流量ICL2 、集
束レンズ3、4の連動比Kを制御して自動調整すること
によって、目標とするプローブ電流量IP を得るもので
ある。そのために、CPU15には、装置パラメータを
制御するためのテーブル情報を持ち、プローブ電流量I
P の設定に必要な電子光学のテーブル情報は、可能な限
り少なくしている。そして、これを活用することによっ
てプローブ電流量IP の設定に際し、対物絞り径の自動
選択、集束レンズの連動比の自動選択を行い、与えられ
たプローブ電流量IP の値の設定を短時間に、より高精
度で完了することを可能にしている。
【0014】以下にCPU15におけるプローブ電流量
設定のフローチャートを示した図3に従って動作を説明
する。プローブ電流量設定の手順は、大きく分けて図3
(イ)に示す対物絞り径の設定と連動比の設定を行う第
1ステップと(ロ)に示す集束レンズの励磁条件の微調
整を行う第2ステップの2つのステップからなる。
【0015】第1ステップでは、図3(イ)に示すよう
に入力されたプローブ電流量IP と設定されている加速
電圧Vacc の値を基に、ビーム径が最小になるような対
物絞りの径φ、連動比Kの値(例えばある電流値以下で
はK=K1 、以上ではK=K2 )を決める。このために
は、それぞれの条件(IP 、Vacc )の最適な値を計算
により予め求めておき、これを次のようにテーブルとし
て用意する。
【0016】 上記のテーブルにおいて、Cijは、φi とφj の対物絞
り径を切り換える境界電流値を示す。ただし、境界電流
値Cijは対数表示され、対物絞り径は例えばlog(IP
<Cijの時φi 、log(IP )>Cijの時φj となる。ま
た、境界電流値Cijは、加速電圧により異なる値に設定
され、log(Vacc ) をLVとすると、Cij=aij×LV
+bij(aij、bijは定数)で近似される。集束レンズ
の連動比K(=ICL1/ICL2)の切り換えは、C23を境に
して行う。これにより、別途のテーブルを持つ必要がな
くなり、テーブルのサイズを小さくすることができる。
【0017】 上記テーブル2は、加速電圧Vacc と選択されている対
物絞り径φi とから、集束レンズの励磁電流量を決める
式を選ぶものである。このテーブル2に示すように励磁
電流量ICL2 は、LIp (=log(Ip)) の一時関数 ICL2 ≒fij×LIp +gij (fij、gijは定数) で近似できる。
【0018】上記テーブルを活用することにより、オペ
レータが、希望するプローブ電流量IP の値を入力する
と、設定されている加速電圧Vacc から、対物絞りの径
φと連動比Kの最適値を選択することができる。なお、
対物絞りの径φの設定は、モータにより自動的に行う。
以下に対物絞り径の設定と連動比の設定の具体的手順を
図3(イ)にしたがって説明する。
【0019】まず最初に、オペレータが希望するプロー
ブ電流量IP の値を入力する(ステップS1)。
【0020】続いて、本体のパラメータより、加速電圧
acc の値を読み込む(ステップS2)。
【0021】そして、加速電圧Vacc の値をもとに、対
物絞りの径φと連動比Kを決定する。
【0022】ここでは、4種類の対物絞り径を持ってい
るものとすると、対物絞りの径φの設定方法は、現在設
定されている加速電圧Vacc の属する加速電圧Vacc
範囲を見つける。この範囲に適用される境界電流値Cij
の計算式にlog(Vacc )を代入し、境界電流値Cijの値
を計算する。
【0023】そして、境界電流値Cijの値をもとに、以
下の条件により対物絞り径φi の値を設定する。
【0024】IP <C12のときφ112≦IP <C23のときφ223≦IP <C34のときφ334≦IP のときφ4 ここで、テーブル1の計算式中のaij、bijは、加速電
圧Vacc の範囲によって異なる定数である。これらは、
計算によって求めた結果、もしくは、実験値によるデー
