JP2540635B2 - 超音波防滴ミラ―ユニット及び水滴除去方法 - Google Patents
超音波防滴ミラ―ユニット及び水滴除去方法Info
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- JP2540635B2 JP2540635B2 JP1262573A JP26257389A JP2540635B2 JP 2540635 B2 JP2540635 B2 JP 2540635B2 JP 1262573 A JP1262573 A JP 1262573A JP 26257389 A JP26257389 A JP 26257389A JP 2540635 B2 JP2540635 B2 JP 2540635B2
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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- B08B7/02—Cleaning by methods not provided for in a single other subclass or a single group in this subclass by distortion, beating, or vibration of the surface to be cleaned
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- Multimedia (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Rear-View Mirror Devices That Are Mounted On The Exterior Of The Vehicle (AREA)
Description
本発明は、ミラー表面に付着した水滴を、超音波振動
子によりミラー本体を振動させて取り除く超音波防滴ミ
ラーに係り、詳しくは、このミラーにおいてミラー本体
を保持するための構造に関する。
子によりミラー本体を振動させて取り除く超音波防滴ミ
ラーに係り、詳しくは、このミラーにおいてミラー本体
を保持するための構造に関する。
従来、超音波振動子によりミラー本体を振動させるこ
とによりミラー表面に付着してその視認性を低下させる
水滴を弾く機能を有した超音波防滴ミラーが、自動車用
アウターミラーとして提供されている。 このミラーでは、通常、ミラー本体の裏側に超音波振
動子が取り付けられるが、この振動子をミラー本体に直
接固定したのでは振動子の部分はミラー表面で振動しな
いため、ミラーの断面構造を示す第７図のように、ミラ
ー本体３と、このミラー本体３の背面に位置し且つ超音
波振動子６が装着された振動板４が、それぞれの周囲に
おいて連結部材５により連結された状態で、二層構造の
振動体１として構成されている。また、この二層振動体
１においては、ミラー本体３と振動板４は、振動子６に
より発生した振動が効率良く伝達されるように音速の等
しい材料を用いて、それぞれがほぼ等しい波形の定在波
として振動するように構成されている。具体的には、こ
れらの材料として、ミラー本体３にはガラスが用いら
れ、振動板４にはステンレスなどが用いられている。
とによりミラー表面に付着してその視認性を低下させる
水滴を弾く機能を有した超音波防滴ミラーが、自動車用
アウターミラーとして提供されている。 このミラーでは、通常、ミラー本体の裏側に超音波振
動子が取り付けられるが、この振動子をミラー本体に直
接固定したのでは振動子の部分はミラー表面で振動しな
いため、ミラーの断面構造を示す第７図のように、ミラ
ー本体３と、このミラー本体３の背面に位置し且つ超音
波振動子６が装着された振動板４が、それぞれの周囲に
おいて連結部材５により連結された状態で、二層構造の
振動体１として構成されている。また、この二層振動体
１においては、ミラー本体３と振動板４は、振動子６に
より発生した振動が効率良く伝達されるように音速の等
しい材料を用いて、それぞれがほぼ等しい波形の定在波
として振動するように構成されている。具体的には、こ
れらの材料として、ミラー本体３にはガラスが用いら
れ、振動板４にはステンレスなどが用いられている。
ところで、自動車用ミラーでは、ミラー本体３をその
