JP2543772Y2 - レジントランスファ−成形型 - Google Patents
レジントランスファ−成形型Info
- Publication number
- JP2543772Y2 JP2543772Y2 JP4869691U JP4869691U JP2543772Y2 JP 2543772 Y2 JP2543772 Y2 JP 2543772Y2 JP 4869691 U JP4869691 U JP 4869691U JP 4869691 U JP4869691 U JP 4869691U JP 2543772 Y2 JP2543772 Y2 JP 2543772Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- resin
- cavity
- core
- fiber mat
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、強化用繊維マットを用
いて繊維強化樹脂製品を成形するのに使用する成形型に
関するものである。
いて繊維強化樹脂製品を成形するのに使用する成形型に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近時、FRP(ガラス繊維強化樹脂)製
品が自動車の外板等の各種成形品に使用されるようにな
った。このような繊維強化樹脂成形品の成形は、例えば
エンジンフ−ドの場合には、成形品の剛性、強度等を確
保するため、ガラス繊維等の強化用繊維を複数枚重ねて
予めマット状に成形し、このガラス繊維マットを金型に
セットし、型内に溶融樹脂を注入して成形するレジント
ランスファ成形(以下、RTMという)が採用されてい
る。
品が自動車の外板等の各種成形品に使用されるようにな
った。このような繊維強化樹脂成形品の成形は、例えば
エンジンフ−ドの場合には、成形品の剛性、強度等を確
保するため、ガラス繊維等の強化用繊維を複数枚重ねて
予めマット状に成形し、このガラス繊維マットを金型に
セットし、型内に溶融樹脂を注入して成形するレジント
ランスファ成形(以下、RTMという)が採用されてい
る。
【0003】RTMに使用する成形型は、図7Aに示す
ように、キャビ型1とコア型2との間にキャビティ3を
形成し、キャビティ3の周縁を突合わせたパ−ティング
面6としたものであって、キャビティ3内に強化用繊維
マットをセットし、両型をパ−ティング面6で密封し、
コア型2に設けた樹脂注入口4から溶融樹脂を注入して
成形している。また、図8の一点鎖線の左方に示すよう
に、パ−ティング面6の代わりにシ−ル7を設け、強化
用繊維マット10の端部を挟み止めするようにしたものが
ある。いずれの形式の成形型においても、成形時にキャ
ビティ3内の空気と注入した樹脂から出たガスをキャビ
ティ3から排出しなければならない。さもないと、FR
P成形品にピンホ−ル等が生して製品不良となる。した
がって、パ−ティング面6は気体は排出するが、樹脂は
洩れないように精度良く加工しなければならず、FRP
を安価に成形することができるRTMの長所が阻害され
る。また、パ−ティング面6を使用しないで、強化用繊
維マット10の端部を挟むようにした図8に示す成形型で
は、成形品の外周に強化用繊維マット10を含むバリが出
るので、成形後にバリ取り作業が必要となり、加工費が
高くなるだけでなく、成形品の品質の均一化も難しくな
る。
ように、キャビ型1とコア型2との間にキャビティ3を
形成し、キャビティ3の周縁を突合わせたパ−ティング
面6としたものであって、キャビティ3内に強化用繊維
マットをセットし、両型をパ−ティング面6で密封し、
コア型2に設けた樹脂注入口4から溶融樹脂を注入して
成形している。また、図8の一点鎖線の左方に示すよう
に、パ−ティング面6の代わりにシ−ル7を設け、強化
用繊維マット10の端部を挟み止めするようにしたものが
ある。いずれの形式の成形型においても、成形時にキャ
ビティ3内の空気と注入した樹脂から出たガスをキャビ
ティ3から排出しなければならない。さもないと、FR
P成形品にピンホ−ル等が生して製品不良となる。した