タをもとに決めることができる。実施例では、この計算
式を1次関数で示したが、高次の関数、指数関数で近似
することによって、近似の精度を向上させることができ
る。
【0025】このテーブルを用いることで、ビーム径を
最小にする対物絞りの径φi の値は、希望するプローブ
電流量IP を決めれば、いかなる加速電圧Vacc におい
ても決めることができる。
【0026】またテーブル1により対物絞りの径φがφ
2 からφ3 に切り替わる時、同時に連動比Kの値も切り
換える(log(IP )≦C23ではK=K1 、C23<log(I
P )では、K=K2 )ようにする。この工夫により、テ
ーブル1に持たせる関数の数を最小にできる。
【0027】そして、加速電圧Vacc と対物絞りの径φ
i をもとに励磁電流量ICL2 の初期値を決定する。ここ
では、加速電圧Vacc と対物絞りの径φi によりテーブ
ル2から、プローブ電流量IP を代入し励磁電流量I
CL2 を求める。また、ICL1 の値は、連動比Kにより抵
抗分割で決める。励磁電流量ICL2 は、log(Vacc )の
一次関数で決まるとしたが、高次の関数、指数関数で近
似するとさらに精度を向上させることができる。
【0028】テーブル2では、いくつかの加速電圧V
acc の代表値のみを持たせた。設定してある加速電圧V
acc がこのテーブルにあるVacc の代表値以外(中間の
値)の場合は、両端の加速電圧Vacc によりそれぞれ励
磁電流量ICL2 を計算し、その値に加速電圧を加え、平
均を取る。
【0029】例えば、加速電圧Vacc =8kVの場合、
5kVと10kVの計算結果から ICL2(8kV)1=ICL2(5kV) ×(8/5)0.5CL2(8kV)2=ICL2(10kV) ×(8/10)0.5CL2(8kV) = (ICL2(8kV)1+ICL2(8kV)2)
/2 この方法によってテーブルの数を大幅に減らすことがで
きる。なお、この両端からの内挿式に関しては、変形す
る余地があることはいうまでもない。
【0030】以上第1ステップの操作により連動比K、
対物絞り径φ、集束レンズの励磁電流量ICL2 の値を求
めると、以下の第2ステップにより集束レンズの励磁条
件の微調整を行う。
【0031】集束レンズの励磁条件の微調整を行う第2
ステップでは、連動比K、対物絞り径φ、集束レンズの
励磁電流量ICL2 の値をそれぞれ設定し、プローブ電流
検出器(PCD)により実際に流れているプローブ電流
を測定する。この時、実測したプローブ電流量をIP
とすると、実測プローブ電流量IP ’を目標プローブ電
流量IP と一致させるための調整は、図3(ロ)に示す
ように以下のアルゴリズムを用いて行う。
【0032】まず、実測プローブ電流量IP ’を目標プ
ローブ電流量IP と比較して相対誤差を求める。そし
て、実測プローブ電流量IP ’が目標プローブ電流量I
P より小さく、かつ相対誤差が、例えば10%以上の場
合にはステップS11へ、10%以下の場合にはステッ
プS21へ進む。ここで、テーブルの精度が高い場合
は、基準にする相対誤差の値を小さくすることにより、
さらに高速度で、高精度な調整が可能となる。
【0033】ステップS11以降の処理では、実測プロ
ーブ電流量IP ’が目標プローブ電流量IP より小さい
場合であれば、励磁電流量ICL2 の値を減らすと実測プ
ローブ電流量IP ’の値は増えるので、実測プローブ電
流量IP ’が目標プローブ電流量IP より小さい場合に
は、実測プローブ電流量IP ’の値が目標プローブ電流
量IP より大きくなるまで、励磁電流量ICL2 の値から
△ICL2 を引いていく。
【0034】そして、実測プローブ電流量IP ’が目標
プローブ電流量IP の値よりも大きくなったところで、
励磁電流量ICL2 の値に△△ICL2 を加えていき、実測
プローブ電流量IP ’の値が再び目標プローブ電流量I
P より小さくなったところで終了する。ただし、刻み量