背面から前面周縁部に回り込むように形成されたミラー
ホルダーで保持し、このミラーホルダーがユニバーサル
ジョイントを介してドアミラー等のミラーケースに装着
されるのが一般的であるが、上述のように構成された超
音波防滴ミラーにおいては、二層振動体１の全周をミラ
ーホルダーで固定するのは振動を大幅に減衰させること
になるので好ましくない。したがって、このようなミラ
ーでは、二層振動体１の周囲を、例えば数箇所の点にお
いて支持するなど、できるだけルーズな状態で保持しな
ければならない。ところが、そのような保持構造では、
エンジンの振動、走行中に路面から受ける車体の振動、
あるいは走行中の風の影響により、ミラー本体３が不用
意に動いてしまうことがあり、その結果、ミラーの視認
性が低下することがある。また、二層振動体１を点接触
で保持するにしても、保持する位置によっては振動子に
よる振動を減衰させることがあり、ひいては防滴性能が
低下する場合がある。一方、振動波形が定在波では、殆
ど振動しない節の部分があるため、ミラー表面において
水滴が除去されない部分ができる場合もある。 したがって、本発明が解決すべき技術的課題は、まず
第１に超音波振動子により発生させたミラー本体の振動
を必要以上に減衰させないこと、第２に車体の振動や走
行中の風の影響でミラー本体が不用意に動かないように
すること、第３に定在波の節の部分を含めたミラーの全
表面において水滴の除去を行なえるようにすることであ
る。
背面から前面周縁部に回り込むように形成されたミラー
ホルダーで保持し、このミラーホルダーがユニバーサル
ジョイントを介してドアミラー等のミラーケースに装着
されるのが一般的であるが、上述のように構成された超
音波防滴ミラーにおいては、二層振動体１の全周をミラ
ーホルダーで固定するのは振動を大幅に減衰させること
になるので好ましくない。したがって、このようなミラ
ーでは、二層振動体１の周囲を、例えば数箇所の点にお
いて支持するなど、できるだけルーズな状態で保持しな
ければならない。ところが、そのような保持構造では、
エンジンの振動、走行中に路面から受ける車体の振動、
あるいは走行中の風の影響により、ミラー本体３が不用
意に動いてしまうことがあり、その結果、ミラーの視認
性が低下することがある。また、二層振動体１を点接触
で保持するにしても、保持する位置によっては振動子に
よる振動を減衰させることがあり、ひいては防滴性能が
低下する場合がある。一方、振動波形が定在波では、殆
ど振動しない節の部分があるため、ミラー表面において
水滴が除去されない部分ができる場合もある。 したがって、本発明が解決すべき技術的課題は、まず
第１に超音波振動子により発生させたミラー本体の振動
を必要以上に減衰させないこと、第２に車体の振動や走
行中の風の影響でミラー本体が不用意に動かないように
すること、第３に定在波の節の部分を含めたミラーの全
表面において水滴の除去を行なえるようにすることであ
る。
以上の技術的課題を解決するため、本発明によれば、
ミラーホルダーが、二層振動体の周縁部の複数箇所を表
裏から略点接触状態で挟持する保持部を備え、この保持
部が、二層振動体が定在波振動の節上に位置設定された
ことを特徴とする超音波防滴ミラーユニットが提供され
る。 この構成においては、二層振動体がミラーホルダーに
挟持された位置は定在波の節上であって元来振動しない
部分であり、この部分のみがミラーホルダーと接触して
いるため、その振動が必要以上に減衰されることはな
い。したがって、振動は二層振動体におけるミラー表面
に最も効果的に伝達され、ミラー表面に付着した水滴を
非常に効果的に除去することができる。 また、上記構成においては、二層振動体の中央部背面
と少なくとも一カ所で点接触する突起をミラーホルダー
に設け、この突起を、二層振動体の定在波振動の節上に
位置設定することが好ましい。 このように構成すれば、二層振動体は、周縁部だけで
なく、中央部でもミラーホルダーと接触することにな
る。周縁部だけをミラーホルダーで保持した場合は、上
述のように、車体の振動や走行中の風の影響で二層振動
体が不用意な動きをする場合があるが、この構成では、
突起の作用によりその動きを未然に防止することができ
る。 さらに、上記保持部と突起は、僅かに振動を吸収する
弾性体により構成することが好ましく、その場合は、超
音波振動子による振動の周波数を第１周波数から第２周