がって、パ−ティング面6は気体は排出するが、樹脂は
洩れないように精度良く加工しなければならず、FRP
を安価に成形することができるRTMの長所が阻害され
る。また、パ−ティング面6を使用しないで、強化用繊
維マット10の端部を挟むようにした図8に示す成形型で
は、成形品の外周に強化用繊維マット10を含むバリが出
るので、成形後にバリ取り作業が必要となり、加工費が
高くなるだけでなく、成形品の品質の均一化も難しくな
る。
【0004】本出願人は、RTM成形型外に樹脂が漏れ
出るのを防止する発明について先に特許出願(特開平3
−19814号公報)している。これは、図8及び図9
の一点鎖線の右方に示すように、シ−ル7又はパ−ティ
ング面6の外側に樹脂溜り8と樹脂止め用のシ−ル7を
設け、樹脂溜り8に真空吸気装置に連通する脱気孔9を
開口するようにし、成形時にキャビティ3内を強制的に
脱気するとともに、型外に樹脂が洩れ出さないようにし
たものである。
出るのを防止する発明について先に特許出願(特開平3
−19814号公報)している。これは、図8及び図9
の一点鎖線の右方に示すように、シ−ル7又はパ−ティ
ング面6の外側に樹脂溜り8と樹脂止め用のシ−ル7を
設け、樹脂溜り8に真空吸気装置に連通する脱気孔9を
開口するようにし、成形時にキャビティ3内を強制的に
脱気するとともに、型外に樹脂が洩れ出さないようにし
たものである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】前記のように、図8に
示した形式の成形型では、バリの発生が避けられず、図
9に示すパ−ティング面6を設けた成形型では、キャビ
ティ3内に強化用繊維マット10が納まり、バリの発生が
少なくなるが、前記のように精密加工を要する外に次の
問題がある。樹脂注入口4から注入する樹脂は、5〜10
kg/cm2程度の圧力で注入するのが普通であり、キャビテ
ィ3内に注入した樹脂の圧力で、型が変形してパ−ティ
ング面6が開き、樹脂が洩れ出す。すなわち、図7Aに
示すように、樹脂注入口4から注入された樹脂の圧力が
キャビティ3内でF方向に型に作用して型の中央部が膨
らみ、図7Bに示すように、パ−ティング面6に隙間が
できて樹脂の漏れ止めができなくなる。これを防ぐに
は、高剛性の型としなければならず、軽く、取り扱いが
容易で安いというRTMの利点が失われる。
示した形式の成形型では、バリの発生が避けられず、図
9に示すパ−ティング面6を設けた成形型では、キャビ
ティ3内に強化用繊維マット10が納まり、バリの発生が
少なくなるが、前記のように精密加工を要する外に次の
問題がある。樹脂注入口4から注入する樹脂は、5〜10
kg/cm2程度の圧力で注入するのが普通であり、キャビテ
ィ3内に注入した樹脂の圧力で、型が変形してパ−ティ
ング面6が開き、樹脂が洩れ出す。すなわち、図7Aに
示すように、樹脂注入口4から注入された樹脂の圧力が
キャビティ3内でF方向に型に作用して型の中央部が膨
らみ、図7Bに示すように、パ−ティング面6に隙間が
できて樹脂の漏れ止めができなくなる。これを防ぐに
は、高剛性の型としなければならず、軽く、取り扱いが
容易で安いというRTMの利点が失われる。
【0006】本考案は、上記の問題点を解決し、樹脂の
漏れ止めができ、しかも安価なレジントランスファ−成
形型を提供することを目的とするものである。
漏れ止めができ、しかも安価なレジントランスファ−成
形型を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は、キャビ型とコ
ア型で形成したキャビティの周縁の外側に、一方の型に
形成した傾斜面と他方の型に形成した縁部とが当接する
喰い切り部を形成したレジントランスファ−成形型であ
る。
ア型で形成したキャビティの周縁の外側に、一方の型に
形成した傾斜面と他方の型に形成した縁部とが当接する
喰い切り部を形成したレジントランスファ−成形型であ
る。
【0008】
【作用】傾斜面と縁部とが当接する喰い切り部で樹脂を
密封するので、高精度の加工を必要とせず、樹脂の圧力
で型が変形した場合でも、喰い切り部が開いて樹脂が洩