は△ICL2 >>△△ICL2 とする。
【0035】ステップS21以降の処理では、励磁電流
量ICL2 の値から△△ICL2 を引いていき、実測プロー
ブ電流量IP ’が目標プローブ電流量IP の値より小さ
くなったところで終了する。
【0036】また、実測プローブ電流量IP ’が目標プ
ローブ電流量IP と比較して、大きくかつ、相対誤差が
10%以上の場合にはステップS31へ、10%以下の
場合にはステップS41へ進む。
【0037】ステップS31以降の処理では、実測プロ
ーブ電流量IP ’の値が目標プローブ電流量IP の値よ
りも小さくなるまで、励磁電流量ICL2 の値に一定の刻
み△ICL2 を加えていく。
【0038】そして、実測プローブ電流量IP ’が目標
プローブ電流量IP の値より小さくなったところで、励
磁電流量ICL2 の値から△△ICL2 を引いていき、実測
プローブ電流量IP ’が再び目標プローブ電流量IP
り大きくなったところで終了する。
【0039】ステップS41以降の処理では、励磁電流
量ICL2 の値に△△ICL2 を加えていき、実測プローブ
電流量IP ’が目標プローブ電流量IP の値より小さく
なったところで終了する。
【0040】以上の処理によりプローブ電流量IP は、
希望した値から±△△ICL2 の変化する範囲内の誤差に
迅速に設定することができる。
【0041】なお、本発明は、上記の実施例に限定され
るものではなく、種々の変形が可能である。例えば上記
の実施例では、対物絞りの径φがφ2 からφ3 に切り替
わる時、同時に連動比Kの値も切り換えるようにした
が、他の対物絞り径の切り換え時にも切り換えるように
してもよい。また、実測プローブ電流量IP ’は、常に
プローブ電流検出器PCDにより測定でき、プローブ電
流量IP の刻み幅の取り方については、一定でなく変化
させてもよいことはいうまでもない。例えば、始めの実
測プローブ電流量IP ’と目標プローブ電流量IP との
差の大きさによって、刻み幅を可変にする等、短時間
で、目標値にたどり着く工夫をいろいろ採用してもよ
い。
【0042】いずれにしても、以上に述べた本発明の電
子線装置のプローブ電流設定方式によれば、図5に示し
た従来法(初期値(最大電流量)から目標値まで)のよ
うに、範囲や刻みを大きくすることがないので、プロー
ブ電流量IP を短時間で高精度に設定し完了させること
ができる。
【0043】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、 コンピュータの指令で駆動するプローブ電流検出器
(PCD)によりプローブ電流量を測定し、これと設定
目標値とを比較してその差がなくなるまで集束レンズ励
磁を自動調整する機構を導入し、 対物絞りに駆動機構を備え、コンピュータによる対
物絞り径の選択を行えるようにし、 2段の集束レンズの連動比をコンピュータ制御する
機構を導入したので、プローブ電流の自動設定シーケン
スの中に、対物絞り径の選択と、集束レンズの連動比の
選択が組み込めるようになった。このため、そのレンズ
系で達成可能な最小ビーム径を得られる条件下で、所望
のプローブ電流が自動的に設定可能となった。
【0044】また、上記、項の制御を行うため、条
件テーブルが必要となるが、条件テーブルからは、対物
絞り径の切り換え電流値、または、連動比の切り換え電
流値を知ることができ、これらの切り換え電流値は、加
速電圧に依存するため、各加速電圧毎にこの情報が必要
となる。そこで、本発明では、加速電圧をいくつかの区
間に分け、一つの区間内の切り換え電流値は、加速電圧
の簡単な式に従って決まるよう装備したので、テーブル
に持たせるデータ量の縮小が可能となった。
【0045】さらに、上記項の制御を効率よく行うた
め、条件テーブルを整備した。この条件テーブルを用い
て、与えられた加速電圧、集束レンズ連動比、対物絞り
径に対応した、プローブ電流量IP から励磁電流量I