波数に変化させ、第２周波数発生時に第１周波数時の節
位置での水滴を弾くようにして水滴を除去するのが好ま
しい。 定在波振動では、ミラー表面における節の部分は殆ど
振動しないため、その部分に水滴が付着したまま除去さ
れない場合がある。しかし、このように周波数を第１周
波数から第２周波数に変化させて用いれば節の位置が変
化するため、常時振動しない部分が排除され、ミラーの
全表面において水滴を除去することができる。一方、第
２周波数時には、二層振動体はミラーホルダーに設けら
れた突起と保持部に対してその背面ないし前面が離れた
り接触して押圧したりするような状態で振動するが、こ
の構成においては、二層振動体が突起と保持部を押圧す
るような状態で接触した場合でも、二層振動体の振動が
減衰されるのではなく、逆に、突起と保持部が振動を吸
収するように変形するため、振動の減衰を極力抑えつ
つ、ミラーの全表面において効果的に水滴を除去するこ
とができる。
ミラーホルダーが、二層振動体の周縁部の複数箇所を表
裏から略点接触状態で挟持する保持部を備え、この保持
部が、二層振動体が定在波振動の節上に位置設定された
ことを特徴とする超音波防滴ミラーユニットが提供され
る。 この構成においては、二層振動体がミラーホルダーに
挟持された位置は定在波の節上であって元来振動しない
部分であり、この部分のみがミラーホルダーと接触して
いるため、その振動が必要以上に減衰されることはな
い。したがって、振動は二層振動体におけるミラー表面
に最も効果的に伝達され、ミラー表面に付着した水滴を
非常に効果的に除去することができる。 また、上記構成においては、二層振動体の中央部背面
と少なくとも一カ所で点接触する突起をミラーホルダー
に設け、この突起を、二層振動体の定在波振動の節上に
位置設定することが好ましい。 このように構成すれば、二層振動体は、周縁部だけで
なく、中央部でもミラーホルダーと接触することにな
る。周縁部だけをミラーホルダーで保持した場合は、上
述のように、車体の振動や走行中の風の影響で二層振動
体が不用意な動きをする場合があるが、この構成では、
突起の作用によりその動きを未然に防止することができ
る。 さらに、上記保持部と突起は、僅かに振動を吸収する
弾性体により構成することが好ましく、その場合は、超
音波振動子による振動の周波数を第１周波数から第２周
波数に変化させ、第２周波数発生時に第１周波数時の節
位置での水滴を弾くようにして水滴を除去するのが好ま
しい。 定在波振動では、ミラー表面における節の部分は殆ど
振動しないため、その部分に水滴が付着したまま除去さ
れない場合がある。しかし、このように周波数を第１周
波数から第２周波数に変化させて用いれば節の位置が変
化するため、常時振動しない部分が排除され、ミラーの
全表面において水滴を除去することができる。一方、第
２周波数時には、二層振動体はミラーホルダーに設けら
れた突起と保持部に対してその背面ないし前面が離れた
り接触して押圧したりするような状態で振動するが、こ
の構成においては、二層振動体が突起と保持部を押圧す
るような状態で接触した場合でも、二層振動体の振動が
減衰されるのではなく、逆に、突起と保持部が振動を吸
収するように変形するため、振動の減衰を極力抑えつ
つ、ミラーの全表面において効果的に水滴を除去するこ
とができる。
【実施例】 以下に、本発明の一実施例について第１図から第６図
を用いて詳細に説明する。 第１図は、二層振動体を装着した状態においてミラー
ホルダーをミラー表面側から見た図である。図におい
て、１は、従来例と同じくミラー本体３と振動板４及び
その連結部材５から構成された二層振動体、２はミラー
ホルダーである。また、破線で示している円形のもの
は、振動板４に装着された超音波振動子６である。通
常、ミラーホルダー２の中心部に鏡面を傾動させるため
のミラー傾動機構（不図示）が設けられている都合上、
振動子６は、図示のように中心から外れた位置に設けら
れている。 振動子６を位置設定することにより、ある周波数での
定在波の山、谷及び節の位置が決まる。ここで、ミラー
の表面に付着してその視認性を低下させるのは比較的大
粒の水滴であるが、この大粒の水滴を弾くには、一般に
定在波を低い周波数で発生させるのが好ましい。図で
は、この目的のために低く設定された周波数で発生する
定在波における節の位置のみを一点鎖線で示している。
そして、この実施例では、ミラーホルダー２による二層
