JP2005011652A - 質量分析装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】標準パラメータセットを誤って変えてしまうことを防止し、また、所定の目的をもって作成したパラメータセットを後に有効に利用することができるようにする。
【解決手段】装置の調整等に使用する複数のパラメータのデータをまとめた主設定ファイルの他に、それら複数のパラメータのデータの全部又は一部をまとめた副設定ファイルを用意し、副設定ファイルを主設定ファイルに適用することにより、主設定ファイルのパラメータデータを副設定ファイルのパラメータデータで置き換えることができるようにした。
【選択図】 図2
【解決手段】装置の調整等に使用する複数のパラメータのデータをまとめた主設定ファイルの他に、それら複数のパラメータのデータの全部又は一部をまとめた副設定ファイルを用意し、副設定ファイルを主設定ファイルに適用することにより、主設定ファイルのパラメータデータを副設定ファイルのパラメータデータで置き換えることができるようにした。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、イオンの質量を測定する質量分析装置、特に、その分析条件の設定を容易にする手段を備えた質量分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
質量分析装置から得られる質量スペクトルにおいて、その質量数(実際には、[質量]/[電荷]の値)及び強度を常に精度良く測定するためには、適宜のタイミングで装置の調整及び校正を行う必要がある(特許文献1)。質量分析装置には各種の調整が必要であるが、その一つに、筐体の空気漏れの検出がある。これは、質量スペクトル中に現れる窒素、酸素、水等のイオンのピークの高さを測定することにより検出される。空気漏れが検出された場合、次に、その漏れの箇所を検出するため、疑わしい箇所に石油エーテル等を塗布し、その成分が質量スペクトル中に現れるか否かで漏れ箇所を特定する。
【0003】
また、ピークの半値幅を最適な値にするための調整も必要である。これは、イオンレンズや検出器等への印加電圧を変化させつつ、既知の確認成分(例えば、PFTBA(perfluorotributylamine))の所定のピークの半値幅が所定の目標値となるように調整を行う。
【0004】
更に、質量数とイオン強度の校正も、適宜タイミングで行わなければならない。これは、確認成分を分析することにより、その複数個の特徴的なピークにおいて、その質量数と強度が所定の値となっているか否かを確認することにより行われる。ここで質量数と強度をより正確に確認するためには、ピーク部分に倍率をかけて表示する方法が有効であるが、強度はピーク毎に異なるため、表示を最適にするためには倍率は個別に設定せざるを得ない。更に、成分によっては全般に強度が高くなり、飽和スペクトルとなるため、検出器電圧を調整する必要がある。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−7540号公報
【0006】
このように、質量分析装置においては、各種調整及び校正のために、質量スペクトルの表示を変更したり、イオンレンズやフィルタ、検出器への印加電圧等を変更する手段が備えられている。そして、これらは操作者が介在することなく、装置が自動で行うようになっている。
【0007】
このような調整等のための電圧条件や表示条件等のパラメータのデータは、所定の設定ファイルにまとめられ、保存される。従って、使用者が手動で調整を行おうとする際も、その設定ファイルを呼び出すだけでよい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、確認成分を用いて手動で調整や校正を行う場合、所定の設定ファイルを呼び出して、その中に含まれる検出器電圧パラメータを変化させたり、特定の成分ピークの表示倍率を変化させると、そのように変化されたパラメータの値が設定ファイルのデータに反映されてしまう。そのため、次回、同様の調整や校正を行う場合に、そのように変化されたパラメータが使用されてしまい、正しい調整等を行うことができなくなる。
【0009】
本発明はこのような課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、そのような誤ったパラメータを用いた調整等の可能性を排除し、なおかつ、事情に応じた自由な調整も可能にする質量分析装置の調整システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために成された本発明に係る質量分析装置は、