れるおそれがない。
密封するので、高精度の加工を必要とせず、樹脂の圧力
で型が変形した場合でも、喰い切り部が開いて樹脂が洩
れるおそれがない。
【0009】
【実施例】成形用型の一実施例の断面を示す図1Aにお
いて、下型を例えばエンジンフ−ド成形品の外表面を成
形するキャビ型1とし、上型をエンジンフ−ド成形品の
裏面を成形するコア型2とし、キャビ型1のキャビテイ
3に複数枚の予備成形したガラス繊維マットをセット
し、樹脂注入口4から溶融樹脂をキャビティ3に注入し
てFRPを成形する。この場合、キャビティ3の周縁部
は、図1Bに示すように、キャビ型1の凸に形成した斜
面にコア型2の凹に形成した縁が当接する喰い切り部5
を形成し、ガラス繊維マットはキャビティ3内にのみに
セットする。
いて、下型を例えばエンジンフ−ド成形品の外表面を成
形するキャビ型1とし、上型をエンジンフ−ド成形品の
裏面を成形するコア型2とし、キャビ型1のキャビテイ
3に複数枚の予備成形したガラス繊維マットをセット
し、樹脂注入口4から溶融樹脂をキャビティ3に注入し
てFRPを成形する。この場合、キャビティ3の周縁部
は、図1Bに示すように、キャビ型1の凸に形成した斜
面にコア型2の凹に形成した縁が当接する喰い切り部5
を形成し、ガラス繊維マットはキャビティ3内にのみに
セットする。
【0010】図2は別の実施例を示すもので、喰い切り
部5の外方に樹脂溜り8と樹脂が型外に洩れるのを防止
するシ−ル7を配設したものである。図2Aは、パ−テ
ィング面6を設けて強化用繊維マット10をキャビティ3
内のみにセットする形式の型であり、図2Bは、強化用
繊維マット10をシ−ル7で挟み込む形式の型である。
部5の外方に樹脂溜り8と樹脂が型外に洩れるのを防止
するシ−ル7を配設したものである。図2Aは、パ−テ
ィング面6を設けて強化用繊維マット10をキャビティ3
内のみにセットする形式の型であり、図2Bは、強化用
繊維マット10をシ−ル7で挟み込む形式の型である。
【0011】次に、図3に各種の喰い切り部の構造を示
し、併せて喰い切り部による樹脂の漏れ止め作用につい
て説明する。図3Aにおいて、キャビティ3に注入した
樹脂20の圧力Fにより、両型の中央部が膨らんで変形し
た場合、キャビ型1とコア型2にそれぞれ矢印a,bに
示す方向の変形が起こるが、これは喰い切り部5を押付
けるように作用するので、喰い切り部が開くことがな
い。また、図3Dに示す構造の喰い切り部5では、キャ
ビ型1はc方向に変形するが、コア型2がd方向に追い
かけるように変形するので喰い切り部5が開かず、樹脂
が洩れるおそれはない。
し、併せて喰い切り部による樹脂の漏れ止め作用につい
て説明する。図3Aにおいて、キャビティ3に注入した
樹脂20の圧力Fにより、両型の中央部が膨らんで変形し
た場合、キャビ型1とコア型2にそれぞれ矢印a,bに
示す方向の変形が起こるが、これは喰い切り部5を押付
けるように作用するので、喰い切り部が開くことがな
い。また、図3Dに示す構造の喰い切り部5では、キャ
ビ型1はc方向に変形するが、コア型2がd方向に追い
かけるように変形するので喰い切り部5が開かず、樹脂
が洩れるおそれはない。
【0012】次に、別の喰い切り部の構造を図4につい
て説明する。図4Aは、喰い切り部にゴムのような弾性
体を配設したもので、キャビ型1に傾斜面を有するゴム
体11を、コア型2に断面矩形のゴム体12を取付け、両ゴ
ム体で喰い切り部5を形成したものである。この場合、
ゴム体はキャビ型1又はコア型2の一方のみに設置する
ようにしても良い。図4Bは、ゴムコ−ティング13,14
を喰い切り部に施したもので、このゴムコ−ティング
は、キャビ型1又はコア型2の一方のみに施すようにし
ても良いのは勿論である。
て説明する。図4Aは、喰い切り部にゴムのような弾性
体を配設したもので、キャビ型1に傾斜面を有するゴム
体11を、コア型2に断面矩形のゴム体12を取付け、両ゴ
ム体で喰い切り部5を形成したものである。この場合、
ゴム体はキャビ型1又はコア型2の一方のみに設置する
ようにしても良い。図4Bは、ゴムコ−ティング13,14
を喰い切り部に施したもので、このゴムコ−ティング