振動体１の保持は、図示するように、ミラー周縁部にお
ける定在波の節上の点Ａ〜Ｅにおいて行なわれている。
これは、節上の点は殆ど振動しないため、これらの点を
固定することは、定在波を減衰させるようには作用せ
ず、水滴を飛ばすのに極めて効率が良いからである。な
お、定在波における節の位置を効率良く保持するため、
この構成では、超音波振動子６は、ミラー本体３の外周
における内接円の中心に配置されている。 一方、二層振動体１の周囲を保持しただけでは、従来
技術で説明したように、車体の振動や走行中の風の影響
で、鏡面が不用意に動くことがある。そこで、この構成
では、ミラーの中央寄りの位置における定在波の節上の
点F,Gが上述のＡ〜Ｅに加えてミラーホルダー２に止め
られている。このように、ミラーの周囲だけでなく中央
部も位置決めすることで、ミラー表面が不用意に動くの
を防止することができる。 以下、第２図から第６図を用いて、このミラーにおけ
る二層振動体１の具体的な保持構造について説明する。 第２図は、二層振動体１の周縁部、すなわちＡ〜Ｅ点
における保持構造の一例を示す断面図である。図示のよ
うに、二層振動体１は、相互に固定されてミラーホルダ
ー２を構成する第１保持体７（二層振動体１の周囲に位
置する）及び第２保持体８（二層振動体１の背面に位置
する）で前後から挟持されている。第２保持体８の斜視
図を第４図に示すように、その先端保持部10は、振動板
４の背面における定在波の節上の位置と点接触するよう
に円弧状に形成されている。第１保持体７の先端保持部
９も、図示していないが同様の円弧状に形成されてお
り、したがって、ミラー本体１の表面における定在波の
節上の位置と点接触する。二層振動体１の周縁部をこの
ような構造で保持すれば、それが振動の減衰要因となる
ことはないから、ミラー本体１に最も効果的に振動が伝
えられることとなる。 第３図は、この保持構造において第１保持体７が７′
として変形された例を示している。図示するように、第
１保持体７′は先に説明した第１保持体７と同様に鉤状
に形成されており、その先端には、半休状の突起９′が
先端保持部として形成されている。ミラーホルダー２′
をこのように構成しても、ミラーホルダー２′と二層振
動体１とは定在波の節上で点接触するため、振動子から
の振動は、殆ど減衰せずに二層振動体１の全面に伝えら
れる。 第５図は、二層振動体１の中央部、すなわちＦ点及び
Ｇ点での保持構造の一例を示す断面図である。図示する
ように、樹脂で形成された第２保持体８には、後方へ湾
曲する部分を介して前方へ伸びることにより二層振動体
１の背面をある程度押圧した状態でこの背面と接触する
爪11が突起として形成されており、この爪11の先端部
は、第４図に示した第２保持体と同様に、円弧状に形成
されている。 この構成では、爪11が二層振動体１の背面と点接触す
るため、上述の周縁部と同様、この保持部分が振動の減
衰を招くことはない。また、二層振動体１が周縁部だけ
でなく中央部も位置決めされたことによって、車体の振
動や走行中の風の影響を受けることが少なく、ミラー本
体が不用意に動くようなことが防止される。 また、超音波振動子６を調整することにより振動の周
波数を第１の周波数から第２の周波数へと変化させれば
節の位置が変化するから、変化前における定在波の節の
位置に付着して弾かれなかった水滴をも除去することが
できるようになる。この場合、上述のように爪11に弾力
性を持たせ、さらに保持部9,10にも弾力性を持たせるこ
とによって、二層振動体１が振動によって爪11と保持部
9,10を押さえるように変形した状態では、二層振動体１
の振動が減衰されるのではなく、爪11と保持部10が後方
へ移動し、保持部９が前方へ移動するように変形するこ
とにより振動の減衰を防止することができる。 第６図は、二層振動体１を背面から押さえる突起の変
形例である。この突起13は、硬質ゴムにより形成された
釦12の一端に形成されており、釦12は、第２保持体８に
はめ込まれて固定される。この他、突起は、例えば、ば
ね材料によって形成することも可能であるが、これらの
ようにわずかな振動を吸収できる弾性体として構成する
ことにより、超音波振動子６による二層振動体１の振動
をあまり減衰させずに車体の振動等によるミラー本体の
不用意な動きを防止できるとともに、振動の周波数を変
化させた場合には、この突起が振動を減衰させる要因と