CL2 を求める式を選択し、これから算出される励磁電流
量ICL2 の値を初期値として、励磁電流量ICL2 の最適
化を導入した。この方式により、短時間に高精度のプロ
ーブ電流量IP 自動設定が可能となった。
【0046】このテーブルの内容についても励磁電流量
CL2 は、加速電圧に依存するため、各加速電圧毎にこ
の情報が必要となるため、本発明では、いくつかの代表
的な加速電圧値についてのみ式を持ち、中間の加速電圧
については、両端の加速電圧についての式から計算され
るそれぞれの値に重みをつけ、平均を取るようにしたの
で、テーブルに持たせるデータ量の縮小が可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電子線装置のプローブ電流設定方式
の1実施例を示す図である。
【図2】 本発明によるプローブ電流量IP の設定方法
を説明するための図である。
【図3】 プローブ電流量調整のフローチャートであ
る。
【図4】 電子線装置の構成概要を示す図である。
【図5】 従来の電子線装置のプローブ電流設定方法を
説明するための図である。
【符号の説明】
1…電子銃、2…ガンアライメントコイル、3と4…集
束レンズ、5…対物絞り、6…プローブ電流検出器、7
…偏向コイル、8…スティグマコイル、9…対物レン
ズ、10…試料、11…加速電源制御回路、12…集束
レンズの励磁回路、13…対物絞り切換駆動回路、14
…プローブ電流検出回路、15…CPU、16…キーボ
ード
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電子線装置のプローブ電流設定方式
の1実施例を示す図である。
【図2】 本発明によるプローブ電流量IP の設定方法
を説明するための図である。
【図3イ】 プローブ電流量調整のフローチャートであ
る。
【図3ロ】 プローブ電流量調整のフローチャートであ
る。
【図4】 電子線装置の構成概要を示す図である。
【図5】 従来の電子線装置のプローブ電流設定方法を
説明するための図である。
【符号の説明】 1…電子銃、2…ガンアライメントコイル、3と4…集
束レンズ、5…対物絞り、6…プローブ電流検出器、7
…偏向コイル、8…スティグマコイル、9…対物レン
ズ、10…試料、11…加速電源制御回路、12…集束
レンズの励磁回路、13…対物絞り切換駆動回路、14
…プローブ電流検出回路、15…CPU、16…キーボ
ード
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3イ】
【図3ロ】
【図5】
【図4】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子銃と、第1及び第2の集束レンズ
    と、対物絞りと、プローブ電流検出器と、対物レンズ
    と、前記電子銃から放出された電子線が前記各レンズに
    よって集束されて照射される試料とを備えた電子線装置
    において、加速電圧とプローブ電流に応じた対物絞り径
    の切り換えと集束レンズの励磁電流の連動比の切り換え
    を行う境界電流値及び各対物絞りでの集束レンズの設定
    励磁電流量を求める式とを持ち、目標とするプローブ電
    流量の入力に対して、前記境界電流値から対物絞り径と
    連動比を設定し、前記式から前記設定励磁電流量を設定
    した後、プローブ電流検出器でプローブ電流量を検出
    し、目標とするプローブ電流量との差が所定の範囲内の
    場合には、第1の刻みで励磁電流量を変化させて調整
    し、前記差が所定の範囲以上の場合には、第2の刻みで
    励磁電流量を変化させて前記差が反転した後に前記第1
    の刻みで励磁電流量を変化させて調整するようにしたこ
    とを特徴とする電子線装置のプローブ電流設定方式。
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