装置の調整等に使用する複数のパラメータのデータをまとめた主設定ファイルの他に、それら複数のパラメータのデータの全部又は一部をまとめた副設定ファイルを用意し、副設定ファイルを主設定ファイルに適用することにより、主設定ファイルのパラメータデータを副設定ファイルのパラメータデータで置き換えることができるようにしたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係る質量分析装置では、ピーク半値幅の調整等に用いられるパラメータのデータをまとめて保存するための主設定ファイルの他に、それらのパラメータの全部又は一部を変更するための副設定ファイルを準備することができる。例えば、主設定ファイルには、主要ピークの表示倍率、各イオンレンズへの印加電圧、マスフィルタに印加するRF電圧のゲインやオフセット、検出器への印加電圧等のパラメータの値が含まれる。これらは一括して各部のパラメータの設定に使用され、例えば半値幅を所定値にするために使用されるが、使用者が微調整等のためにこの一部又は全部のパラメータを変化させた場合、従来の装置では、変化した後のパラメータの値が主設定ファイルに取り込まれ、記憶装置に格納されてしまっていた。逆に、主設定ファイル内のパラメータの値を変化させたくない場合は、そのように折角時間をかけて調整することにより得たパラメータの値を捨てざるを得なかった。
【0012】
それに対し、本願発明に係る質量分析装置では、そのように変化させたパラメータだけをまとめて副設定ファイルとして、主設定ファイルとは別に記憶装置に格納し、取り出せるようにしている。これにより、折角、時間をかけて微調整をすることにより得た貴重なパラメータのデータを捨てることなく、次回以降にも使用することができるようになる。すなわち、次回、同様のパラメータを使用したい場合には、主設定ファイルを読み出した後、所望の副設定ファイルを読み出し、それを主設定ファイルに適用する。これにより、副設定ファイルに含まれるパラメータのデータが全て主設定ファイルの対応するパラメータのデータに置き換わり、所望のパラメータセットができあがる。これを装置に適用することにより、先に微調整により設定した条件がそのまま再現される。また、主設定ファイルはこれにより変化しないため、このような微調整が不要な場合には、標準的なパラメータがセットされている主設定ファイルをそのまま使用することができる。
【0013】
【発明の効果】
本発明に係る質量分析装置では、標準的なパラメータセット(主設定ファイル)を変化させることなく、微調整等で設定したパラメータ(副設定ファイル)をそれとは別に保存し、後に使用することができる。このため、微調整等に費やした時間を無駄にすることなく、有効に利用することができるようになる。
【0014】
【実施例】
図1は、本発明を実施した四重極型質量分析装置の概略構成図である。本実施例の質量分析装置10は、イオン化室11及び検出室12から成り、イオン化室11にはイオン源21とイオンレンズ22が、検出室12には四重極フィルタ19と検出器24が備えられる。イオン化室11では、クロマトグラフ等から供給される試料がイオン源21でイオン化され、電位差によりイオンレンズ22に誘導される。誘導された試料イオンはイオンレンズ22により収束・加速され、検出室12に送られる。検出室12では、四重極フィルタ19の各ロッドに印加されたRF電圧及び直流電圧により、所定の質量数のイオンのみが通過を許され、検出器24により検出される。検出器24には、その感度を調整するための検出器電圧が印加される。これらの電圧は電圧生成部15において生成され、電圧生成部15は制御部16の制御の下に、指定された値の電圧を各部に印加する。
【0015】
このように、質量分析装置10には、目的イオンを選別し、その目的イオンをできるだけ多数検出器24に送るために各種要素が設けられており、各要素においては、印加電圧等のパラメータを適切に調整する必要がある。これらの各要素毎のパラメータは、予め、目的毎にまとめて設定され、その目的のための主設定パラメータファイルとして、制御部16内に設けられた記憶部17に格納しておかれる。
【0016】
質量分析装置10の調整項目の一つに、半値幅の調整があるが、これは、所定の標準試料の所定の質量数のピークの半値幅が所定の値となるように、各部のパラメータの調整が行われる。この手順を図2により説明する。まず、使用する標準試料の半値幅調整に対応した標準パラメータセットを格納した主設定ファイルを記憶部17から読み出する。この標準パラメータセットに基き、イオンレンズの印加電圧等のパラメータが決定され、このパラメータが実現されるように、制御部がイオンレンズ等の各部を制御する。こうして準備が調った段階で、標準試料をイオン源室に送り込み、連続的スペクトルの測定を開始する(31)。標準パラメータセットを使用することにより、所定のピークの半値幅はほぼ目標値となるため、特に問題がなければ、これで調整は終了する。
【0017】