なるのを防止することができる。
を用いて詳細に説明する。 第１図は、二層振動体を装着した状態においてミラー
ホルダーをミラー表面側から見た図である。図におい
て、１は、従来例と同じくミラー本体３と振動板４及び
その連結部材５から構成された二層振動体、２はミラー
ホルダーである。また、破線で示している円形のもの
は、振動板４に装着された超音波振動子６である。通
常、ミラーホルダー２の中心部に鏡面を傾動させるため
のミラー傾動機構（不図示）が設けられている都合上、
振動子６は、図示のように中心から外れた位置に設けら
れている。 振動子６を位置設定することにより、ある周波数での
定在波の山、谷及び節の位置が決まる。ここで、ミラー
の表面に付着してその視認性を低下させるのは比較的大
粒の水滴であるが、この大粒の水滴を弾くには、一般に
定在波を低い周波数で発生させるのが好ましい。図で
は、この目的のために低く設定された周波数で発生する
定在波における節の位置のみを一点鎖線で示している。
そして、この実施例では、ミラーホルダー２による二層
振動体１の保持は、図示するように、ミラー周縁部にお
ける定在波の節上の点Ａ〜Ｅにおいて行なわれている。
これは、節上の点は殆ど振動しないため、これらの点を
固定することは、定在波を減衰させるようには作用せ
ず、水滴を飛ばすのに極めて効率が良いからである。な
お、定在波における節の位置を効率良く保持するため、
この構成では、超音波振動子６は、ミラー本体３の外周
における内接円の中心に配置されている。 一方、二層振動体１の周囲を保持しただけでは、従来
技術で説明したように、車体の振動や走行中の風の影響
で、鏡面が不用意に動くことがある。そこで、この構成
では、ミラーの中央寄りの位置における定在波の節上の
点F,Gが上述のＡ〜Ｅに加えてミラーホルダー２に止め
られている。このように、ミラーの周囲だけでなく中央
部も位置決めすることで、ミラー表面が不用意に動くの
を防止することができる。 以下、第２図から第６図を用いて、このミラーにおけ
る二層振動体１の具体的な保持構造について説明する。 第２図は、二層振動体１の周縁部、すなわちＡ〜Ｅ点
における保持構造の一例を示す断面図である。図示のよ
うに、二層振動体１は、相互に固定されてミラーホルダ
ー２を構成する第１保持体７（二層振動体１の周囲に位
置する）及び第２保持体８（二層振動体１の背面に位置
する）で前後から挟持されている。第２保持体８の斜視
図を第４図に示すように、その先端保持部10は、振動板
４の背面における定在波の節上の位置と点接触するよう
に円弧状に形成されている。第１保持体７の先端保持部
９も、図示していないが同様の円弧状に形成されてお
り、したがって、ミラー本体１の表面における定在波の
節上の位置と点接触する。二層振動体１の周縁部をこの
ような構造で保持すれば、それが振動の減衰要因となる
ことはないから、ミラー本体１に最も効果的に振動が伝
えられることとなる。 第３図は、この保持構造において第１保持体７が７′
として変形された例を示している。図示するように、第
１保持体７′は先に説明した第１保持体７と同様に鉤状
に形成されており、その先端には、半休状の突起９′が
先端保持部として形成されている。ミラーホルダー２′
をこのように構成しても、ミラーホルダー２′と二層振
動体１とは定在波の節上で点接触するため、振動子から
の振動は、殆ど減衰せずに二層振動体１の全面に伝えら
れる。 第５図は、二層振動体１の中央部、すなわちＦ点及び
Ｇ点での保持構造の一例を示す断面図である。図示する
ように、樹脂で形成された第２保持体８には、後方へ湾
曲する部分を介して前方へ伸びることにより二層振動体
１の背面をある程度押圧した状態でこの背面と接触する
爪11が突起として形成されており、この爪11の先端部
は、第４図に示した第２保持体と同様に、円弧状に形成
されている。 この構成では、爪11が二層振動体１の背面と点接触す
るため、上述の周縁部と同様、この保持部分が振動の減
衰を招くことはない。また、二層振動体１が周縁部だけ
でなく中央部も位置決めされたことによって、車体の振
動や走行中の風の影響を受けることが少なく、ミラー本
体が不用意に動くようなことが防止される。 また、超音波振動子６を調整することにより振動の周
波数を第１の周波数から第２の周波数へと変化させれば
節の位置が変化するから、変化前における定在波の節の