は、キャビ型1又はコア型2の一方のみに施すようにし
ても良いのは勿論である。
【0013】更に別の実施例について説明する。図5
は、パ−ティング面6の外側に喰い切り部5を形成し、
更にその外方に樹脂溜り8とシ−ル7を設け、樹脂溜り
8に脱気孔9を開口したものである。図6は、パ−ティ
ング面6の一部と喰い切り部5にまたがる部位に脱気孔
9を開口するようにしたもので、いずれの場合も、キャ
ビティ3内を強制脱気できるので、成形品にピンホ−ル
等が発生せず、成形品の品質の向上が図れる。
は、パ−ティング面6の外側に喰い切り部5を形成し、
更にその外方に樹脂溜り8とシ−ル7を設け、樹脂溜り
8に脱気孔9を開口したものである。図6は、パ−ティ
ング面6の一部と喰い切り部5にまたがる部位に脱気孔
9を開口するようにしたもので、いずれの場合も、キャ
ビティ3内を強制脱気できるので、成形品にピンホ−ル
等が発生せず、成形品の品質の向上が図れる。
【0014】
【考案の効果】本考案は、軽量で安価な型を使用してF
RPが安価に成形できるRTMの特徴を生かしたまま、
成形時における樹脂の漏れを防止することができる。
RPが安価に成形できるRTMの特徴を生かしたまま、
成形時における樹脂の漏れを防止することができる。
【図1】本考案の一実施例の断面図と一部の拡大図。
【図2】本考案の他の実施例の断面図。
【図3】本考案の喰い切り部の各種の構造を示す断面
図。
図。
【図4】本考案の別の喰い切り部の断面図。
【図5】本考案の更に別の実施例の断面図。
【図6】本考案の更に別の実施例の断面図。
【図7】従来の成形型の断面図と作用の説明図。
【図8】従来の他の成形型の断面図。
【図9】従来の別の成形型の断面図。
1 キャビ型 2 コア型 3 キャビティ 4 樹脂注入口 5 喰い切り部 6 パ−ティング面 7 シ−ル 8 樹脂溜り 9 脱気孔 10 強化用繊維マッ
ト 11,12 ゴム体 13,14 ゴムコ−テ
ィング 20 樹脂
ト 11,12 ゴム体 13,14 ゴムコ−テ
ィング 20 樹脂
Claims (1)
- 【請求項1】 キャビ型とコア型で形成したキャビティ
の周縁の外側に、一方の型に形成した傾斜面と他方の型
に形成した縁部とが当接する喰い切り部を形成したこと
を特徴とするレジントランスファ−成形型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4869691U JP2543772Y2 (ja) | 1991-05-31 | 1991-05-31 | レジントランスファ−成形型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4869691U JP2543772Y2 (ja) | 1991-05-31 | 1991-05-31 | レジントランスファ−成形型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04132919U JPH04132919U (ja) | 1992-12-10 |
JP2543772Y2 true JP2543772Y2 (ja) | 1997-08-13 |
Family
ID=31926998
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4869691U Expired - Lifetime JP2543772Y2 (ja) | 1991-05-31 | 1991-05-31 | レジントランスファ−成形型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2543772Y2 (ja) |
-
1991
- 1991-05-31 JP JP4869691U patent/JP2543772Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04132919U (ja) | 1992-12-10 |
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