しかし、種々の要因により、その半値幅が目標値とならない場合があったり、或いは、別の目的のために、特定のパラメータのみを変化させたい場合がある。例えば、観測するピークを別のものにしたい場合には、拡大表示すべき質量数の範囲が標準パラメータの場合とは異なる。また、その表示倍率も異なってくる。このようなパラメータの変更は、過去に同様のことをした場合、本実施例の質量分析装置10では、副設定ファイルとして記憶部17に保存されている。従って、その副設定ファイルを読み出し、現在使用中の主設定ファイルに適用することにより、副設定ファイルに含まれるパラメータの値が主設定ファイルにより設定されていた標準パラメータの値に置き換わる(オーバーライドする)。これにより、過去に同じ目的で行った調整の結果を有効に活かすことができ(32)、2回目以降の調整の時間を節約することができる。また、このような操作により、現在測定しているパラメータの値は変化するが、主設定ファイルの内容を変えてしまうことはないため、標準パラメータ自体は、これ以降も変わりなく使用することができる。
【0018】
更に、例えば予めシステムに用意されたパラメータ設定画面を用いて新たに1つ又は複数のパラメータを変化させた場合(33)は、それをグループ化してまとめ、新たな副設定ファイルとして記憶部17に保存しておくことができる。これにより、このパラメータセットも後に有効に利用されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である四重極質量分析装置の概略構成図。
【図2】本実施例の質量分析装置で行われる標準試料のスペクトル測定におけるパラメータ設定の遷移を示す工程遷移図。
【符号の説明】
10…質量分析装置
11…イオン化室
12…検出室
15…電圧生成部
16…制御部
17…記憶部
19…四重極フィルタ
24…検出器
21…イオン源
22…イオンレンズ
【発明の属する技術分野】
本発明は、イオンの質量を測定する質量分析装置、特に、その分析条件の設定を容易にする手段を備えた質量分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
質量分析装置から得られる質量スペクトルにおいて、その質量数(実際には、[質量]/[電荷]の値)及び強度を常に精度良く測定するためには、適宜のタイミングで装置の調整及び校正を行う必要がある(特許文献1)。質量分析装置には各種の調整が必要であるが、その一つに、筐体の空気漏れの検出がある。これは、質量スペクトル中に現れる窒素、酸素、水等のイオンのピークの高さを測定することにより検出される。空気漏れが検出された場合、次に、その漏れの箇所を検出するため、疑わしい箇所に石油エーテル等を塗布し、その成分が質量スペクトル中に現れるか否かで漏れ箇所を特定する。
【0003】
また、ピークの半値幅を最適な値にするための調整も必要である。これは、イオンレンズや検出器等への印加電圧を変化させつつ、既知の確認成分(例えば、PFTBA(perfluorotributylamine))の所定のピークの半値幅が所定の目標値となるように調整を行う。
【0004】
更に、質量数とイオン強度の校正も、適宜タイミングで行わなければならない。これは、確認成分を分析することにより、その複数個の特徴的なピークにおいて、その質量数と強度が所定の値となっているか否かを確認することにより行われる。ここで質量数と強度をより正確に確認するためには、ピーク部分に倍率をかけて表示する方法が有効であるが、強度はピーク毎に異なるため、表示を最適にするためには倍率は個別に設定せざるを得ない。更に、成分によっては全般に強度が高くなり、飽和スペクトルとなるため、検出器電圧を調整する必要がある。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−7540号公報
【0006】
このように、質量分析装置においては、各種調整及び校正のために、質量スペクトルの表示を変更したり、イオンレンズやフィルタ、検出器への印加電圧等を変更する手段が備えられている。そして、これらは操作者が介在することなく、装置が自動で行うようになっている。
【0007】
このような調整等のための電圧条件や表示条件等のパラメータのデータは、所定の設定ファイルにまとめられ、保存される。従って、使用者が手動で調整を行おうとする際も、その設定ファイルを呼び出すだけでよい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、確認成分を用いて手動で調整や校正を行う場合、所定の設定ファイルを呼び出して、その中に含まれる検出器電圧パラメータを変化させたり、特定の成分ピークの表示倍率を変化させると、そのように変化されたパラメータの値が設定ファイルのデータに反映されてしまう。そのため、次回、同様の調整や校正を行う場合に、そのように変化されたパラメータが使用されてしまい、正しい調整等を行うことができなくなる。
【0009】
本発明はこのような課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、そのような誤ったパラメータを用いた調整等の可能性を排除し、なおかつ、事情に応じた自由な調整も可能にする質量分析装置の調整システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために成された本発明に係る質量分析装置は、