位置に付着して弾かれなかった水滴をも除去することが
できるようになる。この場合、上述のように爪11に弾力
性を持たせ、さらに保持部9,10にも弾力性を持たせるこ
とによって、二層振動体１が振動によって爪11と保持部
9,10を押さえるように変形した状態では、二層振動体１
の振動が減衰されるのではなく、爪11と保持部10が後方
へ移動し、保持部９が前方へ移動するように変形するこ
とにより振動の減衰を防止することができる。 第６図は、二層振動体１を背面から押さえる突起の変
形例である。この突起13は、硬質ゴムにより形成された
釦12の一端に形成されており、釦12は、第２保持体８に
はめ込まれて固定される。この他、突起は、例えば、ば
ね材料によって形成することも可能であるが、これらの
ようにわずかな振動を吸収できる弾性体として構成する
ことにより、超音波振動子６による二層振動体１の振動
をあまり減衰させずに車体の振動等によるミラー本体の
不用意な動きを防止できるとともに、振動の周波数を変
化させた場合には、この突起が振動を減衰させる要因と
なるのを防止することができる。
第１図〜第６図は本発明に係る超音波防滴ミラーユニッ
トを示し、第１図はミラーユニットをミラーの表面側か
ら見た図、第２図は二層振動体の周縁部での保持構造を
示す断面図、第３図はその変形例を示す断面図、第４図
はミラーホルダーを構成する第２保持体の先端保持部の
斜視図、第５図は二層振動体の中心部での保持構造を示
す断面図、第６図はその変形例を示す断面図、第７図は
従来からの超音波防滴ミラーにおける二層振動体の断面
構造図である。 １……二層振動体、、２……ミラーホルダー、３……ミ
ラー本体、４……振動板、５……連結部材、６……超音
波振動子、7,7′……第１保持体、８……第２保持体、
9,9′,10……先端保持部、11……爪（突起）、12……
釦、13……突起
トを示し、第１図はミラーユニットをミラーの表面側か
ら見た図、第２図は二層振動体の周縁部での保持構造を
示す断面図、第３図はその変形例を示す断面図、第４図
はミラーホルダーを構成する第２保持体の先端保持部の
斜視図、第５図は二層振動体の中心部での保持構造を示
す断面図、第６図はその変形例を示す断面図、第７図は
従来からの超音波防滴ミラーにおける二層振動体の断面
構造図である。 １……二層振動体、、２……ミラーホルダー、３……ミ
ラー本体、４……振動板、５……連結部材、６……超音
波振動子、7,7′……第１保持体、８……第２保持体、
9,9′,10……先端保持部、11……爪（突起）、12……
釦、13……突起
Claims (4)
- 【請求項１】ミラー本体（３）と該ミラー本体（３）の
背面に設けられた連結部材（５）と該連結部材（５）に
よりミラー本体（３）の背面から離れた位置に設けられ
た振動板（４）とから構成された二層振動体（１）がミ
ラーホルダー（２）に保持され、且つ、上記振動板
（４）は、上記二層振動体（１）を定在波として振動せ
しめる超音波振動子（６）を備えた超音波防滴ミラーユ
ニットにおいて、 上記ミラーホルダー（２）は、上記二層振動体（１）の
周縁部の複数箇所（A,B,C,D,E）を表裏から略点接触状
態で挟持する保持部（9,10）を備え、 上記保持部（9,10）は、上記二層振動体（１）の定在波
振動の節上に位置設定されたことを特徴とする超音波防
滴ミラーユニット。 - 【請求項２】上記ミラーホルダー（２）は、上記二層振
動体（１）の中央部背面と少なくとも一カ所（F,G）で
点接触する突起（11,13）を備え、該突起（11,13）は、
該二層振動体の定在波振動の節上に位置設定されたこと
を特徴とする請求項１記載の超音波防滴ミラーユニッ
ト。 - 【請求項３】上記保持部（9,10）と上記突起（11,13）
は、僅かに振動を吸収する弾性体により構成されたこと
を特徴とする請求項２記載の超音波防滴ミラーユニッ
ト。 - 【請求項４】請求項３記載の超音波防滴ミラーユニット
において、上記超音波振動子（６）による振動の周波数
を第１周波数から第２周波数に変化させ、第２周波数発
生時に第１周波数時の節位置での水滴を弾くようにした
ことを特徴とする水滴除去方法。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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