装置の調整等に使用する複数のパラメータのデータをまとめた主設定ファイルの他に、それら複数のパラメータのデータの全部又は一部をまとめた副設定ファイルを用意し、副設定ファイルを主設定ファイルに適用することにより、主設定ファイルのパラメータデータを副設定ファイルのパラメータデータで置き換えることができるようにしたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係る質量分析装置では、ピーク半値幅の調整等に用いられるパラメータのデータをまとめて保存するための主設定ファイルの他に、それらのパラメータの全部又は一部を変更するための副設定ファイルを準備することができる。例えば、主設定ファイルには、主要ピークの表示倍率、各イオンレンズへの印加電圧、マスフィルタに印加するRF電圧のゲインやオフセット、検出器への印加電圧等のパラメータの値が含まれる。これらは一括して各部のパラメータの設定に使用され、例えば半値幅を所定値にするために使用されるが、使用者が微調整等のためにこの一部又は全部のパラメータを変化させた場合、従来の装置では、変化した後のパラメータの値が主設定ファイルに取り込まれ、記憶装置に格納されてしまっていた。逆に、主設定ファイル内のパラメータの値を変化させたくない場合は、そのように折角時間をかけて調整することにより得たパラメータの値を捨てざるを得なかった。
【0012】
それに対し、本願発明に係る質量分析装置では、そのように変化させたパラメータだけをまとめて副設定ファイルとして、主設定ファイルとは別に記憶装置に格納し、取り出せるようにしている。これにより、折角、時間をかけて微調整をすることにより得た貴重なパラメータのデータを捨てることなく、次回以降にも使用することができるようになる。すなわち、次回、同様のパラメータを使用したい場合には、主設定ファイルを読み出した後、所望の副設定ファイルを読み出し、それを主設定ファイルに適用する。これにより、副設定ファイルに含まれるパラメータのデータが全て主設定ファイルの対応するパラメータのデータに置き換わり、所望のパラメータセットができあがる。これを装置に適用することにより、先に微調整により設定した条件がそのまま再現される。また、主設定ファイルはこれにより変化しないため、このような微調整が不要な場合には、標準的なパラメータがセットされている主設定ファイルをそのまま使用することができる。
【0013】
【発明の効果】
本発明に係る質量分析装置では、標準的なパラメータセット(主設定ファイル)を変化させることなく、微調整等で設定したパラメータ(副設定ファイル)をそれとは別に保存し、後に使用することができる。このため、微調整等に費やした時間を無駄にすることなく、有効に利用することができるようになる。
【0014】
【実施例】
図1は、本発明を実施した四重極型質量分析装置の概略構成図である。本実施例の質量分析装置10は、イオン化室11及び検出室12から成り、イオン化室11にはイオン源21とイオンレンズ22が、検出室12には四重極フィルタ19と検出器24が備えられる。イオン化室11では、クロマトグラフ等から供給される試料がイオン源21でイオン化され、電位差によりイオンレンズ22に誘導される。誘導された試料イオンはイオンレンズ22により収束・加速され、検出室12に送られる。検出室12では、四重極フィルタ19の各ロッドに印加されたRF電圧及び直流電圧により、所定の質量数のイオンのみが通過を許され、検出器24により検出される。検出器24には、その感度を調整するための検出器電圧が印加される。これらの電圧は電圧生成部15において生成され、電圧生成部15は制御部16の制御の下に、指定された値の電圧を各部に印加する。
【0015】
このように、質量分析装置10には、目的イオンを選別し、その目的イオンをできるだけ多数検出器24に送るために各種要素が設けられており、各要素においては、印加電圧等のパラメータを適切に調整する必要がある。これらの各要素毎のパラメータは、予め、目的毎にまとめて設定され、その目的のための主設定パラメータファイルとして、制御部16内に設けられた記憶部17に格納しておかれる。
【0016】
質量分析装置10の調整項目の一つに、半値幅の調整があるが、これは、所定の標準試料の所定の質量数のピークの半値幅が所定の値となるように、各部のパラメータの調整が行われる。この手順を図2により説明する。まず、使用する標準試料の半値幅調整に対応した標準パラメータセットを格納した主設定ファイルを記憶部17から読み出する。この標準パラメータセットに基き、イオンレンズの印加電圧等のパラメータが決定され、このパラメータが実現されるように、制御部がイオンレンズ等の各部を制御する。こうして準備が調った段階で、標準試料をイオン源室に送り込み、連続的スペクトルの測定を開始する(31)。標準パラメータセットを使用することにより、所定のピークの半値幅はほぼ目標値となるため、特に問題がなければ、これで調整は終了する。
【0017】
しかし、種々の要因により、その半値幅が目標値とならない場合があったり、或いは、別の目的のために、特定のパラメータのみを変化させたい場合がある。例えば、観測するピークを別のものにしたい場合には、拡大表示すべき質量数の範囲が標準パラメータの場合とは異なる。また、その表示倍率も異なってくる。このようなパラメータの変更は、過去に同様のことをした場合、本実施例の質量分析装置10では、副設定ファイルとして記憶部17に保存されている。従って、その副設定ファイルを読み出し、現在使用中の主設定ファイルに適用することにより、副設定ファイルに含まれるパラメータの値が主設定ファイルにより設定されていた標準パラメータの値に置き換わる(オーバーライドする)。これにより、過去に同じ目的で行った調整の結果を有効に活かすことができ(32)、2回目以降の調整の時間を節約することができる。また、このような操作により、現在測定しているパラメータの値は変化するが、主設定ファイルの内容を変えてしまうことはないため、標準パラメータ自体は、これ以降も変わりなく使用することができる。
【0018】
更に、例えば予めシステムに用意されたパラメータ設定画面を用いて新たに1つ又は複数のパラメータを変化させた場合(33)は、それをグループ化してまとめ、新たな副設定ファイルとして記憶部17に保存しておくことができる。これにより、このパラメータセットも後に有効に利用されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である四重極質量分析装置の概略構成図。
【図2】本実施例の質量分析装置で行われる標準試料のスペクトル測定におけるパラメータ設定の遷移を示す工程遷移図。
【符号の説明】
10…質量分析装置
11…イオン化室
12…検出室
15…電圧生成部
16…制御部
17…記憶部
19…四重極フィルタ
24…検出器
21…イオン源
22…イオンレンズ
Claims (1)
- 装置の調整等に使用する複数のパラメータのデータをまとめた主設定ファイルの他に、それら複数のパラメータのデータの全部又は一部をまとめた副設定ファイルを用意し、副設定ファイルを主設定ファイルに適用することにより、主設定ファイルのパラメータデータを副設定ファイルのパラメータデータで置き換えることができるようにしたことを特徴とする質量分析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003173994A JP2005011652A (ja) | 2003-06-18 | 2003-06-18 | 質量分析装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003173994A JP2005011652A (ja) | 2003-06-18 | 2003-06-18 | 質量分析装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005011652A true JP2005011652A (ja) | 2005-01-13 |
Family
ID=34097642
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003173994A Pending JP2005011652A (ja) | 2003-06-18 | 2003-06-18 | 質量分析装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005011652A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011257333A (ja) * | 2010-06-11 | 2011-12-22 | Shimadzu Corp | 質量分析装置 |
JP2012069318A (ja) * | 2010-09-22 | 2012-04-05 | Jeol Ltd | タンデム型飛行時間型質量分析法および装置 |
WO2014132357A1 (ja) * | 2013-02-27 | 2014-09-04 | 株式会社島津製作所 | 質量分析装置 |
-
2003
- 2003-06-18 JP JP2003173994A patent/JP2005011652A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011257333A (ja) * | 2010-06-11 | 2011-12-22 | Shimadzu Corp | 質量分析装置 |
JP2012069318A (ja) * | 2010-09-22 | 2012-04-05 | Jeol Ltd | タンデム型飛行時間型質量分析法および装置 |
WO2014132357A1 (ja) * | 2013-02-27 | 2014-09-04 | 株式会社島津製作所 | 質量分析装置 |
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